在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Jiasik 2011 e Friulano 2010 Borgo San Daniele

2012-07-31 19:14:53 | Friuli フリウリ
“ヤシク2011”“フリウラーノ2010”ボルゴ・サン・ダニエレ -フリウリ州

ボルゴ・サン・ダニエレのワインは久々に飲んだ。フリウリの恒例の試飲会スーパー・ホワイトはこのところ不況のせいか、不定期になりつつあるような気がするが、あっても残念ながら参加ワイナリーが毎回減っている。ボルゴも最初の頃は出ていたような気がするが、出なくなって久しい。
そんなわけで久しぶりに飲んだのだが、もう少しクラシックなタイプを造っているようなイメージを持っていた。
昨今、ラベルをモダンにするワイナリーが増えているが、ラベルももう少しクラシックだったような気がした。


Jiasik
ヤシク(と発音して良いのだろうか)は、気軽に飲めるフリウリワインを、というコンセプトで造られたらしい。なるほど軽めで、暑い夏によく冷やして飲むと美味しいと思う。
フリウリのワインはアルコール度が高く、重たいものが多い中、こういう発想も新しい顧客を開拓するのに良いかもしれない。

香りの強さ、長さはまあまあ。ミネラルに柑橘がマッチして、若干ミルクのようなまろやかさがある。
塩味がしっかりしていて、持続性はまあまあ。(84点)

Friulano
まろやかな香りにグレープフルーツなどの柑橘がきれい。白コショウのスパイスもうまく効いている。強さは良く、複雑性がとてもよい。
ヤシクと比べると、当然、真面目に出来ている。(ヤシクが真面目でないという意味ではありません。。。。)
アタックは、ややするっとはいる感じがあるが、すぐにボディが出てきて広がり、酸味と塩味のバランスが良く、グレープフルーツなどの柑橘がきれいに長く続く。今飲むには惜しいワイン。まだ個性が出来てってないような。あと数年は待ちたい。(88点)

Jiasik 2011
Al naso discreta intensita' e persistenza, gradevole minerale e agrumi, lievi profumi lattici danno un'ottima rotondita'.
In bocca sapido e buona PAI. Un vino perfetto d'estate, con gli amici per quattro chiacchieri(84/100)

Friulano 2010
All'olfatto gagliardo, sentori di agrumi, pompelmo, buona intensita' e molto complesso.
All'impatto scivola un po' (generoso) ma subito apre la sua struttura, freschezza e sapidita' bilanciate bene, rimane nel finale gradevole profumo di pompelmo per lungo. Da aspettare ancora un paio d'anni per goderlo(88/100)


Macchiarossa Tintilia 2008 -Cantine Cipressi

2012-07-30 12:04:25 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
”マッキアロッサ ティンティリア 2008”カンティーネ・チプレッシ -モリーゼ州

イタリアは土着品種の宝庫であるが、なるほど、まだあった。
ティンティリア。モリーゼの土着品種。そしてワインはDOCである。
モリーゼは、小さく地味な州であるが、ワインを含め、良い農産物をまじめに作っている。
そこにティンティリアなる品種があったとは。

色はかなり濃い目で、2008年なのに、ルビー色が輝いている。まさに名前のようにmacchia rossa(赤い染み)という感じ。
香りはフルーツの香りがきれい。サクランボ、森の木の実、プルーンなど。熟したものというより、まだ青いフレッシュ感がある。そこにピリッと辛いスパイスが加わる。若干アルコールがあり、ふくよかさが出ている。
味は、結構しっかり主張している。ボディがあり、エキスたっぷりで、まだびっくりするほどタンニンが強い。酸味がきれいで、タンニンのほろ苦さとマッチし、心地よく続く。
これは、まだまだもつ、と思わせる品種。

夏、暑いけれど、赤が飲みたいと思ったとき、いつもの軽めではなく、ほんの少し温度を下げて、軽めのおつまみと一緒にワインを飲む。
赤を飲んでるぞ~、という気にさせてくれる。
友人ルイジ氏からの頂き物。開けるのが楽しみだったちょっと驚きの1本。

Vino di Molise.
Vigitno autoctono molisano Tintilia.
D'estate con un desiderio di bere un "rosso", abbassta leggermente la temperetura, e' una delle ottime soluzioni.

Colore intenso come il nome "Macchiarossa", rubino brillante.
Al naso sentori pieni di frutta rossa con spezie scure. Ottima intensita' e persistente.
Vino di corpo, esprime una struttura dall'attacco, caldo, tannini piacevolmente ammandorlati nel finale.

