在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Barolo Cannubi 2

2013-02-28 14:41:53 | Piemonte ピエモンテ
Barolo Cannubi
Barale 2007 e 2004
Burlotto 2008
Camerano 2008


Barale
アルコールが15度にもなるダイナミックなバローロ。たださすがにそこまでだとは思えないし感じない。ボディがありパワフルだが、当然若く、バランスがまだ取れていない。
2004年は非常にきれいに熟成中でバランスが取れてきている。よく熟したフルーツの香りがきれいで、スパイスと共に、きれいに後味となって残り持続する。


Burlotto
試飲する順番が大切なのは分かっているが、つまりどれくらい影響するか分かっていても、なかなか実践できない。このワインの前に軽く明るい感じの、つまりとても好感が持てるバローロを飲んだ。期待したこともあるかと思うが、かなり閉じていて真面目で晩成型、エレガント、タンニンは良いが印象が暗くちょっと期待が裏切られたかと思った。
AISの試飲会はちょっとケチで、飲んだワインをチェックして行くため2度は取れないシステムになっている。しかし人も少なく、サービスしていた人を良く知っていたため、ずいぶんたってもう一度もらったのだが、だいぶ印象が違った。出来るだけ一つ前に飲んだワインを気にするようにはしているが、改めてさらに気をつけないといけないと思った。


Camerano
今回期待したが、ちょっとまあまあだったワイナリーの一つ。でも、たまたまだと思う。確か自然派だったと思うが、還元臭がかなり強かった。そして、バナナの香り。バナナの香りが、嫌いなわけでもないし、悪いわけでもないが、ちょっと強く、そしてアニマルがある。自然派は好きだし良いのだが、若干、味の持続性が短かった。

NY珍道中

2013-02-28 09:59:36 | もろもろ、つれづれ
Viaggio a NY
JALの直行がなくなってひさしく、いつものAlitaliaを選んだとは言え、日本行きのフライトとは様子がちょっと異なる。
まず、満席のフライトに乗ったのは久しぶり。
そして、イタリアに人以外の利用が非常に多い。この時期にイタリア人はアメリカに旅行しないのかと思ったくらい。
さらに、アメリカ人に中に、何だか普通の人が多いこと、つまり、イタリアに観光に来たのではなさそうな人が多いことと(一体何をしに行くんだろう)ユダヤ人がとても多いのに(これまた一体何をしに行くのだろう)驚いた。
ユダヤ人は、小さな帽子のようなものを頭に付けているので、男性はすぐにわかる。女性も顔立ちが違うのでそれとなく、わからないことはない。
しかし、そのユダヤ人の数が、想像よりはるかに多い事が、食事の時間になって良くわかった。
普通の食事の前に、すでにリクエストされているユダヤ人用のミールを配る。
リストを見ながら、その数、手で配布するのでは足りないくらいで、ワゴンで配布している。きっちりの数しかないわけで、リストを広げ、確認しながら配る。
まあ、この数の多い事。びっくり。
そして、この配布が終わって、やっと普通のミールが配布された。
日本とだけ往復しているのでは、また、ヨーロッパ内だけを移動しているのではわからない光景だった。
お手洗いに立った時、Alitaliaのスチュワードと話をしたら、今日は、40人で少ない方だよー、と。多いと70人から80人乗っている時もあるのだそうな。特に、朝、ローマを出発するフライトは乗り継ぎに便利なので利用が多く、午後のフライトはイタリア人や普通の観光客の利用が多くなるそう。なるほど。
そして、JFKに到着。飛行機を降りる段階になって、またちょっとびっくり。まるで、宴会を終えた公園か、ゴミ戦争の戦場の後か、床にゴミがものすごく散らかっているのである。
日本行きのフライトから降りるのとは様相が違う。長いフライトのあと、まあまあゴミが散らかっているとは言え、綺麗なもんだ!日本人で良かった。日本人は、きれい、清潔、きちんとしている。。。と各地で褒められるが、それを誇りを持って納得したのでした。

Barolo Cannubi 1

2013-02-26 14:14:35 | Piemonte ピエモンテ
Barolo Cannubi
Fenocchio 2008
Borgogno 2008 e 2007
Brezza 2008
Paolo Scavino 2008

カヌビだけの試飲会があった。
17社と参加数は少なく、カヌビを2種も造っているところはないわけで、ヴィンテージ違いを持ってきていたところが数社、試飲の数としてはちょうど良かった。
カヌビだけとなると入場者は少なく、バローロならともかく、ローマあたりではブルネッロの方が人気があるかもね、と思った。
さて、結構試飲したのだが、いくつか。


Giacomo Fenocchio Cannubi 2008
この前、villeroをブラインドで飲んだ。でないと、以外とアルコールが目立つということに気がつかなかったと思う。真面目で、ちょっと硬く男性的。インパクトが良く持続性もありバローロらしい。


Borgogno 2008 e 2007
黒いラベルの方はアンテプリマ。2008年。まだ当然出来上がっていないが、香りの持続性がすでにかなりあり、期待できる。タンニンがきつく、バランスはまだ。味の方の持続性は期待より心持ち短い。
2007年はまだ若いが流石にきれい。しかし、以前よりずっと飲みやすくなったような気がする。。。昔は美味しいと思うまでに何年かかかったような気がするのだが。


