「コロナ陽性頂きました」半日後、自宅療養の仲間は亡くなった

2022年08月22日 23時51分58秒 | 新聞を読もう

村田拓也   毎日新聞 2022/4/25 16:00

三浦英樹さんの墓に手を合わせる妻智子さん=神奈川県内の墓地で2022年2月9日午後3時35分、村田拓也撮影

 新型コロナウイルスの感染が拡大する度にPCR検査の遅れが課題になる。

医師の検査判断の遅れや、検査予約の殺到などが理由として指摘される。

自宅で療養中に死亡した人の遺族でつくる「自宅放置死遺族会」が経緯を検証した昨年8月の事例では、受診から検査まで4日もかかり、糖尿病の持病があるのに入院できないまま容体が急変した。

「もっと早く検査や治療を受けられていたら」。遺族は悔やんでいる。

 「ひいー」。昨年8月6日午前2時、相模原市の三浦英樹さん(当時53歳)の大きなうめき声が寝室から漏れた。

妻智子さん(53)が部屋をのぞくと、三浦さんはけいれんし、体は少し冷たくなっていた。すぐに救急車を呼んだ。その電話の最中に呼吸が止まった。搬送先の病院で死亡が確認され、病院の医師からは「CT(コンピューター断層撮影)で肺は真っ白だった」と告げられた。重い肺炎だ。

 容体が急変する2時間前までは会話ができていた。智子さんは「まさかその日に亡くなるなんて」と肩を落とした。ワクチンは接種券が届いたばかりで予約もできていなかったという。

 自宅放置死遺族会の活動に協力する医師や弁護士らが、保健所などの資料を精査。経緯を振り返ると、医療体制を巡って課題が浮かび上がってきた。

 死亡する約1週間前の7月31日。38度を超える発熱のため、三浦さんは仕事を休み、かかりつけのクリニックを受診した。

当時は感染拡大のさなかだったが、医師は検査せずに風邪薬だけ出した。2日後の8月2日にも受診した。クリニックはPCR検査を実施しているとホームページでう…

 

 


コロナ発生届、重症リスクの患者のみ 全数把握見直しで政府方針

2022年08月22日 23時37分16秒 | 医科・歯科・介護

8/22(月) 19:28配信 毎日新聞

新型コロナウイルス感染者の全数把握の見直しに向け、政府は、医師に患者情報の届け出を求める対象者を、高齢者や基礎疾患のある人ら重症化リスクの高い感染者に限定する調整に入った。若年者ら重症化リスクの低い患者について個人単位での届け出は求めない。ただ、医療機関が1日に診療した年代別の新規感染者数の報告は当面続ける。近く関係省令を改正し、早期に運用したい考えだ。岸田文雄首相は22日、医療現場の負担軽減策を一両日中に発表することを明らかにした。

【写真】モニターに感染の首相 その前に記者ずらり

 政府は現在、感染症法などに基づき、感染が確認された全ての患者について、氏名と住所、性別、生年月日などを「発生届」として保健所に出すよう医師に義務付けている。届け出は、政府の情報把握システム「HER―SYS(ハーシス)」を通じて入力するが、流行中の「第7波」で感染者数が爆発的に増えたため、医療現場で事務が逼迫(ひっぱく)。全国知事会や日本医師会が全数把握の早期見直しを求めていた。

 具体的な見直し案では、感染者のうち重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある人について、保健所などが継続的に健康観察を続けられるよう、これまで通りハーシスへの患者情報の入力を義務付ける。基礎疾患のない若年者ら重症化リスクの低い場合は年代別の感染者数を継続して把握することに絞り、医師に患者ごとの発生届は求めない。政府はこれらの組み合わせで、重症化リスクの高い人への対応に注力が可能となる一方で、都道府県ごとの感染動向の把握も継続できるとみている。

 政府は特定の医療機関からの報告を集計して感染状況を監視する「定点把握」への切り替えも視野に入れるが、抜本的な対応は第7波の収束後とする方向だ。【横田愛、神足俊輔】


【独自】山上母からカネを巻き上げた統一教会の「女霊能師」の素顔と手口がヤバすぎる

2022年08月22日 23時29分09秒 | 事件・事故

先生と呼ばれた女(前篇)現代ビジネス編集部

関西一円で巨額の寄付を集める
「あの女霊能師にやられて、私は高額の壺やペンダントなどを購入し、膨大な寄付もしてきました。その総額は3500万円ほどになります。

山上容疑者の母親が旧統一教会に寄付したうち、2000万円程度はあの女がかかわっています。関西地方の旧統一教会で霊感商法に携わる人物のなかでも、最も悪質な人だと思っています」

こう話すのは、数年前まで旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に在籍していた元信者のAさんだ。Aさんは、山上徹也容疑者の母親とも旧知の関係にある。Aさんの自宅の居間には、今も旧統一教会で買わされた壺、ペンダント、指輪などが埃をかぶったままほったらかしになっている。

安倍晋三元首相の射殺事件を引き起こした山上徹也容疑者は、いま精神鑑定留置となっている。山上容疑者は、母親が旧統一教会に1億円以上の寄付などをさせられ、家庭崩壊に追い込まれたことが動機だと説明しているという。

Photo by GettyImagesPhoto by GettyImages
山上容疑者の母親が寄付を余儀なくされた「霊能師」なる女性が、旧統一教会に存在することが「現代ビジネス」の取材でわかった。

この東山美奈子氏(仮名)は、大阪府東大阪市の旧統一教会に所属し、霊感商法関連の裁判資料の組織図では「先生」と位置付けられている。だがその実態は関西一円で「霊能師」として振る舞い、巨額の寄付を集めている中心人物なのだという。

「信者を恐怖のどん底まで突き落とさんばかりに畏怖させて、最後に登板するリリーフエースが東山さんでした。寄付をするという言質を取り、高額な契約書にサインさせる統一教会の切り札的人物でした」(Aさん)

全国霊感商法対策弁護士連絡会の加納雄二弁護士(大阪弁護士会)は、この東山氏を裁判所で尋問した経験がある。加納弁護士もこう証言する。

「私は東山氏が関係した10人以上の被害者の案件を手掛けてきました。東山氏は一見するとただのおばさんですが、旧統一教会のモンスターです。

口八丁手八丁で、悩みを抱える相手に付け込んで不安に陥らせることに長けている。30年以上にわたって『霊能師』としてカネを信者から旧統一教会の壺や多宝塔を強引に買わせ、資産を寄付させている。総額ですか? 何億なんてものじゃない。30億円は行くでしょうし、100億円くらいあってもおかしくない」

床に倒れ込んで悶絶
冒頭の元信者・Aさんは、25年ほど前、繁華街で声をかけられて旧統一教会に入信した。

「最初はアンケートだと言って呼び止められたんです。手相の話になって『近くにいい先生が見てくれるから』と連れていかれました。その後、ビデオセンターという統一教会の拠点でいろいろなビデオを見せられ、やがて入信しました」

