神戸市東灘区・御影地区の酒蔵地帯・御影郷。「菊正宗」・「白鶴」・「剣菱」・「福壽」・「灘泉」・「泉正宗」・「大黒正宗」などの銘柄が醸されています。
神戸市東灘区魚崎西町にある「菊正宗酒造記念館」。館のテーマは、「酒造りの原点を知ること。酒造りの過程から用具類に至るまでの知識や現物とのふれあい、灘の酒を醸す技・水・米・風土、酒造りの情熱や伝統にまつわるこだわり、また日本酒をめぐる新しい楽しみ方や文化の姿・・・など現在・過去・未来を自在に駆けめぐる日本酒の世界を展開し、「知るは楽しみなり」をあますことなく感じ取れる空間です。」公式HPより
旧酒造記念館は、万治2年(1659)に神戸・御影の本嘉納家本宅屋敷内に建てられた酒蔵を、昭和35年に現在の地に移築。国指定・重要有形民俗文化財の「灘の酒造用具」や小道具類566点等を展示する「酒造記念館」として一般開放されました。
しかし阪神淡路大震災によって旧酒造記念館は倒壊。幸いにもがれきの下から手作業で拾い出した酒造用具や小道具類は、ほとんどが無事、あるいは修復可能な状態であった為、全面建て替え工事の末、4年後の1999年1月に復興オープンしました。
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神戸市東灘区御影石町にある「瀧鯉蔵元倶楽部・酒匠館」。門を入った私たちを出迎えるのは、宝暦8年(1758)の建築とされる「木村酒造:長屋門」
当時のパンフレットには「今でも機械にたよらず、杜氏や蔵人の手仕事で酒造りが行われている」と紹介されていました。杉玉と注連縄がこんなに似合う佇まい・・さすがに某TV局がロケ地として目を付けただけのことはあります(笑)
漆喰壁やマホガニーを多用した洋館風の内装が施された応接室は、阪神淡路大震災で被災するまでは、事務所として使用。震災以降は、有料で試飲ができるサロンとして開放。酒匠館ショップでは、保冷貯蔵タンクから目の前で瓶づめをした旬の酒の量り売りもやっています。
しかしながら、2009年に廃業により閉店。【瀧鯉】の銘柄は「桜政宗」に引き継がれましたが、歴史ある素晴らしい建物は取り壊され、更地となったと聞きました。
訪問日:2006年9月23日