Brezza 2008
飲みやすいバローロ。花の香り、フルーツの香りがきれいで、若干小さくまとまっているが、愛らしさがある。タンニンのほろ苦さが心地よい。


Paolo Scavino 2008
昔よく飲んだ。特にカヌビではなくannunziataの方。値段がどんどん高くなり、そのうちあまり興味がなくなってしまったのだが、少し前に友人の家で久々に飲み、悪くないと思った。悪くないと思うと言ってはちょっと失礼だが、つまり、相変わらずの品質を保っていると思った。強さと、そしてエレガントな面も持ち、文句の付けようがない。これで、値段がもう少し安ければうれしいところなのだが。

Chianti Avignonesi 86, P Nero 98 La Palazzola, Carbone, Monsupello, Giscours e Condrieu

2013-02-25 08:40:16 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
Chianti 1986 Avignonesi ートスカーナ州
Pinot Nero 1998 La Palazzola -ウンブリア州
Aglianico del Vulture 2007 Carbone -バジリカータ州
Les Ravines Condrieu 2011 Niero -コンドリュー
Senso 2004 Monsupello -ロンバルディア州
Chateau Giscours 2005 ーマルゴー








少し前に、友人ルカのグループのFBのコメントに何人かがそれぞれの意見を述べ、それをつなげて、某オンラインのニュースレターに自分の記事として載せた人がいる。
某オンラインは結構有名だし、イタリアのワイン会は広いようで狭いし、当然、すぐに気がついた人がいて、小さな話題になった。
記事になる前に、FBでのやり取りを読んでいたのだが、非常に面白いものだった。だから、記事にして載せたくなる気持ちもわからないではない。
そして、見事につなげてきれいに記事にしていたので、ある意味、大変有意義な記事であった。
(この件に関しては、そういう意見がある、と述べた上で、そしてグループの代表、ルカの了解を得て記事にすれば問題はなかったと思うのであるが・・・)

論争で提起された問題は、ブラインドでのテイスティングに慣れている人はラベルを見てもテイスティングはできるが、ラベルを見てテイスティングをしている人はブラインドでテイスティングができない、それは何故か?というものだった。

ワインは難しい。特にイタリアワインは。そして、テイスティングは難しい。
テイスティングをやらなければいけなかったころ、よくやっていたなぁと思うし、いろいろな失敗もある。
AISでブラインドでの試飲会を始めたころ(基本はブラインドではない)当てようにもあたらなく、落ち込んだこともある。ブラインドの試飲会には参加したくない、という人も気持ちがわかることもあった。しかし、必ずブラインドでの試飲をする某会に通うようになって、慣れてきた。そして、今は基本、ブラインド以外では、本当は試飲はしたくない、と思う。
ラベルに影響されたくないからだ。
バローロと見て、やっぱりね~とか、南のワインと見て、やっぱり南らしいね~とか思いたくない。なぜバローロなのか、なぜ南なのかを理解したいと思う。いったいあと何年(何十年?)かかるかと思いつつ。

友人との夕食の席で、みんなワイン関係だったこともあり、非常に面白いワインが揃っていた。ちょっとしたレストランなので、料理も非常においしく、そこに大変興味深いワインが何本も揃っていて、最高のシチュエーションだった。

ウンブリアのピノ・ネーロ。ブラインドでは絶対にわからないと思う。色がピノ・ネーロにしては、濃い目であることに始まり、比較的華やかな香りで、当然暖かい地域なのでこうなるのだろうが、絶対に当てられないと思う。最も南で造っているピノ・ネーロの1本だろう。そういえば、ウンブリアでも造ってね、と思った。


ヴィオニエは、コンドリューのもので、フランスとわかっていれば理解できるが、イタリアのものだと信じきっていれば、やはりわからない。ゲヴルツのような華やかな香りだが、ライチの香りがあるわけではないので、ちょっと違う、と思う。

センソは、実に面白かった。モンスペッロはスプマンテを時々飲むが、結構好きなワイナリーで、なんと20種類ものワインを造っているらしく(まるでプーリアのワイナリー・・・)そのうちの1本。品種はシャルドネ。2004年だったと思う(写真がうまく撮れなかった・・・)が、これまたシャルドネらしくない。古いシャルドネに慣れていればわかるのかもしれないが、フランスの古いシャルドネとも違う。


アリアニコ。これはヴィンテージが特に古いわけでもなく、理解できた。

アヴィニョネージのキャンティは、92年ごろに生産をやめ、もう造っていないものだが、懐かしい、そういえば、こんなラベルあったよね。86年。ただのキャンティ(クラシコではない)で、なかなか持っている。というか、アヴィニョネージだから持っているとも言える。タンニンは、すっかりまろやかになり、酸が際立つわけでもないが、懐かしい味と香りで、非常に好感が持てた。プーリアの大変素晴らしい魚専門のレストラン、Tuccinoのオーナー、パスクアーレ氏が、まだ何本かあるよ、とFBに書いてくれたが、今度は魚と一緒に飲んでみたい。


そして、ジスクールの2005年。
ちょっとこれはわけありでノーコメント。

Quintarelli 3   Bepi 2002 Amarone 2003, Alzero 2001 e Recioto 1997

2013-02-24 21:18:25 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
Giuseppe Quintarelli  -ヴェネト州

Rosso del Bepi 2002
Amarone della Valpolicella 2003
Alzero 2001
Recioto della Valpolicella 1997





