ここのところ札幌に滞在しています。復活祭直前にアイスランドを抜け出し、梅と桜が咲くか咲かないかという春~初夏目前の緊張感を楽しんでいます。ですが正直言ってこの時期に日本に来ているというのはかなり異例なことで、さすがに普通のヴァケーション計画ではあり得ないことです。
今回この時期に札幌に舞い戻ってきたのは、母が以前から持つ腰痛の手術をするためで、手術と入院に伴う諸々のお助けをすることになっていたからです。手術そのものはそれほどたいしたものではなく(本人以外には)、周囲の都合などを加味した上で日程が決められました。
というわけで、私自身は特に観光やエンターテイメントの予定が入るわけでもなく、粛々とサッポロの日々を過ごしています。
母が入院した病院は、円山動物園のある地域に近い二十四軒という場所にある町病院で、決して大学病院のような大きな病院ではありません。個室はなく2人部屋から。数えたわけではありませんが、ベッド数もそれなりに町病院的だろうと思います。
ちょっと脱線。二十四軒というのは実は地下鉄東西線の駅名にもなっているのですが、ちょっと変わった地名ですよね。実は北海道開拓の初期、東北地方から五十軒の入植者がこの辺りにやってきました。
そのうち六軒は今の円山公園辺りに定住し、残りは十二軒、八軒、二十四軒とみっつの地域に分かれて定住したそうです。このうち八軒と二十四軒は今でも地名として残っていますが、十二軒だけはその名が残っていません。
これはその近辺にある山岳地に皇族の関係の方がスキーに来られるようになり、そのため「宮の森」という呼び方の方が一般的になってきたからだそうです。このトラビア、実は今回こちらに来てから「札幌 謎解き散歩」(合田一道:新人物文庫)という文庫本で仕入れました。
楽しいので札幌在住の知り合いに片っ端から「二十四軒の由来知ってる?」と尋ねています。今のところ正解率10%以下。へへ)
これは脱線話しでした。
さて母が入院した病院です。母はふたり部屋から入ったのですが、その病室のもう一方の入院者は初老のご婦人、Sさんでした。母より前から入院していたために、いろいろと病院サバイバルの知恵を授けていただき助かりました。
私が不在の間に母とSさんの間でおしゃべりがあり、私がアイスランドに住んでいることが伝えられたようです。次の日見舞いに出向いてみると「マリアさんというアイスランドの画家を知っているか?」と尋ねられました。
知っています。個人的に親しいわけではないのですが、Facebookの友達ですし、二年ほど前にアイスランド日本協会という団体の会合でお話ししたこともあります。その際彼女は「来年北海道で個展を開くことになっている。震災からの復興を少しでも支援したいので、持っていく絵は全てオークションにかけて売上金はそのまま寄付したい」と言っていました。
その後は「個展はうまくいった」とうようなザックリとした知らせを聞いたような気がします。
で、それほどよく知っているわけでもないマリアさんの名前が急に出てきて面食らったのですが、聞いてみるとSさんのご主人がそのマリアさんの個展を受け入れてオークションまで開催した美術館の館長さんだったということなのです。
アイスランド国内ですとすごく小さな社会故、初対面の相手と共通の知人を持っている、ということは頻繁にあります。しかし大国ニッポンというか人口二百万の札幌市でのこのような偶然のつながりにはいささかビックリしました。
早速マリアさんにはてん末をFacebookでのメッセージで知らせました。「くれぐれもSさんご夫妻によろしく伝えてください」という返信がきましたので、そのように伝えました。
だから何だ、というわけではないのですが、やはり思わぬところでの人の間の繋がりを見つけるのは楽しいことですよね?
え?そうでもない?なるほど、恨み、つらみ、悪い想い出等々マイナスの繋がりだったら見つけてしまわない方がいいかもですねえ。でも人である以上、他人との繋がりは良いものであるか好ましくないものであるかのどちらかでしょう。なるべくなら好ましい繋がりが多いことを願います。
それに「良くも悪くも繋がりがない」というのもしごく寂しい気がしますし...