Grazie Luigi!



2 importanti nebbioli - Cascina Francia 2006 e Sori' San Lorenzo 2007

2012-07-28 04:22:45 | Piemonte ピエモンテ
Sori’ San Lorenzo 2007 -Gaja
Barolo Cascina Francia 2006 -Giacomo Conterno

”ソリ・サン・ロレンツォ2006”ガヤ
”バローロ カッシーナ・フランチャ2007”ジャコモ・コンテルノ


ガヤは美味しい。(と言っておこう。)
よく出来ている。
文句を付けたいと思わせない、文句を言わせない貫禄がある。
それだけ主張が強いというか、自分に自信があるというか。
こちらはどうしても控えめな態度になってしまう。
小さな声で、もうちょっと酸味が欲しいんです、と言いたい。
よく出来ているのはわかるのですが、あまりに良く出来すぎていて、驚きがないんです~と言いたい。(92点)


対して、カッシーナ・フランチャ。
最近、誰が言い出したのか、カッシーナはスイカの香りがする、のだそうだ。
スイカ・・・ちょっと待って、と言いたい。
スイカは大好きだが、カッシーナの中にはあって欲しくない・・・
答えは、うーん・・・緑の香りとするっと入る口当たりが、絶対に違う、とは言えないような気もする・・・意識してみればの話であるが。
こちらは、貫禄があるのに控えめな態度で、飲むほうは正座をしたくなる。(のは私だけ?)
驚きとやさしさと強さ、素晴らしい酸味・・・ワインが好きでよかった。(94点)

ガヤとカッシーナ・・・同じネッビオーロとは思えない。
・・・・・・・・・・・・
だからワインは面白く、やめられないのである。

Due nebbioli, completamente diversi e opposti.
Buono e straordinariamente ben fatto di Gaja anche se manca un tocco di acidita'(92/100) e Cascina, con una generosita' assieme alla sua incredibile potenza ci da una gioia di bere(94/100)


6 vini (3 bianchi, 2 rossi e 1 rosato) al Briccola, Tokyo Shinjuku

2012-07-23 00:15:28 | Toscana トスカーナ
新宿3丁目のレストラン、ブリッコラにて。
飲んだー。食べたー。
Grazie ユウイチ君。
また日本に来たら行きますね!

1本目
Ortrugo Il Vei

オルトルーゴ、いいね~。

2本目
Vitovska Vodopivec 2004

ヴィトゥスカ、好きな品種。色がしっかり玉ねぎ色。

3本目
Cana' Angiolino Maule 2003

おなじみ、マウレ。赤。イチゴの香りがかわいい。さらっと飲むのにいいね~
カベルネ・ソーヴィニオン90%メルロー10%

4本目
Pecchia Gagliole 1999

1999年。おりが出ていて、若干行きすぎ...が残念。
サンジョヴェーゼ100%

5本目
Bianco della Castellada La Castellada 2005

白に戻り、フリウリ。かなりまろやか。

6本目
Rosato Massa Vecchia 2008

おなじみ、マッサヴェッキアのロゼ。森の木の実がきれい。
カベルネ60%アレアティコ40%

ちょっと遠くからのユウイチ君。Bravo!!






Pinot bianco 2010 e Friulano 2010 Zuc di Volpe -Volpe Pasini

2012-07-15 22:34:21 | Friuli フリウリ
"ピノ・ビアンコ2010""フリウラーノ2010"ヴォルペ・パズィーニ -フリウリ州

フリウリのモダンの走りのワイナリーと言っていいかも。
フリウリらしさ、というより、フリウリのワインはこうあって欲しいよね、という期待に近いワインを造っていると思う。
安定していて、好みはあると思うが、わりと万人に受けやすいと思う。
(個人的な好みとはちょっと違うが。。。)

ピノ・ビアンコ
白い花がとてもきれいに出ている。いかにもピノ・ビアンコという感じ。白いフルーツと柑橘はよく熟している。
ボディがあり、まろやかで、強さがあり、期待を裏切らない。(88点)


フリウラーノ
結構硬いミネラルが出ていて、柑橘、そして、ビタミン剤を思わせる香り。持続性がある。
ちょっと真面目な感じが出ていて、ボディがあり、塩味が主張する感じで、長く続く。(89点)

Pinot bianco 2010
All'olfatto pienamente fiori bianchi, frutta bianca e agrumi maturi, buona ampiezza.
In bocca caldo, di corpo, rotondo e intenso(88/100)

