29日(日)。昨日は1週間分の半袖シャツにアイロンをかけたのですが、日によって暑かったり涼しかったりするので、このまま半袖シャツのままで過ごせばいいのか、そろそろ長袖シャツに衣替えした方がいいのか、非常に迷います 週間天気予報によると、関東地方は10月第1週までは30度を超える日もあるとのことなので、とりあえず長袖シャツも出しておくことにしました それにしても10月に入っても30度超の真夏日って、どれだけ地球温暖化が進んでいるのでしょうか 日本から「四季」がなくなり夏と冬の「ニ季」になるのではないかと恐れます
ということで、わが家に来てから今日で3547日目を迎え、ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、米ニューヨークのトランプタワーでトランプ前大統領と会談し、ロシアへの「勝利計画」を提示し支援を要請したが、トランプ氏は肩入れを避け、「私が勝てば、非常に公平でかなり迅速な取引ができるだろう」などと述べた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプの計画は 現状を固定し停戦することだろうが それはプーチンが喜ぶだけ
昨日、東京芸術劇場コンサートホールで読売日響「第270回 土曜マチネーシリーズ」を聴きました 10月3日の「名曲シリーズ」が他公演とダブったため、本公演に振り替えました プログラムは①ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲、②ブルッフ「コル・二ドライ 作品47」、③コルンゴルト「チェロ協奏曲 ハ長調 作品37」、④同「シュトラウシアーナ」、⑤リヒャルト・シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」組曲です 演奏は②③のチェロ独奏=エドガー・モロー、指揮=セバスティアン・ヴァイグレです
振り替え後に指定された席は1階J列20番、センターブロック10列目の右から5番目です 読響としては最大限優先したつもりなのでしょうが、正直言って苦手な”奥の”席です しかし客観的に見たら良い席と言うべきでしょう
オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び コンマスは今回のマチネー公演でコンマスとして最後を迎える長原幸太、隣は戸原直というダブルトップ態勢を敷きます
1曲目はウェーバー:歌劇「オベロン」序曲です この曲はカール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)が1825年から26年にかけて作曲、1826年4月12日にロンドンで初演されたオペラの序曲です
ヴァイグレの指揮で演奏に入りますが、松坂隼のホルンが素晴らしい 金子平のクラリネットが良く歌います そして、切れ味鋭い弦楽セクションの演奏が印象的です
2曲目はブルッフ「コル・二ドライ 作品47」です この曲はマックス・ブルッフ(1838-1920)が1880年に作曲、1881年にベルリンで初演されたチェロと管弦楽のための作品です 本作は2つのユダヤの旋律を用いていますが、あくまでも素材に過ぎず、宗教的な意味合いはありません
チェロ独奏のエドガー・モローは1994年パリ生まれの30歳。パリ国立高等音楽院とドイツのクロンベルク・アカデミーで研鑽を積む 2011年チャイコフスキー国際コンクールで第2位に入賞し注目を集めました
エドガー・モローが登場し、ヴァイグレの指揮で演奏に入りますが、モローの足元を見ると、真っ赤なソックスを履いています これを見て私は、「彼はレッドソックスのファンなのだろうか? だとすれば、日米交流戦の会場は江戸川か毛呂を希望するだろうな」と勝手に想像しました 馬鹿話はさておき、モローのチェロは哀愁を湛えた渾身の演奏で、ヴァイグレ ✕ 読響がソリストをしっかりと支えました
3曲目はコルンゴルト「チェロ協奏曲 ハ長調 作品37」です この曲はエーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)が1946年に作曲、同年12月20日にロサンゼルスで初演されました 曲は単一楽章で「アレグロ・モデラート・マ・コン・フォッコ ~ グラーベ ~ アレグロ・モデラート ~ グランディオーソ」という構成になっています 本作は女性ピアニストを巡る作曲家とチェリストの三角関係を描いた「愛憎の曲(原題:Deception)」という映画を基に作曲されました
