昨日紹介した橿原市今井地区のマンホールに描かれている「今井重要伝統的建造物群保存地区」。今回の訪問の主目的ですが、その散策用の駐車のために訪れた「今井まちなみ交流センター・華甍」が予想外の美しい建物。とても素通りなんて・・・(^^;)。建物は明治36年(1903)に高市郡教育博物館として建てられたもので、昭和4年からは今井町役場として使用。現在は今井町の歴史を解説する資料館とし、今井町の成り立ちや歴史などが詳しく紹介されています。
奈良県橿原市の今井町に残る古い町並みは、中世の環濠集落を発祥とする、称念寺を中心とした寺内町で、江戸時代においても自治が行われてきたという、日本でも極めて珍しい歴史を持つ町です。
ほぼ長方形の区域の中に東西南北方向に方眼状に道路が配されており、現在も町造りが始められた頃の区画がほぼそのまま残っているとの事。町歩きの基点となる路地にはその様子がこのように表示されていました。
中尊坊通りの西よりに建つ「河合家住宅」、重要文化財に指定された建物で、酒造業を営んでいます。今井の町歩きをしていて、思わず足を止めて見入ってしまう建物の数々・・。二階に施された白漆喰塗籠めの壁、それぞれに意匠を凝らした窓。
そして玄関口周りに作られた「駒つなぎ」。その種類の多さもまた見所の一つです。重要文化財に指定されている「豊田家住宅」。こちらの「駒つなぎ」は、かなりの大型のもので、それもまた家の格式を表す目安となります。
豊田家住宅の向かい近くに立つ「称念寺」は、中世末に寺内町として成立した今井町の中核となった寺院で、寺内町の形成、発展を支える町政全般の拠点でもありました。
明治10年の天皇の畝傍御陵行幸の際には、行在所としても利用された格式の高い寺院でも有り、また境内の一角にある「太鼓楼」は、市指定文化財とされています。
東西約600m、南北約310m、面積にして17.4haの地区内に建つ約1500棟のうち、約500棟が伝統的建造物であり、そのうち国の重要文化財が9件、県指定文化財が3件、市指定文化財が5件・・・よくぞこれだけの町並が残されていたものだと思わず感嘆のため息。
長い歴史に裏打ちされた家並み・・町の通りの端々・・この町が見せる表情は、まるで時間の流れが止まったかのような、不思議な心地よさを与えてくれます。
何度も行ったり来たりしたくなる町並み、たった今見た筈の建物にまた新しい発見をして驚き、振り返った先に、さっきまで見えていなかったものが見える・・そんな不思議な繰り返しについつい時の立つのを忘れてしまうほど。
そうそう、楽しいと言えば何種類もある「駒つなぎ」、手を添えて、駒つなぎの大きさが分かるようにして撮り並べて見ました(*^^*)。
最初に紹介する「駒つなぎ」は、今井町の西出口にある今西家のもので、おそらくこの町中では最大のものと思われます。
他にも大小様々、デザインもとりどりの駒つなぎが町歩きに更に趣を添えてくれました。
時間の許す限り、何度も往復して楽しんだ今井町の町歩き、名残は尽きませんがそろそろ帰路に着かなければ、お日様のあるうちに帰り着けなくなります(^^;)
最後は「今井町交流センター」に建立されていた『柿本人麻呂』の歌碑。
明日香皇女が「殯(あらき)宮」に奉られた折に詠める挽歌(巻2:196) 【 明日香川 しがらみ渡し塞かませば 流るる水も のどにかあらまし 】
意訳(明日香川に塞(せき)を渡してとめたら、流れ去る水も皇女の遠ざかることも、ゆるやかになるにちがいないのに)
訪問日:2009年7月18日
お体大丈夫ですかっっ???
いただいた返信に、胸がぎゅーっと縮まる思いがしました。
なんかもう、なんかもう、
どうしよう・・。
記事はこんなに端正なのに・・。
先日義姉さまとすっごく楽しく過ごされてたじゃないですか。
記事の感想書くべきなのでしょうけど、
なんかすみません、端正な町並みとか
ぜんぶ吹っ飛んでしまいました。
とにかく、ほんとお大事に。
旦那さまにもよろしくお伝えください。
あ、返事無理なら、なくて良いので!!