入信したAさんがずっと気にしていたのは、かつて授かった子どもを1人、幼い頃に亡くしたことだった。Aさんを勧誘した信者は「素晴らしい先生がいるから見てもらおう」と誘った。東大阪市の旧統一教会でAさんに向き合ったのが、東山氏だった。

「霊界で子供が苦しんでいる。私にはよく見える」
「ご先祖の色情因縁が、苦しみの理由だ」
「救ってあげられるのは、あなただけ」

Aさんに向かって矢継ぎ早に語った東山氏は、気がつくと床に倒れこんだ。

「うう、苦しい」

そう言って悶絶しはじめたのだという。

東山氏はさらにこう言った。

「霊界のお子さんは崖っぷちだ。今は私がなんとか抑えている。最後はあなたが助けるしかない。今度はあなたの命が危なくなる。霊界解放が必要だ」
「Aさんの一家が絶家(やがて途絶える)になる」

床に伏せたまま東山氏は言葉を継いだ。

「ご先祖様が献金を待っているのが見える」
「現金があるなら、清めなければならない」

恐怖のどん底に突き落とされたAさんが回想する。

「いま寄付しないと、亡くなった子どもが霊界でさらに苦しむ。私の命も奪われてしまうと思って、その場で寄付を約束しました」

献金マニュアルを入手
東山氏は当初、寄付の額は2100万円だと言ったが、Aさんにすぐに用意できる額ではなかった。すると額は530万円に「減額」された。翌日、旧統一教会の別の信者に言われるまま、Aさんは銀行に電話をさせられた。その上で現金を引き出し、東山氏に手渡すことになった。

受け取りの際に、東山氏はロウソクの灯った暗い部屋で、現金に塩をふって「お清めを」と語った。その姿はさながら「霊能師」のようだったという。

「今思えば、最初に2100万円というのは、入信前にアンケートなどで財産なども聞かれて、そこに書いた内容をもとにしているのです。私は3000万円近い預金や株などの資産があったので、そこから東山氏は2100万円という額を決めたのでしょう。

 

530万円の寄付の後も、100万円するペンダントや壺を買えば、亡くなった息子が無事天国に無事行けると言われ、けっきょく2100万円を支払うことになりました。その後も、自宅には200万円の現金が残っていましたが、それも東山氏が『清めましょう』と言うので預けると、半年以上も棚ざらしされた挙げ句、最後は献金としてとられました。東山氏にはいつも口にする決め台詞があって、それは『霊界解放』という言葉でした」(Aさん)

「現代ビジネス」は旧統一教会が使用していたアンケートやマニュアルも入手した。ただのアンケートのはずなのに、《経済力》という項目には、

《1.  多宝塔を買える(540以上、1000以上)
2.  300以上動かせる
9.  退職金あり》

と相手の懐具合を値踏みする記述がある。数字は当然「万」の単位であろう。

アンケート項目アンケート項目
また《霊界を変える》というマニュアルを見ると、

《トークで大方の経済力把握》

と、信者からカネを奪うことを優先させる記述が目立つ。

後篇では、このAさんが東山氏の「協力者」となっていった経緯、そして山上容疑者の母親が「時の人」として旧統一教会で優遇されていた実態についても克明に明かされる。さらに現代ビジネスが行った東山氏への直撃取材の驚きの結果も示そう。

【本人に直撃取材】統一教会で「先生」と呼ばれた女霊能師は、こうして山上徹也の母に近づいた!
先生と呼ばれた女(後篇)
現代ビジネス編集部
「時の人」と呼ばれていた山上徹也の母
山上徹也容疑者の母親が寄付を余儀なくされた「霊能師」なる女性が、旧統一教会に存在することが「現代ビジネス」の取材でわかった。

この東山美奈子氏(仮名)は、大阪府東大阪市の旧統一教会に所属し、組織図では「先生」と位置付けられている。だがその実態は関西一円で「霊能師」として振る舞い、巨額の寄付を集めている中心人物なのだという。前篇に引き続き、この東山氏の実態を明かそう。

前篇「統一教会の「女霊能師」の素顔と手口」もあわせてお読みください
Aさんは熱心な信者となった。白いバンに乗って3〜4人でスルメの干物の行商にも参加した。これは旧統一教会で「マイクロ」と呼ばれる活動だ。

街頭では信者の勧誘にもたずさわり、東山氏のような「霊能師」のサポート役もしたこともあった。Aさんが振りかえる。

「東山氏が信者を口説き、その最後に献金を求めるタイミングで、近くにいる私が加勢しました。『私も530万円献金をして霊界の子どもを救った』『定期預金を解約して天にささげた』……そうやって合いの手を入れ、断れないように仕向ける役割だったのです」

最後に寄付を決断させるのは旧統一教会内では「クロージング」と呼ばれており、その手法はマニュアルにも掲載されている。

Photo by GettyImagesPhoto by GettyImages
しかし、Aさんは旧統一教会が手段をいとわずにカネ集めに狂奔する姿に、だんだん疑問を持ち始めた。献金のマニュアルの存在も知った。旧統一教会に献金を続け、自己破産する実例もたくさん見てきて、やがて旧統一教会を脱会した。Aさんが知っている自己破産の実例の一人こそ、山上徹也容疑者の母親である。

「あのお母さんには、私も何度か会っています。お金を持っている信者のことを、旧統一教会は『時の人』と呼び、他の信者より優遇して献金を出させようとしていました。だから、山上容疑者のお母さんも、幹部は『時の人』と読んで丁寧な対応をしていました。早々に東山氏が登場し、多額の献金を出すように仕向けたのだと思います」(Aさん)

 

旧統一教会は記者会見で、「2009年からコンプライアンスを徹底させ、それ以降はトラブルはない」と断言している。

「北朝鮮がサリンをまく」
だが、全国霊感商法対策弁護士連絡会の加納雄二弁護士(大阪弁護士会)が担当した霊感商法被害は2011年から2016年にかけてのものだ。Aさんと同じように、東山氏によって1千万円近い寄付をさせられていた女性・Bさんのケースを見てみよう。

Bさんは、東山氏の「霊能師」ぶりを詳細にメモしていた。Bさんの了解のもとに、それを引用する。

《家系図を作り(東山氏が)色情因縁の強い家系だと言いました》

《あなたを中心人物として先祖を救わなければならない。先祖代々の供養をしないと不幸が家族、子孫に及ぶ》

そう言われたBさんが恐怖におびえると、東山氏はこう畳みかけたという。

《先祖が霊界で苦しんでいる。寄付されば解放される》

《災いが広がらないようにするには、献金しなさい》

東山氏は他の信者も呼び、Aさんと同様の手口でBさんを囲むようにして、断われない状況を作って、献金を約束させたという。このときBさんは、現金250万円を差し出すことを余儀なくされた。

