この五月初めに札幌へ来たのはこれで二回目です。父母が東京都下の八王子から札幌へ移ったのがちょうど五年前のこの季節でした。当時兄がすでに三十年以上もこちらに在住していたのですが「札幌では五月に梅と桜が一緒に咲く」と聞いていました。
「そんなバカなことがあるかい」と思っていたのですが、実際に五月始めの札幌を訪れてみて梅と桜が一緒に咲いているのを目の当たりにしてびっくりしました。
今、またその時期を体験しています。実際はそれ以上で梅と桜どころか、モクレンからチューリップ、デイジー。さらには名前のよく分からない種々様々な花が一斉に咲いていて、あたかも花たちが一斉に立ち上がって歌を歌い出したかのような感があります。
今回、四月の二十日頃に札幌入りした時はまだ夜の気温は三度で、出てきた時のレイキャビクと同じでした。翌日の陽の光のもとでは気温はずっと上がりましたが、それでも桜の莟もなく草花もまだ眠っているかのようでした。
ゴールデンウィークの始まりからぐんぐん気温が上がり、あっという間に花たちの準備が整ったようです。
で見たところ、札幌の皆さんも皆首を長くしてこの桜の開花、のみならず花の季節を待っていたようです。これだけ一斉に街の花々が開きますと、通りの様子も雰囲気も全くことなるものになります。
あちこちのお宅の庭の梅やら、モクレンやら、ツツジやらがとてもきれいで写メを撮りたいのですが、他所様の庭の写真を勝手に撮っていいものでもなし、残念な想いをしています。
桜その他が咲き始めた旧道庁の庭園
それでも旧道庁の庭などで撮った写真をFacebookに載せてアイスランドの友人たちに見てもらおうと思いました。その時に説明文を書こうとしてふと迷ったのですが、これは「春」なのでしょうか「初夏」なのでしょうか?
「花が咲く」のは春のイメージが強いのですが、アイスランドでは四月の二十四日が「夏の第一日」の祝日でした。で、気温ではさっさと追い抜いている札幌から今さら「春便り」はいやみっぽいかも、と思ったのですが、結局「暖かい春」ということでうやむやにしました。
私は生まれ育ったのが東京都下でしたので、四季というものに関しては非常に平均的な「常識」を刷り込まれてきていました。東京から本州の広範な地域でははっきりとした四季が楽しめるのでしょうが、日本全国でそれが同様でないのは考えてみれば当たり前のことですね。
にもかかわらずワタシは頑固に「東京の四季こそ四季の基本である」というような固定観念から抜けられずにいるようです。三つ子の魂百まで、なのでしょうか?北海道や沖縄で育った方は当然のことながら異なる「春観」や「夏観」を持っているのでしょうね?訊いたことありませんが。
私は基本的には夏と冬しかないアイスランドに二十年以上も住んでいます。始めのうちは「夏の第一日」とされる四月の第四木曜日近辺に雪が舞うことをどうしても受け入れられませんでしたが、年を経て「アイスランドの夏は気温ではなく、陽の光で測る」ことを学びました。
ですから「夏と冬の二季」のアイスランドについてはそれなりの決着を付けているのですが、にもかかわらず、私の心の基準点はいまだにあの小学校の教科書的な「春夏秋冬」に支配されてしまっています。これはもうどうしようもないのでしょうかねぇ...?(^-^;
子供の頃の故郷八王子の春夏秋冬はとても素敵でした、それぞれに楽しみがあって。ここ札幌の春~初夏もとても魅力的です。
アイスランドの大分スタンスが異なる夏と冬、時に現れる春と秋もそれなりに楽しいものがあるといっていいでしょう。与えられるその場所その時をそのまま楽しめることができるなら、それはとても素晴らしいタレントだと思います。
あ、そうそう。ワタシ、まだ季節が逆転してしまう南半球というものを体験したことがありません。落ち葉舞う四月や暑い海辺のクリスマスを楽しめるほどの柔軟さがワタシにはあるでしょうか...?
