tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

明日は9月1日:学校制度、教育の在り方の課題

2017年08月31日 11時01分59秒 | 教育
明日は9月1日、学校制度、教育の在り方の課題
 今日は8月31日、明日から9月、一般的に言えば、明日から学校の第2学期が始まることになります。

 子供たちにとっては、久方ぶりで友達みんなと会える楽しい日という印象を持っていましたが、最近の現実はそう単純に喜べないというデータが入ってきて、まさに愕然としました。

 すでに皆様もご存知の事と思いますが、9月1日は、18歳以下の自殺が1年で最も多い日という情報です。
 皆様にとってもそうでしょうが、私にとっても大変なショックでした。

 学校に行きたくない、夏休みが終わってまた学校が始まるという現実が、本来なら前途洋々、自分の将来に希望をもって生きることを楽しんでいるはずの若者を、自殺に追い込むような苦しい日になる場合がその数だけ確実にあるという事です。

 サラリーマンでも、マンデー・ブルーなどという言葉はあり、月曜の朝、会社に行きたくないというのは「うつ」の始まりだから、上司や同僚は十分注意を、などとは言われます。過労自殺も現実にあります。

 こうした問題は、仕事そのものより、 人間関係が主要な要因という考えるべきで、多少労働時間が長いだけで起きる問題ではないという意見も強く、私も大方それに賛成です。

 この場合、当然、企業の責任が問われます。しかし、学校の場合は、こうした状況への対応が、 かなり遅れていたのではないかという印象を持ちます。
 つい先ごろまで、「いじめという認識はなかった」などという弁明が通用するような雰囲気が、関係者の中にあったことは驚きでした。

 自殺に至らないまでも、不登校の問題も、昔とは比較にならない広がりを見せています。これも、勉強という問題よりも、学校における教育、日常生活の指導という問題が現代の日本人の若者の生き方の変容に後れを取っていることの証左ではないでしょうか。

 いわゆるフリースクールに移り、豊かな人間性を養い、専門分野を見つけ、健全に成長して、立派な社会人になっている多くの例などを見聞きするにつけ、日本の教育システムも、教育担当者の指導の在り方も、かなり見直されなければならないように感じてしまいます。

 学校では先生と友人、企業では上司と同僚、その人間関係が、ほとんど決定的な要因と考えられるこうした問題については、制度の見直しも勿論大事ですが、その運用の衝に当たる人の「教育訓練」(企業でいえば管理者教育など)が最も重要だと信じていますが、若者を含めての日本社会の変化と、それへの対応の遅れが、こうした社会問題を引き起こしているように思われてなりません。

 新時代の教育問題について、学校教育、社会人教育を含めての、本格的、総合的な見直し論議が、日本社会に要請されているのではないでしょうか。