”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

二十世紀梨を守ったお菓子

2023-07-21 11:07:05 | お菓子

いただいた鳥取のお菓子にすてきなエピソードが込められていました。

  

亀甲やさんの「二十世紀」というお菓子です。

  

  

鳥取で「二十世紀」と言えば、二十世紀梨のこと。

  

 

パッケージを開けてみると

二十世紀梨を輪切りにした軟らかいお菓子が出てきます。

ほんのりと梨の香りもします。

  

  

ところが、原材料を見てみると

梨の果肉も果汁も使われていません。

  

 

そこにはこんなエピソードが・・・。

  

鳥取県の二十世紀梨が初めて栽培されたのは明治36年のこと。

しかしその間、天災と黒斑病の大発生にさいなまれ、

二十世紀梨は栽培の危機に陥りました。

  

いっぽう銘菓「二十世紀」が作られたのは大正11年のこと。

栽培が難しい二十世紀梨を広く全国に紹介するために、

亀甲やさんが梨を使わないお菓子を開発したのだそうです。

 

   

子供の頃、梨と言えば二十世紀梨でした。

あの梨をいただくと、秋の訪れを感じたものです。

 

  

多くの困難にも負けずに、二十世紀梨が鳥取の名産となったのは

・栽培技術の向上

・品種改良

・鳥取の風土に合った栽培方法

など、多くの先人たちの叡智と経験に基づいた努力の賜物だと思います。

  

そして、梨を使わないで二十世紀梨を全国にPRした

亀甲やさんの銘菓「二十世紀」の存在も大きいと感じています。

 

  

二十世紀梨が今も鳥取の名産であるのは、

県民の鳥取愛に支えられているからなのですね。

 

 

今年は、二十世紀梨を探して食べてみたい。

そんなふうに思いました。

ごちそうさまでした。

 

 


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