21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

道新スポーツ休刊に思う

2022-10-12 07:08:26 | 語るスポーツ

 「道新スポーツ休刊へ」の報に、軽いショックを受けている。30代前半にフリーランスで活動していた時期があり、縁あって1年ほど細やかなコラムを書かせてもらったこともアリ、食えない時期にお世話になった感謝媒体だった。

 北海道のスポーツ紙界は、早くから本紙の紙面提供を受け地場資本による会社が紙面を発行していた日刊スポーツの独壇場であり、サンスポから紙面供給を受けて北海道新聞(道新)が発行した道新スポーツは後発だった。他紙はというと、スポニチが毎日新聞支社、報知が読売新聞支社に支局を置きローカルニュースに対応しており、会社として編集、印刷、発行を独自に行っていたのは日刊と道スポの二紙のみだった。

 道内では日刊の独壇場だったスポーツ紙市場に、ブロック紙の雄、道新が満を持して斬り込んだ格好だったが、日刊の圧倒的シェアを脅かすまでは至らず、奮起する日刊は逆に自社工場を建設するなど順調に体制を強化していった。さらに時代は、インターネットの時代に移り、ついに道スポは紙媒体発行を断念せざるを得なくなった。今後はネット媒体に転換するという。

 思うに「道新」という、北海道では中央でいう「読売」的な鼻持ちならない傲慢さで、道内マスコミの寡占化をもくろんだかにも思えたが、そもそもマスコミは複数のライバルによってバランスが保たれる状態が健全であって、一社だけ抜けるというのは不健康極まりない状態なのだ。見方によっては、日刊スポーツは、普通紙でいえば道新のような存在になってしまったといえる。かつてのライバル、北海タイムスが倒産し、道新の独壇場となったが、それと同じことがスポーツ紙界で起こった。なんとも皮肉な話である。

 こんな逸話がある、道新がスポーツ紙発行を決めたとき、その媒体名を当初は「北海道スポーツ」を考えていたが、すでに当時進出を目論んでいた東スポが商標登録をしていて、やむなく自社の愛称をつけたという話である。このあたりも安易と言うより傲慢さが目に付くわけで、せめて「道民スポーツ」にしていたら結果も違ったかもしれない。

 いずれにしても、道内でサンスポ紙面が読めなくなるのはちと寂しい。古い話ではあるが、私がテンポイント骨折の悲報で涙したのは喫茶店のサンスポだったし、昔の話だが暮れの最終レースでサンスポ名物佐藤洋一郎の穴予想に乗っかり、大逆転したこともある。残念!

 


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