tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

どんな経済社会が望ましいのか

2009年06月01日 14時15分04秒 | 経済
どんな経済社会が望ましいのか
 最近の党首討論でも、日本をどんな国にしたいのかというビジョンがあるのかないのかといった論議がありました。確かに日本の国の リーダー(Leader)になるような方には、そういうものをはっきり持っていただいて、われわれにも解るように説明して欲しいと思います。

 ところで、日本の経済についても、誰もが、こうあって欲しいなと思うところが多々あるのではないでしょうか。端的にいって、少なくとも、安定した雇用の場が得られるような社会にして欲しい、賃金は毎年少しでも着実に上がってほしい、年金不安が少しでも解消されるような社会であって欲しい、などなどの声は、私達の身の回りで日常聞かれます。

 1980年代前半までは、日本人は日本の経済力に自信を持ち、もっと楽観的でした。当然当時も高齢化問題は認識され、年功賃金の問題点も指摘され、退職金制度の行き詰まりも予見(一部は現実化)されていましたが、日本人が元気だった原因は、日本経済が経済成長を続けていたからでしょう。

 この状況を打ち砕いたのが プラザ合意による円高でした。今中国が元の切り上げ要求に強硬に反対しているのは日本の失敗を見ているからかも知れません。
 しかし十数年の辛苦の末、2002年に至り日本は円高をほぼ克服しました。ならば日本は自信を取り戻せるはずです。

 折しも世界金融危機ですが、日本の金融機関の傷みは軽いほうでしょう。日本は世界経済の回復を当てにした輸出頼みだけではなく、自分が努力すれば出来る内需の拡大、言い換えれば、日本の国内での拡大再生産を活発にして、新たな成長経済の時代に入っていくべきでしょう。
  ビジョンさえ明確にすれば、日本人は働き者ですから、年々成長する成長経済の実現は容易だと思います。それで国民の閉塞感は大きく減るはずです。

 国民にその気になってもらうためにも、10年、20年後にはどんな日本経済社会にするかという、ビジョンとコンセンサス作りが重要になります。
 さて、その中身ですが、これまでも欧米先進国とは一味違う発展の仕方で、世界の注目を集めた日本です。これからの世界経済社会の安定発展の先取りをするような、日本らしいやり方が考えられるはずです。