ちょっと?... やっぱ?
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
「そんなバカなことがあるかい」と思っていたのですが、実際に五月始めの札幌を訪れてみて梅と桜が一緒に咲いているのを目の当たりにしてびっくりしました。
今、またその時期を体験しています。実際はそれ以上で梅と桜どころか、モクレンからチューリップ、デイジー。さらには名前のよく分からない種々様々な花が一斉に咲いていて、あたかも花たちが一斉に立ち上がって歌を歌い出したかのような感があります。
今回、四月の二十日頃に札幌入りした時はまだ夜の気温は三度で、出てきた時のレイキャビクと同じでした。翌日の陽の光のもとでは気温はずっと上がりましたが、それでも桜の莟もなく草花もまだ眠っているかのようでした。
ゴールデンウィークの始まりからぐんぐん気温が上がり、あっという間に花たちの準備が整ったようです。
で見たところ、札幌の皆さんも皆首を長くしてこの桜の開花、のみならず花の季節を待っていたようです。これだけ一斉に街の花々が開きますと、通りの様子も雰囲気も全くことなるものになります。
あちこちのお宅の庭の梅やら、モクレンやら、ツツジやらがとてもきれいで写メを撮りたいのですが、他所様の庭の写真を勝手に撮っていいものでもなし、残念な想いをしています。
桜その他が咲き始めた旧道庁の庭園
それでも旧道庁の庭などで撮った写真をFacebookに載せてアイスランドの友人たちに見てもらおうと思いました。その時に説明文を書こうとしてふと迷ったのですが、これは「春」なのでしょうか「初夏」なのでしょうか?
「花が咲く」のは春のイメージが強いのですが、アイスランドでは四月の二十四日が「夏の第一日」の祝日でした。で、気温ではさっさと追い抜いている札幌から今さら「春便り」はいやみっぽいかも、と思ったのですが、結局「暖かい春」ということでうやむやにしました。
私は生まれ育ったのが東京都下でしたので、四季というものに関しては非常に平均的な「常識」を刷り込まれてきていました。東京から本州の広範な地域でははっきりとした四季が楽しめるのでしょうが、日本全国でそれが同様でないのは考えてみれば当たり前のことですね。
にもかかわらずワタシは頑固に「東京の四季こそ四季の基本である」というような固定観念から抜けられずにいるようです。三つ子の魂百まで、なのでしょうか?北海道や沖縄で育った方は当然のことながら異なる「春観」や「夏観」を持っているのでしょうね?訊いたことありませんが。
私は基本的には夏と冬しかないアイスランドに二十年以上も住んでいます。始めのうちは「夏の第一日」とされる四月の第四木曜日近辺に雪が舞うことをどうしても受け入れられませんでしたが、年を経て「アイスランドの夏は気温ではなく、陽の光で測る」ことを学びました。
ですから「夏と冬の二季」のアイスランドについてはそれなりの決着を付けているのですが、にもかかわらず、私の心の基準点はいまだにあの小学校の教科書的な「春夏秋冬」に支配されてしまっています。これはもうどうしようもないのでしょうかねぇ...?(^-^;
子供の頃の故郷八王子の春夏秋冬はとても素敵でした、それぞれに楽しみがあって。ここ札幌の春~初夏もとても魅力的です。
アイスランドの大分スタンスが異なる夏と冬、時に現れる春と秋もそれなりに楽しいものがあるといっていいでしょう。与えられるその場所その時をそのまま楽しめることができるなら、それはとても素晴らしいタレントだと思います。
あ、そうそう。ワタシ、まだ季節が逆転してしまう南半球というものを体験したことがありません。落ち葉舞う四月や暑い海辺のクリスマスを楽しめるほどの柔軟さがワタシにはあるでしょうか...?
ちょっと?... やっぱ?
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is