キカクブ日誌

熊本県八代市坂本町にある JR肥薩線「さかもと駅」2015年5月の写真です。

『KANO 1931海の向こうの甲子園』

2015年01月28日 | ☆エンタメ-映画
台湾映画「KANO」がついに日本でも公開されました。
私の友人たちも次々に見に行っています。
私は台湾公開時(去年の春)に現地で見る機会に恵まれましたが、ぜひ日本の映画館で日本の観客と一緒に見てみようと思っています。
日本のテレビでも特番が組まれたりして結構力入っていますよね。
映画で使われた1930年代の嘉儀の街や甲子園球場が巨大セットだったと知って驚きました。
そんなところにも注目してもう一回見ようと思います。

映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』公式サイト




以下、初見時の感想を少し手直しして再録。


相変わらずの浅い感想を書きますよー!
今私の周りの人々の中で最も話題の作品。
台湾へ行くのが封切りの翌日ということもありぜひ現地で見ておきたいと思いました。

西門町の「絶色」と言う映画館で見ました。
台湾で映画を見るのは海角七号以来、何年ぶりでしょう。

本編が185分もある大作です。
見てみて驚いたのは、セリフの殆どが日本語だったことです。
もちろんあの時代のリアリティーを重視するなら日本語にならざるを得ないでしょうけど、この作品では、日本人の監督を主人公に据え、球児たちにも日本語を使わせています。

当時の台湾は、支配者である日本人と、台湾語、客家語を話す漢族、そして部族ごとに言葉がちがう原住民(映画の中では時代考証に沿って「蕃族」という呼称が使われていました)、さまざまな言葉が混在していて、人口的には漢族が圧倒的に多いのですが、公用語は日本語であり、多民族構成のチーム内で使うのも日本語なのです。
そのため日本人にとっては殆ど字幕が不要です。
台湾映画なのに。
有り難かったです。

今回は、日本人キャストも芝居のできる人ばかりで安心して見てられました。
永瀬正敏、大沢たかお、坂井真紀、あと名前を知らないですが脇役も皆良かった。
海角七号の時は目を覆うばかりでしたからね。
予算があるというのはいいですね~。


さて映画の中身ですが、実話です。
スポーツ爽快ものです。
監督がスパルタ式なので「スポ根モノ」と言っていいでしょうね。

当時当然あったであろう偏見や差別意識もちらっと描いてありますが、むしろそれらを超えた人間の可能性を描いていて気持ちの良いものでした。台湾では、日本人に媚びている映画だという批判もあるようですが、多分大多数の台湾人はそう思わないと思います。


甲子園の場面。
最初は無名で応援なんかもなかったのに、勝ち進むにつれどんどん応援が増えて、決勝では「阿里山」と「KANO」という文字が表裏に書かれたうちわを振る人がおびただしい数になっています。
当時の日本人にとって台湾は日本領土だったわけですから当然なのかもしれませんが、その場面にはジーンとなりました。


アミ族の平野くん、めっちゃいい味出してたなぁ。
同じくアミ族キャッチャーの東くんは男前だった。
当時の原住民はほとんど日本語の名前を持ってたんですよね。

嘉南大圳(かなんたいしゅう)を建設した、八田與一さんも登場してました。
描かれ方はとても好意的でした。
演じるのは大沢たかお。
この時代の熱い情熱はどんな話でもほんとに感動しますよね。
なぜだろう??


映画としては手放しで絶賛するようなものではないです。
素晴らしい映画だし、見てよかったし、誰にでもおすすめしますが、映画としては「粗」がいっぱいあるんです。でも制作陣の映画愛があふれているので帳消しになるという・・・
「海角七号」のときにも感じました。
映画としてのストーリーや役者の演技はボロボロだったんですけど、愛にあふれてて大ヒットしたのかな・・・と思ったものです。

セデックバレは見てないのですが、似たような感想を持ったかもしれません。
下手だけど、一生懸命歌うのに心動かされる素人のど自慢に感動するようなものかも。

この映画は、間違いなく日本に来ると思います。ぜひご覧になってください。

「破裂するドリアンの河の記憶」(2014年マレーシア作品)

2014年10月31日 | ☆エンタメ-映画
東京国際映画祭 COMPETITION部門の映画を見てきました。
エドモンド・ヨウ監督 マレーシア「破裂するドリアンの河の記憶」 ワールド・プレミア だそうです。(とはいえ、この映画祭での上映の3回目の回だったので、舞台挨拶などは無し)

この監督さんはまだ20代でこれが長編処女作とか。

上映前にロビーで監督さんを見かけた夫が駆け寄りサインをもらっていました。
お!サインがカタカナだよ。
「エドモンド楊」って書いてくれました。

日本橋のコレド室町にあるTOHOシネマズスクリーン6。
満席でした。当日券目当てに劇場まで来てた友人にばったり会ったのですが、彼女はチケットが買えずに泣く泣く帰って行きました。やっぱりコンペ部門は舞台挨拶なくても人気なのですね。


今回は、夫の誘いで見に行ったので全く事前情報なし。それならあらゆる先入観なしで見たほうがいいかなということで、映画祭プログラムの紹介文なども読みませんでした。

オープニングはキャメロンハイランドの茶畑の景色から静かに始まります。
マレーシアだなぁ。
低予算なんだろうとは思うけど、静かな中に若い監督の思いがあふれかえっているような映画でした。主人公が少しずつずれていくようなオムニバスのような印象もある筋立て。見知ったKLの景色も出てくるものの、音が絞ってあるので印象が全く違いました。

女優さんたちがきれい!
そしてどのシーンもカメラのアングルや画面の色が一コマずつ心に残る。
何か「はずしてる感じ」のある構図。
違和感というのも違うけど・・・。


印象深かったのは、高校の歴史の授業。
入試対策の教科書まる覚えの授業でなく、自分たちの国や周りの国の歴史の事件を生徒たちが調べてきて芝居仕立てで発表するというもの。タイの民主化運動、フィリピンの民主化運動、それに日本のからゆきさんの問題が取り上げられていました。
それに対比するように「今起きているレアアース工場建設と環境破壊問題」。これがリアルにマレーシアで起きている問題なのかは勉強不足でわかりませんが、一般的にどの国でも起きている話ですね。日本も原発問題をかかえているし、まさに今香港で起きている傘運動も。


大人数のエキストラが使えなかったのか(?)、工場建設現場も学校のシーンも、デモシーンも人が少ないのですが、それが却って詩的な効果をもたらしていたように感じました。

