四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

スジボソヤマキチョウ

2013-08-20 20:30:00 | 甲州・信州への旅
入笠山では、スジボソヤマキチョウが速いスピードで弧を描くように飛び、ヒヨドリバナに止まりまた飛び立っていました。近づくとすぐに遠ざかるのでなかなか撮らせてもらえません。




スジボソヤマキチョウ(8月7日)

ようやく静かに吸蜜するところを撮影。気品のある姿で魅力的です。





湿原のチダケサシにもスジボソヤマキチョウが。



この個体は、ノアザミで長時間止まっていました。

昨年の写真はないので、今年は当たり年なのかもしれません。

スジボソヤマキチョウ
山地では、年1回、夏に発生。成虫で越冬する。
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高原のアサギマダラ

2013-08-15 10:07:00 | 甲州・信州への旅
今年もアサギマダラに会いに、入笠山へ出かけました。


アサギマダラ♀(8月7日)







木陰の涼しいところを優雅に舞いヒヨドリバナでゆったりと蜜を求める姿は、いつ来て見ても心が癒やされます。


アサギマダラ♀(8月8日)

7日の晩、星空を撮影しようと、地面にカメラを置き、30秒後に屈んでカメラを取ろうとした瞬間、腰がギクリ!となりました。翌日、宿で杖をもらい、何とか下山。その途中でもうしばらく涼しさを享受したくて、高原の木陰で再びアサギマダラを撮影して過ごす。




ステンドグラスのような翅に光が当たったところ。写真だとうまくその美しさが捉えられません。




マルバダケブキの大きな花に乗って吸蜜中。

アサギマダラ
本州南部・九州・四国でこの春に羽化した個体や、喜界島などから海を越えて渡って来た個体が、山地の涼しいところに移動し夏の間滞在します。山間部で次世代を発生。秋になると南下し九州・四国・本州の暖地あるいはその一部は沖縄・台湾などに渡ります。神奈川県北部では10,11月頃にキジョランなどへの産卵が行われ、幼虫の状態で越冬します(1)。
長距離の移動ルートには謎が多く、春と秋の移動時期には各所でマーキングが行われ、再捕獲による移動ルート解明の調査が多くのボランティアの人達の手で精力的に行なわれています。詳しくはアサギネットをご参照ください。

参照文献
(1)中町華都雄、神奈川県北部におけるアサギマダラの季節消長. 月刊むし(487):2-12(2011).
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テングチョウ♀の吸水

2013-08-02 09:43:00 | 相模原公園・北公園
テングチョウの♀が吸水している場面がいくつか写っていたので、あまりよい写真ではありませんが掲載いたします。



地面に下りてコケの生えるところに口吻(ストロー)を挿し吸水しています。



接近したので飛びたち、近くの地面でまた吸水を始めました。

葉の表面で口吻を伸ばすシーンも見られました。7月15日に撮影。

吸水行動は、蝶の♂で多く見られることが知られています。特に羽化直後の集団吸水がよく観察されています。雄は雌探しなどで活発に飛翔するため、Naイオンを摂取する必要があり、そのため吸水するという説が有力です。

テングチョウ♀の吸水行動が何の目的で吸水していたのか、教えていただければ幸いです。

その後、夏眠に入ったのか、テングチョウの姿は見なくなりました。

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7月の蝶の観察

2013-08-01 09:25:00 | 相模原公園・北公園
7月2日

ヒカゲチョウ

梅雨明け直前の午前、笹の茂る雑木林を歩くと、コナラの樹液にヒカゲチョウやカナブンが集まって吸汁していました。この樹液酒場でこれだけ蝶が集まるのを見たのはこの時だけ。樹液が衰えたのでしょうか。



この頃、ヒカゲチョウは数も多くあちこちで活動していました。


マイマイガ

何と言っても一番数が多かったのは、このマイマイガ。飛んでいるのを追ってもまったく止まりませんが、運良く1頭だけ撮影できました。アジサイ園でも飛んでいました。

7月9日

アオスジアゲハ

林内を青筋が黄緑色に近いアオスジアゲハが飛び、やがて地面に下りて吸水を始めました。新鮮な2化です。翅に日光が当たるにつれて、黄緑色の筋はブルーに変わっていきます。

7月15日

ヒカゲチョウ

3時過ぎに林内を歩くと、ヒカゲチョウが木に下向きに止まり、近づく別の♂を追い払いまた元に戻る行動を繰り返していました(テリ張り)。3組くらいの縄張り争いが見られました。この頃を境にその後は数が減り活動が穏やか(多分♀)になり、最近はあまり姿を見ません。


テングチョウ♀

珍しく♀がおり、地面におりて吸水していたように見えました。証拠のストローが写っておらず残念!


ヤマトシジミ♂

気がつくと、ヤマトシジミが増えてきました。

7月16日

ヒメウラナミジャノメ

2化が出現しました。眼状紋の周りや前翅の前縁、触覚にまで金色の鱗粉がまぶされていてキレイです。林床の草を縫うようにしてしきりに飛んでいました。コジャノメ2化もこの頃出現しました。

7月26日 午後3時過ぎ

コジャノメ♂

ヒカゲチョウと交代するように勢力を増してきたコジャノメが、林内の明るいところで勢力争いを演じており、足元で2頭が卍巴飛翔を見せてくれる場面もありました。写真は、その後切り倒された幹に止まりテリ張りしている♂です。


アカボシゴマダラ

笹の葉に隠れて求愛中の様子です。丸まった黄色いストローが2つ寄り添い、愛を語り合っているようですね。


クヌギの樹液酒場

カブトムシやカナブンたちが大集合していました。しかし、蝶の姿は見られません。タイミングが合っていないのでしょうか。

同じ雑木林で観察していると、ヒカゲチョウやコジャノメの出現、活動のピークなどが見えてくる楽しさもあります。そろそろイチモンジチョウが出現している頃だと想像しています。

最後までお付き合いいただき有り難うございました。
☆ しばらくお休みさせていただきます。
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