Bepi
Corvina e Corvinone 55%, Rondinella 30%, Cabernet, Nebbiolo, Croatina e Sangioveses 15%
このワインは、良くない年に造るという格下げのワインなのだそうだ。2002年は、本当に天気が悪く、あちらこちらで格下げされたが、これもその1本。しかし、個人的には2002年のワインは大好きである。むしろ2002年がリストにあったら、積極的に頼む。細いが、酸があるのでエレガントだし、飲みやすい、また、どんなになっているかの楽しみがある。
カルーバ、胡桃のほろ苦い、かすんだような香り(なんと言うんだろう・・・)フルーツはもちろん、バルサム臭、丁子、カカオなどなど。時間と共に出てくる。ボディはよく、甘いくらいのまろやかさがあり、持続性も良い。値段も比較的安いので買おうか、と思ったころには売れ切れていた。(試飲会のあとに、何本かを販売していた)

Amarone
品種は同じ。面倒なので省略!
おひさしゅう。と、ペコと頭を下げたい。
16.5%のアルコール。しかし、全く感じない。
ガーネット色。スミレ、バラ、森の木の実、サクランボ、スパイス、カルーバ、カカオ・・・書くのが嫌になるほどいろいろ出てくる。2003年は実に暑い年だったからか、若干奈良漬け風の香りも混じる(ごめんなさい)と思っていると酸も上がってきてエレガントな面が見える。インパクトがきれいで、ボディがあるのに、重たさは全く感じず、むしろエレガントで繊細でもあり、花とミネラルが最後にきれいに残る。このアルコール度で、2003年で、こういう香りが残ってしまうとは。さすがクインタレッリ。



Alzero
Cabernet Sauvignon 40%, Cabernet Franc 40%, Merlot 20%
つまりボルドータイプだが、干してある。
個人的にはボルドーより断然ブルゴーニュが好きである。カベルネだから好きと言うことは全くない。しかし、さすが。ちょっと高すぎなのが難点だが、これをあと5年は置いておいて(すでに2001年だが)飲んでみたい。
なお、2001年は、古いヴィンテージを持ってきたというのではない。アマローネも、みんな(ほぼ)新しいヴィンテージを持ってきている。
これは、4年の熟成(アマローネよりは小さな樽、8HLだったと思う)に6-8年のボトル熟だそうだ。早くお金に換えたい、と思っている造り手は、そこまでしなくても、と言うような気がする。
かなり濃い目の色合い。
ドライのバラ、甘い香りが魅力的。よく熟したフルーツ、森の木の実がきれいで、ミネラル、バルサム臭、ユーカリ、ミント、チョコ、混じってミントチョコ、リコリース、コショウ、グラフィティ・・・これも書くのが嫌になってくる。なお、ピーマンはない。存在感があり、ボディは申し分なく、まろやか、ああ、きれいにまろやかで、タンニンは見事、持続性は当然あり、さすが。そして、まだ若さがある。2本買ったら(買えたら)もう1本はあと10年経って飲みたい。

Recioto
こういうワインは、考えながら、メモを取りながら飲むものではない。失礼にあたる。エレガント、酸と甘さのバランスが絶妙で、ひたすら長い。幸せ!なのでした。(試飲会ではなく、素敵なレストランで素敵な人と一緒ならさらに、なのだが・・・)

Quintarelli 2 Bianco 2011, Primofiore 2009 e Valpolicella superiore 2004

2013-02-24 20:26:43 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
Giuseppe Quintarelli: 7 vini -ヴェネト州
Bianco Secco 2011
Primofiore 2009
Valpolicella Classico Superiore 2004
Rosso del Bepi 2002
Amarone della Valpolicella 2003
Alzero 2001
Recioto della Valpolicella 1997





Bianco
Garganega, Trebbiano toscano, Sauvignon bianco, Chardonnay, Saorin
やや緑がかった黄金色。花の香りがきれいで、ミネラルがとても良い。エニシダなどの黄色の花、柑橘の砂糖漬け風の甘さに加え、若干のスモークの香り、香草、そして、かなり高級な香水、化粧品の香りなどがふわっと交差する。
酸はあるが、塩味が結構強く隠れてしまう。ボディもしっかししていて、存在感のある素敵な白。ミネラルの残り香が魅力的。
ワイン好きには赤、絶対赤、と言う人が多いが、個人的にはかなり白が好き。それも、だいぶ経った白が好きである。これを数年(以上)おいておいて、飲みたい。ところで、白も造ってたんだぁ、と思ったのでした。



Primofiore
Corvina Veronese e Corvinone 50%, Cabernet Sauvignon e Franc 50%
かわいい名前。しかし、ワインは、一番安くて軽いワインであるが、すでにしっかりしている。まだ紫が若干ふちに見えるかも?と思うくらいの赤。ピーマンの香りがあり(悪い意味ではなく)すぐにカベルネだとわかる。まだ、ワインらしいvinosita’が残り、よく熟したサクランボなどのフルーツの香り、甘いスパイス、ユーカリなど。他に比べると当然シンプルだが、フツーのワインに比べるとかなり複雑で、強さ、持続性共に良い。
酸がきれいで、持続性もよく、フルーツの香りがきれいに残る。
このワインですでに干したブドウを使用している。

Valpolicella
Corvia e Corvvinone 55%, Rondinella 15%, Cabernet,, Nebbiolo, Croatina e Sangiovese 15%
クインタレッリの不思議なところは、まあいろいろなブドウを使ってるなぁ、と言うところ。そして、全て干すので、つまり、カベルネもネッビオーロも干しているということである・・・
森の木の実、よく熟したものと若干コンフィになったもの、アルコール漬けになったものが混じり、パイプタバコ風の甘い香りもある。ドライの花、ミネラル、バルサム臭、わずか、カンフォラ(怒らないでね)など。
酸がきれい、ボディは程よく、甘さ(正確にはまろやかさ)のバランスがとてもよく、エレガントでもあり、最後にミネラルと塩味がしっかり残る。個性がほどほどで、料理には合わせやすい。
このヴァルポリチェッラは、思い出のワインの1本。ずっと昔、ボローニャで飲んだのを思い出す。


