在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

San Leonardo に関しての質問

2021-07-01 22:29:39 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
コメントというか、正確には質問をいただきました。

コメントは、時差があり、寝ている間に不快なものが入ってくるため(そして、すぐに消せないため)、受け付けていませんが、連絡が入ります。

まず、ダイスケさま、ありがとうございます。

トレンティーノの超有名、老舗ワイナリー Tenuta San Leonardo の品種に関して、いつから、カルメネールをブレンドしているのか、という内容です。

本当は直接回答をしたいのですが、どうやって直接回答ができるのかわからず(笑)こちらに記します。


イタリア名ワインの1本、サン・レオナルドは、カベルネ・ソーヴィニオン60%、カルメネール30%、メルロー10%の、ボルドータイプのブレンドワインです。
さて、以前は、カルメネールではなく、カベルネ・フランだった、とのご指摘通り、そうです。
でも、これは、カベルネ・フランがカルメネールという品種に置き換えられたのではなく、イタリアでは、カルメネールがカベルネ・フランだと誤解されていた、ということです。

つまり、品種表示を変えた、のが正しいです。
いつからなのか、までは調べていませんが、カルメネールが発見され、話題になったのは、2000年の初め頃だったでしょうか?
確か、Ca' del Boscoが最初が、ほぼ最初にカルメネールでワインを造ったと思います。

ということで、結局は、サン・レオナルドの中身は変わっていない、ということです。
このような回答で、失礼します。


Bruno Pilzer, grappa (non solo...) di Trentino

2018-05-22 09:43:17 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Bruno Pilzer, Grappa (non solo) di Trentino
ブルーノ・ピルツァー氏の造るグラッパ、いや、それだけではない。。。。




どうしてもやらなければいけないことがあり、長くブログもFBも、何もかもほったらかしにしてしまった。
その間、ブログなんて誰も見ていなかっただろうと思うのに、意外や意外、そうでもなかったことに感謝。

なーんにも更新していないのに見てくださっていた方、本当にどうもありがとうございます。
心からの感謝です。

さて、書きたいと思う記事は溜まっている。
それをぼちぼち。。。




あまりに忙しい日々を終えたばかりの、まだ興奮冷めやらぬ翌日、北イタリアはトレントから 友人の(友人と呼ばせていただくにはおこがましいのだが。。。)ブルーノ氏がローマにいらした。

以前から、ローマに行くからね〜、と言われていたのが、やっと実現した。
とにかくお忙しい方である。

目的は彼のグラッパ(他)のプレゼンテーション試飲会。

試飲会のオーガナイザーの方に、友人を一人招待したい、と言ってくださり、それはもう、うれし〜




ブルーノ氏、ブルーノ・ピルツァー氏は、トレント郊外のヴァッレ・ディ・チェンブラというところで、兄弟で小さな蒸留所を経営している。

しかし、それだけではなく、イタリアでは最も良い醸造学校の一つ、アルト・アディジェの醸造学校で蒸留の講師をし、校内の蒸留所の管理を任されている。

それだけではない。
蒸留酒の世界コンクールの審査員も務め、

それだけではない。
蒸留機械の生産者ともタイアップを組み、研究を重ね、

それだけれはない。
町の市長までも務めていた

という素晴らしい経歴をお持ちの方である。

そして、それだけではない。
彼の造るグラッパは、素晴らしく綺麗で美味しいのである。

まだまだ、それだけではない。
グラッパだけではなく、フルーツの蒸留酒も造り(これがまた、誠に美味)、ジンも造り、ブランデーまで造ってしまう。

そして、これが、全部、見事に美味しいのである。




彼が造る蒸留酒は、どれも綺麗で、あのグラッパ独特の臭みがない。
そして、幾つもの品種のグラッパを造っているが、それぞれ、個性があって(個性を出していて)みんな違う。