時々心象風景のような抽象的な画面が挟まるので、その部分ちょっと理解しにくかったのですが、あれはイメージでとらえてもいいのかな?
運動に参加する高校生の子供時代?焚書のようなイメージのシーンがあるけれど、そこがわからなかった・・・。


テーマについて、はっきり「これです!」と声高に言わない分(言ってる部分も結構あったけど)ぞわっとするような感覚が残りました。
静かに始まり静かに終わったのもよかった。マレーシアの映画はやはり面白いですね。そして監督の才能も。


上映が終わり、ロビーに出ると監督さんのほか、主演の俳優さんがいました。
声をかけると満面の笑顔。
かわいいい~~~~~!!
画面で見たときはごつい印象だったのですが、実物はわりと小柄でとにかく笑顔が可愛かったのでした。
Koe Shernくん。ファンになりました。




映画は基本的に北京語で進みます。
女優さんたちの北京語きれいな発音で聞き取りやすかった。
時々広東語やマレー語は挟まるのがマレーシアぽかったけど、こんなきれいな北京語で日常生活してるのかなと思いましたが、その辺は詳しくわかりません。

夫の感想は
「きれいな人がいっぱい出てきた。それだけでもう、いい映画。」
だそうです(笑)。


以前は何本も精力的に見ていた東京国際映画祭ですが、今年はこれ一本で終わりそうです。




<追記>
監督とツイッターでやり取りしました。
ギモンの部分も思い切って質問してみました。
私の下手な中国語には目をつぶってください。





やり取りを簡単に翻訳しますと・・・


私:英語や中国語で感想を言うことはできないんですが、一番印象深かったのが、高校の歴史の授業の場面です。ああいう授業はマレーシアでは普通なんですか?


監督:普通じゃないです。りん先生の教え方は特別です。

私:ありがとうございます。では、監督はあのような授業は監督の経験ですか?それとも完全な創作ですか?

監督:創作です。昔先生たちがああいう風に授業してくれたらと思っていました。

私:よくわかります。私も林先生の歴史の授業受けてみたいです。

監督:^^

私:もう一つ質問があるのですが…抗議行動する人たちのアジトでホイリンが子供時代の彼女(と私は感じましたが)抱きあって、上から燃えた紙がひらひら落ちてくる場面ですが、あれは何を表しているのでしょうか?マレーシアの歴史に何かそういう事件などがあったのでしょうか?私完全に間違った理解をしてるかもしれません。すみません。

監督:あれは、夢もしくは記憶です。ホイリンもミンも二人とも同様に夢と記憶の中で生きています。ああいった夢は彼らの心境を表しているのでしょう。

私:わかりました。あれは具体的な事件を表しているのではなく、心境の表現なのですね。ありがとうございました。

監督:いえいえ、質問ありがとう。

台湾映画「KANO」 その他

2014年03月17日 | ☆エンタメ-映画
連日「KANO 感想」のキーワードでの訪問者が多いようです。
「KANO」じわじわと日本でも関心が高まっているのかもしれません。

朝の連ドラ「ごちそうさん」でも甲子園は重要なキーワードでしたし。
白球を追いかける青春物語は、皆大好きなはずです。

KANOについて、は言いたいことがいくつかあります。
映画としては手放しで絶賛するようなものではないです。
素晴らしい映画だし、見てよかったし、誰にでもおすすめしますが、映画としては粗がいっぱいあるんです。

でも制作陣の映画愛があふれているので帳消しになるという・・・
「海角七号」のときにも感じました。映画としてストーリーや役者の演技はボロボロだったんですけど、愛にあふれてて大ヒットしたのかな・・・という。

セデックバレは見てないのですが、似たような感想を持ったかもしれません。
下手だけど、一生懸命歌うのに心動かされるのど自慢のようなものかも。



先日、録りためてた映画を立て続けに5本見ました。
なんだか最近は邦画を見たい気分です。
かんたんに感想をメモ。

「社葬」1989年
おっさんだらけの暑苦しい映画。面白かった。
緒形拳の若々しい時代。いいですね。あの人。怖さや凄みもあるのに、コミカル。
携帯電話のない時代。懐かしかった。
★★★★☆

「感染列島」
日本で何百万人も死んでしまう新しい感染症。
怖かった。街のパニックをもう少し描いてほしかったかも。
医者が現場を離れて海外に感染源を求めていくのが興醒めでした。ありえへん。
★★☆☆☆

「大奥」
仲間ユキエの。女の戦いが怖い。蛇が出たので星が減る。
男性陣に魅力あまりなし。(趣味の問題かな)
本田博太郎さんの新井白石は怪しくてよかったけど、怪しい必要あったのか??
あ、こころ旅でおなじみ火野正平氏がお医者の役で出てた。ちょい役。あと、ギバちゃん活かせず。
★★☆☆☆

「異人たちとの夏」1988年
泣きすぎて頭が痛くなった。風間杜夫の舞台風の台詞回しが結構好き。
でもこの映画の白眉は片岡鶴太郎。いい芝居をしてました。88年風景も懐かしい・・・。
秋吉久美子も。名取裕子さんはお気の毒でした。
★★★★★

「ゲロッパ」
山本太郎君もこのままがんばってたらヨカッタのに。
岸部一徳、西田敏行。面白くないわけがない。でも他のシーン&ストーリーはつまらなかった。オープニングの空撮と音楽だけがめちゃめちゃかっこよかった。
★★★☆☆

映画KANO(2014)

2014年03月03日 | ☆エンタメ-映画
相変わらずの浅い感想を書きますよー!



今私の周りの人々の中で最も話題の作品。台湾へ行くのが封切りの翌日ということもありぜひ現地で見ておきたいと思いました。

西門町の絶色と言う映画館で見ました。台湾で映画を見るのは海角七号以来、何年ぶりでしょう。

本編が185分もある大作です。
見てみて驚いたのは、セリフの殆どが日本語だったことです。もちろんあの時代のリアリティーを重視するなら日本語にならざるを得ないでしょうけど、この作品では、日本人の監督を主人公に据え球児たちにも日本語を使わせています。

当時、支配者である日本人と、台湾語、客家語を話す漢族、そして原住民の部族ごとの言葉が混在していて人口的には漢族が圧倒的に多いはずですが、皆の共通語は日本語になるのでチーム内で使うのも日本語なのです。


日本人が見るときは殆ど字幕が不要です。台湾映画なのに。
有り難かったです。

今回は、日本人キャストも芝居のできる人ばかりで安心して見てられました。海角七号の時は目を覆うばかりでしたからね。
お金があるというのはいいですね。


さて映画の中身ですが、実話です。
スポーツ爽快ものです。監督がスパルタ式なのでスポ根と言っていいでしょうね。

当時当然あったであろう偏見や差ペツ意識もちらっと描いてありますが、むしろそれらを超えた人間の可能性を描いていて気持ちの良いものでした。


台湾では、日本人に媚びている映画だという批判もあるようですが、多分大多数の台湾人はそう思わないと思います。


甲子園の場面。
最初は無名で応援なんかもなかったのに、どんどん応援が増えて、決勝では阿里山とKANOが表裏に書かれたうちわを振る人がおびただしい数になっています。

当時の日本人は台湾を日本だと思っていたから当然なのかもしれませんが、そのシーンにジーンとしました。


アミ族の平野くん、めっちゃいい味出してたなぁ。同じくアミ族キャッチャーの東くんは男前だった。当時の原住民はほとんど日本語の名前を持ってたんですよね。

かなんたいしゅうを建設した、八田與一さんも登場してました。
描かれ方はとても好意的でした。
この時代の熱い情熱はどんな話でもほんとに感動しますよね。なぜだろう??


