車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

大神(おおみわ)神社 in 奈良県桜井市三輪

2023年06月04日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・奈良県

桜井市三輪、「山辺の道」の始まりである三輪山の麓に鎮座される「大神神社」。式内社(名神大社)で大和国一宮。御祭神は「三輪山」を神体とする『大物主大神』。旧くは「美和乃御諸宮」、「大神大物主神社」と称し、中世以降は「三輪明神」に。明治時代に「大神神社」と改名。大鳥居は、昭和天皇御在位60年を奉祝して、昭和61年5月28日に建立。高さ32.2メートル、柱間23メートルの日本一の大鳥居で、その向こうにご神体山が美しく横たわるのが見えます。

由緒「『古事記』によれば、大物主大神が出雲の大国主神の前に現れ、国造りを成就させる為に「吾をば倭の青垣、東の山の上にいつきまつれ」と三輪山に祀まつられることを望んだとある。『日本書記』でも、二神の問答で大物主大神は大国主神の「幸魂・奇魂」であると名乗られたとあり、三輪山に鎮まることを望まれた。この伝承では大物主大神は大国主神の別の御魂として顕現され、三輪山に鎮しずまられたという。」公式HPより

大神神社は「三輪山(三諸山)」を神体山として拝するようになっている為、ご神体が鎮まられるための本殿をもたず、拝殿から三輪山そのものを仰ぎ見る古神道(原始神道)の形態を残します。

寛文4年(1664)、4代将軍徳川家綱によって再建された国重要文化財の拝殿。棟札には、金屋の茂左衛門と手代福本又次郎を番匠棟梁とし造営されたものとあり、それ以前は三ツ鳥居とそれに続く瑞垣が巡るに過ぎなかったと云います。

営造物の中において中枢の地位を占める重要文化財の三ツ鳥居(三輪鳥居)は拝殿の奥深くにあり、そこから「辺津磐座(へついわくら)」までが禁足地とされています。山中には上から「奥津(おきつ)磐座」・「中津(なかつ)磐座」「辺津磐座」があり、麓の山ノ神祭祀遺跡などからは、古墳時代中期以降の土器や勾玉などが出土しています。

二の鳥居から続く参道は神域らしい張り詰めた空気に満ち、見上げた瞬間におのずと伸びる背中。ゆっくりと深呼吸をして一礼。

手水舎で参拝者を出迎えるのは酒樽に巻き付く蛇体。祭神である『大物主神』は蛇神であると考えられ、水神または雷神としての性格を合わせ持ち、稲作豊穣、疫病除け、醸造などの神として特に信仰を集める神とされています。

手水舎の後方に「しるしの杉」「三輪の大神のあらわれた杉、神の坐す杉とされていました。しるしとは、示現のことで、当初、神杉として信仰されていたすべての杉のことを指していました。この杉も覆屋が作られ、根本だけが残っています。」公式HPより

「巳の神杉」は、大物主大神の化身とされる白蛇が棲むことから名付けられた御神木。樹齢500年とも言われ、幹の周囲には蛇の好物の卵が参拝者によってお供えされています。

「衣掛(ころもがけの)杉」は、謡曲「三輪」に知られる『玄賓(げんぴん)僧都』の衣を掛けられたという神木。周囲10メートルにおよぶ株が大切に保存されています。

心身を祓い清めるとされる祓戸の四神が祀られる「祓戸(はらえど)神社」。神社に参拝の時は先ずここにお参りをし、俗世の汚れを払うのが正しい参拝手順となります。

三輪の神と人の子である女性の恋物語を伝える「夫婦岩」。神の鎮まる磐座の一つとされ、縁結び・夫婦円満のご利益があるとされています。

古来より『大物主大神』が鎮まる神の山として信仰されてきた「三輪山」。高さ467メートル、周囲16キロメートル、面積350ヘクタールのお山は松・杉・檜などの大樹に覆われ、一木一草に至るまで神宿るものとして尊ばれてきました。木々が生み出す命の気を体いっぱいに吸い込み、次なる聖地「大神氏」の始祖が祀られる地へと向かいましょう。

参拝日:2006年10月9日

 