フルーツの蒸留酒は、これまた、蒸留酒なんて苦手という人にこそ勧めたいくらい美味しく、フルーツの味そのものが生きている。

ブランデーも、とても良い品があり、かなりいける。




ローマでは、まだ買えるところが少ないのだが、少しずつ、置いていただけるエノテカが増えると嬉しい。

なお、日本でも手に入るので、ぜひお試しを。

Sanct Valentin Chardonnay 2014 San Michele Appiano

2018-02-15 22:22:54 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Sanct Valentin Chardonnay 2014 San Michele Appiano




いつものマルコのお店のバレンタイン企画。

バレンタインデーに掛けて、サンクト・ヴァレンティンを二人で飲もう!
2杯だと、お得値段になるよー

あははははー

と笑ってたら、くれた。
ドボドボ。。。

いつもの上映会があったので、どのみち街中に出ていたついでに、まっすぐ家に帰ってもいいけど、巷はバレンタイン・デー。。。
家で一人でワインを飲むにはちょっと寂しくもある。

で、マルコのところまで足を運んだ。

いっぱい飲んで帰るかー(まるでオジサン。。。)

スパークリング・ロゼでも飲むか?と聞かれ、「今日はロゼはいらない」ときっぱり回答し、(ロゼじゃない)フランチャコルタを飲んでいたのに、いつの間にかドボドボ(こっちは捨てる方)。。。

そして、サンクト・ヴァレンティンをくれた。

残りが少なくなると、ドボドボ。。。
また、ドボドボ。。。

そこで、2杯でお得、今日はバレンタイン・デーだよ〜の企画とは関係なく、久々に飲むことになったサンクト・ヴェレンティン。

ご存知、アルト・アディジェは、超大御所、サン・ミケーレ・アッピアーノの上級(高級)ライン。
他の品種もあるが、マルコがこの日に選んだのはシャルドネ。
(まあ、そんなもんだ)

なお、この地域ではイタリア語はほとんど外国語になるので、ラベルはドイツ語優先の表記。

サン・ミケーレは、最近はもうほとんど飲まないので、久しぶり。

バレンタインの企画にこんな感じで乗るのは悔しくもあるのだが、ドボドボ。。。
飲むしかない。
(フランチャコルタは、残り半分で捨てられたし)


2014年なので、最初の香りはちょっと弱い。
ふくよかなフルーツの香りが品良く立ち上がる。
意外と樽香が少ないかも〜と思ったのも束の間。
しばらくすると、グラスを回すと、だんだんと出てくる。
ドライフルーツ、フルーツのジェラティーナ、ナッツ、そしてカラメル。。。

ボディは、思うより強くはないが、そして余韻も長いのだが、カラメルいっぱい。
味の方に樽香が強い。やっぱり出てきたかー。。。という感じ。
でも、こういった樽香が強いワインが好きなら申し分ない。

たまには、こんなのもいいか。 今日はバレンタインだし。

Barbanico 2016 Balter

2018-02-08 10:26:28 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Barbanico 2013 Balter



バルテルは、トレンティーノではスプマンテが有名。

イタリアのスプマンテというと、最近はフランチャコルタの知名度が世界的に高まっているが、そうなると値段も高くなるのは当然。
比べて、品質で引けを取らないのがトレントDOC。(同じ、瓶内二次発酵方式)
フェラーリがトレントDOCなのだが、こちらはブランド名が独り立ちしすぎている感があり、トレントDOCというブランド名の認識度はイマイチ。
しかし、その分、値段がフランチャコルタに比べるとまだだいぶ安く、トレントDOCの生産者の中でバルテルは、かなり良いスプマンテを造っている。
トレンティーノ・アルト・アディジェ州は、南のトレンティーノと北のアルト・アディジェに行政区が分かれるのだが、バルテルは南のトレンティーノに属し、その分、しっかりした味わいの強さを持ったスプマンテとなっている。

さて、そのバルテルが造っているスプマンテではなくワインの方。
どれも、ラベルが可愛いというか、吹き出したくなるほど面白いデザイン。
別に凝っているわけではないが、版画風の図柄がなんだか親しみを感じさせる。