裁判で提出された東山氏の顔写真裁判で提出された東山氏の顔写真
Bさんの被害金一覧表を丹念に読み込んでいくと、2012年には

《北朝鮮がサリンをまく準備をしているので、止めるために献金が必要》

と荒唐無稽なウソを信じさせ、Bさんに52万円を寄付させている。

2013年になるとBさんは、旧統一教会の創始者・文鮮明氏の体液が入っているという「聖酒式」を飲む儀式に誘われた。

《聖酒を飲まないと天国に入れません》

《聖酒を飲めば、生まれながらに持っている罪を取り除いてもらえる》

 

こう言って献金を求められたBさんは、40万円を白い封筒に入れ「感謝献金」と書いて差し出した。

2011年から2016年まで、5年間で旧統一教会がBさんから引き出した献金総額は936万円あまりになった。

関連記事
【独自】山上母からカネを巻き上げた統一教会の「女霊能師」の…

記者は東山氏の自宅に向かった
その後、脱会したBさんとは係争になったが、東大阪市の旧統一教会は「回答書」という書面で、こう記している。

《(Bさんは)熱心な信者。「畏怖、困惑し、献金を強いられること」や「詐欺、脅迫」は確認できません》

しかし、過去の判例から加納弁護士が「訴訟をすれば満額の被害回復が可能」と指摘した途端、旧統一教会は「550万円を22回にして支払う」と支払い義務を認めたという。合意書が交わされたのは、2016年12月のことだった。

Photo by GettyImagesPhoto by GettyImages
山上容疑者の母親だけでなく、多数の信者に献金を迫った東山氏は、過去に霊感商法被害の民事裁判で何度も証言台に立っている。「現代ビジネス」は、その記録も入手した。

法廷では、自らを「霊能師」であることは否定しながら「家系図の先生という人もいます」と東山氏は語ったうえ、こう証言している。

「霊界解放の話はしました。本当にお金だけが霊界解放かといえば、一切そうではない」

「献金の効果は具体的には言っていない」

あくまで、信者自身の意思による寄付だと主張したのだ。だが、このときの判決では被害者の主張が認められている。

旧統一教会が訴訟で非を認め、元信者に返金した裁判も見てきた加納弁護士は、「霊能師」である東山氏が言葉巧みにカネ集めをしてきた実態をこう話す。

「2と1は旧統一教会にとって原理数などと呼び、好まれているものでした。だから2100万円という寄付額だった被害者を複数知っています。Aさんの場合は530万円でしたが、これも5に3をプラスすれば8だから『末広がりで霊界から救い出す』などと東山氏はいい加減なことを言って出させていた。

東山氏が『霊界』を舞台装置にして被害者を混乱させたうえ、正常な判断をできなくさせて、一気にカネを出させる話術は驚くべきものです。いま思えば、ウソばかりでとんでもないものだったのです」

「現代ビジネス」は、女霊能師と言われた東山氏の見解を問うべく、その自宅を訪ねた。事前の取材によれば現在80歳くらいだが、まだ元気だと関係者から聞いていた。自宅のインターホンを押し、旧統一教会のこと、さらに「女霊能師」のことを聞きたいと記者は問うた。すると、まくし立てるような怒声がインターホン越しに響いた。

「まだいい加減なことをやっているのですか? そんなもの(注・霊能)あると本当に思いますか。私たちも困っているんですよ!」

一方的にインターホンは切られた。

旧統一教会は、8月10日の記者会見で「いわゆる霊感商法なるものを、過去においても現在も当法人は行っていない」と説明。この種の寄付について、あくまで自由意志でのものだったと主張している。だが刑事事件では有罪判決が出て、民事訴訟でも多数が敗訴している。今回の一連の証言を見るかぎり、言い逃れは通じないのではないか。

 


元信者が明かす、統一教会の「関連団体」の驚きの実態…「勧誘手法」「選挙協力」はこうなっていた

2022年08月22日 23時24分08秒 | 事件・事故

8/18(木) 7:32配信 現代ビジネス

「友好団体」が無数にある

統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と関わっていた政治家が全国的に続々と発覚する中、当の教団は田中富広会長が8月10日に都記者会見をおこなった。

【写真】山上容疑者の全ツイートの内容分析から見えた、孤独な政治的世界

 「当法人が霊感商法を行ったことは過去も現在もない」と、巷間、問題視されている点について真っ向から否定し、政治家との関係については「私たちの法人と、友好団体それぞれにおいて関わり方は異なる」と答えた。

 実のところ、統一教会で厄介なのが、無数にある「友好団体」に枝分かれしていることだ。何か問題が起きても家庭連合本体の直接的な関与でなければ、「それは統一教会の問題ではない」と言いきられてしまう。多くの政治家が「今後は社会的に問題となる団体とは関係しないようにしたい」と曖昧に答えているのも、その逃げ道を意識したものだろう。

 判明しているだけでも100を軽く超える関連団体については、関係があっても「統一教会とは知らなかった」と言い逃れができてしまう。だから決して「関連団体とも一切、関わりを持たない」とは言いきらない。

 関連団体は、天宙平和連合や世界平和青年連合、世界日報社、原理研究会など、すでにメディアに主要なものが取り沙汰されているが、それはごく一部にすぎず、ネット上で羅列された数十の団体名もまた氷山の一角である。

 問題になっている政治家との絡みも、本体の「世界平和統一家庭連合」と名乗ったもののほうが少ないほどで、全国紙の政治記者からは「ある議員の選挙の応援で入り込んだ信者たちの所属が、インターネットで検索してもまったく出てこない名の新設グループだった」という話も聞かれた。

「入会申請書」も書かない
 現在、筆者が直接コンタクトをとっている信者と元信者、十数名も実のところ所属先がそれぞれ違っていて、実にややこしい。一口に統一教会といっても、創価学会のように同じ組織でまとめられているというわけではないのである。

 さらに、彼らは一様に「入会申請書」のようなものを書いたことがないとも言っている。

 「書面で入会届を書いた話は私も含めて聞いたことがないです。団体によってはそういうのを独自に作っているかもしれませんが、家庭連合としてはそういう仕組みにしていないのでは」

 こう話した30代女性Mさんは「元・統一教会の信者」という自覚があるが、「家庭連合」の組織の名前のもとに活動したことはないという。しかし、2017年の衆院選では自民党議員の選挙活動を手伝った経験があり、そこに至る経緯はまた想像もつかないものだった。

 彼女は韓流タレントのファンで、2006年に韓国にあったSNS「サイワールド」に登録、そこで知り合った人々の誘いで「ピースワールド」なるファンサークルに入った。これもまた申請書などはなかったが「会費のようなものが寄付という形で毎月5万ウォン(約5150円)必要だった」という。

 当初はそれで目当てのタレントの非公開の写真や情報などが得られた。2009年には、Mさんは済州島のビーチにあるキャンプ場で約1ヵ月間の語学留学に参加。韓流タレントが参加しての韓国語レッスンを受けられるというもので、約60万円で参加。「でも、実際に来たタレントは、あまりよく知らない若手俳優と無名の歌手だけだった」という。