良い繋がりの発見に乾杯!
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
今回この時期に札幌に舞い戻ってきたのは、母が以前から持つ腰痛の手術をするためで、手術と入院に伴う諸々のお助けをすることになっていたからです。手術そのものはそれほどたいしたものではなく(本人以外には)、周囲の都合などを加味した上で日程が決められました。
というわけで、私自身は特に観光やエンターテイメントの予定が入るわけでもなく、粛々とサッポロの日々を過ごしています。
母が入院した病院は、円山動物園のある地域に近い二十四軒という場所にある町病院で、決して大学病院のような大きな病院ではありません。個室はなく2人部屋から。数えたわけではありませんが、ベッド数もそれなりに町病院的だろうと思います。
ちょっと脱線。二十四軒というのは実は地下鉄東西線の駅名にもなっているのですが、ちょっと変わった地名ですよね。実は北海道開拓の初期、東北地方から五十軒の入植者がこの辺りにやってきました。
そのうち六軒は今の円山公園辺りに定住し、残りは十二軒、八軒、二十四軒とみっつの地域に分かれて定住したそうです。このうち八軒と二十四軒は今でも地名として残っていますが、十二軒だけはその名が残っていません。
これはその近辺にある山岳地に皇族の関係の方がスキーに来られるようになり、そのため「宮の森」という呼び方の方が一般的になってきたからだそうです。このトラビア、実は今回こちらに来てから「札幌 謎解き散歩」(合田一道:新人物文庫)という文庫本で仕入れました。
楽しいので札幌在住の知り合いに片っ端から「二十四軒の由来知ってる?」と尋ねています。今のところ正解率10%以下。へへ)
これは脱線話しでした。
さて母が入院した病院です。母はふたり部屋から入ったのですが、その病室のもう一方の入院者は初老のご婦人、Sさんでした。母より前から入院していたために、いろいろと病院サバイバルの知恵を授けていただき助かりました。
私が不在の間に母とSさんの間でおしゃべりがあり、私がアイスランドに住んでいることが伝えられたようです。次の日見舞いに出向いてみると「マリアさんというアイスランドの画家を知っているか?」と尋ねられました。
知っています。個人的に親しいわけではないのですが、Facebookの友達ですし、二年ほど前にアイスランド日本協会という団体の会合でお話ししたこともあります。その際彼女は「来年北海道で個展を開くことになっている。震災からの復興を少しでも支援したいので、持っていく絵は全てオークションにかけて売上金はそのまま寄付したい」と言っていました。
その後は「個展はうまくいった」とうようなザックリとした知らせを聞いたような気がします。
で、それほどよく知っているわけでもないマリアさんの名前が急に出てきて面食らったのですが、聞いてみるとSさんのご主人がそのマリアさんの個展を受け入れてオークションまで開催した美術館の館長さんだったということなのです。
アイスランド国内ですとすごく小さな社会故、初対面の相手と共通の知人を持っている、ということは頻繁にあります。しかし大国ニッポンというか人口二百万の札幌市でのこのような偶然のつながりにはいささかビックリしました。
早速マリアさんにはてん末をFacebookでのメッセージで知らせました。「くれぐれもSさんご夫妻によろしく伝えてください」という返信がきましたので、そのように伝えました。
だから何だ、というわけではないのですが、やはり思わぬところでの人の間の繋がりを見つけるのは楽しいことですよね?
え?そうでもない?なるほど、恨み、つらみ、悪い想い出等々マイナスの繋がりだったら見つけてしまわない方がいいかもですねえ。でも人である以上、他人との繋がりは良いものであるか好ましくないものであるかのどちらかでしょう。なるべくなら好ましい繋がりが多いことを願います。
それに「良くも悪くも繋がりがない」というのもしごく寂しい気がしますし...
良い繋がりの発見に乾杯!
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