日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

建設常任委員会視察報告②~山口県防府市、大阪府北河内4市リサイクル施設組合

2015-05-22 | 町田市政・市議会のこと

(山口県防府市──ごみ処理施設の運営方法について)

 山口県防府市では、防府市クリーンセンターの概要と運営手法などについて視察させていただきました。町田市では、新たなごみの資源化施設(=ごみ焼却施設)を2020年に稼働する計画となっています。町田市でも運営手法として検討されているDBO(Design Build Operate)方式についてお話をうかがいました。

 防府市では運営期間を20年としていますが、それ以上の期間ではPFIが難しいということからだといいます。全体のコストダウンという面から、直営方式ではなく、DBO方式を選択したと説明がありました。事業者選定は公募型プロポーザルでおこない、環境性に配慮するなどの観点を重視したといいます。

 メリットとして強調していたのが、市の支出が一定で予定外の支出がなくなり、財政計画が立てやすくなったということです。リスク分担については、町田市の現行施設でも課題の一つとなっています。

 一方、運営事業者が不慣れであったことから、当初予定していたごみ処理ができなかったという説明もありました。それは、機械操作が間に合わず、バイオガス化施設にごみの投入が半年間おこなえなかったことにも表れています。その結果、ガス発生量は当初の計画の半分以下ということになったそうです。

 安定的にごみの処理をおこなうことが第一義的な責任です。不測の事態に対応し、事業者との間で専門的なやりとりも含めて(事業者に言われるがままではなく)、責任を果たすことができるのかが大きな点であると考えます。町田市では現在でも一部運転業務の委託をおこなっているが、これまでの技術職として機械を直接操作していた職員がおり、行政内部での専門性については一定の担保があります。しかし今後、DBO方式で運転することになれば、年々専門性を有した職員がいなくなり、わからない人たちが増えてきます。これらについては、防府市でも一番の課題として捉えており、マニュアルの作成などを通じて対応していくということでしたが、一朝一夕に解決できる課題ではないと話をされていました。地方自治体の責務として、安定的なごみ処理を実現し、不測の事態に対応することができる専門職の育成は大きなカギとなります。

 地の利から、周辺は工場などであり住宅地はない。そのため、住民からの要望などはほとんどないといいます。併設されているリサイクル施設をはじめ一カ所に施設を集中することで、ごみ処理と資源化を一体ですすめることができるという話もありました。

(大阪府寝屋川市・北河内4市リサイクル施設組合──容器包装プラスチックの資源化)

 大阪府枚方市、寝屋川市、交野市、四條畷市の4市による一部事務組合北河内4市リサイクル施設組合のリサイクルプラザ「かざぐるま」では、容器包装プラスチックの資源化のとりくみについて視察させていただきました。

 町田市では、みなみリレーセンターを皮切りに今後、容器包装プラスチックの資源化にとりくんでいくこととしています。

 北河内4市リサイクル施設組合では、ペットボトルと容器包装プラスチックを一体で回収しています。実際の作業現場では、ペットボトルのキャップ外しに、大量の時間と手間がかかり、円滑に作業を進めていくという点では大きな障害となっていると説明がありました。また、分別収集が徹底しきれていないことから、電池が原因と推測される火災が発生し、大きな損害を生み出すことにもなったといいます。資源化できるものとそうでないものに分別するには、必ず人による手選別が必要となりますが、その作業をいかに円滑におこなえるかは、市民の協力が不可欠であることを痛感しました。

 町田市では、容器包装プラスチックの回収を有料でスタートすることを決めました。私は、委員会でも意見を述べたように有料回収には反対です。市民の方々への協力なくしてできない事業であり、古紙、ビン、カン、ペットボトルをはじめとする資源回収と同列の位置付けにすべきだということは改めて明記しておきたいと思います。

 周辺の住民との協議、話し合いを積み重ねていくことの重要性も感じました。環境基準に適合することは当然のことですが、それらのしっかりと公開し、専門的にではなく周辺住民にもわかるようにしていくことは大きなポイントです。

 北河内4市リサイクル施設組合では、4R(Refuse Reduce Reuse Recycle)を軸にごみ減量をおこなっています。これらの意識を市民の中に広げ、市民協働ですすめていくことは、地球という限られた環境の中で共生していくうえで重要であることはいうまでもありません。同時に、第一義的には拡大生産者責任を曖昧にせず、そもそもごみになるものをつくらせないということが必要だと考えます。市民協働のとりくみと、拡大生産者責任の徹底が車の両輪ですすむことが重要です。

(さいごに)

 今回の視察で、現地に行ったからこそ見えてきたこと、わかったことが数多くあります。これからの議会活動の中で、また市民のみなさんとの意見交換の中で情報を共有しながら、各事業について町田市の中で必要な方向性を見出せるようとりくんでいきたいと思います。

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