HPから

バルバニコは土着品種ラグレインにカベルネ・ソーヴィニオンとメルローをブレンド。
面白い名前だーと思ったら、二人の子供、バルバラとニコラの名前をくっつけただけだった。(笑)
妻の名前に始まり、子供の名前、お父さんお母さん。。。結構あるある。

ごめんなさい、なのだが、最初にぐぐっとバナナの皮の香り。
もちろんチェリー、スパイス、少し土っぽい香りに、だんだんとカフェ、カカオの香りも出てくる感じがある。
それとカフェなどの黒っぽい香り。甘い香りもふわっと出てくる。
インパクトが心地よい。強さがあり、こちらもほのかな甘さ(まろやかさ)とタンニンのコントラスト。
味の方に、よりカフェ、カカオ、グリーンのさっぱり感が出ている。と思うと、バニラの香りもあり、フィニッシュもしっかり、太さを持ち、長さも申し分なく、満足感がある。
ちょうど飲み頃、全体のバランスが良い。++++




Alto Adige 2本 Cembra e Villa Corniole

2017-12-01 16:13:58 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Muller Thurgau Vigna delle Forche 2015 Cembra
Cimbro Rosso 2015 Villa Corniole



トレントにあるグラッパ蒸留所ピルツァーのブルーノ氏は大好きである。
温厚な人柄、素晴らしいグラッパを作る能力と豊富なアイデア、蒸留酒の世界的コンクールの審査員もしてしまうほどで、お茶目なところもあり、とても好感がもてる。

さて、ブルーノ氏ともう一人、仕事関連のイタリア人の方を交えて、トレント郊外で、簡単な昼食をとった。

ワインは、せっかくなので地元のワインをということで、レストランのすぐ近くのワイナリーのものをブルーノ氏が選んでくれた。

これがいい、これがいい、と。



Muller Thurgau Vigna delle Forche 2015 Cembra

品種はミュラー。
しかし、香りはまるでリースリング。
口に含むとちょっと違うのだが、かなりリースリングに近い。

色が濃く、香りはイドロカルブーロ(炭化水素。。。という訳になってしまう)、ミネラルが強い。イタリアらしい、太さのあるミネラル。
もちろん熟したフルーツの香りもあるのだが、グリーンも含み、ブラインドだとリースリングと答えるだろう。
ブルーノ氏も、そうだろう、そうだろう。

ブルーノ氏曰く、ミュラーの、お父さんは説が変わっているのでともかく、お母さんはリースリング、それが強く出た例ではないか、と。

かなり面白いと思ったワイン。
うーーーん、ローマでは手に入らないだろうなぁ。。
残念。++++



Cimbro Rosso 2015 Villa Corniole

酒飲みが集まり、昼間から2本目。
みんな酒関連の人ばかりだから、飲める、飲める。
今度は赤。
やはりブルーノ氏にお願いしたのだが、在庫がなく、第2希望でこれになった。

ラベルから、ちょっとモダン?と思ったらその通り。
テロルデゴとラグレインのブレンド。



色が濃く、熟したフルーツの香りが強く、甘い感じが出ている。
特に味わいの方に樽香が出ていて、タンニンが比較的まろやか。
ちょっとモダンすぎで、面白さには欠けるが、飲みやすい、結構好き、という意見も。+++(+)




Pinot Nero 2016 Pojer e Sandri

2017-11-23 00:46:13 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Pinot Nero 2016 Pojer e Sandri



昔から変わらないこのラベル。
最近はあまり試飲会で見かけなくなってしまった。
でも、トレントまで来るとワインリストにあり、もう、すぐにこれに決めてしまう。

わくわく
うきうき



色が薄い。ピノ・ネーロは色が薄いが、イタリアのものはそれでも結構濃いのに、ポイエールのものは薄く、透明感がある。
とても綺麗な明るい色合いで、まるで血の色、と表現した人もいる。