Amarone della Valpolicella Giuseppe Quintarelli 1

2013-02-24 15:49:09 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
このところ、ウンブリアのAISの人たちと友達になり、せっかくなのでクインタレッリの試飲会に車を飛ばして行って来た。
クインタレッリは生産数が少ないし、値段も上がっているし、そう簡単に試飲会には出なくなった。アマローネの試飲会に1種出てればいい方だろう。

その昔、よくある質問、どのワインが好きか?という質問に、必ず、Amarone、と答えていた。ブドウを干してワインを造ることはイタリア中、歴史的にどこでもやっていた(やっている)わけだが、干して甘いワインを造るのではなく、干した上でここまでおいしい辛口ワインを造るという努力や気持ちに敬意を表したいと思ったからである。

話はそれるが、今、同じ質問には迷わずBaroloと答えている。アマローネもバルバレスコも良いし、南のワインが好きな人もいるわけだが、今は間髪おかずバローロと答える。その昔、いずれバローロにたどり着く、と言う人がいて(一人ではない)、ふうん、と思ったが、やはり正しかった。個人的には、一番幸せを感じさせてくれるワイン、と言いたい。

ところで、アマローネにも関連があるが、その昔のワインは甘かった。砂糖やお菓子やデザートがそう簡単に食べられなかったころ、人々は甘いワインを欲していたのである。また、発酵も完全に終わるとは限らず、自然に若干甘さの残るワインができていたこともある。
ヴァルポリチェッラの地域も、Recioto、つまり甘いワインを造っていた。
そして、偶然、全て発酵が終わったレチョートもおいしい、ということでアマローネができたのである。

アマローネはその後、なんとなく二つのタイプができることになった。
Quintarelliの流れの、糖分があまり残らないタイプのアマローネ。
Dal Fornoの流れの、甘さを感じるタイプのアマローネ。
一時期、ダル・フォルノの方が、クインタレッリより好きだったことがある。クインタレッリの古さよりダル・フォルノの方が斬新だと思ったのであるが、やっぱりアマローネはクンンタレッリ、と言う人がいるのを、やはり、ふうん、いつか戻るのかなぁと思っていた。
やはり戻ったのである。
目の前に2本のボトルがあったら、今は、迷わずクインタレッリを選ぶ。たとえ、こちらの方が安くても。

今回は、ウンブリアでクインタレッリのワインを卸している、つまりワイナリーのことを良く知っている人が一緒だった。(友達の友達だったので、夕食も一緒、いろいろ面白い話を聞けた)
陰干しは、Corvinaだけ箱に入れて、あとは藁の上に寝かせていると言う。その違いは?と聞いたら、コルヴィーナは丈夫なので箱に入れても大丈夫だが、他の品種、特にカベルネなどは粒が非常に密なので、箱に入れることが出来ない、そこで重ねず藁の上になるのだそう。
収穫後から2月の終わり、3月初めにかけての陰干し期間は、クインタレッリ氏は毎朝早朝、それこそ5時くらいに起きて、四方に設けられている窓を、天気を見ながら、どの方向をどれくらい開けるか決めるのだそう。人口の温度、湿度調整機などは当然なく、全て自然、それも勘で造っていくのである。
お金のことを考え、お金のためにワインを造っている造り手には考えられないと思う。
人工で、リスクを回避し、技術にお金を掛けて造ったって、どうせ大半の人にはその違いはわかりはしない、それでいいじゃない、と思っている人には。

久しぶりのクインタレッリ、それも白からレチョートまで。車を飛ばしていっただけの価値はあった。


S.Maddalena 2010 Franz Gojer, Barbera Asinoi 2011 Carussin e Habemus 2010 San Giovenala (Lazio)

2013-02-22 08:41:29 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
S.Maddalena Classico 2010 Franz Gojer -アルト・アディジェ州
Barbera d'Asti Asinoi 2011 Carussin ーピエモンテ州
Habemus 2010 San Giovenale Agricola -ラツィオ州

ブラインドでの試飲は本当に何が出てくるかわからない。
イタリアは特にワイン、品種がてんでばらばら状態で、当てようにも本当に苦労する。
今回もさるエノテカのファブリッツィオ氏の協力のもとに、てんでばらばらにワインを出してもらった。
赤3種。


S.Maddalena
このワイナリーは知らない。
新しいワイナリーがどんどん増えると感心。いや、新しくはないのかもしれないが、ちゃんとボトル詰めをするところが増えていると言った方がいいかもしれないし、流通の幅が広がったのかもしれない。
色は透明感のあるルビー色。
若干、曇った香りがある。そしてタンニン、アルコールが上がる。ブルーベリー、酸味を帯びたサクランボ、若干アルコール漬け風でもある。スパイス、コショウ、毛皮風のアニマルの香り、奥には緑の香り、土の香りなどがある。
味はアルコールが割りと強く、口の中で渇きを感じる。酸はまあまあ、意外と少ない。タンニンも意外と少なく、しかし質はまあまあで、若干ほろ苦い。持続性はあまりないのが残念。タンニンがかなり残る。
今回は3人。全員で北、と判断した。ピエモンテではなく、フリウリでもない。となるとトレンティーノ・アルト・アディジェ?テロルデゴ?正解はスキアーヴァとラグレインだったのでした。