この映画は、間違いなく日本に来ると思います。ぜひご覧になってください。

不老騎士-歐兜邁環台日記 (2012)

2014年01月03日 | ☆エンタメ-映画
【不老騎士-歐兜邁環台日記 Go Grandriders】戲院版預告Official Trailer


今回の台湾旅行は行きがJAL、帰りがチャイナエアラインでした。
一本ずつ映画を見たのですが、行きは「ダイアナ」。
本当の話はどうかわからない、誰も知らないでしょうけど、切なかったです。

で、帰りに見たのがこの映画。

以前このブログで書いたことのある、オートバイで台湾一周を果たしたおじいさんたちの話なのですが、これはドキュメンタリー映画です。(前に書いたのはそれを題材にしたテレビCM)

前の記事
http://blog.goo.ne.jp/travel_diary/e/97af1586c46d5b3badd7edbebfa24190


今回の陳昇のコンサートで一番感動した歌が「路途」という曲で、バックのスクリーンにこの映画のシーンらしきものが映っていました。まだこの映画の存在すら知らなかったのですが、前に書いたCMの時に実話としては知ってたので「あの話だなー」と思いながら歌を聴いてました。歌もすごく良くてジーンとしました。


そしたら帰りの飛行機でこの映画があって、わー!見てみよう!!

エコノミークラスの小さなモニターで見たので字幕も小さくて厳しかったのですが、でもでも事実の重みというか、ただ画面を見てるだけでも伝わる力があって、感動しまくりながら見てました。
機内食の時間になってボロボロ泣いてるのが恥ずかしかった。

映画を最後まで見て気がつきました、なんと主題歌が陳昇のあの歌でした!
そうか、だから歌のバックであの映像だったのかー。
ネットで調べたら、この映画の監督が陳昇の大ファンで主題歌を頼んだらしいですね。
youtubeでサーフィンしてたら去年の跨年コンサートのステージに監督さん、いらっしゃってました。
当時は誰だろう?と思ってましたが、やっとわかりました。
言葉がわからないといろいろ見逃してますね。

───────────

上にリンクした動画は、劇場公開時の予告編です。
字幕の部分を簡単に意訳してますので参考にしてください。

彼らの平均年齢81歳

─ もしもし、わしの可愛い孫よ。元気にしてるかい?おじいちゃんが恋しくないかい?

心の中にはまだ18歳の夢を抱き続けている

─ 居眠りしてた。
─ 車に乗りましょう。
─ バイクに乗りながら居眠りしちゃったんですか?

無数の観客を感動させた真実の物語がついにスクリーンに!

─ 娘が言うんだ。「お父さん、そんなに歳をとってまだそんなことするの?やめてよ」ってな。
─ これが自分の祖父だとしたら、やめるように言います。そんな危険なことに参加して欲しくないんです。()

(ストレッチャーで運ばれる隊長)
─ すまない。
─ そんなことないです。
─ すまない。みんなに申し訳が立たない。隊長なのに自分が落伍するなんて。

(奥さんの写真、墓の前で)
─ 妻よ、もう一度お前を台湾一周に連れて行きたいと思ってるんだ。もしお前が連れて行って欲しいというならな、そのとおりにするよ。

─ オートバイで台湾一周するのは、引退する前からの夢だったんだ。
 
─ 昔は彼は日本軍中尉、我ら二人は敵味方だったんだ。でも今は、再会して笑いあってわだかまりはもうない。
(相逢一笑泯恩仇は、成語みたいですね。)

(ゲームセンター)
― 子供のゲームがこんなに面白いとは知らなかった。

― ある時彼らを見てて突然気がついたんです。たくさんの人が補聴器つけてる!って。この人たち本当に台湾一周できるんでしょうか?

あなたが80歳になった時、まだ夢を叶えようとする勇気をどれほど持っているだろうか?

(海岸)
― あんた、この海水を感じるか?雨と同じように体に当たるんだよ。わかるかね?
― これ海水じゃないよ。ほんとに雨が降ってるんだよ。
― ほんとに、雨が降ってきましたね。


─────────────────
新寶島康樂隊-路途 (官方完整版MV)

陳昇の歌う主題歌です。

Lost in Austen(2008)

2013年11月17日 | ☆エンタメ-映画


日本版は出てないようですが、以前テレビ放映して、その時の邦題は「ジェイン・オースティンに恋して」だったようです。「高慢と偏見」のパロディです。

イギリスのテレビドラマ。
1時間番組の4回シリーズたったみたいで、中身だけだと3時間で見終わりました。タイムスリップものというか、三次元の我々が二次元の小説の中に迷い込む系のお話です。
見た感じでは、小説というより、コリン・フアース版のテレビドラマの世界に迷い込んだ設定でしょうね。制作局も時期も違うので俳優さんは違いますが、美術や、俳優さんの造型がそっくりでした。無意味にダーシーが池に飛び込んでシャツがスケスケになるシーンがあります(爆)


お話は、「高慢と偏見」の大ファンの現代女性アマンダが、何故か、高慢と偏見の主人公リジーと入れ替わってしまうというもので、「高慢と偏見」のキャラクターによるパラレルワールド的展開が楽しめます。
アマンダがお話の世界に入り込むのが、ちょうど小説(ドラマ版も)「高慢と偏見」の冒頭と同じタイミングで、舞踏会、風邪を引いてしまうジェイン、コリンズ牧師の来訪など原作に沿って進んで行く親切進行。
でm、リジーとアマンダが入れ替わっていることで、少しずつお話がずれ始めます。

ネタバレさせちゃいますが、





ネタバレしますよ。





ジェーンとコリンズさんが結婚してしまってどうなるのかとハラハラしました。
お父さんはほんとに決闘してしまうし。
原作よりも、母親やウィカムの描かれ方が好意的だったのも興味深し。



アマンダと入れ替わってリアル生活してたリジーが、すつかりこっちに馴染んでたのが素晴らしかったですね。
流石リジー。
リジー側の物語も見て見たかったですね。

お父さん役の人がどこかで見た顔だと思ってたら、ノッティングヒルの恋人でバーニー役やってた人でした。
貫録でてたなー。
お母さんは、あのERのエリザベスコーディー!
久しぶり!



