12日(木).わが家に来てから今日で1107日目を迎え,スペインのカタルーニャ自治州のプッチダモン州首相が10日,強行した住民投票で独立派が多数を占めたことを踏まえ,「独立宣言」に署名した一方で,議会演説では「スペイン政府との対話のため,独立宣言の効力をいったん凍結するよう提案する」と表明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
独立したいの? したくないの? 考えるのカッタル―イャなの? Petit だも~んさん
昨日,夕食に「豚バラなす」と「生野菜とサーモンのサラダ」を作りました 新しいフライパンが大活躍です
昨日,池袋の新文芸坐でヴィクター・フレミング監督「風と共に去りぬ」を観ました これはマーガレット・ミッチェル原作による1939年アメリカ映画(カラー,233分)です
時は1861年.アメリカの南北戦争が始まろうとしていた ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラ(トーマス・ミッチェル)の長女スカーレット(ヴィヴィアン・リー)は,もう一軒の大地主ウィルクス家の息子で彼女の幼馴染みのアシュリー(レスリー・ハワード)と,彼の従妹メラニー(オリヴィア・デ・ハヴィランド)の婚約が明日の野外宴会で発表されると聞いて心穏やかではなかった 美しいが気性が激しいスカーレットは青年たちの憧れの的だったが,彼女の心はアシュリーだけに傾いていた.宴会当日,スカーレットは想いのたけをアシュリーに告白したが,彼の心は気立ての優しいメラニーに向けられていた.スカーレットは,チャールズトン生まれの船長で気性の荒いレッド・バトラー(クラーク・ゲーブル)に会い,彼の臆面のない態度に激しい憎しみを抱きながらも,どこか惹きつけられていた 突然,戦争の開始が伝えられ,スカーレットは失恋の自業からメラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚してしまう メラニーと結婚したアシュリーもチャールズも志願して戦争に赴いたが,チャールズは戦争で病を得て死んでしまう スカーレットは喪に服す味気ない生活から逃れるためアトランタのメラニーの元へ行き,陸軍病院のバザーでレットと再会する.レットは強引に彼女に接近してくる スカーレットとメラニーは看護婦として働いていたが,戦況は南軍に不利になり,やがてアトランタは北軍の接近に怯えるようになる スカーレットと生まれたばかりの子供を抱えたメラニーは,レットの馬車で故郷タラへ向かう レットは途中ひとり戦線へ向かい,残された2人はやっとの思いでタラの地に着くが,すでの北軍に蹂躙された後で廃墟になっていた(以上,前編)
戦争は南軍の敗北に終わった.捕虜になっていたアシュリーが帰り メラニーを喜ばせたが,スカーレットは再び彼に愛を告白して撥ねつけられる タラの土地は重税が課されることになった 土地を守る決意を固めたスカーレットは,その頃北軍の営巣に捕らえられていたレットに金策を頼みに行ったが断られる 彼女は妹スーレン(イヴリン・キース)の許婚フランクが事業に成功しているのを見て,欺いて妹から彼を奪い結婚し,事業を自分の手中に収め アシュリーを仲間に引き入れ,ただ金儲けだけに生きるようになる フランクが死んで,スカーレットはレットと結婚し,娘ボニーを生んだが,まだアシュリーへの想いが断ち切れなかったため,レットはもっぱらボニーへ愛情を注いだ こうした結婚生活の不和から,レットはボニーを連れロンドンへ行ったが,ボニーが母を想うので再び戻ってくる.ところがボニーが落馬して死に,メラニーも病死してしまう このためレットとスカーレットの結婚生活はついに破綻してしまい,レットはチャールズトンへと去っていく スカーレットはこの時初めてレットを愛していると気づくが,一番愛しているのはやはりタラの土地だった 彼女はタラに帰ってすべてを考え直そうと決心する(以上,後編)
この映画は初めて観ましたが,映画が始まると真っ黒の画面に音楽だけが流れ,字幕で「序曲」と表示が出ます その後に鮮やかなカラーとともに 「Gone with the Wind」 のタイトルが出て主なキャストが紹介されます.まるでオペラ仕立てです
4時間弱の映画のほぼ中ほどで前編が終わり,休憩に入りますが,15分の休憩後 後編に入る時,やはり画面が真っ黒の状態で音楽が流れ,字幕で「間奏曲」と表示が出ます.ますますオペラ仕立てです
そして,映画が終わり「 The End」 の表示が出た後で,やはり画面が真っ黒になり,音楽が流れ,字幕で「終曲」と表示が出ます.これはオペラでは出ません やはり映画は映画です
美人ではあるけれど勝気で積極的なスカーレット役の人選は最後まで難航したようですが,「なぜアメリカ人でなくイギリス人を採用したのか」という批判もあったものの,ヴィヴィアン・リーほど相応しい女性はいないでしょう
一方,すべてを自分の利益を基準に考えて行動するものの,スカーレットを愛する心は誰にも負けないレット・バトラーに,ニヒルなクラーク・ゲーブルは最適です
この映画で一番有名なシーンは前編の最後の,アトランタ市街で炎上して崩れ落ちる建物の前を馬車が通り抜けるシーンですが,あのタイミングは絶妙です 1秒でも遅かったら巻き添えを食っていたかも知れません まさに危機一髪といった名シーンです
ところで,映画のタイトル「風と共に去りぬ」は,アーネスト・ダウスンの恋愛詩「シナラ」から採られたものです
「かつて在りし騎士道と綿畑の地 人はその地を古き良き南部と呼んだ・・・(途中略)・・・今は歴史に記されるだけの儚い思い出となった 大いなる文化は 風と共に去りぬ」
つまり,アメリカ南部の一つの文化が南北戦争の烈風と共に消え去ったことを意味しているのです
もしスカーレットが北部の生まれという設定だったら,まったく別のヒロインが誕生していたことでしょう いまこのブログを書いている最中,頭の中で「タラのテーマ」が鳴り続けています 「風と共に去りぬ」と聞くと,ヴィヴィアン・リー,クラーク・ゲーブルとともに「タラのテーマ」を思い出すことになるでしょう