香りからすぐにビオとわかる。
でも、アニマルくさいような香りではなく、ニュートラルな中に、ほのかに花とフルーツ、そして、ふわっとスパイスが広がる。
アタックは優しく、心地よく、酸味が邪魔しない程度に綺麗に出て、タンニンを覆うように、そして、持続性がある。フィニッシュも心地よい。++++

南チロル、アルト・アディジェ ぶどう畑の分布図

2017-11-10 21:51:59 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
この前のアルト・アディジェのワインの試飲会でいただいた小雑誌が非常によくできていたので、一部をご紹介。

アルト・アディジェ、南チロル。
チロル〜 というとハイジ、スイス、のイメージだが、南の一帯はイタリアの領土。

最初の図は、標高別に品種を表したもの。

標高が低いところは、黒ブドウが、標高が高くなると白ブドウが栽培。


「アルト・アディジェの生産は地域全体のわずかの地域にすぎず、標高は1000m以下、アディジェ川とイサルコ川に沿っている。
畑の分布図、標高による品種の違いを図で示している。」

こちらは南チロルのブドウ畑


赤い部分がぶどう畑

この図は、トレンティーノ・アルト・アディジェ州の一部。
なお、トレンティーノ(南部)とアルト・アディジェ(北部)が一緒になった州の名前だが、県名はトレント(南部)とボルツァーノ(北部)。

ちょっとわかりにくいかも知れないが、こちらの地図が州全体のもの。
南はガルダ湖にもかかっている。

上の地図、南チロルは全体の地図の上の方に当たる。



トレントまで行くと、もうすごい山岳地帯、(ローマに住んでいると)まるでイタリアではないような景色だが、さらに北、ボルツァーノまで行くと、完全に山岳地帯。
歴史的にも、ドイツ語を話し、道路表示もドイツ語–イタリア語になる。


Veltriner 2009 Kuen Hof

2017-08-14 21:05:08 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Veltriner 2009 Kuen Hof



白は、少しというよりかなり経って飲むのが好み。

人様がバカンスで忙しい(笑)時、ローマでテキトウに仕事も入るので、のんびり。
こんなにのんびりは久しぶり〜
よそ様はみんなバカンスだから、いろいろな連絡も強制的に滞り、できることは限られる。
そこで、友人パオロを夕食に呼んだ。

猛暑は去ったとはいえ、白、それも古いのを開けよう、ということでパオロが持ってきたのがこれ。

パオロの好きなワイナリー。
私ももちろん好き。

すぐにイドロカルブーロ(炭化水素)がどーーーんと出る。
一瞬、リースリングを思い浮かべるが、全然違う。
リースリングはここまで強くない、というか、ここまでどーーーーんとは出ない。

かなりふくよか。
柑橘、柑橘の葉、香草などに、海の香り、牡蠣の香りも混じる。

酸味はそれほどきつくなく、それより塩味がかなり強い。
じわじわっと後味が出てきて、一瞬モモの香りが出てきたたかと思うと、綺麗に続く。
++++


Bianco Alpino 2015 Furlani

2017-08-10 13:03:43 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Bianco Alpino 2015 Furlani




久々。(ワインが久々という意味ではない。。。)

さて、日本に行く前にロベルトのところで買っていた1本。
なんとなーく開けてみた。

色はかなり濃い目。
最初はぐっと冷やしていたので(こっちはすごい猛暑)レモンかレモンの葉の香りだったのだが、ちょっと温まると、みかん、そしてオレンジのマーマレードの香りが出てきた。
香草風の緑の香り、グレープフルーツの香りも混じる。
超ビオなので、香りが強いとか、出しゃばるとかはない。

ビオらしく、口当たりが優しい。ふわっとしている。
酸味はあるが、強すぎず、アルコール度も優しく、自然のネクターが体の隅まで染み込む感覚。持続性はほどほどだが、そんなことより、ふわっと残るこの後味が嬉しい。
みかんかオレンジのマーマレードがここにも感じられる。

