昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空~(十八)起っきろお!

2015-10-25 10:48:42 | 小説
「起っきろお! 目がくさっちゃうぞ!」 茶目っ気たっぷりの由香里の声で、目が覚めた。 布団の上にまたがりながら、由香里がキスをせがんできた。 「こら、こら。悪ふざけが過ぎるぞ」 軽く由香里の頭を小突いた。 「おはようのキスぐらい‥‥」 口を尖らせる由香里は、あからさまに不満そうだった。 昨日のことで、由香里は恋人気分に浸っている。 “まずかったなあ” 後悔の念が湧き起こる彼だったが、時を戻すわ . . . 本文を読む

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