仕事人 川合止戈光

収蔵品を管理している川合さんの仕事は着々と進んでいます。
なにしろ朝収蔵品の整理作業に入ったら「鶴の恩返し」の鶴のごとく、
とっぷり日が暮れて夜になるまで、トントンカラリトンカラリ・・・違った・・・
もくもくせっせとダンボールやケースの中の収蔵品ひとつひとつを出してはじっくり眺め、
写真を撮り、データを記録し、また梱包、この作業の繰り返しです。



不思議なことに、彼は「お宝」のありかを匂いで嗅ぎ分けます。
膨大な量のおもちゃが段ボール箱やケースに保存されていますが、
未整理のものも多く、どの箱に価値のあるものが入っているか?
判らない場合も多いのです。
ところが、「この箱は匂う。これ、開けてみよう。」
と外から見ただけでは判らない箱を指差します。
開けてみると、本当に「お宝」が入っているんですよね。
長年の勘なのでしょうか?驚きの川合マジック!!!

そして「お宝」に遭遇するや、彼の少年の心に火が点きます。
急速に顔がほころび、「お宝が出たよ」と嬉しそうに薀蓄を語り始めます。
その博識ぶり!その知識の広さと深さを前にスタッフ一同ひれ伏します。

「この人形の顔つきを見てごらん、これが本物なんだよ。いいねぇ。
これをだね、どうやって飾るか?が腕の見せ所なんだよ。」
静かに熱く語る川合さんなのでした。

(スタッフ 石きょん
コメント ( 7 ) | Trackback ( 0 )