PEN-FTの作業が続くのですけどね。ちょっと難儀なやつが居ましてね。疲れちゃいましたので、気晴らしに、いつものセイコー・スポーツマチック5DX 25石のオーバーホールをして行きます。この個体の製造時期は1965年10月の製造です。特に美品というわけではなく、年代相応の状態ですが、機械は問題なくよろしいと思います。同じ年月の誕生日の方、或いは同時期のPENを愛機としていらっしゃる方など、機械式腕時計を所有してみたい方の入門用として如何でしょうか? 完成後は、ご希望があればお譲りします。予定価格12.000円。
機械としては保存状態は良好で、特に問題はない個体ですので、いつものように洗浄した後、組み立てて行きます。この機械は、受けのホゾ穴がピタッと決まって気持ちが良いです。
分解洗浄をしてグリスアップをした香箱(ゼンマイ)を載せて行きます。
今回は画像が少ないよ。文字盤と針を取り付けています。曜車は部分的に変色がありますが、今回はオリジナル(漢字)をそのまま使っています。ケースと風防は研磨してあります。ラグが太くてがっちりとして、いかにも60年代のデザインです。
タイムグラファーにより、歩度調整をしています。中々良いところに収まってきました。自動巻き機構と回転錘の取付け、Oリングパッキンは新品と交換しています。
ケーシングを完了したところ。現在、私が愛用しているスポーツマチックと機械は同一ですが、ケースや文字盤などの仕様が少しずつ異なります。このほかにも沢山のデザインが存在します。精度は、私のものより正確に作動していますね。この後はベルトを装着します。
↑の私のモデルはケースのラグ幅が19mmですが、この個体は現在では一般的な18mmなんですね。見かけのデザインは殆ど変わらないのにね。この頃の自動巻きは流行りもあってケースががっちりとしています。防水時計となって金属ベルトが標準の設計ですから、皮ベルトは厚みのあるタイプで無いと似合いません。今回は5mm厚のバイソンをチョイスしておきます。この個体は76系のファイブDXで7619Aというキャリバーを搭載しています。製造は第二精工舎(亀戸)です。
同じ時代のPEN-Fと2ショット。スポマチを腕に嵌めて、PEN-Fを使うなどは乙なものですね。76系は、カレンダーの日にちを切り替えるボタンが、リューズの隣りに付いているのが特徴です。
裏側です。裏蓋には防水時計を誇示するため?のイルカのマークがプレスされていますが、使用による摩滅で消えている個体が多いのですが、この個体は残っていますね。7619-7010 「7619」は搭載機械、「7010」はケースの種類を表しています。ご希望の方がいらっしゃいましたらご連絡をお願いします。tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
すべてLM(ロードマチック)左の2つは同じモデルで、昔所有していたセイコー5 DX 21石とイメージ的に近いモデルです。当然、セイコー5より薄型です。