Friulano 2010
Al naso sentori duri di minerale, agrumi, nota come vitamine, intenso e persistente.
Vino serio, al palato caldo, fresco, sapido e buona persistenza(89/100)


Friulano 2011 -Toros

2012-07-14 23:30:12 | Friuli フリウリ
"フリウラーノ2011" トロス -フリウリ州

フリウリのワイナリーの中で、個人的に大好きなワイナリーの一つ。
フランコ氏の人柄も素晴らしいと思う。
フリウリのワインは、やや重たく、まろやか、ふくよかなワインも多いが、トロスのワインは溢れるミネラル感と程よいボディ、そしてエレガントで透明感を持ち、個人的に大好きである。
そして、旧トカイ、現フリウラーノも個人的に大好きな品種である。

強いミネラル、グレープフルーツなどの柑橘の香り、レモンの葉など。力強さとエレガントさの両方を持つ。
アタックがきれいで、塩味がきれいに出ている。程よい酸味、心持ちほろ苦い感じが心地よいくらいで、持続性もとても良い。(89点)

Una delle migliori aziende friulane.
Al naso forte minerale, pompelmo, foglia di limone, ottima intensita' e elegante.
L'attacco bellissimo, sapidita' marcata, fresco, ammandorlato piacevole nel finale e lunga PAI(89/100)

D'Alceo 2004 - Castello dei Rampolla

2012-07-13 00:13:18 | Toscana トスカーナ
"ダルチェオ2004"カステッロ・デイ・ランポッラ ートスカーナ州

ランポッラのワインは、私にとっては、ちょっと衝撃的なワインであった。
究極の自然派ワインの1本だと思っている。
まだ自然派のワインを今ほど好きではない頃、それほど知識のない頃、すごいワインがあるから飲んでみてと言われ、ヴィニタリーのスタンドで飲んだ。
濃い色、濃い味、自然派と言われても、今ひとつピンとこなかった。
でも素晴しい味と香りで、しかし、派手なようで派手さはなく、モダンなようでモダンではなく、スーパータスカンと言えばそうでもあり、不思議なワインと記憶に残った。

同じ衝撃は、マルケのワイン、オアシのクルニを飲んだ時にも感じた。
これもヴィニタリーで初めて飲んだのだが、ヴェロネッリ主催の試飲会、12種程度が出ている赤ワインの試飲会のラストのワインだった。有名になり始めていて、しかし、なかなか手に入らないワインだったので楽しみにしていたのだが、ラストのワインというのはとても印象に残った。
同じような、モダンとも違う、派手とも違う不思議な印象を受けたものだ。
その後、だんだんと自然派ワインに親しむようになると、自然派ワインの大きな特徴である薄い色、アルコール度がやや低い場合も多く、軽めで優しいワイン、というのに慣れていった。
そうなると、何が自然派なのか、どうして、ランポッラややクルニのような自然派が存在するのか、と疑問が湧いてきた。
ある自然派の試飲会で、クルニのオアシが出ていて、話し込んだのだが、1本の木からの収穫は2房と言っていた。収穫量がかなり低いとは聞いていたが、なるほど。謎が溶けた。

ランポッラの方は、自然派のカテゴリーには入りたくないようで、自然派ワインの試飲会には参加しない。
だから自然派とは無縁だと思う人もいるかも知れないが、オアシと同じような究極の自然派なのである。
自然派ワインはちょっと、と思う人にぜひ、ランポッラを飲んで欲しい。

品種はカベルネ・ソーヴィニオンとプティ・ヴェルド。
かなり濃いルビー色。
香りは、バラ、熟した森の木の実とそのコンフィ、かなりふくよか。甘いタバコ、不腐葉土、キノコ、若干の緑、香草の香りが混じる。香りに広がりは素晴しい。
まだ若い。タンニンも若く、しかし、繊細で大変良い質、酸味がアクセントになっている。持続性は当然良く、バルサム臭とフルーツの甘さが交互に出て残る。(91点)

Cabernet Sauvignon e Petite Verdot.
Vino naturale mitico e storico, uno dei migliori vini naturali.
Insieme a Kurni dell'Oasi degli Angeli, mi ha impressionato una bellezza e una forza dei vini naturali e mi ha aperto la strada verso al mondo dei vini naturali.