ラベルはかわいい太陽マーク。
なんとなく、レヴィのラベルを思い出した。(ピエモンテの歴史的グラッパ製造者。すでに、かなり前に、没。涙)

「アルプスの白」というシンプルな名前で、シンプルラベル。

地元の白品種(複数)を使い、10月に収穫
昔からのぶどう栽培者
酵母は自然のものだけ
冬の寒さを利用して清澄
フィルターがけはなし
54リットルのガラスの容器(ダミジャーナ)で4ヶ月の熟成
亜硫酸添加はなし(添加はないが多少は含んでいる)
ダニーロ・メルクッチ氏と協力

ヴィンテージはないが、ロットから2015年だとわかる。

偽のビオ、無理やり造ったビオはもうこりごり。
本物のビオは体に優しいだけでなく、心にも優しい。

でもこのあとは仕事にならないかも。。。。。。

Terlano, Pinot Bianco 2016 e Pinot Noir 2016

2017-04-17 00:05:16 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Terlano 2種
Pinot Bianco 2016 とPinot Noir 2016



レストランに比較的大勢で食事に行って、なんとなくTerlanoで決めた。

保証のある美味しさ。
誰が飲んでも美味しいと思えるところが安心。
優等生ワイン。



Pinot Bianco 2016 +++(+)
輝きのある魅力的な色。
白と黄色の小さな花束的花の香りと柑橘系がとてもきれい。
酸味も程よく、酸っぱすぎることもなく、適度な柔らかさを持ち、余韻にきれいに柑橘が残る。面白さには欠けるが、バランスがかなり良い印象。



Pinot Noir 2016 +++(+)
こちらも魅力的な色。薄すぎず、濃すぎず、明るい色合い。
ふくよかで、アルコールがやや上がってくる感じはあるが、フルーツの香りがきれいで、甘いスパイスを思わせる香りも含む。
ボディもほど良く、すでに柔らかみがあり、しかし、タンニンの存在感はちゃんとある。余韻にほろ苦さが残るが、それも心地よいと言える。


Lagrein Riserva Gries 1997 Cantina Terlano

2017-01-19 12:45:44 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Lagrein Riserva Gries 1997 Cantina Terlano




何か北の、できたらアルト・アディジェの赤はないかと聞かれ、そういえばこれがあると探したもの。
ワインクーラーの結構奥にあった。

アルト・アディジェの赤、土着品種のラグレイン、ヴィンテージは1997年。
もう2017年になったから、今から20年前のワイン。

ダメになっている可能性はもちろんあり、いや、テルラーノだから大丈夫と思ったのだが、その通りだった。



20年経っているのに、爪にもまだオレンジがかった色が見えない。
素晴らしく綺麗なガーネット色で、光沢もある。
うーーーん、かなりセクシーな色、と思ったのは私だけ?
やや熟成香が混じるとはいえ、下り坂にかかるまにはまだまだ。
フルーツのコンフィを感じるくらいで、甘いスパイス、カカオなど。腐葉土もあるが、極端ではない。
タンニンは当然まろやか、酸味がピリッとスパイスのように効き、強さも良く、余韻が綺麗に残る。
20年の歳月を考慮して+++++

なお、アルト・アディジェはドイツ語圏なので表示はドイツ語が先。

こういうワインに出会えるのがワインの楽しみ。保存の楽しみ。
取っておいて良かった!と思わせるワインだった。




今流通しているのは2013年。
ボトルの形もちょっと変わっている。
今買って20年後に飲むのもいいかも。



ラグレイン グリース リゼルヴァ テルラーノ 2013 赤 750ml
テルラーノ
テルラーノ

Lagrein Gries 1998 Cantina Terlano

2016-12-01 09:50:20 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Lagrein Gries 1998 Cantina Terlano