Carussin
ルビーとガーネットの中間。爪にはまだ明るい色が残る。
メタル風のキーンとした香りがあり、しばらくして血の香りも混じる。フルーツもあるが、それよりブロンドのタバコや、若干のアニマル、線香の香り、そして、タロッコの香りが鼻につく。割と複雑でよい。
インパクトもいいし、程よいボディ、際立つ酸味があり、タンニンは細く繊細に長く続く。持続性、後味も良い。
これも北と判断。しかし、色が薄かったので、バルベーラだとはちょっと思わず。
ビオでした。


Habemus
色は濃く、まだ赤紫が残るくらい。
ブラックベリーの甘さ、花の香り、バニラ、ベリー系のコンフィ、アルコール漬け、甘いスパイス、パイプタバコ、ミネラル、グラフィティなどに、ほのかなマロングラッセの香りやら、マンゴーの香りやらが混じる。
強さがよく、モダンな感じで、好き嫌いはあるが、複雑でもある。
味のインパクトもよく、ボディがあり、まろやかで、果肉を十分感じる。酸もきれいでタンニンの存在感もあり、持続性がある。
モダンだけどかなりいい、モダン・サンジョヴェーゼでメルローがブレンドされているのかもと思ったら、なんとラツィオのワインでした。はあ・・・ラツィオと来たかぁ、と。このワイナリーも知らない。ラベルは英語が前面に出ている。
品種はグラナッシュ、カリニャーノ、シラーのブレンド。




Il Blu 2005 Brancaia

2013-02-21 17:46:01 | Piemonte ピエモンテ
イル・ブル 2005 ブランカイア -トスカーナ州



試飲は別にして、個人的にも、たまにはモダンなワインも飲む。
みんながみんな自然派が好きなわけでもないので、押し付けるようなことはしない。
そこで、ブランカイアを開けた。
家で少し取っておいた2005年。あまり古くなってもと思い、ちょうど飲み頃だと思うのもあった。
確かに、ちょうど飲み頃、素晴らしい味だった。

モダン・トスカーナのワインらしく色は濃く、香りはきれいで、繊細さと華やかさがある。
赤い小さなフルーツの香り、さくらんぼ、レッドベリー、しばらく時間がたって、何故かメロンの香りがした。スミレの香り、スパイス、わずか、緑のつんとする香り、ミントでもハッカ風、ユーカリなど、曇った香りがない。洗練され、万人に受ける。嫌いという人はいないだろうという思われる香り。
インパクトもよく、酸がきれいで、タンニンは思ったより細く繊細で、持続性はよく、後味も非常にきれい。
驚きはないが、確実で、裏切らない。
また、モダンなワインでインパクトだけがよく、あとに続かないものがある中、かなりたっても味も香りもちゃんと生きていた。
そういうところは、さすがに大御所ワイナリーのメンツだろう。

ブランカイアは、最初のころ、好きでよく飲んだ。超モダン、シンプルなラベルの走りと言ってもいいかと思う。
品種はサンジョヴェーゼ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニオンのブレンド。
今なら個人的には絶対に手を出さないブレンドだが、まあ、たまにはこういうワインも良かった。
二人で3分の2以上がいっきに空いてしまった。

Fiano di Avellino -Joaquin

2013-02-19 10:24:22 | Campania カンパーニア
フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ 2009 ジャクイーン

自然派ワインの良さをわかってもらうことは非常に難しい。
昨今、自然派ワインが宗教がかっていることもあると思う。
無神論者に神の存在を教えるようなものだ、とある友人は言った。
確かにそれに近いかもしれないと思う。

そして、何をして自然派ワインというか、というこの定義がまずあいまいである。
ビオの証明書は畑だけの話である。
自然派が全て亜硫酸を添加していないわけではない。むしろ多くが使っているし、私個人も、使わないことに賛成ではない。量をいかにして少なくするか、を深く考えていればいいと思う。(安易に使うのではないという意味)
ビオは当然のことで、あえてビオであると言わないワイナリーもある。
昨今の自然派ブームに乗っているだけのニセ(と言ったら失礼だが)自然派ワイナリーもある。
ビオだからおいしい、と、ビオのラベルだけを見ておいしいと思い込んでいる人もいる。
そして、なんだか、ビオの神様、ビオが神様のようになっているところもあり、そういうところが宗教がかっている理由のひとつでもあろう。
うーん、マンダム・・・(かなり古いというか、若い人は知らないオチ・・・)

良いビオと、あまりほめられたものではないビオがあり、ビオディナミも自然派も同様で、難しい。
自然派だから好きとか嫌い、というのを出来るだけ基準にしないでいただきたい。
ただ、味、香り、品質はちょとおいておいて、造り手の意気込みや心、造り方に敬意を評したい自然派があるのは別のこととしたい。



さて、フィアーノ。
色は自然派らしくかなり濃い目。
香りは、スパイスとフルーツ、ミネラルがかなりを占め、アニマルっぽい香はしない。良く熟したフルーツ、柑橘の砂糖漬け、ハチミツの甘い香り、わずかグリーン、ユーカリ風の香り、ナッツ風のドライの香り。自然派だと、色からも分かるが、香りからもはっきり取れる。
香りの変化がなかなか良い。
インパクトは比較的易しく、しかし、フィアーノらしい強さ、程よい酸味がある。ほろ苦さではなく、乾いたナッツの風味が残る感じがある。持続性は、短くはないのだが、後もう少し、といいたくなる感じがある。
頻繁に飲みたいフィアーノ。

ワイナリーのオーナーと知り合う機会があり今ではFBの友人。
良い自然派のワインを造る、人工的(極端だが)に造られたワインには興味がない、というちょっと頑固な人。
ちょっとおしゃれな自然派、信頼できるフィアーノ。