字幕も無しで駆け足で見たので台詞が全然わかってなくて、筋の流れだけ追ってしまったので、日本版出てほしいなー。

ノーラエフロンの生前に映画化の話があったそうなのですがとうなったかしら?
誰も引き継いてないのかな?






台詞の引用



Amanda Price: I can't dance this sort of dance.

Mr. Darcy: Nor I. Together we shall make a shambles. But we shall do it with such authority that everyone will stare at us to learn the step.



Caroline Bingley: Charles told me your secret. It is my secret too. I shall get my paws on Darcy and I shall marry him because it is correct, and necessary and expected by everyone including God. But the physical society of men is something I have never sought. I shall endure it with Darcy because endurance is a speciality of our s ex. But the poetry of Sappho is the only music that shall ever touch my heart, though I have yet to play upon the um... instrument myself.

sought:seekの過去、過去分詞
endure:我慢する

Amanda Price: Goodness. Jane Austen would be fairly suprised to find she'd written that!

※ビングリーの妹が実は・・・というシーン



Mr. Darcy: Ah! Well met, well met! Bingley, Miss Lydia and I have just now returned from the opera...

Mr. Bingley: Darcy.

Mr. Darcy: ...And the problem with the opera of course, is one cannot...

Mr. Bingley: Sir, will you have done? Your subterfuge is well-meaning but it is puerile and demeans us all. There is no opera in Hammersmith. You've just arrived from god-knows-where, that much is plain.

subterfuge:逃げ口上

※ハンマースミスにオペラはないっていうのは現代とのギャップで笑とこかな?



あまい台詞(ダーシーの愛の告白シーン)

Mr. Darcy: Amanda. It means 'she who must be loved'.

Amanda Price: You must not. You must not...

Mr. Darcy: Wherefore must I not? Who is to judge us? I have laboured so long in the service of propriety.

labour=labor
propriety:作法、礼儀


Amanda Price: Elizabeth. I am not Elizabeth. The entire world will... hate me.

Mr. Darcy: Were that true, Amanda, I would fight the world! You are the one I love.



ベネット夫人やり返す!のシーン

Lady Catherine de Bourgh: Well? What do you have to say for yourself?

Mrs. Bennet: I say this. You are a prig, Madam, a pander and a common bully. And you cheat at cards! Do you suppose you may enter my house and brandish your hat at me thus? I have a mind to turn you upside down and use you to scrape out Ambrosia's sty.

prig:(道徳・作法などに)堅苦しい人,道徳家とうぬぼれる人.
brandish:振り回す
thus:したがって、だから
scrape out:掻き出す
sty:豚小屋、モノモライ


Lady Catherine de Bourgh: Madam, I take my leave of you.

Mrs. Bennet: Do! Or I shall take you out and set to scraping! Scrape, scrape, scrape, I shall go!

Mr. Bennet: Tally-ho, wife!

Mr. Collins: Mrs. Bennet, you must desist!

Jane Bennet: Oh be quiet, you silly man. Do you suppose Mama would permit her daughters to be married to your brothers when before her very eyes is the specimen of you?

Mr. Bennet: [after Lady Catherine and Mr. Collins leave] Tonight Mrs. Bennet, with your permission, I think I shall sleep in our bedroom.

ジェイン・オースティンの読書会 (2007年)

2013年11月12日 | ☆エンタメ-映画
最近、我が家ではジェーンオースティンがブームです。
夫が図書館でせっせと借りてくるので、私も「高慢と偏見」だけは読みました。
パスティシュの「高慢と偏見殺人事件」もいま読んでるところ。

出張から帰ったら、夫がアマゾンでこんな映画DVDを買ってました。
ジェーンオースティンの小説をテーマにした群像劇のようですね。


ジェイン・オースティンの読書会 コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント



面白かったですが、やはり「高慢と偏見」1作しか読んでないと分からないことが多すぎます。夫は3作読んだので私よりは分かったみたい。

それにしても、英語圏の人ってジェーンオースティン大好きなんですね。
いろんな映画にちょこちょこ出てくるし。
ブリジットジョーンズの日記、ユーガットメール、ノッティングヒルの恋人・・・
女性作家の原作者だったり脚本だったりすると特に出現率が高いのかも。

そして漱石センセもオースティン大絶賛なんですよね。
はやいとこ、全作読みたい。
そしてこの読書会の7番目の参加者としていろいろ語ってみたいものです。


ところで、「読書会」ですけど、これって一般的なんでしょうか?
私は一度も参加したことがないですけど、「一つの本を読んだ後にみなで集まってその感想などを話し合う会。」って理解であってますでしょうか?
なんだか不思議な会合ですね。

「読書会」かぁ。
おしゃれな響きもある・・・やってみたいかも。

でも、私も「SHERLOCK」を見て、そのことをテーマにブログを書いて、同じようなブログを書いてる人たちの感想を読みに行って、そこにコメントを残して意見を交換する・・・似たようなことを日常的にやってるといえばやってますね。



オースティンがわからなくても、映画としてもなかなか面白かったです。
群像劇って結構好きです。
エミリー・ブラント演じる高校教師がよかったな~。
あと独身主義者のジョスリンの恋も。
アメリカ映画でもこういう控えめな表現で叙情的に見せる現代劇があるんだなぁ。
この監督さんはこの作品が長編デビューらしい。
オープニングの「人がキーッとなる瞬間」のあるあるシリーズが良かった。
こういうのはお国を問わずですね。

買ってきた夫よ、GJ!

