14日(土).昨日,予約した時間に行きつけの歯医者に行き,歯石を除去してもらいました 健康保険適用で初診料含めて2600円って高くね 歯医者 おぬしも悪よのう
話は180度変わりますが,昨夜10時過ぎに仕事から帰ってきた娘が,誕生祝いに花をプレゼントしてくれました 秋らしいきれいな花です.家族が一番です.とても嬉しいです
ということで,わが家に来てから今日で1109日目を迎え,TOTOが13日までに,トイレにまつわるエピソードを詠んだ第13回「トイレ川柳」の入選作40作を発表し,最優秀賞が「間に合った こんな幸せ ありますか?」に決まったというニュースを見て感想を述べるモコタロです
誰でも経験のありそうなこの川柳を水洗,もとい推薦します 感動でチビリそう
昨日,夕食に「鶏肉のマヨポン炒め」と「生野菜サラダ」を作りました 「鶏肉~」はマヨネーズを2回に分けて使用するのがコツです
昨夕,池袋の東京芸術劇場コンサートホールで「クラシカル・プレイヤーズ東京」の最終公演を聴きました オール・モーツアルト・プログラムで①交響曲第39番変ホ長調K.543,②ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595,③交響曲第41番ハ長調K.551”ジュピター”です.②のピアノ独奏は仲道郁代,指揮は有田正広です
「クラシカル・プレイヤーズ東京」は,フルーティスト有田正広を中心に1989年に創設された「東京バッハ・モーツアルト・オーケストラ」が母体となり,2009年に現在の名前に改称して活動を継続してきた団体です 「クラシカル」の名前の通り,作曲された当時使用されていた楽器(オリジナル楽器=ピリオド楽器)を使用し,その楽器に合った演奏をするという方針で活動してきた「古楽器演奏集団」です
自席は1階M列12番,左ブロック右通路側です.会場は9割方埋まっているでしょうか 良く入りました
オケのメンバーが入場し,配置に着きます 弦の配置は左奥にコントラバス,前に左から第1ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,第2ヴァイオリンという対向配置をとります コンミスはバッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)のヴァイオリニストでお馴染みの荒木優子さんです オケを見渡すと,ヴィオラの成田寛,チェロの山本徹,フルートの前田りり子,ファゴットの堂阪清高といったB.C.Jの主要メンバーが揃っているのが分かります 金管楽器を見ると,ナチュナル・ホルン,ナチュナル・トランペットといったバルブのない古楽器が使われています
全く性格の異なるモーツアルトの交響曲第39番,第40番,第41番の3曲は,よく知られているように,モーツアルトが1788年の6月から8月までの3か月の間に一気に作曲されました ここにもモーツアルトの天才性が表れています 参考までに,奇才アーノンクールはこの3曲を一つの大きなオラトリオとして捉え,そのように演奏しているCDがあります
荒木さんの合図でチューニングに入りますが,オーボエがいません よく考えてみたら,1曲目の「交響曲第39番K.543」はオーボエが使用されないことを思い出しました その代わりというか,クラリネットが2本入ります これが第3楽章「メヌエット:アレグレット」で生きてきます
指揮者の有田正広氏が指揮台に上がり,第1楽章「アダージョ ー アレグロ」に入ります 小気味の良いテンポは有田氏の理想とするモーツアルトでしょう 私は晩年の3つの交響曲の中ではこの第39番が一番好きですが,とくに好きなのは第3楽章「メヌエット:アレグレット」です 極端なことを言えば,この楽章の良し悪しで演奏全体の良し悪しを判断するほど この楽章をどう演奏するかに注意を傾けます その意味では,彼らの演奏はテンポ設定といい,クラリネットとフルートとファゴットの演奏といい,理想的なモーツアルトでした とくにクラリネットとフルートは古楽器特有の音色で,両者が木管楽器であるという原点を思い出させる素晴らしい演奏でした
これが,先に紹介したアーノンクールのような超高速演奏だったら,「モーツアルトに対する冒涜だ」と叫んで,その場で席を蹴って退席していたことでしょう
2曲目はモーツアルトの最後の年,1791年1月5日に完成した「ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595」です ハープシコードくらいの大きさのフォルテピアノ(古楽器)が舞台中央に運ばれ,クラリネットの代わりにオーボエが2本加わります.一人はB.C.Jでお馴染みの尾崎温子さんです 臙脂色の衣装を身に着けた仲道郁代さんが登場,フォルテピアノに向かいます
この曲は第1楽章「アレグロ」,第2楽章「ラルゲット」,第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります
有田氏の指揮で第1楽章の長い序奏が演奏されます この間,ソリストの仲道さんは曲に合わせてアドリブで鍵盤に指を置き,音を出さずに演奏に加わります いよいよピアノの出番になると軽快に演奏を始めますが,フォルテピアノの性格上,音が小さいのは仕方ありません 古楽器特有の柔らかく優しい音色が会場に響き渡ります
心地よい気持ちで聴いていましたが,第1楽章中盤あたりで,「このフレーズはこんなに繰り返しが多かったかな?」と思うような演奏が聴かれました はっきり言うと「演奏が迷走しているのではないか」と思いました 過去に彼女のリサイタルでモーツアルトを弾いた時に同じようなことがあったので,気になりました 私だけの勘違いであれば良いのですが
第3楽章はK596の歌曲「春への憧れ」と同じメロディーが使われています 作曲順から言うと,ピアノ協奏曲K.595の方が先で,歌曲はそのメロディーに詩を付けたのでしょう いつも弾いているグランド・ピアノとフォルテピアノとでは弾き方も変わってくるでしょうから,弾きにくい面も多々あると思われますが,仲道さんは何とかフィナーレまで弾き切りました
プログラム後半は,交響曲第41番ハ長調「ジュピター」K.551です この曲ではオーボエが2本入った代わりにクラリネットがありません この曲は第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」,第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」,第3楽章「メヌエット:アレグレット」,第4楽章「モルト・アレグロ」の4楽章から成りますが,わずか2週間で書かれたと考えられています
第1楽章が力強い総奏で開始されます この曲でも有田氏は歯切れの良いメリハリのある演奏を展開します 全体を通じて尾崎温子さんのオーボエと前田りり子さんのフルートが冴えわたっていました
会場いっぱいの拍手に,弦楽器セクションによりJ.S.バッハの「G線上のアリア」がアンコールに演奏されました この時点ではクラリネット奏者がステージにいません と思っていたら,クラリネット奏者が舞台袖からブーケの花束を持って登場し,指揮台の有田氏に手向け,急いで演奏の準備にかかりました 2曲目のアンコールとして,モーツアルト「交響曲第35番ニ長調”ハフナー”K.385」の第1楽章「アレグロ・コン・スピリト」を躍動感あふれる演奏で展開しコンサートを締めくくりました
古楽器のプロ集団「クラシカル・プレイヤーズ東京」の活動が今回をもって終了するのは寂しい限りです 世界に誇るバッハ・コレギウム・ジャパンはほとんどバッハしか演奏しないし,名の通った古楽器演奏集団で残るのは鈴木秀美氏率いる「オーケストラ・リベラ・クラシカ」くらいしかありません 有田氏のことですから,また新しい古楽器演奏集団を結成するのではないかと期待することにしましょう