tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

新しい経済社会態勢への芽

2010年01月13日 11時59分43秒 | 経済
新しい経済社会態勢への芽
 電力、電機、その他多様な関連業界が参加するスマートグリッドの研究会が発足したという報道がありました。
 地域全体がエコ社会を目指して、再生可能エネルギー利用などを地域ぐるみで推進しているといった報告もあります。

 一方技術面では、太陽光利用だけでなく太陽熱利用の技術も進んできているようですし、夜間電力とヒートポンプを組み合わせた給湯方式の効率向上も進められ、さらには、ガスや灯油などを利用した燃料電池で、電力と温水を一緒に供給しようという製品も開発され、実用化、家庭用機器販売まで進められてきています。
 家庭用のソーラー発電と家庭用の燃料電池を組み合わせれば、家庭の電力は、まかなえるといった状況でもあるようです。

 ハイブリッドカーが年間販売第一位を記録するような状況の中で、この自動車に積まれた電池を、自動車だけでなく、家庭用電池にも兼用して、ハイブリッドカーの電池も活用したスマートグリッドの検討もされているようです。

 もちろん、電池が安くなり、耐久性が上がれば、各家庭が電池自体を備えて、自然エネルギーを最大限に活用するような社会も可能性が出てくることになりましょう。

 アインシュタインは、宇宙の研究をする際に「光は特別の権能を有するのも」といったそうですが、今、そしてこれからの社会を考えても、「電気は特別の権能を有するもの」という立場はますます強くなるようですから、こうした電気に関する技術開発は、ますます大事になりましょう。

 有り難い事に、日本はこれらの面では世界に先行しているようです。 しかし、あらゆる技術も、それを組み込んだ製品も、社会で多く利用されることによって、本格的な進歩を遂げるのが現実です。
 ところが、多くの場で指摘されていますように、こうしたものを社会の中で組み合わせて使う「社会的なシステム開発」では、他の先進諸国にかなり遅れをとっています。
  
 ここまで道具立てが揃っているのです、あとは政治のリーダーシップで、日本の経済社会がどこに向かって進むのか、目標を明示して、そこへのプロセスの総合的研究を進めることで、日本は世界随一の「自然エネルギー活用先進国」なりうる力を持っているのではないでしょうか。
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 これは同時に日本経済活性化の道であり、日本が新しい「ジャパン アズ ナンバーワン 」として、世界各国の「坂の上の雲」になる可能性を持つ分野ではないでしょうか。