スタートレック イントゥダークネス(2013) 激辛注意

2013年09月14日 | ☆エンタメ-映画


日曜日に見てきました。
ロードショーなんて年に1回見るかどうかという私ですが、半年振りに夫と休みがあったので映画デートしました。たくさんの候補からこの作品を選んだのは、やっぱり「シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチが出ているから。

「風立ちぬ」は満席で入れなかったけど、こちらはガラガラでした。10人ちょっと。私の周りのネットの世界では相当な盛り上がりだったけど、実際はそうでもないのかな?2D字幕だったからかも。最近の洋画は字幕版の入りが悪いらしいですね。

スタートレックの世界については、昔のTVシリーズだって言うことくらいしか予備知識がなく、上映前にwikiで少し確認。
そうか、これは未来のお話なのね。
そのころは戦争はない地球なのね。
ふむふむ。


SF作品だからか、予告も同じような作品ばかりが続いて、本編始まる前にいい加減お腹いっぱいになった。これは逆効果なのでは??しかも、全部SFだから、本編始まるタイミングが分からなかったし。(プリンスシネマさん、その辺よろしくです)


ここから感想書きます。
超辛口なので、好きな方には申し訳ないです。
鑑賞後すぐに書いたんですが、このブログ、シャーロックつながりのベネディクトファンの皆さんもかなりご覧になっているだろうと思うとなかなかアップできませんでした。でも万が一でも製作や宣伝側の方の目に触れたなら読んでもらいたいです。

核心には触れないつもりですが、細かなネタバレしますので、未見の方はお気をつけください。





















オープニングは面白かった。
映像もきれいだし。一気に引き込まれた。
持ちうる予算のほとんどを映像に使ったのではないかっていうくらい。



し、か、し。
ハリウッドの限界を悲しいほど感じてしまいました。
こういう映画を大金かけて作ってるのか・・・。
脚本にはお金かけないのか。
はぁ・・・。


とにかく殴り合いのシーン多すぎ。
しかも素手。
ボクシング映画?
未来なのに、宇宙なのに。
転送とか出来るのに。宇宙船作れるのに。
最初から最後まで足で走って、素手で殴り合いしてる印象。
横から「宇宙船の中で銃とかダメでしょ」とフォローが入ったけど、地球の空飛ぶトラックの上でも延々殴りあってたし。
殴りあいが好きなだけでしょ?

いったいいつ弱点の「愛」が出てくるの?
もしかして「愛」だから素手で殴りあいなの?


殴り合いのシーンと言えば、先日見たTEDでも延々ぬいぐるみと殴りあうシーン合った。あとずいぶん前に見たジョニーデップ主演の何とかっていう吸血鬼映画でも殴り合いじゃないけど、吸血鬼同士のセックスシーンが似たような構成だった。
どちらも、ハリウッドの「殴りあいシーンを15%以上入れること」という不文律(違)をパロったんじゃなかろうか?

去年唯一ロードショーで見た「リアルスチール」は勿論殴り合いのシーンだらけだったけど、ボクシング映画だから気にならなかった(当たり前)



それと音楽がorz。
クライマックスの連続というのは、脚本演出もそうだから、音楽だけの責任じゃないと思うけど、メリハリなさ過ぎ。
昔、刑事コロンボで、映画音楽の巨匠(でも才能は枯渇してしまっていて弟子に作曲させてる)が犯人のあったけど、あの巨匠が担当したらこうなるのかもという出来。
冗長。
延々とクライマックス。
眠かった。
隣の人はすやすや寝ていた。



映像は楽しめました。
未来のロンドン、サンフランシスコ。
チラッとセントポール寺院が見えたり、金門橋やアルカトラズが見えたりするのはくすくす。スタートレックのファンなら、他にもきっとコネタがいっぱい楽しめたのだろうケド、私にはその知識はないので。でもそれが分からなかった点は、映画のよしあしとは関係ないはず。
結局お話が全然ダメだったと思う。
子供向けのアクション映画?



せっかくのベネディクトも無駄遣い。
役者に罪はないけど、なんとも惜しい。
ビッジュアルもかっこよかったのに。

彼が超人類で、悪の権化で、100回殺しても死なない。なんてことは、素手の殴り合いを延々見せられなくても、ほんの3カットくらいで分かるし。
何のためにあんなに殴り合ってたんでしょうか?

殴り合いって、TEDでもそうだったけど、ある程度愛情持ってる相手とじゃないとやれないんじゃないのかな?
だって、自分も痛いし。
愛情ないなら尖ったものでぐさっといけばそれでいいじゃんか・・ね。

まぁ、ポスターに書いてあったアオリ文句「人類最大の弱点は、愛だ」を読んで、勝手に背筋がゾクゾクするような心理的悪役を期待してたこっちも悪いけど。
でもあの広告の文句は映画本編と何かリンクしてただろうか???
変な期待を抱かせるミスリードではないのかな?



結局お話を詰めるより、「息もつかせぬ!」というのを狙った作品なんでしょうね。
確かにずっとジェットコースターに乗ってる気分でした。
「絶対の映像美で魅せる!息もつかせぬ宇宙戦争」とかいうベタな宣伝にしててほしかったヨ。

3Dで見ればよかったのかな。
そうすれば、もっとアトラクション的に楽しめたと思います。
見たのは2Dでしたが、それでも迫ってくる障害物を避けようと結構体が右へ左へ揺れましたもんね。
その昔ディズニーランドに「スターツアーズ」ってアトラクションがありましたが(今もある?)、あそこで見たら素直に感動したかも。


気になったのは、虫けらのように死んでいくエンタープライズの乗組員たち。
命の軽いこと軽いこと。
キャプテンカークにとって、大事なのは友人スポックの命だけ?
そして最後に自分だけは超人の血で助かるキャプテン。
なら他の乗組員も全員助けてやればいいのに。
説得力ないし、感情移入できないし。
愛とか友情とかがテーマのように見せかけて、全然フォローなし。
悔やむシーンがひとつでもあれば、ちがったんだと思うけど、何の反省もないまま、ただ極々内輪の友情温めて、また新しい旅に出発って、
ソリャナイヨ、カントク・・・。


クライマックスの連続でもさらにクライマックスだったと思われる、カークとスポックのドア越しのシーンなんて、陳腐すぎる学芸会的展開に思いっきり置いていかれてしまい、映画館なのに早送りしたくなったですよ。
(ホント、辛口でファンの方には申し訳ないです。)



ネット見ると高評価のようなので、私がこの監督と相性悪いだけかもしれないけど。お金をかけると、お金を出した人たちの多くの思惑がのっかかるので、その結果映画がつまらなくなるのかも知れない。
ああ、1800円・・・・。


ベネディクトへのご祝儀ってことで。


アーリーズウェル!(3 Idiots)2009年

2013年07月25日 | ☆エンタメ-映画
インドで史上最高の興行収入だったという映画「3Idiot」を見てきました。
邦題は「きっと、うまくいく」

いや~~~~素晴らしい映画でしたよ。
面白くて、ほろりとして、ワーッと泣いて、げらげら笑って、しんみりして、そしてにっこり。すっきり!さわやか!

