今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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帰って来たPEN-FT(B)の巻

2017年11月22日 14時50分40秒 | ブログ

【業務連絡】昨日、PEN-FTのお問合せを頂きました都内の中〇さん。ご返事のメールが戻って来てしまいますが届いていますでしょうか?

運転免許証の更新に地元の警察署まで出向きました。眼鏡等の条件は付いていませんが、安全のため最近は補正メガネをして運転しています。確か5年前の更新の時の視力検査で、最後のCの開いている方向に確証がなく、しかし答えは正解で合格していましたので、今回は落ちるだろうなぁと予め申し出て検査を受けました。そして最後のCの答えはXで、これで終わりと思ったら、「これは?」と次の問題を出してもらって、これは見やすくて正解で合格を頂きました。ラッキーなのかどうなのか? まぁ、10年間ごまかして眼鏡等が付くのを免れているということ。潔く眼鏡等になれば楽になれるのに・・まだ矯正視力は1.2あるんですよ。小学生の頃は2.0が見えました。

で、過去にメンテナンスをした個体が戻りました。FTブラックが続きますね。この個体は現役で活躍中ですので劣化は免れません。露出計の感度が極端に落ちて、付属で付いて来た個体から移植しました。トップカバーの色入れ塗料が劣化をしていたのでやり直しと凹みの修正をしてあります。

2回巻上げになるとのことでしたが、フィルムを入れて負荷を掛けた状態で100回以上シャッターを切っても再現をしません。2回巻上げの原因は、チャージギヤとギヤ軸の摩耗ですけど、軽微なうちは5~7回程度に1回ぐらい発生し、悪化すると毎回巻上げが足りない状態になります。少しずつ巻き上げが不足していくので発生には規則性があります。

FTは巻き上げレバーの開度が大きいため、ツリカンにレバーの動きが制約されて結果的に巻き上げが不足するということもあります。

 

あれ、接眼枠はこんなに割れていたかなぁ。現役活躍中というところでしょうか。

 

42mmですが、ピントリングにガタが多く発生しています。ヘリコイドグリスの抜けもありますが・・

 

直進ヘリコイドガイドと鏡胴のスライド部分の潤滑が切れて使用されていると摩耗が進んでしまい、結果的にピントリングの回転を戻そうとすると「コクッ」っとガタを感じます。摩耗と言っても僅かなのですが、ピントリングの回転運動に変換すると大きく感じるわけです。

ヘリコイドガイドとグリスでの調整をしてあります。中玉の周辺には持病のクモリが出始めています。また頑張って活躍してください。

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