宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「80年代と魔法ワッペン」

2008年11月25日 | Weblog

(画像はクリックされましたら拡大します。)

丁度バブル経済期とその前後の時期と重なって、特に若い人の
間で魔法やおまじないといった神秘的なものに対する関心が
高まってブームが形成されましたが、その理由について、
その分野の専門誌の編集長が、当時次のように語っています。

「今の時代は、有り余るほど物が豊富。
マイコンや電化製品の進歩で確かに生活は豊かになったが、
都会の人達は何か満たされないものを感じている。
彼らは精神的な豊かさや、個人の中に潜在する能力を
引き出そうと、白魔術にロマンを求めているのでしょう。」

そして80年代中頃から後半にかけて、沢山の魔法関係の御店が
東京を中心に沢山開かれ、そして画像のような「魔法円ワッペン」と
いうものも沢山製造されて販売されていました。

こうした「魔法ワッペン」というものは、「ソロモンの大いなる
鍵」という魔法書に掲載されていた各種の「魔法円」を刺繍し
ワッペンにしたもので、殆どの種類のものが一枚2500~5000円という
価格設定でしたが、バブル景気とも重なって沢山買われていたようです。
またワッペンだけでなく、ペンダントやキーホルダー、シール
なども売られていました。

しかし90年代に入って間もなく「魔法ワッペン」も製造中止となり、
誌上などで販売される事もなくなりました。

当時この「魔法円ワッペン」のシリーズの中で、特に「太陽の第一
魔法円」
のワッペンやペンダント、キーホルダーの人気が十代の
少女達の間で人気が高く、少女雑誌「マイバースデイ」の中の
通信販売の中では高価な部類のものでしたが、それでも非常に売れ、
いつしかこれが「ソロモン王の魔法円ワッペン」と呼ばれるように
なりました。

そして、魔法円の中心の人物が「ソロモン王」本人であるという誤解も
全国的に広まり、この魔法円のワッペンやキーホルダーを持って
何らかの幸運に恵まれた場合、「ソロモン王のおかげです!」と書いて
投書される事が多くなりました。

ネットで調べてみると、「学校にこの魔法円のキーホルダーをつけて
登校したら、いじめっ子が『気持ち悪い』と言ってキーホルダーを取って
踏みつけ、その一週間後にその子が交通事故で事故死した」という
何とも言えない報告がありましたが、とにかく非常に人気であった為、
この「太陽の第一魔法円」のみワッペンやキーホルダーが製造再開され、
現在ネットでのみ販売されています。

「ソロモン王の魔法円ワッペン」
http://mbhappy.com/goods_detail.php?g_id=MBGO00000060

このページでは、「部屋に飾る時は南の方角に向ける、上着に
縫い付ける場合は左胸の部分、眠る時は枕の下に」という
説明がありますが、昔の説明では、「これを使う時は、まず
太陽に向かって魔法円をかざしてから呪文を唱え、願い事を
唱えると更に効果が高まる」とあり、また同ページでは短い方の
呪文が紹介されていますが、以下過去に紹介されていた長い方の
呪文です。

「アグロン・テタグラム・ヴァイケオン・スティムラマトン・
アロハレス・レトラグサムマトン・クリオラン・イキオン・
エシティオン・エクシスティオン・エリオナ・オネラ・
エラシン・モイン・メッフィアス・ソテル・エムマヌエル・
サバオト・アドナイ・(願いを唱える)
お願いします。 アーメン。」

過去に同シリーズでは、この「魔法円を使った白魔法の訓練法」
なるものが紹介されましたが、そちらに関しては他日に書かせて
頂きたいと思います。

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