周りの評判がめちゃくちゃよくて、半ば拉致されるように映画館に連れて行かれたのですが、行ってよかったです。
(熊本の友人も3回見に行った!と言ってました。)
170分の映画。
本国では休憩が挟まれたようです。
途中でintervalって出てきましたもの。
でも日本ではそんなことはなくぶっ続けです。
これから行かれる皆様、トイレは済ませていきましょうね。

いわゆるボリウッド作品ですが、そんなにコテコテじゃなくて、日本の一般の映画ファンのど真ん中に命中する作品です。

3idiot IMDB

Yahoo!映画

3 Idiots - 公式トレーラー


日本の予告編




未見の方、おすすめします。
特に大学生とか若い人に見てほしいな~。
ちなみにタイトルに「アーリーズウェル!」と書いたのは、
原語では「Aal Izz Well」ほんとは「All is well」
そうです。邦題の「きっと、うまくいく」はここから来たんですね。
この映画のキーワードですし、主題歌のタイトルでもあります。

Aal Izz Well

見てきた人はこの動画で反芻しましょう♪

最近見た映画

2013年06月12日 | ☆エンタメ-映画
といってもすべて、テレビで見たんですけどね。
テレビを録画できるようになって以来、いろいろ昔の映画を見ています。
時々ここにも感想を書いてますけど。
昔の映画をいろいろ見られて楽しいです。


「マイ・ガール」MY GIRL 1991年

マイ・ガール [DVD]
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント


20年位前に見てます。
もともとダンエイクロイドが好きで、彼の出演作品を片っ端から見ていた時期があったのですが、これもその一環で見たような記憶があります。そのときもいい映画だなぁと感じたのですが、またこの年になってみるとなおさらです。
このダン演じるお父さんより、もはや年齢が上になってしまってることも一因かな。
舞台は1972年のペンシルヴェニア。
ダンは自宅で葬儀屋をしてるんですが、エンバーミングやってますね。
そうか、アメリカではこのころ既に一般的だったのですね。
エンバーミングの話はこちらから。

ラスト、大泣きだった。
前に見たときにはこんなに泣かなかったなぁ。
このカルキン少年はなかなかよいですよ。



「柳生一族の陰謀」1978年

柳生一族の陰謀 [DVD]
東映ビデオ


深作欣二の痛快時代劇。
史実なんかはかなり無視。
俳優陣の演技が熱い!熱い!
萬屋錦之介すごい・・全体が歌舞伎みたいな台詞回し。
原田芳雄、くさすぎる。70年代漫画のテイスト。
松方弘樹、力みすぎ。
志穂美悦子、かわいい。
真田広之、幼い・・・・

いろいろな感想がでてきます。
とにかくテンコ盛り、見所目白押し(主に俳優の演技)
一番心に残ったのは、成田三樹夫のお公家さんの怪演と、家光をねらう刺客(丹波哲郎の手下)の女形の人のなぎなた捌きが美しかったことです。
歌舞伎の人たちってやっぱりすごいですね。



ミクロの決死圏 Fantastic Voyage 1966年

ミクロの決死圏 [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


人体の不思議。
おもしろいSF。
もちろん、いまだったらもっとリアルな感じで作れるんでしょうけど、でも十分面白い。
人体の内部の美術はあの、サルバトールダリが担当してたのですって。
もはや古典ですね。

でも、ドナルド・プレザンスと体内に残された潜水艇が60分たって大きくならないのか気になってしょうがなかったのです。白血球にそこまでの力があったのでしょうか?

それと、ラクウェルウェルチが免疫細胞の攻撃を受けるシーン、あれはT細胞?サイトカイン?船内に助けられて、みんなで体中にまきついた海藻みたいな物をはがしてあげるところで、誰が胸を触るだろうかと気になってしまいました。
変な見方ですみません。

子供のころこの映画のような感じで人体組織をきれいなイラストで見せてくれる図鑑が家にありました。今の技術でもっと精密なものがあるでしょうね。買おうかな?

マレーシア映画祭

2013年05月28日 | ☆エンタメ-映画
いってきました!





シネ・マレーシア
http://cinemalaysia.com/



以下 公式サイトから引用

シネ・マレーシアは「自分の見たい作品に出会える」映画のお祭りです。多彩な表情を持つマレーシア映画の現在(ルビ:いま)をご紹介するため、国際的に評価の高いアート系作品と、コメディ、アクション、青春、ロマンス、ドラマなど現地で人気の商業作品から上映作品をセレクション。特集上映「マレーシア人の見た日本、日本人の見たマレーシア」では、日本・マレーシアの映画人の交流に注目し、両国監督の近作・プレミア作品を上映します。主要作品の監督・キャストも来日して上映後のQ&Aセッションに参加、「映画を通してマレーシアを知る」ためのミニ・シンポジウムやトークショー、来日ミュージシャンによるライヴも行なわれます。様々な民族・文化・宗教が織りなすマレーシアの魅力に触れてみませんか!


会期:2013年5月24日(金)~31日(金)
会場:オーディトリウム渋谷
http://a-shibuya.jp/
渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F
03-6809-0538
JR渋谷駅ハチ公口から徒歩10分、東急文化村前交差点左折。

チケット(整理番号順に入場) :
当日券   1,500円
前売り券   1回券 1,400円 (限定枚数発売)
 3回券 3,900円 (限定枚数発売)
身障者・学生 1,000円 (シニア割引はありません)

チケットはオーディトリウム渋谷とちけっとぽーと(福岡・大阪を含む、三宮を除く全店)にて前売りいたします。ちけっとぽーとでは、チケット代金+送料お振り込み後の全国配送、最寄り店舗(首都圏・大阪・神戸・福岡)でのお取り置きも承ります。詳しくは ちけっとぽーと総合案内までお問い合わせください。
ちけっとぽーと総合案内 03-5561-7714 (平日のみ10:00-18:00)
http://www.ticketport.co.jp/



10 Items or less (2006年)

2013年05月27日 | ☆エンタメ-映画
_
VAP,INC(VAP)(D)


テレビでやってたのを見ました。邦題は、陳腐でどうしても覚えられない。

素敵な人生の始め方?最高の人生の始め方?なんかそういうタイトル。

何でしょうかね?こんないい映画を、人の記憶に残そうという気概が全く感じられないタイトル。やっつけ仕事もいいとこ。

主演はモーガンフリーマンなんだけど、確か彼の主演でもっと他にも似たようなタイトルあった。そっちが先だろうから、便乗したのは明らかだけど、ふざけんなですね。
おかげでそっちのタイトルもアヤフヤになりました。

