13日(金).昨夕は1日前倒しの誕生祝に娘がピザを取ってくれたので料理はお休みしました たまにはいいよね
ということで,わが家に来てから今日で1108日目を迎え,米国のティラーソン国務長官がトランプ大統領を「バカ」と呼んだという報道を受けて,トランプ大統領が「IQ比べをやったら どちらが勝つかはわかっている」と語った というニュースを見て感想を述べるモコタロです
本当にIQが高い人はそういうコメントをしないと思う アメリカ国民が可哀そう
昨日,池袋の新文芸坐で「オズの魔法使」と「スタア誕生」の2本立てを観ました
「オズの魔法使」はヴィクター・フレミング監督による1939年アメリカ映画(カラー,102分)です
カンザス州でエム叔母らと暮らす少女ドロシー(ジュディ・ガーランド)は飼い犬トトと共に大竜巻に巻き上げらたが,下りた所は夢の国オズだった 北の良い魔女グリンダから故郷のカンザスに帰るためには,エメラルド・シティにいる「オズの魔法使い」に頼むことだと聞いて,ドロシーはエメラルド・シティを目指して出発する.途中で臆病者のライオンのジーク(バート・ラー),脳のないカカシのハンク(レイ・ボルジャー),心のないブリキの木こりティンマン(ヘイリー)に出逢い,彼らを仲間に引き入れながら前に進む 途中で西の悪い魔女の邪魔が入り危ない目にあうが,北の良い魔女が助けてくれる.ドロシーたちはやっとオズの魔法使いに会うことが出来るが,その正体は機械を操る詐欺師だった 北の良い魔女から「家に帰りたいと念じて 銀の靴のかかとを3回合わせる」ように言われ,目をつぶって念じると,ドロシーはカンザスの自宅のベッドの上で目を覚ます
この作品は,子どもたちが小さい時によく観ました たしか,テレビで放映していたのをVHSで録画しておいたのだと思います.大人の今になって観ても,良く出来た作品だと思います ジュディ・ガーランドは当時16歳でした
この映画はモノトーン画面から始まりますが,ドロシーがオズの国に着いてドアを開けると,外は鮮やかなカラーの世界が広がっています この演出は見事です そしてドロシーがエメラルド・シティを目指して出発する時,空にかかった虹を見ながら「オーバー・ザ・レインボウ」が歌われます そう,この作品はミュージカル映画だったことを思い出しました
子供向けの映画じゃないか,と思ったら大きな間違いで,例えば,脳のないカカシは「僕の身体は藁で出来ているから,脳がなくて頭が空っぽなんだよ.でも,よくしゃべる人ほど頭は空っぽだって言うからね」と鋭い見解を述べたりするので,油断ができません
途中で出逢うキャラクターの中では勇気のないライオンが一番可笑しかったです 第一 あの顔付きでは誰も怖がらないだろうという優しい顔をしています
驚くべきは子犬のトトです もし動物にアカデミー賞があるならトトは確実に最有力候補にノミネートされるでしょう よく訓練されていて,人間顔負けの演技力を発揮しています
就学前,あるいは小学校低学年の子どもをお持ちの方には是非お薦めしたい映画です
「スタア誕生」はジョージ・キューカー監督による1954年アメリカ映画(カラー,175分)です
コーラス・ガールのエスター(ジュディ・ガーランド)はハリウッドの大スター,ノーマン(ジェームズ・メイソン)に実力を見い出される ノーマンの口利きによって,エスターは次第にスターの階段を登っていく そして,エスターはノーマンに対する深い愛情を覚え結婚する しかし,彼女がオスカーを手にするまでに登り詰めたとき,酒で身を崩したノーマンは落ちぶれて自殺してしまう 失意のあまりエスターは一度は引退を決意するが,苦楽を共にしたかつての同僚に説得され再び舞台に立つ決意をする
「オズの魔法使い」から15年後(32歳)のジュディ・ガーランド主演映画です 正直言って,最初に見た時どれがジュディ・ガーランドか分かりませんでした.あまりにも若き日の「オズ~」のイメージが強かったからです この15年の間の彼女の人生は文字通り波乱万丈だったようです.3度の結婚,薬物中毒,自殺未遂など,私生活では相当荒れていたようです この「スタア誕生」の撮影中も,遅刻常習者として映画会社を困らせていたと言われています
そうは言うものの,彼女は歌は抜群に上手いし,踊りも完璧です ドラマの中盤で,新居の中で夫を前にエスターが世界の音楽に合わせて一人で歌い踊るシーンがありますが,あれだけでも いかに彼女が優れたエンターティナーであるかが分かります
最後にエスターが復帰の舞台に立って挨拶をしますが,満場の観衆を前に「エスターです」と言わずに「ミセス・ノーマンです」と名乗るところは感動的です あくまでもノーマンに見い出され育てられた結果,今の自分があるのだということを名前に込めたからです
映画監督で2番目の夫ヴィンセント・ミネリとの間に生まれたのが「キャバレー」の大ヒットで一世を風靡したライザ・ミネリですが,まさに第2の「スタア誕生」だったと言えるでしょう