 「それでも韓国の友達がたくさんできて、レッスン自体も楽しかったんです。その後もさらに2度のレッスンで渡韓して、うち1度は3ヵ月もいて、初歩的な韓国語を覚えることができました」

 そこで誘われたのが韓国のテレビ局SBSでも放送された平和イベントの手伝い。Mさんはボランティア・スタッフとしてたびたび、日韓を行き来するようになった。当時の資料を見せてもらうと、イベントの主催者が複数の福祉財団やNGOで、中には人気俳優チ・チャンウクやチョ・インソンが協力していることで知られる団体もあった。

 「だから好きな韓流タレントの慈善活動に参加している気分だったんです。でも、参加者の多くが日本人も韓国人も家庭連合の信者だと分かっていきました。でも、すごく純粋でいい人たちばかりなので、抵抗はなかったです。

 韓国で知り合った韓国人の年配の方のなかには『日本人は韓国人に過去の罪を償うべきだから韓国のためになることをすべき』みたいなことを、しつこく言う人もいました。日本が悪いっていう歴史の勉強をさせられたことも何度もあって、自分の中でも一時期『韓国人は良い人が多く、日本人は悪い人が多い』みたいな印象が強くなっていたこともありました」

貯金から200万円出す
 2014年、Mさんが活動仲間から「さらに有益な活動を」と頼まれたのが日本国内の街頭募金活動だった。

 「日本人8人でチームを組まされたんですが、目標の集金額が2億円で、3ヵ月で達成してほしいといわれたんです。でも、週3度の募金活動をやっても100万円にも届かなくて、自分の貯金を200万円出しました。それでも届かないので、みんなそれぞれ家族や親せきからお金を借りて4000万円ぐらい集めて寄付をしたんです」

 ここでようやく統一教会の問題となっている高額寄付に行き着くわけだが、霊感商法でもなく、あくまでピースワールドなる団体の平和活動の一環、家庭連合の名は使われていなかった。

 「でも、みんな「連合のために」と口々に言っていて、文鮮明や韓鶴子がいかに偉大な人かという話も常々出ていましたし、連合が資金不足だから大変だという話もされました。結局、募金で集めた4000万円の使い道もよく分からないまま、それでサークルの活動を疑って辞める人が出たので、私も懐疑的になっていました。でも、抜けたら仲間に悪口を言われるので、悩んでいる時期がありました」

選挙協力の依頼
 そんな中で依頼されたのが選挙の手伝いで、仲間から、

 「いま日本と韓国が共産主義国に狙われている。まずは中国が台湾を攻撃し、次が日韓。侵略されたら平和が壊れて、大好きな芸能タレントもみんな徴兵に駆り出されるから、平和を守るために選挙を応援する」

 と説明を受けたという。紹介された選挙スタッフを通じて自民党議員の応援に加わり、議員はそこで3選目を果たしたが、最近、統一教会の関連団体に出席していたことなどが分かった人物だ。

 「選挙スタッフは全員じゃないですが、中心メンバーは連合関係の信者が手伝っているのは知っていましたよ。私も隠してもいませんでしたし、ピースロードっていう別の関連団体の人々もいて、何者か分からないなんてことはなかったです。手伝いの後にみんなで食事に行ったら、韓流ドラマのファンが多かったのに驚いたこともありました」

 その後、Mさんは脱会したが、退会書類を書くこともなく、口頭で辞めると伝えて関係を終えたという。

 統一教会との関係といっても、その関わり方や関係を築くに至る経緯は千差万別なのである。

 そうなると、逆に教団の裾野は、現在言われているよりも、さらに広いのかもしれない。一部で教会の信者数が8万人程度しかいないとされていることについては、Mさんも「私のような人は(8万人に)含まれていないはずなので、そんなことはないと思います」と語っている。

 これは、思ったよりも大きな規模の社会問題かもしれない。

片岡 亮(フリージャーナリスト)


鈴木エイト氏に聞く 旧統一教会を読み解く2つのポイント 『摂理機関』とは何か? なぜ彼らは政治家に近づくのか?

2022年08月22日 23時20分57秒 | 事件・事故

萩生田氏は「最近はもう壺も売っていないし」と旧統一教会を認識か
8/22(月) 19:57配信 関西テレビ

カンテレ「報道ランナー」

各地の大学で、旧統一教会の関連団体が、正体を明かさずに勧誘を行っている実態が見えてきました。
旧統一教会を長年取材しているジャーナリストの鈴木エイト氏に、『旧統一教会の“摂理機関”』、『旧統一教会と政治家の関係』の2点についてを詳しく解説していただきます。

【音声データあり】鈴木エイト氏が自民党・萩生田光一氏への取材「最近はもう壺も売っていないし」 2019年の参院選の選挙戦中

身近にいるかもしれない、旧統一教会の“摂理機関”とはなんなのか?
カンテレ「報道ランナー」

旧統一教会の“関連団体”として、田中富広氏が会長を務める「世界平和統一家庭連合」と、それに並ぶ存在の「平和大使協議会」があり、さらに複数の“摂理機関”が存在しています。
“摂理機関”には安倍元首相がイベントにメッセージを寄せた「天宙平和連合」や、多くの政治家が取材に答えた「世界日報」などたくさんの団体があります。

――Q:この摂理機関というのはどんな団体ですか? 田中会長らは「本体とは別の団体」といった内容のことを言っていますが…

【鈴木エイト氏】
「旧統一教会の摂理機関とは、端的に言うと、“統一教会の教えを広めるための統一運動を推進する団体組織”の総称のことです。旧統一教会の傘下団体とみていいと思います」

――Q:大学で勧誘活動を行っているといわれる「ワールド・カープ・ジャパン」もこの“摂理機関”ということですが、こちらはどのような団体ですか?

【鈴木エイト氏】
「2世信者が主だったメンバーですが、同じ2世信者のつなぎ留めと、新たな信者のリクルートにも関与しているとみられています。いろいろなボランティア活動を通して、統一教会に導いているのではと指摘されています」

変わってきた勧誘の手口
カンテレ「報道ランナー」

一般的な勧誘方法として「ボランティア活動」がありますが、勧誘の方法は2000年代前半と最近では変わってきていると、鈴木さんは指摘します。

【2000年代の勧誘手口】
・声掛け→手相占いなど
・団体名→偽装
・場所→駅前、大学など

【最近の勧誘手口】
・声掛け→アンケート、ボランティア
・団体名→正体は明かさず小さく表記
・場所→SNSも多用

――Q:この変化はどうみられますか?

【鈴木エイト氏】
「まず手相占いは、『手相の勉強をしています』と声を掛けるものですが、アンケートやボランティアも、以前から並行してやっていました。団体名は、聞かれれば名乗るし小さく書いてもあるんですが、『宗教の勧誘です』とは一切言わないんですね。あと、最近多いのがSNS。ツイッターなどで、『#春から○○大生』といった大学生をピンポイントで狙って、最初は『いいね!』を押してその後はリプライをして、最終的にはメッセージで誘う、という形を取っています」

――Q:どんな人が声を掛けられやすいんでしょうか?