Dolcetto -San Fereolo, Roddolo, Vajra, Ressia, Mossio, Contini, Revelli e Ribote

2013-02-14 11:04:05 | Piemonte ピエモンテ
ドルチェット 8種 -ピエモンテ州

Dolcetto di Dogliani 2006 San Fereolo
Dolcetto d’Alba superiore 2008 Roddolo
Dolcetto d’Alba Coste e Fossati 2011 Vajra
Dolcetto d’Alba Canova 2011 Ressia
Dolcetto d’Alba Bricco Caramelli 2011 Mossio
Dolcetto di Ovada Vigneto Ninan 2009 Rossi Contini
Dolcetto di Dogliani Autin Lungh 2011 Revelli
Dolcetto di Dogliani superiore 2009 Ribote



ドルチェットの試飲会に参加した。
というより、友人ルカのオーガナイズする試飲会だから参加した。
でなければ、ドルチェットの試飲会は無料でも参加しないかもしれない・・・
ルカ氏も、この試飲会に来てくれた人は勇気があるとたたえて(?)くれたが、そうだよね~
さて、そういうわけで、久々にドルチェットを8種も飲んでしまったのであった。
なお、今回は、ドルチェット・セミナーの形なのでブラインドではない。
セミナーであっても、ブラインドでやろ~と提案しているのであるが。



San Fereolo
かなり良い。かなり気に入った。典型的なドルチェットらしさの香り、そこに、ボディを加え、個性を出し、丁寧に造ったという感じが出ている。ドルチェット臭さはなく、しかし、エレガントでもあり、ドルチェットらしいアーモンドの香りや、ほろ苦さがきれいに残る。大変良いドルチェット。そして、2006年!

Roddolo
何度かブラインドで飲んでいる。
アニマルの香りがあり、すぐにビオだとわかる。20分後には、香りが変化し、そして、さらにどんどん良さを発揮していた。しかし、これがドルチェットかと言われると困ってしまう。そして、ビオの香りがダメ、という人には向かないだろうし、しかし、そういう人にこそ、こういうシンプルなビオの良さを、時間と共に発揮してくれる本物の自然派ワインの良さをわかってほしいと思う。

Vajra
大好きなワイナリーだが、そして、最初は非常にしっとりとした感じがよかったのだが、20分後にはかなり消えてしまって非常に残念だった。
バローロからするとどうしてもドルチェットは一番安いワインだから仕方がないかも。
そして、こういうワインは、ラベルから始めると、絶対におお、さすが、ドルチェットもいいね~で終わり、正当な評価ができないワインだと思う。

Ressia
ドルチェットとは思えない軽やかさ。非常に好感の持てるドルチェット。
色は薄め、透明感があり、全くドルチェットとは思えず、花とフルーツがきれいで、印象がとてもよい。しかし、変化が少なく、20分後には消えてしまっているのが惜しい。
ただ、非常に印象がよいので、シンプルな食事、集まりにはかなり受けると思う。

Mossio
色は濃く、いかにもドルチェットという感じだが、これダメ、と思ったワイン。
香りもよく、味も非常に典型的なドルチェットに近い。酸は抑え目、タンニンがほろ苦く、アーモンドの香りが残り、持続性も良い。そこで、点数はだいぶ高いのだが、とにかく、vinosita’が鼻につく。ああ、ダメ、と、残念ながら思ったワイン。
しかし、これぞドルチェット、というワインを飲みたい人にはお勧め。

Contini
Roddoloほど強くはないが、自然派だとわかる。野菜の香り、肉の香りが混じる。ただ、どうしても持続性がない。そして、20分後にはかなり香りが弱くなっていた。

Revelli
ドルチェットらしさとエレガントさを持った、好感の持てるワイン。ドルチェットくささを押さえ、もう少しエレガントさを出した感じ。酸がきれいで、タンニンも繊細、持続性もあり、なかなか良い。

Ribote
悪くないが、持続性に欠ける。おとなしい感じ。


Vinaioli Naturali a Roma

2013-02-11 22:35:24 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
自然派ワインの試飲会 ローマにて -ラツィオ州

友人、ティツィアーナがオーガナイズする自然派ワインの試飲会が2日間にわたってローマで行われた。
これで何回目だろうか。最初は人の入りもまあまあ、そんな試飲会があるの~?という程度だったが、今回は、事前にすでにかなりの話題に上がっていた。
そして、ウンブリアから友人が何人か、そして、その友人というひとはシチリアからわざわざ来たほどである。

ティツィアーナが始める前は、ローマでは自然派ワインの試飲会はほとんどなく、数回、細々とやったことがあるだけだったが、今では、この試飲会がすっかり有名になった。
今回は、参加ワイナリーもぐっと増え、約100社近くのワインが出展。
人の入りもすごく、特に土曜日の夕方はものすごい人で、足の踏み場もないくらい。ワインを貰おうにも、人の壁が何重にもわたって出来て、有名どころワイナリーは、近づくのが困難なくらいだった。