テルラーノは好きなワイナリーの一つ。
1998年と1997年がワインクーラーの奥から出てきたが、1998年をなんとなく開けてみる。

よく飲むのは白。でもなぜか赤を買っていた。。。

色は完全にガーネット色だが爪にまだオレンジ色は見えていない。
光沢がとてもきれい。

熟成香は出ている。98年だから出ていて当然だが。
少し独特な香りがするので、なんの香りが暫く考えたが、鰹節、それも削っていない棒状の鰹節の香りがほのかにする。
もちろんフルーツのコンフィ、甘いスパイス、スモーク臭に腐葉土が混じるが、革も含めアニマル的な香りはあれども少ない。よく熟したブラックオレンジの香りも混じる。
かなり優しく口に入り、印象が良い。酸味がほどよくワインを引き締め、繊細なタンニンがきれいに丸くなっているが、余韻と共にほろ苦さが残る。
飲み頃時期の終わりか、下るギリギリ手前という感じ。++++



同じワイナリーの好きな白。おすすめ。


Terlan(テルラン)、ピノ・ビアンコ “ヴォルベルグ” リゼルバ 2013 アルト・アーディジェD.O.C (白) 750ml
テルラン
カンティーナ・テルラン(生産者組合)

Pinot Nero 2014 Tramin

2016-10-26 22:55:27 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Pinot Nero 2014 Tramin



アルト・アディジェのワインは好きなのでよく飲む。
小さなワイナリーが多いところだが、いくつか、ある程度大きい有名どころのワイナリーがある。

トラミンはその一つ。
数年前にぐっとモダンなラベルになった。
シンプル過ぎて、実は、個人的にあまり好きではない。

というか、ルーチョ・フォンタナを思わせる。
美術はもともと好きなのだが、ルーチョ・フォンタナを思わせるが当然違う、というのが好きではないのだと思う。
ラベルはワインの顔のようなもので、ワイン自体がクラシックなものから突然モダンに変わる訳はないのだが、ラベルがガラッとわかるとワインのイメージまでが変わってしまう。

ということは置いておいて、私たちは冷静にワインを判断する必要がある。
だからこそ、ブラインド・テイスティングが有用なのだが。

さて、このところ全く飲んでいなかったトラミンのワイン。
訳あって、ピノ・ネーロのハーフボトルを買った。

ヴィンテージは2014年。

ハーフボトルであることもあると思うが、色調はすでに落ち着いたガーネット色が爪の周りに見えていた。
もう少しイタリアのピノ・ネーロらしい華やかな香りを期待していたら、かなり落ち着いた香り。
そして、かなりまろやかな印象。といっても、アルコールが強いとか、グリセリンが多いというわけではない。酸味が少なく、タンニンもあまり感じないので、まろやかな印象を持ってしまう。しかし、最後は渋みが少し残るので、決してタンニンの存在感がないわけではない。
フルボトルはもう少し若さが残っていると思う。飲みやすいので、ワインに飲みなれていない人にかなりオススメ。++



カンティーナ・トラミン トラミン ピノ・ネロ 赤2014 750ml
カンティーナ・トラミン
カンティーナ・トラミン

T.N. 06 20013 Thomas Niedermayr

2016-10-07 19:19:19 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
いつも大判振る舞いのアウグスト氏のエノテカ、恒例の試飲会が9月になって再開された。
基本的にクリスマス前とか、バカンス時期とか、忙しいか人が少ないかの時期を除いて、毎週土曜日の午後、ほぼ定期的に行っている。
いったいもう何年になるだろうか。10年以上は経っているような気もする。



それも、2−3本安いワインを開けるのではなく、時にはかなり高級、いや、正確には高額なワインも開けてしまう。
行けない時も多いが、できるだけ行くようにしている。

さて、テーマはその時、ある意味適当で、だから、面白くもあるのだが、今回はシチリアのワイナリーの紹介。

値段の手ごろな、つまり、ここは極普通のお客様も多いので、そういう方々が試飲をして、気に入ったら気軽に購入できる価格帯のワイン。(試飲のワインは10%割引というお得もあり)