Colore rubino intenso.
Al naso bei sentori dei fiori, rosa, frutti rossi maturi e in confettura, spezie dolci, tabacco, sotto bosco, funghi sui toni verdi e erbe aromatiche. Ampio e mostra un bel ventaglio olfattivo.
Ancora giovane, in bocca tannini evidenti e giovanissimi, caldo, strutturato, adeguata e piacevole freschezza, intenso e PAI con toni balsamici e gradevole gusto fruttato(91/100)


Cepparello 1999 -Isole e Olena

2012-07-11 07:23:11 | Toscana トスカーナ
“チェッパレッロ1999”イーゾレ・エ・オレーナ -トスカーナ州

キャンティのワイナリーの中では好きなワイナリー。
とても優秀なワイナリーだと思う。
そのチェッパレッロのダブル・マグナムの1999年。
写真では、隣のボトルもマグナムであるためか、全然大きなボトルに見えない・・・

なお、ラベルの下の方のフレーズ
Il vino e’ cultura. Il vino e’ natura.
は、素晴らしい。
わかっているのに、なんて自然で当たり前のことなのに、無視してワインを造る人の多いこと。
ワインは自然の恵み、ワイナリーが「造る」ものではない。
ワインはただの飲み物であるが、しかし、文化でもある。
大げさかもしれないが、文化なのである。
ああ、ワインを「造っている」オーナーにこそ、見て欲しい。読んでほしい。
ワインは文化。ワインは自然。

品種はサンジョヴェーゼ100%。
濃い目のガーネット色。
香りにそれほど強くはないアニマル臭が出ている。腐葉土、スパイス、バルサム臭、まだ少しフルーツっぽい、しかしcコンフィ、ドライになっているフルーツの香り、そしてバニラ風の甘い香り。
当然、口当たりはまろやかで、しかし、ボディがある。タンニンがやわらかく、持続性も良い。(88点)

doppio magnum (3L):
Il vino e’ cultura. Il vino e’ natura…..le frasi sull’etichetta. E’ giusto. Il vino deve essere cosi’ ma……
Granato intenso.
All’olfatto, un po’ di animale, sotto bosco, varie spezie, nota balsamica, lieve frutti di bosco in confettura e secchi, dolci sentori di vanigia.
Al palato rotondo, buona struttura, caldo, tannini vellutati, buona PAI(88/100)



Tignanello 1991 -Antinori

2012-07-09 17:42:14 | Toscana トスカーナ
“ティーニャネッロ1991”アンティノーリ -トスカーナ州

飲んだ、飲んだ、まあ飲んだ。人数も多かったが、開けたワインは25リットルだったそうな。中には、マグナムも多く、ダブル・マグナムもあったが、そして、他に11リットルのビール。これもすごい。
シャンパン数種、スプマンテ、地元のラベルなしのワイン・・・・まあ、いったい何種のワインを飲んだことか。そして、かなり古いヴィンテージも混じり、早い話がめちゃくちゃ。開ける順番も無視して、楽しかったこと。
食べ物は、鶏肉9キロ、キアニーナ8キロ、サルシッチャ50本、それも、都会では手に入らない新鮮な肉、野菜、大麦のサラダ、ハムとイチジクのピッツァ・・・ひたすら食べて飲んだウンブリアの一日でした。楽しかった~!

色はガーネット色、爪にはオレンジ色が出ている。オリがかなり見える。
良い熟成香。しかし、個人的には5年前に飲みたかったかも。マデイラ臭が出すぎ、と言っていた人も多かったが、そこまででとは言いたくない。腐葉土、バルサム臭、きのこなどで、アニマルはそれほど強くない。
アタックは柔らかく、酸味がきれいに出ている。しかし、タンニンの存在感はまだあり、強さ、持続性も悪くない。(87点)

Tignanello 1991 di Antinori:
Era una bellissima giornata in Umbria.
Abbiamo mangiato, abbiamo bevto e abbiamo chiacchierato tanto tanto e tanto.
25 litri di vino, 11 litri di birra, 9 kg di polli, 8 kg di chianina, 50 salsicce... piu' insalate e patate,..................mica eravamo in cinquanta….!
Vini erano francei e italiani, vecchi e nuovi, champagne e non, magnum, doppio magnum……..grazie a Cesare e a Caroline!

