4日(土)。昨日の朝日新聞朝刊によると、渋谷の複合文化施設「Bunkamura」は、隣の東急百貨店本店跡の再開発に伴い、「オーチャードホール」を除いて4月10日から休館となります 記事の概要は以下の通りです
「休館は2027年度まで。この間、シアターコクーンは、4月開業の東急歌舞伎町タワー(新宿区)にできる劇場のこけら落とし公演『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』を5月に上演 さらに自主制作公演を他劇場で開く。映画館『ル・シネマ』は6月、昨年閉鎖した渋谷TOEIの跡地に移転
展覧会やギャラリーは、渋谷ヒカリエを中心に継続する
一方、音楽中心のオーチャードホールは休日を中心に今の場所で催しを続け、自主制作公演は横浜みなとみらいホールなども使う
」
「オーチャードホール」は東京フィルの3つの定期演奏会の会場の一つですが、2023年度の定期公演はすべて日曜開催となっています 日曜日はビルの解体・建設工事が休みになるからなのでしょうね
私はサントリーホール定期会員なので関係ありませんが
『ル・シネマ』はたまに興味のある映画が上映される時に観に行く程度なので、こちらもほとんど影響ありません
ということで、わが家に来てから今日で2972日目を迎え、チャールズ英国王の次男ハリー王子(38)と妻メーガン妃(41)が、英国の居宅として使ってきた「フロッグモア・コテージ」から退去するよう王室から求められていることが明らかになったが、ハリー王子が今年1月に発売した自伝「スペア」で、自身がアフガニスタン従軍中に敵の戦闘員25人を殺害したことを明かしたほか、兄ウィリアム皇太子から自宅で「暴行」を受けて負傷したなどと主張していることが影響していると思われる というニュースを見て感想を述べるモコタロです
英国王室「ハリーに用意できるスペアの家はない 出て行きなさい ハリーアップ!」
昨日、夕食に「チキンステーキ」と「キャベツとウインナのスープ」を作りました チキンステーキはワンプレートにブロッコリ、ミニトマト、アボカド、レタス、目玉焼きを乗せました
村上春樹著「一人称単数」(文春文庫)を読み終わりました 村上春樹は1949年京都生まれ。早稲田大学文学部演劇科卒業。1979年「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞
82年「羊をめぐる冒険」で野間文芸新人賞受賞ほか数々の文学賞を受賞しています
本書は「文學界」2018年7月号から2020年2月号までに掲載された短編小説7編を2020年7月に単行本にしたものに、書下ろし小説「一人称単数」を加えて文庫化したものです
収録作は、短歌を作る「彼女」との思い出を描いた「石のまくらに」、ある女性からピアノ演奏会への招待状を受け取り、会場に行ってみたが演奏会はなかったという「クリーム」、チャーリー・パーカーの架空のレコードについての音楽評論を書いた「僕」がニューヨークでそのレコードを発見するという「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」、ビートルズのLPを抱えていた少女と、その兄との思い出を綴った「ウィズ・ザ・ビートルズ」、小説家の「僕」が語るヤクルト・スワローズをめぐる回想を書いた「ヤクルト・スワローズ詩集」、これまで知り合った中で最も醜い女性について語った「謝肉祭」、人の言葉を話す猿とのやり取りを書いた「品川猿の告白」、そしてバーのカウンターで隣り合わせた女性から衣装について難癖をつけられ義憤に駆られたたことを語った「一人称単数」の8作品です
これらの作品に共通するのは「撲」や「私」という一人称単数の主人公によって物語が語られていることです
私が村上春樹作品を読む時に関心があるのは、小説にどんなクラシック音楽が登場するかということです 村上作品にはジャズとクラシックが良く出てきます
「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」にはベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」の第3楽章が登場します
「『ベートーヴェンの書いたメロディーの中では、こいつは最高にスイングする一節だ
』とバードは言った」と書いています。実際に曲を聴いてみると、なるほどと納得します
これまで知り合った中で最も醜い女性について語った「謝肉祭」は、シューマンのピアノ曲「謝肉祭」がテーマです 「撲」が友人の紹介で知り合った女性Fと音楽について語り合った時に、「2人とも 文句なく素晴らしい、いわば究極のピアノ音楽として選んだのは、シューベルトのいくつかのピアノ・ソナタと、シューマンのピアノ音楽だった
」として、「1曲だけ無人島に持っていくピアノ音楽」として選んだのが「謝肉祭」だった、と語ります
シューベルトのピアノ・ソナタについては「海辺のカフカ」などにも登場しているので、彼のシューベルト嗜好は知っていましたが、シューマンについては初めて知りました
そして、「ここからが村上春樹の真骨頂」と言うべき分野に入っていきます
シューマンの「謝肉祭」について、「僕」は次のように語ります
「世間で大家と呼ばれているピアニストだって、この曲に関してはしくじった演奏、面白みを欠いた演奏を行っている場合が少なくない また、この曲を敬遠している(としか思えない)ピアニストも多い
ウラディミール・ホロヴィッツは生涯を通じてシューマンの音楽を好んで演奏したが、なぜか『謝肉祭』は正規の録音を残していない。スヴィアトスラフ・リヒテルについても同じことが言える。そしてマルタ・アルゲリッチの演奏する『謝肉祭』をいつか聴きたいと望んでいる人間は僕一人ではあるまい
」
私も聴きたいと思います
また、「品川猿の告白」にはブルックナーが出てきます 言葉を話す猿は品川の御殿山辺りに住んでいたことがあり、「当時のご主人は物理学が専門で学芸大学で教鞭をとっていたが、無類の音楽好きで、ブルックナーとリヒャルト・シュトラウスの音楽を好んで聴いていた
おかげで自分もそういう音楽が好きになった
ブルックナー『第7番』の3楽章にはいつも勇気づけられる」と語っています
猿に、いや、村上春樹にブルックナーは似合わないような気がします
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