東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

かっこいい男になる パート2

2025年01月17日 23時50分56秒 | 新年リレーブログ2025

お世話になっております。4年の槇枝です。

 
今年の一月ブログのテーマは何と「部員の知らない私」。四年目になりますがなかなかな秀逸なテーマ選考だと思います。
 
部員に秘密を作らないをポリシーに生きてきた故に特別今更紹介することもないと思っていたのですが、幼少期から人生の教科書だと思ってきたジブリ映画について書くことを思いついたので、買いてみます。
 
とある主人公が自分の右腕にかけられた呪いを解く方法を知るべく、その呪いをかけた祟神の出である西の国へ旅に出る物語です。
 
 
これを初めて見たのは小学校一年。はじめ見ただけではそれに含まれる宮崎駿のメッセージ性は読み取れるはずもなく、幼いながらにアシタカの真っ直ぐな生き方と力強さに憧れを抱いたのは間違いないでしょう。
 
「我が名はアシタカ。東の果てよりこの地へ来た。そなたたちはシシ神の森に住むと聞く古い神か。」
 
こんな堂々とした自己紹介ができるようになりたいもんです。
アシタカのようなカッコいい。強い。優しい男になりたい。そこからスタートしました。
 
 
学年が上がるにつれて、物語の理解度とそれに描かれる背景の知識が増えていき、この作品の面白さは加速していきました。
 
 
最初に思い浮かぶのは、人間対自然の二項対立。国語で一番典型的なテーマですね。物語の中でも人間と自然の神々とそれを慕う獣達の争いが描かれています。ですが何回も見直すとこれは単純な善と悪の二元論ではないことがわかってきました。
 
そもそも人間と獣。自然と人工を区別しているのは人間だけであって、自分と他人の境界を強く認識しているのは自分だけであるかもしれないことを人間は忘れることが多い。
 
 
同じ空間に違う種族がいることで、種族各々の文化と目的が交錯して争いや差別が行われる。悪として捉えていたエボシも多々良場の中で、女性に労働者として男性と対等な地位を与え、病人にも仕事を与える。社会的弱者にも個人を尊重して権利を保障するという社会基盤を作り上げている。(時代設定は室町時代といわれている)森を壊すのは多々良場の人間が生きるために必要なことであるという、道理の主張ができているのだと理解しました。
 
 
アシタカが目指すのは、そのような人間と、自然と神々を崇める獣達。そして、サン達モロ一族の全員の共に生きる世界であることだとわかりました。それを知ってはじめて作品中の登場人物達の言動一つ一つにさらなる重みが加わったような気がします。文化の融合ではなく淘汰でもなく、文化の違いを認識して共に生きること。 
 
「あいつ、どっちの味方なのだ…」
 
というジコ坊の台詞もあります。
 
表面だけだと日和見主義に聞こえなくもないですが、違う生き物、人間なのだから考え方が違うのはあたり前で、その違いを理解しようとする努力をしようとしているかどうかの信頼があるかどうかが大事な気がしています。なんかどっかで聞いたことある言い回しですね笑。
 
いやあそれっぽい言葉でまとまってしまいましたが、こんな浅い言葉でこの作品をラベリングするのも烏滸がましいですが、この要素だけを抽出しても、沢山のことと共通点があり、考えさせられますね。
 
 
評論家気取りで書いてしまいましたが、これがごく一般的に「もののけ姫」が世界的に評価されている理由の一つでもあると思います。
 
他にも魅力はたくさん詰まっていますが、これ以上書くと課題が終わらなさそうなのでここら辺で失礼します。ジブリ好きがいれば語らい合いましょう。
 
「風立ちぬ」と「紅の豚」もおすすめです。男の生き様はどれもかっこいいです。あと飛行機だし。
 
 
とりあえず間違いないのは、アシタカはカッコいい。男女問わず魅力的に映る男性というのはなかなかいないものです。
 
アシタカみたいな男になりたいです。
 
それでは失礼します。
 
 
四年 槇枝大祐

 


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