2015年7-9月GDP速報:緩やかな上昇傾向維持
11月の16日に標記の第1次速報が発表されました。大方の見出しは2四半期連続のマイナスで、景気は足踏みといったものでした。
ただし基本的な見方は、どちらかというと楽観的で、民間在庫が減ったのが響いていて、これは在庫調整が進んだからで、これからは在庫積み増しの可能性もあり、基本的には日本経済は、緩やかながら上昇のプロセスにあるといったものでした。
日銀の黒田総裁も、日本経済の回復基調は変わらないということで、当面金融政策は現状の緩和政策を維持ということです。
一部投機筋などに更なる緩和の期待があり、それを予測する意見もありましたが、日本経済全体や円レートを通観すれば、これ以上の緩和は、百害あって一利なしというのがまともな見方でしょう。
ところで、GDP速報で発表された数字を「トレンドを見る」という視点で対前年同期比の実質成長率(民間部門のみ)で見てみますと、以下のような動きになっていて、「なんだ、やっぱり段々良くなっているじゃないの」といった状況なので、少し数字を並べてみます。
数字を5つ並べますが、2014年7-9月期から2015年7-9月期の5四半期の「対前年同期比」の伸び率です。プラスなら、1年前より良くなっているということになります。
国内総生産(GDP) ‐1.4 ‐0.9 ‐0.8 1.0 1.0
民間最終消費支出 ‐3.0 ‐2.4 ‐4.0 0.4 0.7
民間住宅 ‐12.4 ‐15.5 ‐15.4 ‐3.3 5.7
民間企業設備 1.4 0.2 ‐1.4 1.4 ‐0.3
基本的に、昨年のマイナスには、消費税増税後という特殊事情のあることは否定できません。しかしこうした特殊要因を除けば、1パーセント程度の基調的上昇というトレンドは見えるようです。
一番下の民間企業設備は、変転著しい国際環境も含め確かに出入りはありますが、最も不振とみられている民間最終消費支出も、次第にマイナスから、正常状態としてのプラスに転じ、弱々しい伸びではありますが、ゆっくりと上昇に向かっているように感じられます。
問題はこれまでも触れてきましたように、家計の消費支出をいかにして伸ばしていくかでしょうか。
11月の16日に標記の第1次速報が発表されました。大方の見出しは2四半期連続のマイナスで、景気は足踏みといったものでした。
ただし基本的な見方は、どちらかというと楽観的で、民間在庫が減ったのが響いていて、これは在庫調整が進んだからで、これからは在庫積み増しの可能性もあり、基本的には日本経済は、緩やかながら上昇のプロセスにあるといったものでした。
日銀の黒田総裁も、日本経済の回復基調は変わらないということで、当面金融政策は現状の緩和政策を維持ということです。
一部投機筋などに更なる緩和の期待があり、それを予測する意見もありましたが、日本経済全体や円レートを通観すれば、これ以上の緩和は、百害あって一利なしというのがまともな見方でしょう。
ところで、GDP速報で発表された数字を「トレンドを見る」という視点で対前年同期比の実質成長率(民間部門のみ)で見てみますと、以下のような動きになっていて、「なんだ、やっぱり段々良くなっているじゃないの」といった状況なので、少し数字を並べてみます。
数字を5つ並べますが、2014年7-9月期から2015年7-9月期の5四半期の「対前年同期比」の伸び率です。プラスなら、1年前より良くなっているということになります。
国内総生産(GDP) ‐1.4 ‐0.9 ‐0.8 1.0 1.0
民間最終消費支出 ‐3.0 ‐2.4 ‐4.0 0.4 0.7
民間住宅 ‐12.4 ‐15.5 ‐15.4 ‐3.3 5.7
民間企業設備 1.4 0.2 ‐1.4 1.4 ‐0.3
基本的に、昨年のマイナスには、消費税増税後という特殊事情のあることは否定できません。しかしこうした特殊要因を除けば、1パーセント程度の基調的上昇というトレンドは見えるようです。
一番下の民間企業設備は、変転著しい国際環境も含め確かに出入りはありますが、最も不振とみられている民間最終消費支出も、次第にマイナスから、正常状態としてのプラスに転じ、弱々しい伸びではありますが、ゆっくりと上昇に向かっているように感じられます。
問題はこれまでも触れてきましたように、家計の消費支出をいかにして伸ばしていくかでしょうか。