【鈴木エイト氏】
「基本的には1人で歩いている人に片っ端から声を掛けます。100人や200人に声を掛けて、ようやく1人立ち止まってくれるかどうか、というところですね。人懐っこそうな人は、特に声を掛けられやすいと思います」

――Q:一般のアンケートとはどう見分ければいいですか? 

【鈴木エイト氏】
「旧統一教会系は、アンケート用紙を“相手に渡さない”んです。アンケート用紙は勧誘する側が手に持って、相手の言うことを書き取る形を取ります。勧誘の対象者がどのくらい時間を割けるか、どのくらい貯蓄を持っているか、個人情報をいかに聞き出すか。用紙を渡してしまうとそれがうまく聞き出せない場合があるので、対象者に渡さず自分で持つ。それが一番の見分け方です」

――Q:大阪大学にもCARPがありましたが、国立大学がターゲットになるケースが多いのか、私立大学もターゲットになり得るのか、その辺りはどうでしょうか?

【鈴木エイト氏】
「いろいろな大学にありますが、旧統一教会は特に優秀な大学生を狙っています。優秀な大学生をリクルートして、弁護士にさせるとか省庁に送り込むとか、そういったこともやっていました。SDGsなどを通した勧誘もあるので、気をつけてください」

旧統一教会は、なぜ政治家に近づくのか?
安倍元首相銃撃事件以降、多くの政治家が旧統一教会と関わりを持っていたことが明らかになりました。
政治家と教団の本当の関係性はどういったものなのでしょうか。

鈴木エイト氏が、2019年の参院選の選挙戦中に自民党・萩生田光一氏を取材した際に、このようなやり取りがありました。(音声データあり)

カンテレ「報道ランナー」

<2019年>
【鈴木エイト氏】
「(国際)勝共連合の人たちってアプローチしてきていますか?」
【萩生田光一氏】
「地元(東京・八王子)では勝共連合そのものはあまり活動していないんだけど。割と女の人で平和連合の会合なんかで、留学生のスピーチコンテストとかそういうのは」
【鈴木エイト氏】
「(旧統一教会側は)結構ロビー(活動)に来てるんですか?」
【萩生田光一氏】
「いや、最近はそんなに動いてないと思いますよ」
【鈴木エイト氏】
「前は結構よく議員会館をウロウロしているという?」
【萩生田光一氏】
「前はね。最近はもう壺(つぼ)も売っていないし、そんなに」

――Q:こういったやり取りがあったとのことですが、ここから何が読み解けますか?

【鈴木エイト氏】
「私はこの時、“統一教会”ではなくあくまで“勝共連合”について問いかけたんですね。『勝共連合の人はアプローチしてきていますか?』と聞いたら、萩生田さんは世界平和女性連合の話を返してきた。勝共連合のロビー活動について聞いたら、最終的には『最近壺も売ってないしね』と統一教会の話を返してきた。統一教会、世界平和女性連合、これはすべて同じ組織だという私の認識と萩生田さんの認識が、全く一致していたということですね、この時は」

勝共連合のことを聞いたのに、世界平和女性連合のことを話され、統一教会がかつて霊感商法に手を出していたことの象徴「壺」の話が出てきた。こういった点から、2019年の時点で、萩生田氏はすべてを認識していると鈴木さんは考えています。

――Q:萩生田氏は8月18日に「世界平和女性連合と統一教会の関係というのはあえて触れなかった」と発言していますが、こちらはどうみられますか? 

【鈴木エイト氏】
「2019年に私が取材したときは、萩生田氏の方から“あえて”触れているんですね。それが、今回はなぜ触れなかったのか。そこが不思議ですね」

――Q:萩生田氏がどうかは置いておいて、旧統一教会が接触した地方議員がどんどん大物になっていくというケースもあると思いますが、どういった狙いがあると思いますか?

【鈴木エイト氏】
「まずは地方議員の力を育てておいて、それが国会議員になっていくと、旧統一教会としては非常にありがたい存在になるわけです。地方議員としてでも、旧統一教会が推し進めたい条例や法整備に関して、地方議員の存在は条例を作る側として利害に直結しますので、とても重宝されます」

カンテレ「報道ランナー」

――Q:近づきやすくコントロールしやすい、また、国会議員にまでなれば使い勝手がいいと、旧統一教会が地方議員に近づく狙いがあるんですね。
最後に、政治家に今後求めるべきものは何でしょうか?

【鈴木エイト氏】
「先の話をするのはなく、今までどういう関係にあったか。特に関係の濃かった人については徹底的に追及するべきだと思います」

(関西テレビ「報道ランナー」2022年8月22日放送)


"旧統一教会" 関連の学生団体「CARP」が各地に 大学生へのアプローチは… 大阪大学では「正体を偽って勧誘、それが問題」と注意喚起

2022年08月22日 23時13分58秒 | 事件・事故

"旧統一教会" 関連の学生団体「CARP」が各地に 大学生へのアプローチは… 大阪大学では「正体を偽って勧誘、それが問題」と注意喚起 「ご飯食べられるよ、とか言われたら行っちゃう」の声も
8/22(月) 20:46配信 関西テレビ
カンテレ「報道ランナー」

今、各地の大学で、旧統一教会の関連団体が正体を明かさずに勧誘を行っている実態が見えてきました。

学生団体「CARP」が各地に 大阪大学では「正体を偽って勧誘、それが問題」と注意喚起

豊中市にある大阪大学。
構内のメインストリートのど真ん中にはこんな張り紙が…

「オンラインを含む不審な勧誘に注意!」

カンテレ「報道ランナー」

大阪大学は、学内などで世界平和統一家庭連合=いわゆる「旧統一教会」の関連団体の勧誘が行われることを警戒しているのです。

【学生を支援している教授】
「正体を偽って勧誘する、それが問題だと」

カンテレ「報道ランナー」

「統一教会」では1980年代から、一部の信者が壺や印鑑を高い値段で販売する「霊感商法」を実施したり、その正体を隠して勧誘を行っていたことが社会問題化しました。

2015年には名前を「統一教会」から「世界平和統一家庭連合」に変更。
それ以降、大阪府では富田林市や松原市がボランティア団体として認定し、自治体との接点を持つようになります。

カンテレ「報道ランナー」

その関連団体が、全国にある学生団体「CARP(カープ)」。
ホームページには、「大学生が世界平和のビジョンを描き、真理探究の機会を提供する」と書かれています。

そして、この組織の「提唱者」の欄には、文鮮明氏と韓鶴子総裁の名前があります。

カンテレ「報道ランナー」

7月には福岡市が、清掃活動に取り組んだとして過去に表彰した九州大学の非公認サークル「九大CARP」について、旧統一教会と関係する宗教団体と判断したため、表彰を取り消しました。

