在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Portofino Bianchetta genovese e Vermentino 2016 Bisson

2017-05-12 12:41:47 | Liguria リグリア
Portofino Bianchetta genovese 2016
Portofino Vermentino 2016
Bisson

さっき置いていった見本があるから、とマルコが出してくれた2本。

リグリア州のワイン。
ポルトフィーノは、日本人にはまだあまり知られていないが、イタリアの高級バカンス地。



ビアンケッタは、そんな品種があったね〜と思われる1本。
香りは、すぐにりんごと黄色の花、結構強い。安定性があり、あまり変化はみられないかと思ったのだが、しばらくたって、海の塩味が出てきた。
味は一瞬酸味が出てきたかと思うと、塩味に消されてしまう。そして、再び出てきた酸味と塩味とほろ苦さが一緒になって余韻に残る。余韻は結構長い。(マルコ曰く、ちょっと苦すぎ)
これだけ飲むとちょっと塩味がキツすぎ、ほろ苦さが立ちすぎ。きりっと冷やして軽めの料理、海辺でというシチュエーションなら悪くない。++(+)

ヴェルメンティーノの方は、ビアンケット比べると、香りがかなりニュートラル。
熟した白いフルーツの香りに、白い花、白胡椒などスパイス臭がほんのり、そして、塩味がすぐに上がってくる。その先に、若干気になる香りがないわけでもない。
味は、こちらも塩味いっぱい。ほろ苦さもある。余韻はまずまずで、最後、消えてしまうところがちょっと残念。++

Terre Bianche: 4 vini

2013-10-19 00:42:12 | Liguria リグリア
Rossese di Dolceacqua 2012
Bricco Arcagna 2011
Pigato 2012
Arcana Bianco 2010


このところリグリアのワインをよく飲む。
なんとなく、偶然である。
今回、たまたま時間があったので、ローマの老舗トリマーニで行われた試飲会に行ってみた。ワイナリーはTerre Bianche。よく知らないワイナリーであるが、どんなものか。
これが、良かった。非常に良かった。


赤から。
Rossese  還元臭がかなりある。しかし、香りが澄んできれいなため、気にならない。色もとてもきれいで、明るい色合いが魅力的。小さな木の実のフルーツにバナナの香りが混じり、メタル臭、月桂樹のようなふくよかな緑の香りが心地よく、インパクトがとても良い。酸がきれいに出ている。よくまとまっていて、心地よい。
Bricco  最初、やや閉じている。Rosseseよりだいぶ落ち着きが出て、フルーツよりスパイスが特徴的で、香草も混じる。より辛口、ボディも、アルコールも増している。しかし、タンニンは繊細で、重たさはなく、透き通った感じがエレガント。


白。
Pigato  小さな花や桃などのフルーツの香りに塩辛さが混じる。香りから、塩味があるだろうなぁ、と思うのだが、その通り、酸味もあり、同時に塩辛くもある。しかし、これが決して悪くなく、ワインにしっかりした味を与えて、かなり良い。
Arcana  落ち着きが出ていて、複雑性があり、とても良い。まったく疲れがなく、まだもう少し持つだろうと思わせる。ゴムの香りがほんの少し出始めて、数年後にはどうなっているだろうかと期待できそう。桃、熟した柑橘、花などにミネラル。塩味とまろやかさと酸のバランスが絶妙。


どのワインもきれい。自然で素直で、いかにも造った感がなく、大変好感が持てる。
とても良い発見。

Rossese di dolceacqua Brae 2012 Maccario Dringenberg

2013-05-12 19:37:14 | Liguria リグリア
Rossese di dolceacqua Brae 2012 Maccario Dringenberg


透明感のあるとても綺麗なルビー色。
明るい色が、今時、やたら濃い赤が多い中、ツヤがあってキラッと光り、ちょっとセクシー。某、とても魅力的な友人Cを思い出す。
森の木の実がとても綺麗。そして、小さな赤いバラの花束、女性の香水の甘い香りに男性的な革などのスパイシーなほろ苦さが加わる。
インパクトは良い。程よいボディにほのかな酸味、ここでも森の木の実が主役で綺麗に残り、心地良い。

ローマの老舗エノテカ、トリマーニのパオロ氏が気に入っているリグリアの赤。
セレクションクラスで、出たばかりだそうだが、すぐに気に入った、いいよ~と、ワイン好きがワインを語る時は子供のようになる。
少し冷やせば夏の魚料理にもお勧め。
なお、熟成はボトル、となっている。

Golfo dei Poeti Bianco - Santa Caterina 2009

2012-01-14 16:11:28 | Liguria リグリア
“ゴルフォ・デイ・ポエーティ ビアンコ”サンタ・カテリーナ 2009 -リグーリア州

少し前にジェノヴァに行った。友人がヨット・クルーザーの見本市に行くと言うので付き合った。
友人が仕事関連友人に紹介されていったジェノヴァ市内のレストランIppogrifoイッポーグリフォは、エレガントだが硬すぎず、素敵なレストランだった。ワインリストはものすごいと言うわけではないが、かなりレベルが高く、リグーリアのワインはあまり得意ではないので選んでいたところ、唯一、ビオと明記されていたワインがあった。
ところで、このレストランは、ジェノヴェーゼが見事に美味しく(ラザニアという名前で、パッパルデッレくらいの太さのパスタとその場でうまく合える)、イタリア人で超グルメの友人がこんなに美味しいジェノヴェーゼは食べたことがないと言い(私も同感)なんとお代わりを頼んだ。前菜、パスタ+お代わり(幸い半量)、サービスで出してくれたパスタもう1品(ひえ~)、セコンドと、最後は食べ切れなかったのを覚えている。そんな、わがままな急な対応にも快く対処してくれて、友人が大変気に入り、結局、次の日のお昼にもまた行ったのである。(もちろんメニューは別のものを頼んだが。それにしてもイタリア人は本当に良く食べる・・)
そこで頼んだワインが、ビオのサンタ・カテリーナ。その時はヴェルメンティーノを飲んだ。

ラベルがとにかくかわいい。コルクにも同じデザインが刻印されている。
品種は不明だが、ヴェルメンティーノを初めとしたブレンドであるのは間違いがない。
色はかなり濃い黄金色。やや曇っていて、完全に透明ではない正真正銘ビオの色。
香りもビオの香りで、普通の人なら臭いと思う香り。売れすぎたフルーツの香り、アニマル臭、香草、ミネラル・・香りはすごく長いと言うわけではない。洗練されているのでもないが、懐かしさと暖かさの感じられる香り。
味は、かなりしっかりしていて、白だがタンニンを感じる。酸味はやや弱いのが残念。持続性は悪くない。最近は、偽物ビオが横行している中で、正真正銘のビオ、たぶんビオディナミ。(ビオ好き85点、ビオ嫌い80点)