Granato con unghia aranciata, tante particelle.
Al naso ovviamente sentori terziari, lievemente maderizzato, sotto bosco, nota balsamica, funghi e animale non molto evidente.
L’atacco e’ rotondo, fresco ma tannini ancora presenti, buona intensita’ e persistente(87/100)

Ca del Pazzo 1996 -Caparzo

2012-07-09 10:22:04 | Toscana トスカーナ
”カ・デル・パッツォ1996”カパルツォ -トスカーナ州

ラベルがボロボロだが、後ろのラベルはまだ判読できた。
間違いなくカパルツォのカ・デル・パッツォの96年である。
なお、ボトルはマグナム。

品種はカベルネ・ソーヴィニオンとサンジョヴェーゼが半々。
色はガーネット色で、まだ綺麗に澄んでいる。
熟成香は出ているが、決して疲れてはいない。フルーツのコンフィの甘さがまだ残っていてスパイスもほんのりと甘いくらい。
ボディがあり、まろやかさ、熟成が出ているのに、タンニンはまだ若さを感じるくらいで、時々ピリッと来る。なるほど。(86点)

bottiglia magnum
Colore granato e bella luminosita'.
Al naso ancora frutta in confettura, spezie dolci, ci sono sentori terziari ma il vino non e' mai stanco.
Mostra ottima struttura, rotondo ma i tannini addirittura ancora giovani, discreta PAI(86/100)



Pinot Nero 2008 -Franz Haas

2012-07-09 10:15:39 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
”ピノ・ネーロ2008”フランツ・ハス -アルト・アディジェ州

昔、よく飲んだワイナリー。
モダンなラベルの走りとは言わないが、あの頃は斬新なラベルで、一度見たら忘れられないラベルの一枚だった。
今見ても、本当に可愛いラベルだと思う。
白のマンナが好きで良く飲んだ。そして、ピノ・ネーロは贅沢をいうとschweizerが好きだが、ノーマルな方もシンプルで大好きである。
なお、ハスのピノ・ネーロはイタリアのピノ・ネーロの中ではかなり好きで、個人的には一番に上げたい。

きれいなルビー色で、ガーネット色が縁に見える。
花の香り、スミレと野バラの香りがきれいで、小さな赤いフルーツが広がり、そして、スパイスが時折混じる
ボディがあり、タンニンは優しく、持続性も良く、口の中にブラッドオレンジの香りが残る感じがとても心地良い。(87点)

Rubino, leggero granato a bordo.
All'olfatto bei sentori di fiori, viola, rosa canina, piccoli frutti rossi, lieve nota speziata.
Buona struttura, tannini generosi, intenso e PAI con il gusto di succo di arancia rossa nel finale, molto piacevole(87/100)

Ribolla gialla 2011 -Muzic

2012-07-07 09:44:08 | Friuli フリウリ
“リボッラ・ジャッラ2011”ムズィック -フリウリ州

個人的に大好きな品種、リボッラ。
ちょっと流行りでもあるが、いろいろなバージョンが出ている。
マセラシオンをした、ちょっと変わったくらいのリボッラが好みであるが、このムズィックのは悪くないと思う。
さらっとしたニュートラルなリボッラは好みではない。これくらいドンと構えたくらいが好きである。

色は麦わら色でやや緑がかる。
柑橘の香りが出てきたかと思うと、あとはミネラル。緑の香りと共に、硬いミネラルが主張している。
酸味もあるが、塩味に隠れる。ボディもよく、ミネラルの硬さが心地よい。昨今優しいワイン、甘いワインが多い中、男性的なワイン?うーん、こういうちょっと粋のいい男性が現れてくれるとうれしいのだが。。。と、話がそれてしまった。。。(87点)

Paglierino carico con sfumatura verde.
All’oltatto agrumi, una durezza di sentori minerali, salvia, foglia di limone, sambuca, buona intensita’ .
Al palate sapidita’ accentuata, strutturato, intenso e PAI con un gradevole finale sapido di minerale(87/100)

Cabernet Sauvignon Jpseph 2010 -Hofstatter

2012-07-07 09:17:40 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
“カベルネ・ソーヴィニオン ヨセフ2010”ホフスタッテル -アルト・アディジェ州

ひいきにしているレストランの主力商品なので時々飲むが、たいてい白を頼むので、赤は久しぶりに飲んだ。
ホフスタッテルは、安定していて、値段も手頃、気軽に飲むのに悪くないと思っている。
その昔、オーナー主催の試飲会に行ったことがあるが、とても感じの良い人だった。
その時、あなたは外国人ですねと聞かれ、私もです。と彼が言ったのを覚えている。
つまり、アルト・アディジェでは、イツ語が中心なのでイタリア語を話す自分たちは外国語なんですよ、という意味であった。