【福岡市 高島宗一郎市長】
「受賞者を選ぶときのチェック体制が甘かったと言わざるを得ない」

カンテレ「報道ランナー」

同様に、大阪大学でも旧統一教会と関係する「阪大CARP」という団体が確認されています。
阪大CARPは箕面市内の小学校で休日にボランティアとして科学実験の講座を開いていました。
大阪大学は、この団体について学生に注意喚起を促しています。

【大阪大学 太刀掛俊之教授】
「宗教かどうかという問題以前に、正体を偽って(学生を)勧誘すると。それが問題だということで大学で啓発している」

大阪大学で学生の支援を担当する太刀掛教授によると、「阪大CARP」は大学内で活動を認めていない「非公認団体」だということです。

教団の教えを実践する団体だと認識しているとして、この団体が何を目的としているのかしっかりと学生に説明する責任があると話します。

【啓発動画】
「今、何回生ですか?」
「3回生です」
「あっ一緒!おれも3回生。就活とかって大変やね?」

大阪大学ではキャンパス内の勧誘に注意するよう5年前に啓発動画を作り、キャンパス内などの掲示板などで紹介しています。

カンテレ「報道ランナー」

【大阪大学 太刀掛俊之教授】
「かつては実際に阪大CARPに入って、その後入信してとあるきっかけで退会する学生がいた。きっぱりと断ってほしいというのと、何か活動に関わっていて、違和感があった場合には、家族や友人に相談するということをしてほしい」

カンテレ「報道ランナー」

学生たちは…

【阪大生】
「自分の友人がそれっぽいのに当たったことはある。テスト期間にテストのことをエサにされて、実際食堂で(声をかけられた)」
「『ご飯食べられるよ』とか言われたら全然行っちゃってた。入ったばかりの頃は気持ちが浮ついてたので、そこまで注意が回っていないのは周り見ても多いかな」

カンテレ「報道ランナー」

大学のCARPを支援する「ワールド・カープ・ジャパン」は、関西テレビの取材に対し、「CARPとして世界平和統一家庭連合の勧誘を行っていない」としています。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年8月22日放送


安倍元総理や萩生田政調会長にも関与した「ヤマタノオロチ」とは? 旧統一教会の極秘文書から読み解く政治参加の実態【報道特集】

2022年08月22日 23時10分09秒 | 事件・事故

8/22(月) 20:01配信 TBS NEWS 

安倍元総理や萩生田政調会長らも関係を認め、旧統一教会の創設者である文鮮明が唱えた理念を実現するための機関、通称「ヤマタノオロチ」とは?それらを読み解く極秘文書を報道特集は入手。組織として計画的に政治参加する旧統一教会の実態を浮き彫りにしました。

■極秘文書が明かす "友好団体"の実態 文鮮明の理念実現のための「ヤマタノオロチ」とは?
旧統一教会には多くの関連団体があり、名称からは教団と関わりがある団体なのか分からないとの指摘もある。

田中会長はこうした関連団体は、教団の「友好団体」だと説明する。

世界平和統一家庭連合 田中富広 会長
「『正体を隠しての伝道』というレッテル貼りは、多くの友好団体にまで波及し、全ての友好団体が旧統一教会の伝道の為のダミー団体であるかのように強引に結びつけ、今も批判の対象とされています」

ーー参議院選挙で家庭連合など関連団体が特定の政治家を当選させるために連携はあったのか?

世界平和統一家庭連合 田中富広 会長
「私たちの法人とそれから友好団体、それぞれにおいて関わり方は異なると思います」

教団と「友好団体」は別々の組織だという。

これは、過去に一部の幹部だけに配布されたという極秘の組織図だ。萩生田氏が関係を認めた「世界平和女性連合」や、安倍元総理がメッセージを寄せた「天宙平和連合」などは「摂理機関」と表現されている。

ジャーナリストの鈴木エイト氏はーー。

ジャーナリスト 鈴木エイト氏
「摂理機関は、文鮮明が唱えた理念を実現するための機関。(友好団体は)詭弁であって、中の人的な交流であるとか人事異動とか、全く一つの大きな組織としても良いと思います」

これらの摂理機関は、代表者の名前は異なるが、同じ信者らが機関の運営に関わっているため、教団内では「ヤマタノオロチ」と呼ばれているという。

 ■「各地域に地方議員30名」極秘文書に記された“政治参加”への強い意欲
さらにこれらの摂理機関と並んで重要とされるのが、「平和大使協議会」という組織だ。私たちはさらにこの「平和大使協議会」が2013年に7年後の“目標”を記した内部文書「ビジョン2020」も入手した。

そこには、組織の”政治参加”への強い意欲が読み取れる。

▼「平和大使運動」のビジョン2020
・国政地方政治に参画
・各地域に地方議員30名

■全国に広がる「家庭教育支援条例」 今年3月までに10県で制定
団体の取り組みを通して、目標となっているのがーー
「家庭強化のための条例・基本法」

この「家庭強化のための条例」。実は今、全国の自治体でこの名前に似た「家庭教育支援条例」などが次々と制定されているのだ。
 
文科省などによると、その数は今年3月までに10の県に上っている。教団は条例制定と平行して、国に「家庭教育支援法」の制定を求める動きを見せているという。

ジャーナリスト 鈴木エイト氏
「”家庭教育支援法”の制定を求める意見書というものが全国各地の自治体で議会に出されている。その陳情者、最初に出した人が誰かとたどっていくと、その地区の”国際勝共連合”の代表者であったりとか、代表者が作っているダミー団体みたいなところから息のかかった政治家、地方の政治家が請願を出して、地方議会でそれを採択して、中央に提出する」

これは「家庭教育支援法」の制定を求める意見書に関する2つの文書。

1つは和歌山県橋本市議会が作成したもの。もう1つは、神奈川県の団体のもの。2つの文面はほとんど同じだ。

「行政からの、より積極的な家庭教育への応援態勢が必要な時であると考えます」

同様の意見書が、全国で提出されているという。

ジャーナリスト 鈴木エイト氏
「”家庭教育支援法案”の制定を求める意見書に関しては、明らかにその内容の意見書の文面が、ほぼ同じものが出てるんですね。そういうところから元は一つ、そういうところから雛形が回っていて同じような形で採択をされているってところから組織的な運動が行われていると思います」
 

 ■「家庭教育支援条例」は「国家権力の家庭への介入」 弁護士会は「親の教え方を、国とか行政が一律に押し付けるというのが間違っている」
全国で広がりを見せる『家庭教育支援条例』。岡山県で当初提出された条例案(家庭教育応援条例案)では「親になることこそが『正しい人生』であるような一律の価値観の押しつけるものだ」「条例制定は、国家権力の家庭への介入だ」と、批判の声が噴出。