なので、原題の「10品目か、それ以下」で覚えることにします。
こっちのタイトルをひねった方がいいのに。
どんな映画だったかすぐ思い出せるし。




文句はこれくらいにして、作品の話。すごくいい映画です。
見てない方、ぜひ見てみてください。オススメします。
地味な映画だし、モーガンフリーマンの出ている他の作品に比べると、低予算なのがよくわかります。でも、映画の良さとお金は関係がないですね。

モーガンフリーマンの魅力炸裂してます。
とても素の彼自身に近いのではないかな?
あの人の、懐の深い感じ、人懐っこい感じが画面からあふれてきます。
相手役の女優さんも素敵、最初のギスギスした感じから、自分の力を再び信じられるようになるその変化がよく伝わります。


舞台はアメリカですけど、よく映画で見るアメリカとは違う。
移民ばかりが登場するのもそうだし、風景も。
撮影もドキュメンタリー風味。





録画していたので2回見ました。
一回目は純粋にお話に引き込まれましたが、2回目は別の視点で見てました。

ロケ地はどこだろう?です。

出てくる風景などを手がかりに、推理して行きました。
つくづく、自分は「オタク」だなぁ~と思います(笑)


まず、大きな工業地帯。
まさに工場萌えの風景。
そして、海運用の大きなコンテナ。それに港のキリン。

ヒスパニック大勢のスーパー。
アメリカだけど南の方、でも海があるところだから限られる。


最初のパッキーのセリフに出てくる地名「ブレア」。
ロサンゼルス郊外にある名前だけど・・・

洗車場でナンバープレートが映る。
カリフォルニアナンバーだ。
さらに、スカーレットが面接を受けに行く会社に旗が。
カリフォルニア州のクマの旗だ。

ということは、やっぱりカリフォルニアが舞台なんだ。

ここでGoogleマップを見てみる。
航空写真のほうで、カリフォルニア州を俯瞰。
おっきな港と、工場のある町、この条件に当てはまるのはというと・・・

ロングビーチかな?


と漠然と思ってたら、スカーレットの面接シーンに決定的な証拠が。
何処かの港の航空写真!
Googleマップで見たロングビーチの形だ!!

これ↓


グーグルマップ↓



そして、モーガンフリーマンの家は、ブレントウッドらしい。
スカーレットが彼を送るときに、道を尋ねていた。
そこまでのルートは405号。
空港のそばを通る、あれはロサンゼルス国際空港かな?
Barringtonという地名も出てきた。


ブレントウッドの場所も確認した。
UCLAのあるウエストウッドの隣ですね。
すべてがわかってスッキリ。



映画を最後まで見たら、クレジットにすべて書いてありました。
なんて親切な映画でしょ。


彼女たちのルートは多分こんな感じ。
始まりはCARSONから(これはクレジットをみて分かった)

グーグルマップのルート検索によると、 25.5 マイル、所要時間29 分だそうです。




エンドロールには、撮影風景も挟まれてて、それもすごく楽しい。
自主制作(?)って感じが伝わります。


クレジットの最後に出てきたこの文章が気になりました。

The producers regret that not one dime of product placement money was received in the making of this motion picture.and no gremlins were harmed.

「製作者は以下のことを残念に思っています。プロダクトプレイスメントのお金は、1ダイムすらこの映画の製作時に受け取れませんでした。
そして、グレムリンは傷つけられることはありませんでした。」

プロダクトプレイスメント:映画などの作品中で実際の商品を映すことによる広告効果。

こんな訳であってるのかな?



キネマの天地 (1986年)

2013年05月15日 | ☆エンタメ-映画
BSでやっていたのを録画して初めて見ました。
松竹の記念映画オールスター総出演!
山田洋二監督。
脚本も大御所ぞろい。
蒲田撮影所のオープンセットはとても見ごたえあり。


あの松竹蒲田撮影所は、今はアロマスクエア(区民ホールアプリコ)になっています。時々行きます。アロマスクエアという名前は、撮影所移転後、高砂香料の工場があったからだそうです。
映画に印象的に登場する、撮影所正門前の「松竹橋」この映画で使った橋の柱がアロマスクエアに移され置かれているそうです。
今度見に行ってこよう。アプリコ(下の地図のAマークのところ)の地下には、撮影所のジオラマ展示もあるらしいです。アプリコにはコンサートのときしか行かないので、なかなか地下まで行かないですから・・今度ふらっと行ってこよう。




さて、映画に戻ります。
公開当時から今までいくらでも見る機会はあったはずですが、結局食指が動かなかった。でもこの年になってみて、やっとよさが分かったかもしれない。公開当時両親は見に行ったんじゃなかったかな?

あの頃映画 キネマの天地 [DVD]
クリエーター情報なし
松竹



とにかく役者がいい。
若い二人はともかくとして、大御所の皆さんの芝居がいい。

中でも渥美清が素晴らしい。
言うまでもないけど。
いつまでも見ていたい。ほんとに「芸」のある役者さんだと思う。
台詞回し、表情。目なんかあんなに小さいのに、ものすごく目が語る。不思議。
クライマックス(と私は勝手に思っている)である、小春の母親との話を語って聞かせる場面は何度も繰り返し見てしまった。
そして毎回涙がこぼれる。

松本幸四郎もいいなぁ。
軽快で豪快で情熱的で、みなが頼りにするボスなんだろうな~という魅力があふれてたし。撮影所の小使いさん役の笠智衆に、小春をどう思うかたずねるシーンは特によかった。
歌舞伎の人って子供のころからずっと芝居してて、やっぱりすごいんだな~。

倍賞智恵子も安定の存在感。
でも渥美清とのシーンではいつか「お兄ちゃん」って言うんじゃないかと、ハラハラした(笑)旦那さん役が、前田吟で、一人息子が吉岡秀隆(しかも役名まで満男!!)諏訪家そのものでしたね。
博さんは台詞まで博さんだった・・・!!
あれは寅さんファンへのサービスですね。


寅さんファミリーは、おいちゃんもおばちゃんも登場してて、おいちゃんが大店の主人という設定はよかった。いつもと違う貫禄が見えました。
おばちゃんは、中井貴一の下宿のおばさん役で、これはとらやのおばちゃんとおんなじキャラでした。
御前様も源ちゃんも隣の娘(美保純)もポンシュウ(関敬六)も出てたけど、タコ社長だけ出てなかった。残念。


平田満は蒲田行進曲のヤスとは全然違う落ち着いたキャラで、役者だなぁ~と感心。この特高に追われる活動家が、中井貴一演じる悩める若き助監督に映画のことを語るシーンがあるけど、あの台詞が制作陣がこの映画にこめたかったテーマなのかもと思いました。でも、あんなにくどく説明しなくても言いたいことは伝わったんじゃ?あんまり具体的に言葉にされると白けちゃう時もありますよね。


撮影所の個性豊かな監督たち。
マチャアキ(堺正章)演じるナンセンスの巨匠もすてきでした。似合ってた。
「モダン籠の鳥」は面白かった!!