ルビーからガーネット色。割と濃いめの色合い。
バラとスミレの香りがきれい。ホフスタッテルのワインはどれも香りがとてもきれいだと思う。パイプタバコ、シナモンに、カベルネらしい緑の香りが加わる。ピーマンの香りがほんのり甘いくらい。
ボディ、タンニンの質は最高とは言わないがとても良く、酸味がきれい。最後にややアルコールが残る感じが若干残念。(86点)

Rubino tendente a granato, abb intenso.
Al naso pienamante fiori, rosa e viola, tabacco dolce da pipa, canella, leggei sentori verdi come pepe verde.
In bocca, caldo, strutturato, tannini di discreta qualita’ , adeguata freschezza, piacevole, nel finale rimane un po’ di alcol (86/100)


Vieris Sauvignon 2010 -Vie di Romans

2012-07-06 22:12:16 | Friuli フリウリ
“ヴィエリス ソーヴィニオン2010”ヴィエ・ディ・ローマンス -フリウリ州

ヴィエ・ディ・ローマンスは昔から好きなワイナリーである。
加えると、ラベルが非常に上品で大好きである。こういうクラシカル、かつエレガントなラベルと見ると、昨今、派手なものやモダンなものが多く疲れ気味の中ほっとする。
昔は大好き、しかし今はまあまあというワイナリーも多いが(同じフリウリだと、たとえば有名はJ…とか、少し前に飲んだが・・・)ヴィエは昔から変わらず好きである。
突出するワインがあるのではなく(と言ったら失礼かも?)どのワインも大変よく出来ていて、全体のレベルは非常に高い。
ヴィエ・ディ・ローマンスの全てのワインが好きなわけではないが、特にソーヴィニオンは個人的に好みで、飲む機会があるととてもうれしい。
しかし、贅沢を言うとピエールの方が好きである。

昔は、ピエールとヴィエリス、飲み比べを何度もしたものだ。ピエールの方が圧倒的に好きだが、今回、ヴィエリスも良くなっていると思った。
あのころは樽が流行っていたよね、と懐かしい。樽やバニラの香りがあったら、それだけで、おお、と思う時代でもあった。(若干オーバーです・・・)ワインに流行りなんてない、と思う人が多いかも知れないが、そんなことはなく、ワインにも流行り廃りが結構あるのである。

香草の香り、ニワトコの香り、ソーヴィニオンにしてはかなりまろやかな香りが広がり、ミネラルがあるが隠れている。そして、ナッツ風の香り。強さがあり、持続性もよく、香りの奥行きがとてもきれい。そして、ヴィエ・ディ・ローマンスらしい透明感を持つ。
アタックが素晴らしく、しっかりしたボディ、まろやかさが出ていて、非常に心地よい。味の方は樽を若干感じる。持続性もとても良い。(89点)

All'olfatto erbe aromatiche, sambuca, nocciola su sottofondo minerale. Intenso, ampio, molto elegante e mostra un'ottima complessita’.
L’impatto gustativo molto buono, di corpo, vellutato al palato, intenso e ovviamente persistente(89/100)


Barbaresco Bric Balin 2008 -Moccagatta

2012-07-04 22:48:54 | Piemonte ピエモンテ
“バルバレスコ ブリック・バリン2008”モッカガッタ -ピエモンテ州

バローロが飲みたい、もう少し重たい感じがよい、という暗黙のリクエスト、でも、あまり高いワインを選んだら失礼にあたる・・・という中で選んだ1本。決して安いとは言えないが、そしてバローロではないが、「弟」だからまあよいとして、また値段も高すぎず、また嫌い、とか、まずい、とか言う人はいないだろうと思う1本。

色は落ち着いた色合いのルビー色。
香りはバニラの香り、革、バルサム臭、グラファイト、葉巻タバコ、腐葉土など辛めの香りと甘い香りが交差する。ややアルコールが上がる感じがありが、強さも持続性も良い。クラシカルなタイプではないが、その分、万人に受けやすいと思う。
ボディがあり、熱さが感じられ、タンニンはまろやか、持続性もよく、よく出来ている。(89点)

Colore rubino.
Al naso dolci sentori di vaniglia, cuoio, toni balsamici, graffiti, sotto bosco, sigaro, alcol lievemente eccessivo ma da’ buona espressione.
In bocca, strutturato, caldo, tannini gia’ rotondi, PAI lunga con piacevole finale. Gusto internazionale e molto ben fatto(89/100)