2万あまりの反対署名が提出されたが、今年3月、県議会で可決された。当時、反対声明を出した岡山弁護士会の会長だった則武透氏は条例の問題点を指摘する。

岡山弁護士会 則武透 前会長
「1人1人の人が違っていいという『個人の尊厳』が根本原理としてある。多様な生き方が保障されるべき現代社会において、将来、子供は『必ず異性と結婚して子供を作るのが正しい姿なんだ』というのは、子供の『自己決定権も侵害』しますし、親が子供に教育するという意味においては親の自己決定権の侵害でもある。「親の教え方を、国とか行政が一律に押し付けるというのが間違っている」

■「国のあり方をいびつにした可能性がある」憲法学者が指摘する”統一教会と政治”問題の本質はー
 旧統一教会をめぐっては、政治と宗教の関係が問題とされるが、憲法学者の南野教授は本質は違うと指摘する。

九州大学(憲法学)南野 森 教授
「今問題になっているのは、宗教と政治がどう関わっているかっていうことではなくて、反社会的な活動を繰り返してきた、そしてそのことが裁判所によって認定されている、そういう団体、したがって被害者がいて、そして現に被害者が増えているかもしれないという、そういう非常に危険な団体と政治家の関わりが問題なんだろうと思います。様々な応援をしてくれる集団、団体、あるいは様々な政治的主張を要求してくる圧力団体がある中で、やはりこの統一教会は異質なんだろうと思います。他の団体とは決定的に違うんですよね」

さらに、教団の価値観が政治に影響を与えていた可能性は否定できないという。

九州大学 南野教授
「非常にこの国のあり方をいびつにした可能性があるという、本当に戦慄する話なのではないかというふうに思っています。例えば、選択的夫婦別姓の問題とか、あるいは同性婚の問題とか、G7諸国ではちゃんとできているのになぜか日本だけ何周も遅れている議論ですよね。そういうことにひょっとするとっていうふうなこともありますよね」

そして、教団の実態がこれまで放置されてきた背景について、こう指摘する。

九州大学 南野教授
「宗教団体、宗教法人であったということに対して、批判する側も腰が引けてたというかですね、信教の自由があるじゃないか、とかそういう反論をされると、どう対応していいかわからないっていうところで、宗教に関するから触れるのは要注意だ、なかなか踏み込んではいけないっていう心理的なハードルの高さみたいなものが影響したのではないかなと」

その上で、教団に対する宗教法人法に基づく解散命令などの議論を検討する必要性に言及した。

九州大学 南野教授
「宗教法人格をそのまま与え続けていい団体なのですか、っていうことは検討されるべきだと思います。これを言うと、宗教法人に対して解散命令を出すってことは、なかなかショッキングな話だし、過去に(オウム真理教など)2例しかないので結構危ないとか、憲法上保障されている信教の自由に対する侵害であるとか、そういうことを易々と憲法学者がいうのはけしからんという反論があると思うんですけれども、宗教法人法上の解散命令は、その宗教を否定するとかそういうことじゃないんですね。

財産法上の優遇措置が宗教法人に与えられているんですけれども、それがなくなるという、優遇措置がなくなるので不利益を被ることにならざるを得ませんけど、裁判所が間接的な制約に過ぎないと言っている。信仰の自由とか信教の自由に対する直接の制約ではないから問題ないと最高裁が言っているので、宗教法人格をはく奪する、解散させるっていうことは、そこの問題はない、信教の自由の問題はない、というふうになります。内面と外形外面を切り分けるっていう考え方がやっぱり必要なんだろうと思いますね」

TBS NEWS DIG Powered by JNN

 


森鴎外没後100年記念事業(アカデミー推進課文化事業係)

2022年08月22日 10時53分45秒 | 社会・文化・政治・経済

更新日 2022年07月05日

本区ゆかりの文豪・森鴎外が令和4年に没後100年を迎えることから、区では、森鴎外をさらに顕彰するとともに、鴎外が後半生を過ごした本区の魅力を内外に発信するため、1年を通じてさまざまな森鴎外没後100年記念事業を実施します。 

この他の記念事業一覧ページはこちら  

NHK BSプレミアムドラマ「孫のナマエ~鴎外パッパの命名騒動7日間~」 

 2022年は森鴎外没後100年となります。それにちなみ、2014年に放送されたNHKドラマ「孫のナマエ~鴎外パッパの命名騒動7日間~」が、鴎外の命日である7月9日(土曜日)に再放送されます。

文豪や軍医として知られる鴎外の長女・茉莉の初産にまつわる命名騒動。堅いイメージを持たれがちな鴎外の、人間味あふれる7日間が描かれるドラマとなっています。

放送: 

【NHK BSプレミアム】7月9日(土曜日)朝8時45分~

ドラマ「孫のナマエ~鴎外パッパの命名騒動7日間~」

NHKのHPはこちら (外部リンク)

出演:

伊武雅刀(森鴎外)、黒島結菜(森茉莉)他 

記念事業案内リーフレット

令和4年度に区で実施する「森鴎外没後100年記念事業」をまとめたリーフレットを作成しました。

これを機に森鴎外を身近に感じていただけますと幸いです。

【主な配布場所】

・文京シビックセンター17階アカデミー推進課

・文京区立森鴎外記念館

・文京ふるさと歴史館

・区内図書館など

リーフレット(PDFファイル; 2985KB) 

 

〔リーフレット裏表紙記載内容の訂正について〕

◆森鴎外ゆかりの地

誤 (3)小石川植物園(向丘2-20-7)

正 (3)小石川植物園(白山3-7-1)

※HPのデータは修正後のデータを掲載しています。 

記念事業フラッグ・ロゴマーク・ポスターデザイン

幅広い世代に鴎外を知っていただきたい思いから、区内に校舎を構える都立工芸高校の生徒の皆さんに、「記念事業ロゴマーク・ポスター・フラッグ」のデザインを依頼致しました。デザイン科の生徒さん19名(のべ22名)より、フラッグ9名9作品、ロゴマーク3名6作品、、ポスター10名10作品の候補作品を制作いただきました。どのデザインも非常にレベルが高い中、森鴎外没後100年記念事業実行委員会の選考を経て、以下のデザインがそれぞれ決定しました。この素晴らしいデザインを活用し、森鴎外没後100年を区内外に広く周知していく予定です。

 

◆フラッグ                              ◆ロゴマーク            街中のようす

             

    ◆ポスター(3種類)  

           ※ほかの応募作品のギャラリーはこちらです!是非ご覧ください。

森鴎外没後100年記念Bぐるラッピングバス運行!

森鴎外没後100年を記念して、文京区コミュニティバス「Bーぐる」に森鴎外のラッピングバスが登場!森鴎外記念館の最寄りを通る千駄木・駒込ルートを運行します!

是非この機会に、Bーぐるで森鴎外ゆかりの地を巡ってみませんか?

森鴎外記念館は「19 特別養護老人ホーム千駄木の郷」バス停 下車徒歩5分です!!