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5 コメント

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酒造の神様 (まっち)
2023-06-04 21:02:50
地元では「三輪さん」
奈良盆地南部では橿原神宮と人気を二分するお社です。
三輪の地は素麺とともに日本の酒造発祥の地として知られています。
新種が出来た合図として酒造会社の軒先に吊るされる杉玉も大神神社の風習が江戸期に全国に広がったとされ、かつては大神神社から各酒造会社に杉玉が届けられたそうです。
今でも、杉玉に吊るすお札の大半は大神神社によって発行されているそうです。
穿った見方をすれば伊勢神宮の暦と同じで信者獲得の手段として酒造会社をターゲットにした営業活動を功を奏したということでしょう。笑
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Unknown (まかろん)
2023-06-04 21:05:07
はぁ〜。
なんて丁寧なご紹介なのでしょう。

私は神々が好きだと言うわりに、
細かく知ることが苦手で・・。😅

大神神社のこともほぼ何も知りません。
(さすがに三輪山がご神体であることくらいは知ってましたが💦)

tibinekoさんの、ツアコンのごとき
優しくも丁寧な案内を食い入るように拝読しました。

やたら大きな鳥居だなと思ったら、
近年のものだったのですね!

>ご神体が鎮まられるための本殿をもたず、拝殿から三輪山そのものを仰ぎ見る古神道(原始神道)の形態を

ああ、気持ちがどきどきします。
行ったことはないし、実際に赴くことに興味が抜けてしまっているのですが
(作品を書きつづけている内に、なにかをおっことしてしまったようです)

実際にこの地で聖なる山を仰ぎ見たら、
なにを感じるのか・・。

人々の畏敬の念が一木一草にも宿るという、
この地のtibinekoさんの写真に向けて、

どうぞ自分が道を踏みはずさないよう、心浮つき、
思い上がりをいたさぬように、と願わずにいられませんでした。🙏


昨日いただいた返信を見るついでに目に入ったのですが、
tibinekoさんも日本の神々が大好きなのですね!

でも、私と違って、大好きだから調べまくる。

頭が下がります。


そんなtibinekoさんに、プレゼント🎁があります。
先日、紫陽花のサイトを作って見せてくださいましたよね。

私、それ見てお礼に、安倍さんの東京写真展の写真を見せてあげようと思ったのです。

元々そうしようと思って写真を撮ってたのですが、
(会場内も、写真OKだったのです)
今発表している作品がいつまで経っても書き上がらなくて、
そっちやってる間に、忘れてました。

noteってサイトで、
写真展の記事を出しました。
https://note.com/macaronteaparty/n/nd657d909246b

やっとさっき書き上がって、
ほんとは一晩おいて見直したかったのですが、
今日、天安門事件の日らしいのですよ。

なにかの縁だと思って、投稿しちゃいました。

粗があったら、お許し&ご指摘ください。

急いで見ないで良いですよ。
プレゼントなので。

大阪会場にも行けなかったtibinekoさんの代わりに行った、tibinekoさんのアルバム、
みたいに思ってください😊


体調いかがですか?
どうぞ明日も良い日をお過ごしください🙏
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Unknown (tibineko)
2023-06-04 21:51:47
日本の酒造発祥の地とされる三輪
日本酒発祥の地と伝えられる出雲市の佐香神社
日本酒造りの始まりの地と「丹後一宮 元伊勢 籠神社」の文献に残る丹後
同じく京都の松尾大社は「日本第一酒造神」
何処も神々の鎮まる地であり、
かほどに古代において、酒という存在は偉大なものだったという事でしょうか。

それはさて置き・・
大神神社から届く杉玉、杉玉に吊るすお札、これを一手に担うとしたら・・膨大な数字ですね。
そんな視点があるなんて、目からウロコ!!。
これから酒蔵の杉玉を見るたびに、今日の話を思い出しそうです。
返信する
まかろんさん (tibineko)
2023-06-04 22:37:56
たとえば神社とお寺・・どちらか一方にしかか行けないと言われて選ぶなら
多分、迷わず「神社」と応えると思います。
もちろん、お寺の歴史も好きです。
御本尊とされる仏像も美しいと思います。
大切に護られてきた人々の祈りも好きです。
それでも・・・、どちらかをと問われれば、躊躇なく神社と答えます(^^;)
自分の中に在る神々への畏敬の想い・・
畏敬というよりも愛着に近いかもしれません。
容あるもの 名のあるもの
形を持たぬもの、名もなきもの
一括りに神と総称されますが、その数は八百万
神様の数(不遜な言い方ですが)だけ、沢山の世界が存在していると思うのです
そしてその全てをひっくるめて「私は日本の神々が大好き」なのです。
そして・・私が大切に思う人の中に在る「神」の存在を、何よりも愛おしく思います。
返信する
感謝します (tibineko)
2023-06-04 23:05:28
素晴らしいお誘い、有難うございました。
心から感謝いたします  (-人-)
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