tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

消費活性化のカギは何でしょう

2018年02月22日 16時39分13秒 | 経済
消費活性化のカギは何でしょう
 毎度各種統計の紹介の中で、今の日本経済の好調を支えているのは「民間企業設備」ですと指摘してきています。
 経済の成長は投資と消費のバランスの取れた伸びに支えられるのでしょうが、残念ながら消費支出がなかなか伸びないのです。

 安倍さんは、まさに一つ覚えのように「賃上げをすれば」と言っていますが、多くの人たちは、原因はもっと深くて「将来不安」なのだよと言っています。私もそう思っています。
 そして将来不安の原因というのは、何時ミサイルが飛んでくるかという不安よりも、超高齢化社会を控えて、老後を支える安定した雇用、安定した所得が得られるだろうかという所にあるようです。

 というのも、国民皆年金と言いながら、その財源である国家財政は世界トップクラスの借金を背負い、その再建は常に先延ばしで、どうもインフレで借金を目減りさせていこうと考えているらしいのではないかと勘繰られます。

 そのうえ、国民が生活の基盤として頼る「雇用の安定」は、かつての日本と比べて、ますます不安定になっています。安定した企業に就職したつもりでも、昔と違って「一生安心などとは決して思うな」などといわれる世の中です。

 生活を切り詰め貯蓄をしても、利息は殆どつきません。まさに「一体どうすりゃいいの」という世の中になってきています。

 今日も国会中継で裁量労働制についての論戦が行われていましたが、今回の「働き方改革」も、かつての日本経済の発展を支えた「人間中心」「長期的視点」に基礎を置く「雇用の安定第一義」の経営から、欧米流の雇用流動化、1億人それぞれに自分自身で活躍しなさい、という方向への移行方針が見え見えです。

 このままではアベノミクスは「日本社会の安定をベースにした日本経済の健全な発展」には行き着かない様に思われます。
 今年は、少しは消費も活性化して、日本経済は良くなるかと期待していましたが、現状、大親分のアメリカも含めて、四囲の情勢は、何か悲観的なようです。
 (ちょっと悲観的過ぎますでしょうか・・・?)