今年も味噌を仕込む季節になった。
一日以上浸水させた大豆を、仕込みの前の晩にストーブの火にかけ温めておく。
塩きり麹はもう出来ている。
今年の麹も昨年一昨年同様、うちの「味噌先生」に醸してもらった。
大豆も先生が作った大豆。
*大豆4kg
*麹4kg
*塩2kg
今年はいつもより少しだけ多め。
当日の朝8:00前に外のかまどに火をくべて、早めに茹で始める。
この日は風もなく晴れて穏やか、火事の心配もない。
9歳息子に火の番を頼んだ。勝手にいろいろ枝だの枯葉だの焚べるから、ちょっと心配。
火付きも良いのでさっさと沸騰し始める。乾燥しているなあ。
昼頃すでに大豆が柔らかくなってきた。親指と小指で挟んで潰れる。OK。
13:30 火からおろして今回初めて試みるフードプロセッサーで豆をつぶす。
ただ茹で汁がある程度入らないと豆がうまく潰れない。
外のかまどから、桶で、茹で上がった豆と茹で汁を入れて運ぶ(これ3回)。
フープロでは入れすぎるとマッシュにならないので
大きめのおたまに2杯入れてスイッチオン、またすぐに手で混ぜてやって、またスイッチオン。
粒がなくなって滑らかになったらスパチュラで大まかにくみ出し、塩きり麹の入った大きい桶の中に投入。
これを延々繰り返す(1時間強)。
手で潰している例年よりも早い。
14:40 すべてフープロにかけ終わり、今度は塩きり麹と混ぜる。よーく混ぜる。
消毒しておいた漬け樽に団子にしたタネを打ちつけていく。
ただ今回は茹で汁が多すぎてあまり団子にならず、打ち付けると跳ね返ってくる感じ。
最後はアルコールで樽の内側をふきとり、塩で表面を覆って完成。この時点で15:10。
今回は一連の作業が早く終わった。
フープロは茹で汁が多めになってしまうが、いいクリーム状になる。
出来上がりが期待と不安半々。
後日味噌先生に「ちょっと柔らかすぎな気がするんですけど・・・」と相談してみると
「ユルユルでも大丈夫。僕もいつもそうです。茹で汁がもったいないから入れちゃうんです。
何ヶ月かして水分が上がってきたらザルを押し付けて出てきた水分を取れば、醤油です」
そうだー!そうなんだ!
何度やってもいつも何かが違って、そのつどいろんなことを教わる。
今回もわたしの目は「おおー!」という感じでピカッと光りました。
塩分がお醤油にしては足りません。
十分にするには今度はお味噌として
塩分過多です。なかなか難しいです。
自家製の味噌って減塩で作るので、お醤油にしたら
やっぱり塩分が足りないんですね。
今年は大豆から育てる予定なので、来年は醤油も
作ってみたいなと思っていますが、別にしようかしら。
減塩なのですよ。
でも捨てなくても、蕗味噌を作るなどの
時には使えてとてもおいしくできます。
そういう食べ物自体、減塩の世の中で
廃れつつありますが。
好みの問題が一番大きいと思うのですが
塩分の濃いお味噌を作って
使う量を少なくするという手もあります。これだと保存性もよいのですよ。我が家は
老化とともに暖房が重要になってきて
いまでは涼しい保存場所というのが
ありません。(軟弱になったものです。)
すべてを冷蔵庫に入れるのは
無理だし「寒仕込み」を止めて少量を
随時仕込むというやり方に変えました。
味も色も濃くて、浅いお味噌は「甘くてダメだー」
ということで、しっかり塩分しっかり味付け。
味噌醤油は貴重、という意識がしっかりあるお宅です。
うちでは一年くらいの浅い味噌が甘くて好評なので
何年も寝かすことなく食べちゃいます。
tenfingersさんの「随時仕込む」というやり方もいいですね。
大豆だけじゃなくて黒豆などで少量ずつ仕込むというのを
聞いたことがあります(黒豆なんて高価!)。
美味しく煮て食べたいですね。
私は田舎の親せきが大豆をあちこちに送った後に
私たちのことを思い出してくれれば、少々おこぼれに
与るという程度です。送って来なければ、それを
良いことに味噌づくりをさぼります。
もう中年男になった長男は何でも突っかかって
文句をいう年ごろだった時、「丸大豆しょうゆ」
という言葉を聞くと必ず、四角い大豆ってあるの?
と私に聞きました。私もなぜわざわざ「丸」と
言うのかと思っていましたら、欠けたり割れたり
していないという意味なのだそうですね。
どんな大豆も美味しいお味噌になると思いますけれどね。「お通夜の夜にね、、、」と話すと
夜に行うからお通夜というのではないの?
とか、何かとうるさい存在でした。お味噌の大豆
をつぶしながら息子がいればこの工程は
手伝ってもらえたのに、と思います。
でも文句も言わずに独立独歩していることに
感謝です。
知りませんでした。
お店で売っている大豆ってピカッとしていてまん丸ですもんね。
でもそんなにピカピカじゃなくてもいいんだけど・・・。
息子さんのその当時の状況は、今のウチの状況に似ています。
学校がなくてのんびり昼寝して、猫をなでて、マンガ読んで。
高校生も小学生もマイペースな日々。
でも友だちと思いっきりしゃべったり遊んだりはできない、
そのフラストレーションからこういうこと、言ってきます。
小学生も高校生もおなじ。
もう少ししたら農作業が始まりますんで
家の仕事を手伝いしてもらわねば。
息子さんがお味噌作りを手伝っていたように!