ヴァイグレの指揮で演奏に入りますが、目まぐるしく変化するテンポや多彩な音色の表出はコルンゴルトらしさを感じさせます モローはカデンツァを超絶技巧を駆使して鮮やかに演奏、バックのオケと共に堂々たるフィナーレを飾りました
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返され、モローはJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲 第3番」から「サラバンド」を叙情的に演奏、聴衆のクールダウンを図りました
本番を聴くにあたり、ピーター・ディクソンのチェロ、マティアス・バーメルト指揮BBCフィルによるCDで予習しておきました
プログラム後半の1曲目はコルンゴルト「シュトラウシアーナ」です この曲は1953年に学生オーケストラ用の小品として楽譜出版社の依頼により作曲され、同年11月22日にイングルウッドで初演されました コルンゴルトは同じウィーン出身の作曲家としてヨハン・シュトラウス2世に親しみを感じていたことから、シュトラウスの「二ネッタ侯爵夫人」「ウィーンのカリオストロ」「騎士バズマン」の旋律を引用して、「ポルカ」「マズルカ」「ワルツ」の3つの楽章にまとめたのがこの作品です
ヴァイグレの指揮で演奏に入りますが、最初の「ポルカ」は弦によるピッツィカートによる軽快な演奏です 「マズルカ」は弦楽器のアンサンブルが美しい 「ワルツ」は踊りたくなるような楽しい音楽です ヴァイグレは指揮台の上で踊らんばかりのノリノリの指揮ぶりを見せ、読響からゴージャスなサウンドを引き出しました
最後の曲はR.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」組曲です 「ばらの騎士」はリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が1909年から10年にかけて作曲した全3幕から成るオペラです 「組曲」は、ニューヨーク・フィルの指揮者だったアルトゥール・ロジンスキが、1944年にオペラ「ばらの騎士」から聴きどころを一つに繋げて交響詩風に編み直し、同年10月5日にニューヨークで初演した作品です
オケは16型に拡大し、ステージ下手にはハープ2台、チェレスタ、ピアノがスタンバイし、管・打楽器が増員されフルオーケストラ態勢になります
ヴァイグレにより演奏に入りますが、開始部はホルンの咆哮に弦楽器のめくるめくメロディーが重なる元帥夫人とオクタヴィアンの情事の音楽です 松坂隼のホルン、荒木奏美のオーボエ、金子平のクラリネットが良く歌います 続く第2幕のオクタヴィアンがゾフィーに銀の薔薇を渡す場面の音楽では、映画「ばらの騎士」(カラヤン ✕ ウィーン・フィル)のセーナ・ユリナッチがアンネリーゼ・ローテンベルガーに薔薇を渡すシーンを思い出し、背筋が寒くなる感動を覚えました 次いで、オクタヴィアンに腕を切りつけられて負傷したオックスが、ワインを飲んで機嫌を直して踊る有名な「オックス男爵のワルツ」が演奏されましたが、ヴァイグレは弦楽セクションに思い入れたっぷりに歌わせました そして、オペラの終結部の元帥夫人、オクタヴィアン、ゾフィーらの歌う三重唱、二重唱に移りますが、長原コンマスのヴァイオリン・ソロがロマンに満ちた演奏で素晴らしい 弦楽セクションが美しいハーモニーを奏で、最後に第3幕の居酒屋の場面で大騒ぎの後、オックスが退散する時の音楽がオケの総力を挙げて盛大に演奏され、華々しく全曲を閉じました
読響からゴージャスなサウンドを引き出したオペラ指揮者・ヴァイグレの面目躍如たる指揮ぶりに、満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました
ヴァイグレは長原コンマスと固い握手を交わしました
長原さん、長い間お疲れさまでした 数々の名演奏を聴かせていだだきました。ありがとうございました これからのご活躍をお祈りいたします