囲碁きちの独り言 Ⅱ

趣味の旅行、うたごえ、囲碁の事や日常の出来事を記録する。

シニアが「ジュニア新書で学ぶ」 Ⅱ

2024-07-18 14:58:15 | 囲碁きちのつぶやき

著者は若いドキュメンタリ映画作家です。取材先で会った中国残留婦人の栗原貞子さんの生きざまを聞き取りそれを記録したものです。

岩波ジュニア新書です。

栗原さんは東北出身の開拓団の青年と結婚しますが夫はソ連の侵攻に備え現地徴兵されます。そして1945年、ソ連が侵攻、女、子どもと老人しかいない開拓団は壊滅。飢えと寒さの中での逃避行で多くの人が亡くなります。妊娠中の栗原さんは逃げ回った末、親切な中国人に救われ、生きのこるために結婚。中国の歴史のはざまで生き抜き、日本人の夫とその後結婚した中国人の夫との間に生まれた子供を育て上げます。
そして、日中国交回復後に帰国します。中国帰国者に冷たい行政の姿に、栗原さんは「またも棄民された」と感じたそうです。
その経過が丹念に描かれています。
 
私は、今年の所沢平和のための戦争展で中国帰国者の労苦の展示と語り部の方のお話を聞く会を企画しました。
正に、栗原さんが体験したことをみなさんにも知ってもらいたいからです。
ジュニア新書を読んで改めて、あの戦争は何だったのか そしてこれからの日本と中国の関係はどうあるべきか を考えさせられました。
ひとりでも多くの方に愚かな戦争の実相を知ってもらい、将来に向けて何をすべきか を共に学びたいと思います。
 
 
 
 
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