宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

『石』からうまれたもの

2007年09月04日 | Weblog
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

昔、ある石が、火打ち石に叩かれた。
その石は、驚き怒る。
しかし、火打ち石は笑いながら、こう答えるのだ。

『がまん、がまん、がまんが大切。
これが、がまんが出来たら、わたしは、あなたの体の中から、
すばらしいものを引き出してあげますよ。』

その石は、気を取り直して、忍耐に徹し続ける。
カチッ!カチッ!すると、自分の中から素晴らしい火が飛び出た。

(石からうまれたもの)
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「レオナルド・ダ・ビンチの童話」という短編童話集が昔
出版されていました。
初版が75年ですので、30年以上前に出された事になります。
現在でもそれが非常に良質な童話集であるという評判が
ある一方、既に絶版となっており、またネット上でまれに
出品されても非常に高値となっています。

「レオナルド・ダ・ビンチの童話」


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【大ワシが 教えたこと】

高い岩山のてっぺんに、年をとった大ワシが住んでいました。
自分の命も、もう長くはないと思った大ワシは、子供達を
集めて、こう言いました。

『わしはお前達を、小さい頃から太陽を見つめても平気な子に
育ててきた。
わしは太陽から目をそらすような子には、エサをやらずに飢え死にさせた。
だからこそ、お前達は、鳥の中で一番空高く飛べるのだ。
お前達は尊敬される鳥なのだ。
その名に恥じない鳥にされ。

わしももう年だ。
お前達とわかれる時が来たのだ。』

そう言って大ワシは、空高く舞い上がりました。

大ワシは太陽に向かって飛んでいく。
太陽の燃える火に羽を焼き尽くす。
そして、死ぬ。
大ワシは、燃えながら高い空から落ちる。
水の中へ……

その水こそ、大ワシの命の泉。
大ワシは、命の水の中からよみがえる。
若いワシとなって生き返るのだ。

これが大ワシの、定めなのです。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

コメント (2)