【運行期間】令和4年1月9日~12月末まで(予定)

【運行ルート】千駄木・駒込ルート

【運行台数】 1台(ルートを運行する4台のうち1台が鴎外ラッピングバスです)

※ラッピングバスの車内は通常のBぐると同じです。 

【終了しました】アートウォールシビック特別企画「森鴎外没後100年記念デザイン展」

本展では、没後100年を迎える鴎外を広く顕彰するため、都立工芸高校デザイン科の生徒が制作した作品を一堂に展示しています。

どの作品も魅力的な作品となっておりますので、この機会にぜひご覧ください。

 

【会期】2022年5月3日(火曜日)~30日(月曜日)

【時間】9時00分~20時00分

【会場】文京シビックセンター地下1階吹き抜け周囲

【備考】観覧無料 

 【終了しました】鴎外ゆかりの地 芸能サミット

森鴎外にゆかりのある文京区・島根県津和野町・福岡県北九州市の芸能が一堂に会する芸能サミットを開催します。各地域の伝統芸能をお楽しみください!

 

日時:令和4年1月29日(土曜日)13時開場 14時開演(17時頃終了予定)

開場:宝生能楽堂(文京区本郷1-5-9)

内容:宝生流能楽「清経」(文京区)・石見神楽「鐘馗」(津和野町)・小倉祇園太鼓(北九州市)

対象:区内在住・在勤・在学者

定員:400名(応募者多数の場合は抽選) 費用:無料 

申込方法      ※重複申込は不可

メールフォーム からのお申込み 又は 往復はがき(1枚につき2名まで)に、(1)「芸能サミット」

申込者全員の 

(2)氏名(ふりがな) (3)郵便番号・住所  (4)電話番号  (5)勤務先・学校名(※在勤・在学者のみ)

と、返信用にもあて先を明記し下記へ

【申込先】〒112-8555(住所不要) 文京区アカデミー推進課文化事業係  

締切:令和4年1月10日(月曜日・祝)必着 

チラシ表面(PDFファイル; 569KB) 

チラシ裏面(PDFファイル; 1129KB) 

※ご入場者のマスクの素材は”「不織布マスク」のみ”といたします。

※事業実施に変更等があった場合は、こちらでお知らせいたします。 

開催のようす(令和4年1月29日土曜日)

◆小倉祇園太鼓                                         ◆石見神楽「恵比寿」 ※演目は変更となりました。

   ◆宝生流能楽 「清経」

※森鴎外の「鴎」表記について、「鴎」の字の編は「區」が正しい表記ですが、環境依存文字のため「鴎」と表記しています。 

お問い合わせ先

〒112-8555 東京都文京区春日1丁目16番21号

文京シビックセンター17階北側

アカデミー推進課文化事業係

電話番号:03‐5803‐1120

FAX:03‐5803‐1369

メールフォームへ

公式ホームページ>文化・観光・スポーツ>文化・芸術>文化事業>森鴎外没後100年記念事業(アカデミー推進課文化事業係)

文京区役所

〒112-8555

東京都文京区春日1-16-21

電話番号:03-3812-7111(代表)

開庁時間:月~金曜(祝日、年末年始を除く)、午前8時30分~午後5時00分

※一部窓口によって開設時間が異なります。上記の代表電話から担当課へお問い合わせください。

【交通アクセス】【施設案内】

copyright  Bunkyo City. All rights reserved.


文化国家をつくるしかない

2022年08月22日 10時51分44秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽「戦争は破壊。文化は創造」
「戦争は死。文化は生」
「戦争は憎しみ。文化は愛」「戦争は国家主義。文化は人間主義」

▽文化国家をつくるしかない。
戦争の悲劇から精神的に立ち上がるのは、文化しかない。
地味な作業かもしれないけれど、文化交流が一番の平和の近道なのだ。
文化・芸術・音楽の力で人間を結ぶ「戦い」


▽真の世界平和のためには、民衆と民衆が分かり合うことが絶対に重要だ。
特に芸術の交流が不可欠だと思う。
国境を超えて文化交流を進めていくことだ。

▽平和だから文化交流をするのではない。
平和のために文化運動を断行する。

▽音楽の力で民衆の心を結び、世界平和の礎を築く。

▽「希望は心の太陽」
「努力は心の王道」
「苦難は心の名曲」


生存の権利

2022年08月22日 09時45分41秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽子どもは「世界の宝」
子どもは「未来からの使者」。
大人は、子どもを一個の人格として尊重し、誠実に謙虚に関わり、共に学び共に育っていく存在。

▽世界のあらゆる国の民衆が、生きる権利をもっている。
それは、人間として、誰にも侵されない権利である。
その生存の権利に目覚めた民衆の運動が、今ほど必要な時はない。

▽地球全体に通じる普遍的な人権とは、どこから始まるのか?
それは、家の周りの小さな場所から始まる。
一番身近な「近所」から、人間の「尊厳」と「幸福」と「平和」は広がる。

▽いかなる嵐にも微動だしなし人間の「絆」。
そのためには胸襟を開いた対話が不可欠である。
人と人との生命の触発が使命の自覚を促すとともに、信頼の絆を育んでいく。

▽希望は人生の宝だ。
希望は社会の光。
希望は勝利の力。

▽希望は、どこか遠くにあるののではない。
希望は自分の中にあるものだ。
一時、失望しても前を向いて何度でも立ち上がろう。

▽人生には羅針盤が必要だ。
時に悩み困難にぶつかることもあるだろう。
その時こそ<心を変革>しこうと一念を定め、自身の可能性を開花させていくのだ。

▽「自身」がかわれば「世界」が変わる。
「わが一念の変革」が、すべての鍵なのだ。

▽困難に直面した時こそ、自身に備わる<無限の可能性>を確信することだ。

 


失敗を恐れぬ挑戦が脳を活性化させる

2022年08月22日 09時33分29秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽行動の積み重ねが人生を完成に向け前進させる。

▽心が変われば、自分も環境も変わっていく。

▽奥只見線は、今秋、11年ぶりの全線再開を迎える。
「<ここ>には、世界のどもにも負けない四季折々の絶景があると確信してきました」郷土の写真家・星賢孝さん

▽コロナ禍は、家庭内暴力や児童生徒の学力低下、失業者の増加など、社会が抱える問題を浮き彫りにしてきた。
将来に不安を抱く若者もたくさんいる。

▽「誰一人置き去りにしない」との精神で、励まし合い、共に勝利しようと決意する。
逆境に屈することなく、いかに励まし合い、絆を深めていくか―コロナ禍は言わば挑戦の日々である。

▽若者たちには、より良き社会を築く主体者としての使命がある。
人の幸福を願い、社会に尽くす生き方が期待される。

▽善行は決して損する事のない唯一の投資―ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(アメリカの哲学者)

▽失敗を恐れぬ挑戦が脳を活性化させる

▽過去の悲哀は幸福な未来を築く糧だ。

▽常に「師」に照らして自己を発見する途(みち)を進むことである。
師との触れ合いは、知的触発の機会となる。
「師」を持つことは、一人の人の生涯の著作を通じて、その人の内面的経験に参することである―作家・阿部次郎