世の中、三連休だそうですので、私も一日作業はお休みを頂いて私物の時計をやっています。またまた戦中(日華事変もあるので)の精工舎の二重ケースを入手してしまいました。不動のジャンクですが、文字盤が24時間表示でしたので・・しかし、残念ながらこの個体も軍用として採用された個体ではありません。⚓や🌸のマークが入っただけで高価になって、私の稼ぐ手間賃では買えません。前回のものよりケースの状態は悪く、かなり使い込まれていますね。
13~24の赤字が薄くなっています。赤は退色し易いですからね。24時間表示は軍用というわけではなく、同じデザインの置時計などもありますね。当時の流行り? 月月火水木金金の世相ですからね。若い方は知らないでしょうね。
機械は前回と同じモリス型になります。
外側ケースの風防が痛んでいて樹脂のひび割れもあります。
オリジナルの風防はドームが強く厚みも薄いタイプです。探せば近い風防もあるのかも知れませんが、手持ちの風防は角が角ばっているものですので、角の角張をR状に成型してみました。すると、厚みがあるので、レンズ効果が出てしまうのです。
左もオリジナルではないようですが、牛乳瓶の底みたいなメガネに見えます。まぁ、しばらくはこれで我慢します。
ゼンマイ切れとのことでしたが、ゼンマイは切れておらず、角穴車真の引っかけがゼンマイから外れています。なんでこうなるかな?
テンプの振り石が自由位置でドテピンの中心に来ているか? を見ます。この頃のヒゲゼンマイはくちゃくちゃに変形しているものが多いので、それによって中心に来ていない場合が多いですね。
外れている場合はひげ玉を回して修正しますが、この個体の場合、ほぼ良好でしたので、そのままとします。古いひげ玉のスリットを無理に開くとクラックが入って割れてしまうことがあるので・・ヒゲゼンマイの形状を修正していきます。観察するとチラネジの対角2か所が半田付けされていますね。昔の時計師さんの裏技でしょうかね? フライホイール効果を狙った? バランスも何もあったものじゃないですね。これはまじめに調整してもダメだわ・・
すべて洗浄をしてから組み立てて行きます。
意外に天真の摩耗は大きくなく、ヒゲゼンマイの形状を修正した効果か、元気よく動きだしました。
前回の個体と並べて。竜頭は今回の方が雰囲気が良いです。
しばらく様子を見ますが、前回の予備機のテンプと交換するかもしれません。あぁ、まだ本物の軍用は遠いです。
今朝の10時半過ぎぐらいだったかな、近くの米軍横田基地にトランプ大統領が到着されました。事前に到着時間は公表されていませんが、昼食を食べて午後から埼玉のゴルフ場でゴルフとなると、このぐらいの到着だろうと思っていました。たぶん、着陸コース際には報道陣や航空マニアで一杯だろうと見に行きませんでした。NHKの画像を見ながら耳を澄ませていましたが、残念ながらエアフォースワンのエンジン音は報道各社のヘリコプターの騒音が大きく聞こえませんでした。旅客機だしね。いつも航空祭ではロックバンドの演奏をしている格納庫で演説をしていましたが、意外に横田基地は旧陸軍(飛行審査部)の施設が残っていて、格納庫も改修されなが使われていると思います。しかし、あの巨大な星条旗はお決まりでカッコいいですね。で、組みっぱなしで一晩置いたら、あらら10分も進んでいました。修正はしても小さくて渦巻きの間隔が狭いヒゲゼンマイですから、動的な動きで干渉している可能性があります。そこで、再調整をしてセットしました。+30秒 振り角230° 片振り0.1 このテンプではこれ以上は無理ですね。テンプ受の状態が悪いものが殆どですので、良好な部品を揃えて組み直したいと思います。しかし、摩耗でガタガタの機械を手掛けることは勉強になりますね。
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