2日にわたって、かなり飲んだと思う。
有名どころのワイナリーの写真を何枚か。


ご存知Emidio Pepeの赤。1883年。
2009、2003、2000年が出ていたが、あとで83年を開けるからね~と、あとでこそっと開けた83年。


白は最新ヴィンテージ以外、2004年を開けていた。


Oasi degli Angeliは、今回はKupraのみ。
本当は非売品の白が飲みたかったのだが。


バルベーラで有名なTrinchero。ここのバルベーラは好きなので良く買って飲む。
しかし、面白いのは白。いつもどんなワインなのか楽しみで大好き。


シチリアのFaroを造っているBonavita。シチリアの、重たくて、土臭いイメージとは違うもうすこし軽やかなワイン。期待の星。


ちょっとびっくり。トレンティイーノのPino Nero。
ちょっと地味だが、堅実でとても好感の持てるワイン。


La DistesaのNur。今回じっくり飲みたかった1本。


同じく、じっくり飲みたかった1本がValgiano。

他、2日で100以上は軽く飲んだのだが、なんとなく撮った写真でした。

Barolo Villero 2006 Fenocchio, Ceuso 2006 e Domaine Viret

2013-02-07 17:33:08 | Piemonte ピエモンテ
Barolo Villero 2006 Giacomo Fenocchio -ピエモンテ州
Ceuso 2006 Ceuso -シチリア州
Saint- Maurice Emergence 2004 Domaine Viret -フランス

ブラインドのテイスティングは簡単なようでいてかなり難しい。
それは、ワインを当てるのが難しいという意味ではなく、ブラインドでする勇気を持つのが難しいということである。
完全にブラインドでする試飲会は増えている。
しかし、たいていはテーマがあって、またはブラインドでもワインのリストがあって、というものが多い。または全て自然派のワインだと事前にわかっているとか、イタリアだけとわかっているとか。
しかし、そういう情報を全く持たずにワインと向き合う。
つまり、フランスかイタリアか、その他の国かもわからず、品種も地域も何もわからない。
気をつけなければいけないのは試飲の順番である。
かなり重たいワインの後に軽いワインが来ると評価が当然下がってしまうので、考慮しないといけない。

あるエノテカの強力を得て、赤と限定しだが、友人と二人、勝手にワインを持ってきてもらった。
持ってきてもらったワインは3種。
Barolo Villero 2006 Giacomo Fenocchio
Ceuso 2006 Ceuso –Cabernet, Merlot e Nero d’Avola
Saint- Maurice Emergence 2004 Domaine Viret –Granche


Barolo
メタルの冷たい香りが強く、スミレのドライ、フルーツ臭は色から推定するより少なく、バルサム臭、トースト臭がやや、スパイス、革、ミネラルなどがある。しかし、奥の奥にわずかだが灰のような嫌な香りがある。こういうところは、ラベルを見ていたら絶対に気がつかないだろう。
酸がきれいで、タンニンの質は繊細でよく、若さがあり、持続性も良いのだが、最後、あと少しというところで消えてしまう感じがある。
北、ネッビオーロだと判断した。ほっ。


Ceuso
色が濃く、それは濃く、南だと思った。
最初のボトルはやや不幸なボトルだったようで、味噌汁の香り、豆腐の香り、アニマル、ソーセージの香りがした。
取り替えてもらって、少し良かったが、緑のピーマン(ここですぐにカベルネと判断)、リコリース、煮た豆など。香りは強いが、持続性はやや欠ける。
味は、アルコールが強く、酸もタンニンも隠してしまっている。持続性はまあまあ。アルコールが残る。
南のカベルネと判断したが、シチリア、ブレンドだった。なるほど。


Emergence
これもまた変わったワイン、ビオだと思った。
奈良漬け風の香、煮た香、鉱物の香り、若干雑巾のような香りも混じる。しかし、それが悪いわけではない。
ビオのワインに慣れているとはいえ、あまり慣れない味と香りでちょっと理解に苦しんだのだが、ふたを開けたら、南フランスだった。


Aglianico -Paternoster, Di Notaio, Madonna delle Grazie

2013-02-02 22:10:49 | Calabria, Basilicata カラブリア他
Di Biagioでの試飲会-アリアニコ5種  -バジリカータ州

Synthesi 2009 Paternoster
Ripertorio 2009 Cantina del Notaio
L’Atto 2010 Cantina del Notaio
Messer Oto 2008 Madonna delle Grazie
Liscone 2009 Madonna delle Grazie

ひいきにしているエノテカ、Di Biagioの恒例、土曜日の試飲会が今年も始まった。
年末や夏の間はお休みにするが、それ以外の時期には毎週土曜日の午後にオーガナイズしている。テーマを決めて4-5種類のワインを振舞うだけだが、無料で、予約も要らないので、立ち寄ってついでに美味しいワインを飲むという感じである。
日本にしばらく行っていたこともあって、年末以来、久しぶりに立ち寄った。

棚のワインは、まあまあ変わる。変わらずあるワイナリーのワインもあるが、なくなったり、新しく入ったり、ワインを飲みながら棚を見回す。
もう見たくないと思っていたラベルがなくなっていたのは嬉しかった。

さて、今回はアリアニコ。5種。
最近飲むワインはほとんどが北のもので、南のワインは自主的には飲まなくなった。
イタリアらしいというのは本当だが、北のワインには、残念ながら勝らない。(ジャンフランコの造るESをのぞいてと言うべきだが)

どうしても全体的にアルコールが強い、強すぎ。そして、重たい。エレガンスに欠ける。
まあ仕方がないし、それでも南のワインが好きな人もいるし、好みは自由である。


Synthesi
赤と黒のフルーツがきれいで、スパイスが混じる。アルコールがどうしても上がってくる。ボディは申し分なく印象は良いが、やや値段が高い。


Repertorio
最初Vinosita’ を感じたかと思うとすぐにフルーツ、そして緑が混じる。黒こしょうがかなりある。アルコールが強く、アルコールのほろ苦さが最後に残る。