桜井センリの守衛さんもよかった。
初めて台詞のついた役をもらった小春が、なんどもNGを出して1シーン撮るのに1日がかりだったといって帰宅しようとするシーンで、
「でもOKが出たんだろ?よかったな」(うろ覚えですが)って台詞。よかった。
この映画を通して一番心に響いた台詞でした。
守衛さんまで映画を愛して仕事を愛してるんな~って、伝わる。
あんな仕事場はいい仕事が出来ますね。


笹野高史演じる屑屋と渥美清の「森の石松」みたいな掛け合いは面白かった。
笹野さんも安心感漂う役者さんですね。
寅さんで見せた、ゲイのバイク乗りはキョーレツだったけど。


話し出すときりがない。
いろんな人がチョイ役でどんどん出てきて楽しすぎる。
「月様雨が・・」「春雨じゃ濡れてまいろう」をメバリばりばりの山城 新伍とか。
小津安二郎を思わせる監督に岸部一徳
短気な照明係に笑点の座布団係山田君
山本晋也監督も監督役で一瞬出てた。


主役に触れてませんでした。
近作で映画デビューだったらしい有森也実
一生懸命やってたと思いますけど・・・・。
残念ながら、主役という感じではなかったですね。
そのくらい周りがすごすぎました。
中井貴一も・・・。中井貴一は何をやっても中井貴一ですね。
だからスターなのか。


劇中劇の「浮草」で小春の相手役だった、イケメン。
誰だろ誰だろ??と思ってたら、横から夫が「広岡瞬だよ!」と。
ああ~~、そんな人いた!
NHKでやってた曽野綾子の「太郎物語」のドラマの太郎役が印象的でしたね。
って調べてみたら、この方90年代に芸能界をやめ、実業家に転身。
ロンドンでレストラン経営してるんだそうですよ。
覗いてこようかな~。



ものすごく盛り上がる映画じゃないですが、ワンシーンワンシーン、巧みな役者さんの芸にうなる、そんな映画です。

「ブリジット・ジョーンズの日記」 2001年

2013年02月25日 | ☆エンタメ-映画
初めて見ました。
赤裸々だな~というのが、まず一番の感想。
まさに私の世代の女性の感覚ですよね。

2001年当時 32歳の女性が主人公。
チャーブトーですね。

その当時に見ていたらどんな感想だったか。
興味深いですが、身につまされすぎて、辛かったかも^^;
私の32歳のころもあんな感じだったのではなかろうか。


今10年以上の歳月が流れてみると、落ち着いて楽しめますね。

日記・・・
昔はよく書いてた。
中学生から書き始めて、社会人になることまで書いてたかも。
その後は、断片的にその時々の思いを書くようになり。
いまはブログ。

でもこのブログは人にも読ませることが前提なので、
ブリジットのように赤裸々には書けませんね。


好きなシーンは、パーティーに行くにあたって、履いていくパンツを選ぶシーン。
それと、既婚者ばかりの夕食会から帰る間際、玄関でのマークとブリジットの会話のシーン。

それにしても、「ブルースープ」をちゃんと食べてくれる友人というのは貴重ですね。出す方も出す方だと思うけど。

バレンタインデー (2010年)

2013年02月11日 | ☆エンタメ-映画
BSでやっていたので、見てみました。
精神的にハードな一日をすごした後だったので、こういうハッピーエンドお約束的な映画もよいかなと。

見た感想。ストレス解消できた!
ありがとう!
頭の中が空っぽになり、自分を取り巻くめんどくさいことがどうでもいいんじゃない?
と思えてきて、かなりセラピー効果有。
(ただし、万人に効果があるとは思えませんけど)


バレンタインデー [DVD]
クリエーター情報なし
ワーナー・ホーム・ビデオ







まじめに映画の感想を書くと、これアメリカ版「ラブ・アクチュアリー」ですね。
10組のカップルの恋愛群像劇。
舞台はバレンタインデーのロサンゼルス。


豪華スターがこれでもかって出てきます。
(最近、ハリウッド映画もあまり見てないので、よく知らない人も多かったけど・・・)
映画としての出来は、そこそこ。
見たあとに何か残るかといえば、何も残ってない。
でも楽しいですよ。
癒されますよ。
出てくる人たちが基本的に善良で、一生懸命バカなことしてる姿に救われます。


おませな男の子の恋。
ラブアクチュアリにも描かれてましたね。

シャーリーマクレーンはなかなかいいサービスでした。
本人出演の往年のモノクロ映画が野外上映されている(なんとそこは墓地!)で、スクリーンの映画と同じよう並ぶシーンが繰り広げられる。
ベタでしたけど、よかったですね。
もしかして、台詞も映画と同じだったのでしょうか?
元ネタを知らないのでなんともいえませんが。

ロサンゼルスって2月に野外上映できるような暖かさなんですね!


ジュリアロバーツはゲスト出演と思われます。
ロデオドライブのシーン(NG集だけで使われてた)をやりたいためだけにキャスティングされたんじゃないか?と思うほどでした。
ウケマシタ。
でも、シャーロックばりの推理は面白かった!


高校生の描写は楽しかった。
アメリカの高校生も初体験に対してあんなふうにまじめに考えて考えて・・・っていうのもあるんですね。
新鮮でした。
普通のことはあんまり映画なんかにならないから、今まで見えてこなかっただけなんでしょうか。


グレーズアナトミーの二股お医者さん(パトリック・デンプシー)、ドラマまんまの設定で笑えた。
こないだ見た「新版トータルリコール」のヒロインの女優さん(名前は・・・ジェシカ・ビール!)も相変わらずの筋肉でした。
私が知らないだけで、キャスティングにはもっと遊びが入ってそうですね。


YOKOの好きなもの羅列

(順不同)地図、河岸段丘、保存樹木、宮本常一、縄文時代と日本の古代、文明開化と江戸時代、地方語、水曜どうでしょう、シャーロック・ホームズ、SHERLOCK(BBC)、陳昇、John Mellencamp、Kate Bush、イ・スンファン、カンサネ、1997年以前の香港映画、B級コメディー映画、SNL、The Blues Brothers、台湾、旅行の計画、イタリア、エステ、宮部みゆき、ショスタコーヴィチの交響曲5番、森川久美、のだめカンタービレ、くまモン
台湾旅行一覧 ただいま64回
海外旅行一覧 ただいま123回?