人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」のチケットを取る~ベートーヴェン「第7交 響曲」他 / モーツアルト「ヴェスペレK.339」をCDで聴く / 佐藤正午著「取り扱い注意」を読む

2017年10月23日 07時57分28秒 | 日記

23日(月).昨日は,いつもの週末の通り,シャツ7枚とハンカチ4枚にアイロンがけし 家中の掃除をしてから,ベッドに寝転んでCDを聴きながら新聞2紙を読みました   CDはモーツアルトの「ヴェスペレK.339」ですが,その第5曲「ラウダーテ・ドミ二ム(主を讃えよ)」を繰り返し聴きました   この曲は,第89回アカデミー賞を受賞したアメリカ映画「ムーンライト」で使われていましたが,モーツアルト晩年の傑作「アヴェ・ヴェルム・コルプスK.618」に通じる天国的な純粋さ・美しさを感じます   「ムーンライト」については4月19日の当ブログに書きましたので,興味のある向きはご覧ください

 

     

  

一休みした後,台風の影響で雨が降る中,風邪で体調が最悪の中,近くの小学校に衆院選の投票に行ってきました   午前11頃だったのですが,雨にも関わらず次々と有権者が来場していました   私の住むところは東京10区だったのですが,区割り変更とかで12区になり,一気に候補者が半減して選択肢が狭まりました   投票したい候補者がいないので,よりマシな候補者に1票を入れました.政党はまっとうなところを選びました   外に出るとNHKの腕章を巻いた女性が「出口調査」のため傘をさして待ち構えていましたが,幸か不幸か 私には声がかかりませんでした.一抹の寂しさを味わいました

ということで,わが家に来てから今日で1118日目を迎え,衆議院議員選挙の投票結果の大勢が判明し,自民・公明の与党が圧勝した というニュースを見て感想を述べるたモコタロです

 

     

    与党は 圧勝が野党分裂による”敵失”によることを自覚すべきだ 奢れる与党 久しからず

 

                                          

 

来年3月6日(火)午後7時からサントリーホールで開かれる「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」のチケットをとりました   これは毎日希望奨学金チャリティーコンサートとして毎年開催されている公演です   プログラムは①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」,②リスト「ピアノ協奏曲第1番変ホ長調」,③ベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」で,①のヴァイオリン独奏は小林美樹,②のピアノ独奏は金子三勇士,指揮は海老原光です   このオケは全国各地のオケのメンバーや個人奏者が集まった臨時編成オーケストラで,コンマスは読響コンマスの小森谷巧です

手帳で日程が空いていることを確認して購入したのですが,買った後で手帳を見たら3月6日は,2月28日の新国立オペラ「ホフマン物語」をこの日に振り替えていたことが分かりました   幸い6日のオペラは午後2時開演,「がんばろう~」は午後7時開演なのでダブりません どうしてこういうことが起こったかと言うと,今年のと来年のと手帳が2冊あるからです   「ホフマン物語」は来年のコンサートなので来年の手帳にはしっかりと振り替え後の日程を入れておいたのですが,今年の手帳(来年3月まで記入できる)には振り替え情報を書き忘れていたのです   今回は結果オーライということだったのですが,これから気を付けないとダブルブッキングの山になります

 

     

 

                                           

 

佐藤正午著「取り扱い注意」(角川文庫)を読み終わりました   佐藤正午氏についてはこのブログで多くの作品をご紹介してきましたが,この作品は平成8年12月に単行本として刊行されたものを文庫化したものです   したがって,今から21年前の 筆者41歳の時の作品ということになります

 

     

 

主人公の鮎川英雄は県庁広報課に務める 異性にもてまくるイケメン青年   彼の周りにはいつの間にか女性がまとわりついてきます   専務秘書の三ツ森小夜子からは,近い将来の姿を占うとして口説かれたり,選挙管理委員会のアルバイトとして採用されたことで知り合い「いけない人ね」が口癖の平野美雪は,付き合ううちに英雄を配偶者候補として考えるようになりますが,英雄にはその気がありません   そのあたりの記述は次の通りです

「で,平野美雪と会った別れ際には,かならず僕は夏樹姉の記憶の中から才能という言葉をよみがえらせた   そして彼女をC・配偶者を探すため,という3つ目のタイプに分類し,彼女の背中に『取り扱い注意』のラベルを貼って自宅の前まで送り届けた

これがこの本のタイトルになっているわけですが,ここで「才能という言葉をよみがえらせた」と言っているのは,平野美雪が大学のピアノ科を出ていることを念頭に,英雄が語った次のような言葉が裏にあります

「音楽大学のピアノ科を卒業して,その特技を生かすでもなく いきなりおじのコネを頼って選挙管理委員会にもぐりこむくらいだから,彼女がピアニストとしての天分に恵まれていないのは明らかだった   ピアノを弾くために不利な手を持って生まれてきた人間がピアニストをめざす.自分の才能の程度に気付かない人間が,その才能を生かすしかない世界に人生の前半を賭けてしまう   そんな悲劇が世の中にあるだろうか,と僕は彼女の手をちらちら眺めながら考えてみたのだが,それを悲劇と呼ぶなら そんなものは世の中にはいくらでも転がっているに違いなかった

辛辣ですが,的を射ていませんか

さて,そんな英雄には西丸酔助(ようすけ)という叔父がいて,この男がトンデモナイ非常識人間なのです   ロリコン趣味で,鈴村綾という少女を誘拐するという暴挙に及び,英雄を説得し,綾も巻き込んで銀行強盗まがいの事件を引き起こします  さてさて,英雄は無事に生き延びることが出来るのでしょうか

佐藤正午特有の,時代が往ったり来たりの錯綜がありますが,「鳩の撃退法」ほどではありません   一気読み必至の本です.お薦めします

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする