日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

東京都迷惑防止条例──条例「改正」が必要な理由=「立法事実」を示すことができなかったことは極めて重大

2018-03-22 | 東京都政・都議会のこと

 「東京都迷惑防止条例」(正式には「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例」)が、都議会警察・消防委員会で可決しました。

 反対したのは、日本共産党の大山とも子委員のみ。都民ファースト、自民党、公明党、民進・立憲の委員は賛成しました。

 一気にそして急速に反対の世論が高まりました。

 警察・消防委員会の傍聴席は満席(委員長職権で通常の2倍になりました)、相当数のマスコミがテレビカメラを回すという状況の中、採決が行われたのです。

 「迷惑防止条例」には、もともと、濫用防止規定というのがあります。それはこの条例が運用次第で、都民の権利を過度に制限する可能性が高いからです。

 さらに、なぜ今「改正」しなければならないのか──最後まで条例「改正」が必要な理由=「立法事実」を示すことができなかったことは極めて重大だと思います。

 「立法事実」というのは、法律や条例を作ったり、変更したりするときの理由です。

 理由としてきたのは「重大事案に発展する恐れがあり、早急な対応が必要」ということでしたが、具体的なケースを把握していないことが質疑の中でも明らかになりました。「何で変える必要があるのか」というのは誰もが気になるところですが、それが最後まで具体的に示すことができなかったのです。

 「立法事実」を示せなかった以上、条例「改正」を提出すること自体が認められません。

 条例「改正」によって、つきまとい行為の禁止に「みだりにうろつくこと」「その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、またはその知りうる状態に置くこと」「名誉を害する事項を告げること」などを新たに加えています。罰則規定を強化した上に、被害者の告訴なしに、警察の判断で逮捕・告訴ができます。

 大山都議が「市民が国会前や路上で政治家の批判をする、労働組合が会社を批判する宣伝をする、ジャーナリストが取材対象の周辺を調べる、などのことを繰り返した場合、取り締まりの対象にされる可能性があります」と討論で述べましたが、ここに多くのみなさんが反対の声をあげた理由があると思います。

 29日の最終本会議で採決されます。さらに世論を広げ、廃案にさせましょう。

 

 

 

 

 

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
正当な市民運動・取材活動を除く (NOKENOネコ)
2018-03-25 05:41:53
 私たち集団ストーカー被害者にとっては、付きまとい犯罪集団を取り締まる為に、”恋愛”以外の目的で犯罪集団を取り締まれるのはありがたいことに思えます。ただ、(みだりにうろつくこと)などの解釈が曖昧なのが気になります。条例は最低でも(ただし、正当な理由の有る市民運動・取材活動などは除く)ぐらいの条項は付け加えなければならないと思います。
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心正しき人なら (NOKENOネコ)
2018-03-27 04:56:13
 忖度、忖度と言葉がひとり歩きしていますが、心正しき人なら、忖度をするような人間を叱りつけると思います。国民の大切な財産を扱うにあたり、誰かの為に一番基本である公平性を損なえば、国の根幹が壊れるからです。自分の仲間だからと優遇する悪しき例を残せば、なし崩し的に国家の規律が壊れ、制度が立ち行かなくなります。心正しき人なら、特に政治家であるなら、国家を壊すような活動に対して怒りを持つのが当然です。そんな人間を重要なポストにつけるわけにはいきません。忖度を当たり前に受けつける薄汚れた感覚の政治家は国家・国民の敵です。
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証人喚問が終わりました。 (NOKENOネコ)
2018-03-28 18:43:30
 佐川さん大丈夫ですかね。政治家の関与は全くなく、責任はすべて自分という事になれば、莫大な損害賠償と慰謝料の請求が発生するのではないでしょうか。国会が改竄された嘘の資料で議論されたとしたら、その議論の中身も時間もすべてが無駄に費やされたことになります。国民はそのお金を税金から出させるわけにはいきません。改竄に基づき無駄な議論がなされたわけで、その費用は責任のある佐川さんが弁済するのが当然です。どれだけの時間とどれだけの人間が動いていたのでしょう。最低でも人数×時間×時給分が賠償されなければなりません。犯罪により無駄になった財産は弁済されるのが日本の常識です。
 更に、自殺なさった職員の方への慰謝料も発生するでしょう。法律に反する行為を無理に職員に強制した結果、そのパワハラ・モラハラの結果自殺に追い込まれたのが明白だからです。佐川さんに起因する問題で、職員の方々の命が2人も奪われたなら、その責任も当たり前に背負わなければなりません。重要な立場の方は、その活動・結果に関して、より重大な責任を負います。私のような最下層の人間の活動とは違うのです。
 教育勅語に感涙する総理夫人がいなかったら、こんな事件は起こらなかったのでしょう。佐川さんも計画通りの人生が遅れたのではないのでしょうか。残念です。
 いずれにせよ、今後、同じようなことが起こらない為に、国民は毅然とした対応をしなければいけません。同様の事が絶対に起こらないように。人間社会を守る為に。
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