L’Atto
香りが弱く、シンプルで変化に少ない。緑がやや強く、持続性にやや欠ける。


Messer
このワイナリーは知らなかったが、なかなかの発見。ただし、こちらはステンレスのみで、シンプル。印象は良いのだが、持続性に欠け、消えてしまう。ただし、香りは花の香り、フルーツなど、かわいくまとまっている。

Liscone
こちらの樽熟成の方はかなり良い。フルーツとスパイス、複雑性がなかなかあり、長く、味も、酸とタンニンのバランスがよく、持続性が非常に良い。10ユーロしない価格とは素晴らしい。

Presso l'Enoteca Di Biagio a Roma:
Synthesi 2009 Paternoster
Ripertorio 2009 Cantina del Notaio
L’Atto 2010 Cantina del Notaio
Messer Oto 2008 Madonna delle Grazie
Liscone 2009 Madonna delle Grazie

La degustazione del sabato presso l’Enoteca Di Biagio.
I vini sui scaffali cambiano. Meno male che non c'erano piu' le certe etichette....

Il tema di oggi : aglianico
Una bella scoperta era Liscone della Madonna delle Grazie. Frutta, fiori, spezie, buona complessita’ e la lunghezza. In bocca strutturato, adeguata acidita’, tannini di buona finezza e PAI lunga.



Degustazione WineMining San leonardo F. Cerro Barbaresco ecc

2013-02-01 01:03:37 | Piemonte ピエモンテ
Giancoaro Ceci Parco Grande Castel del Monte 2011
Fattoria del Cerro Nobile di Montepulciano 2009
Maccaario Dringenberg Luvaira rossese Dolceacqua 2010
Produttore di Barbaresco Barbaresco 2008
Fessina Musmeci Etna rosso 2008
San Leonardo 2006
Quercia Bettina Brunello di Montalcino Riserva 2006




ルカがオーガナイズする試飲会はためになる。
テーマも何もなく、ワインが何であるか全く分からない。
イタリアなのか、フランスなのか、その他の国なのか、ヴィンテージも自然派なのかも分からない。

試飲を始める段階で分かっているのは「赤7種」のみ。
しかし、今回は、ルカ自身も知らなかった。
つまり、トリマーニのパオロ氏にワインを選んでもらい、彼自身もみんなと同じ条件で試飲会に参加した。
これは彼にとっては初めての試み。

何も分からない。これはけっこう怖い。
通常は、ブラインドであってもリストがあったり、テーマがあったりする。

さて、蓋を開けて見ると、割と分かりやすいワインをパオロは選んでいた。



Nero di Troia
ワインの評価と、個人的な好みが一致してはいけないと思っている。
このワインがそうだった。
非常に綺麗な明るいルビー色。花の香りがいっぱいで、分かりやすい。味も悪くなく、酸とタンニンのバランスが良く、非常に印象が良い。しかし、味も香りも変化がなく、香りは30分も経たないうちにほぼ消えてしまった。
ネーロ・ディ・トロイア。この品種は、好きになろうと努力した。
しかし、今ははっきり言える。個人的には好きではない。vinosita’が強く、まるでノベッロのよう。個人的には、この手のワインには惹かれない。
ただし、なかなか良くできているし、値段がとにかく安くて、これなら大勢でワイワイと飲んでいいかも、というワインだった。
パオロが、品質と値段のバランスが良く良くお勧め、という1本。某ワイナリーの同じ品種のワインのようにバカ高くなく、同意見。

Montepulciano
つい数日前に飲んだ。ヴィンテージは違うと思う。
その時は全然真剣に飲まなかったのでヴィンテージも覚えていないのだが、同じワインとは。
サンジョヴェーゼだろうと思っただ。
良くできているし、香りも複雑で良く、タンニンの質も良い。
比較的持続性もあり、飲みやすい。しかし、香りに若干限界があるのと、だいぶ経ってだが、香りが弱くなっていた。


Brunello
非常にできていた。
強さとエレガントさも持ち、花の香り、フルーツ、スパイスが綺麗に混在し、複雑で長い。奥深さがある。香りが綺麗でスキがない。
味もタンニンの質が良く、また酸味がきれいで、持続性がある。
しかし、コタレッラ氏のワインとは。
この手のワインメーカーのワインはもうあまり飲まない。
よく出来ているが、サプライズがほとんどなく、安定して優秀、優良で、面白みに欠けるからだが、その意見を少し正さないといけないと思った。
やっぱり良くできている。綺麗なのである。
このブルネッロは小さな生産者だとのことだが、パオロのお勧め。大変良かった。


Barbaresco
良くセルジョのところで飲むproduttoreのバルバレスコを、ブラインドで飲むとこうなるんだぁ、と驚き。
実は10日くらい前に飲んだのだが、確か、2007年だったと思う。
色は薄め、香りはスパイスがよく出ていて、好みの香り。派手過ぎず、若干地味なくらいで、落ち着きがあり、香りが細く長く続く。
味も、しっとりしていて好みである。しかし、ここで、最初の話に戻る。
かなり好みだが、複雑性、持続性に、あともう少し欲しいという部分がある。だから評価がものすごく高くなるわけではないが、個人的に非常に好みのワインだった。


San Leonardo
大好きなサン・レオナルド。
カベルネだとはわかった。しかし、どこの?誰の?もしかして、サン・レオナルドかもしれないと頭によぎったのだが、それにしては若干インパクトが弱いような気がした。
最後にサービスされたので、時間がなかった。ずいぶんたってからとてもきれいな香りになった。
本当に何のインフォもないと分からない。
そうかぁ、パオロがこれを選んできたか、と。