全く知らないワイナリーだったので、安くて手ごろなワインでも興味がある。

結果はまずまず。
でも、10ユーロ以下で、気軽に飲めて、決して悪くない。

こちらがシチリアのワイン。


で、突然、アルト・アディジェのワインに移る。

アウグスト氏がとても気に入ったというアルト・アディジェの白ワイン。
高いけれど仕入れることにした、というワインを裏でこそっと飲ませていただいた。
店頭で30ユーロ以上になるという、安いワインが多い(嬉しい〜)アルト・アディジェでは高額な方に入る。
アウグスト氏のエノテカがあるのは住宅街の中だから、数本は売れても、売れ残るものが出てくるのも覚悟。
そうなると、数年経って、何かの試飲会の機会にでも開けることになるんだろうなぁ〜

香りが非常に綺麗で複雑で、エレガント、持続性が非常に長く、ビオワインでもあり、個人的にかなり好み。
ちょっと高いけれど、購入し、しばらくワインセラーで寝かせたいタイプ。+++++

Terre di San Leonardo 2009 Tenuta San Leonardo テッレ・ディ・サン・レオナルド 2009

2016-09-28 09:27:27 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Terre di San Leonardo 2009 Tenuta San Leonardo



日本から帰ってしばらく、なぜか、柔らかーーーいワインに続けて当たった。
ワインは自分で選ぶこともあるし、選べないこともあるのだが、立て続けにどうしてこんなに柔らかいワインに当たるのだろう、と珍しく思った。

ある友人がある国の大使館に勤めていて、嬉しいことに年に数回いろいろなものを免税価格で購入できる。
ワインは、もともと値段があってないものだから、すごく安いわけではないし、第一、選択の幅が狭すぎで(とってもメジャーなワインが中心)お願いすることはあまりないのだが、少し前に数本お願いしてみた。

ヴィンテージは在庫であるもの、というのも面白い。
何年のヴィンテージが来るか???

サン・レオナルドはメジャー、モダンで、国際的すぎるきらいはあるが、まあまあ好きなワイン。
つまり、あれば喜んで飲むワインなので、リストにあった、そのサードクラスワイン、テッレの方をお願いしてみた。

届いたのは2009年。
サン・レオナルドの2009年ならともかくテッレの方で2009年とは、人によっては怒るよね〜(免税価格だから怒れない。。。)と思いつつ。

その時にある在庫が来るからね〜と友人に言われていたとはいえ、2009年とは。
誰も買う人がいないからか、大量に購入していたのか???(笑)

しばらくワインクーラーに入れておいて、そういえば、テッレの少し古いのがあったよね、と思い出し、でも、こんなに古いとは忘れていて、とにかく取り出し、ラベルを見て、あちゃー。こんなに古かったっけ??

取り出したこともあり、開栓。

品種は、ボルドータイプのブレンド。

色は見事に綺麗。光沢があり、全く衰えのない色合い。ガーネット以上の進んだ色は全く見えない。
まだ、綺麗に熟したフルーツの香りに甘いスパイス、まだ花の香りの余韻がある。
甘いワイン(糖分ではなく)が好きな人、酸味のあるワインが苦手な人、華やかなワインが好きな人、これぞワインよ〜という雰囲気が好きな人にはぴったり。
一口。。。。舌がとろけそうなほど甘かった。。。。(つまり、柔らかかった)
質の良いタンニンが見事に柔なくなり、酸味がもともと多くはないのを覆い隠し、まあ、柔らかい。

こちらの頭まで一瞬、ふわっ、とろっ、と溶けそうになった。+++(+)




日本で今売っているのでも2012年。
しかし、あと数年は問題なくもつということでもある。。。。
(保存はちゃんとしてくださいね)


サン レオナルド テッレ ディ サン レオナルド 2012 赤 750ml SAN LEONARDO TERRE DI SAN LEONARDO.375
サン レオナルド テッレ ディ サン レオナルド
サン レオナルド テッレ ディ サン レオナルド