在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Whisky Cadenhead's Bond Reserve 15 years

2012-03-29 23:12:50 | もろもろ、つれづれ
ウィスキー カデンヘッズ ボンド・リザーブ 15年

ウィスキーはあまり飲まない。というよりめったに飲まない。
日本にいたとき(はるか昔・・・)は、当然よく飲んでいたが、イタリアにはグラッパがある。アマーロもある。
そして、蒸留酒を食中に飲む習慣がない。
食後にはデザートワインもある。
ウィスキーを飲んでる暇がないのよね、という感じであった。
ひょんなことから何故か日本でカリラを買い(別ページをご覧ください)、ウイスキー好きの父のために日本においてこようかと思ったが、結局イタリアに持ってきた。
スコットランドから日本へ、日本からイタリアへ。
なんだか、ずいぶん余計な旅をしているカリラだ・・・と思いながら。

さて、イタリアに帰ったら早速飲もうと思っていたのに、すぐ翌日に大変な事故が起こって、それどころでなく、そのままになってしまった。
それも少し落ち着いてきたので、開けることにした。
すごいね~この香り。
すぐにスモーキーな香りが漂ってくる。
喉に熱い。結構クセになるかもね。
ただ・・・グラスがないのでした。
なんだかフツーのグラスでは飲むきになれず、ウィスキーに適しているかっこいいものはなく、結局ワイングラスで飲んだのでした。
ストレートがいいから、まあこれでいいか・・・

Sangiovese - Forterenza 2008

2012-03-28 23:57:34 | Toscana トスカーナ
“サンジョヴェーゼ”フォルテレンツァ 2008 -トスカーナ州

日本は自然派ブームである。(正確には、のようである。)
私も自然派である。
しかし・・・自然派だから好きなのではない。自然派のみを飲むのではない。
自然派が好きならそれでよい。でも、自然派だけがよいのではない。
自然派以外でもよいワインはたくさんあるのである。

少し前の日本は自然派??なにそれ??と言っていたような気がする。
それが、今は、自然派じゃないとね~となっている(だろう)ことに危惧する。
自然派なのかそうでないのかはおいておいて、「ワイン」を見よう。
でないと「自分」を失ってしまう。

フォルテレンツァは、トスカーナを代表する自然派ワイナリーである。
日本で見た。他の自然派ワイナリーも含めて、こんなところがすでに日本に?と思ったものだ。

きれいなガーネット色で、光沢がある。爪にわずか透明感がある感じで中心はしっかりした色合い。
香りは、若干アニマルが出ている。ドライの花、フルーツのコンフィ、腐葉土、タバコ、スパイス、丁子、バルサム臭、リコリースなど辛口の香り。
インパクトはやさしい。しかし、タンニンは結構男性的でしっかりしている。そこに酸が加わる。後味はややほろ苦さの残る感じ。持続性は悪くない。(84点)

Moscato Giallo -Barleit 2011

2012-03-27 14:58:40 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
“モスカート・ジャッロ”バルレ2011 -アルト・アディジェ州

このワインを飲んだとき、実直、という単語が浮かんだ。
非常にまじめなワインだと思う。
アルト・アディジェで、表示がドイツ語の方がイタリア語より先に、または大きく書かれている。
ほぼ、ドイツ人が造っていると言った方が正しいかも。

色は割りときれいでつやのある黄金色。
とてもきれいな香りで、結構強さがある。
まだ硬い黄桃、ほろ苦さを含み香草の香り、黄色い花のブーケ、ミネラルが結構たっぷり、柑橘の実と花と茎部分、そしてアルコールが若干上がる。
結構ボディがあり、インパクトはしっかりしている。酸と塩辛さが同時に出る。心持ほろ苦いフィニッシュ。(84点)


Asti -La Selvatica 2011

2012-03-27 12:04:00 | Piemonte ピエモンテ
“アスティ”ラ・セルヴァティカ2011 -ピエモンテ州

ずっと前から気になっていたアスティ。ラベルがとにかくかわいい。
ラベルでワインを選ぶということは普段はしないが、政治家の顔を見て投票を決める人がいるように、ワインをラベルから選ぶ人がいると言う事実は間違いないだろう。

色は薄めの麦わら色。
割りと真面目な香りで、桃などの白いフルーツに結構香草が加わる。オレンジの花などもきれいで、心持ちほろ苦い香りが加わっている。
酸がもう少し欲しい感じはあるが、心持ち感じるほろ苦さと甘さのバランスがいい。ほど良いボディがあり持続性も悪くない。(84点)



Moscato d'Asti Biancospino -La Spinetta 2011

2012-03-27 00:44:43 | Piemonte ピエモンテ
”モスカート・ダスティ・ビアンコスピーノ”ラ・スピネッタ 2011 -ピエモンテ州

その昔はよく飲んだものだ。懐かしい…
Briccoの方が好きだったが、ブリッコは販売時期が結構限られていて、手に入らないときが多く、こちらのビアンコスピーノを普通買っていた。
実は、飲み損ねた古いヴィンテージのものがうちのワインクーラーに1本入っている。
何年のものか、見る勇気がない。開ける勇気もなく、そのままになっている。
きっと炭酸は全て消え、甘いだけのアスティになっているのではないだろうか。
いや、新たな発見があるかも?と思うと開けるべきなのだと思うが…
興味がある方はお持ちしますので一緒に開けましょう。

ところで、今は、ラ・スピネッタというとバルバレスコで超有名になっている。
しかし、ラ・スピネッタのルーツはモスカートにあるのを忘れてはいけない。

色は薄めの優しい色。
香りも優しい。ビアンコスピーノを思わせる白い花をはじめ、白いフルーツ、白桃、黄色のリンゴ、洋梨、アカシアのハチミツ、ゼラチンなど、割りときれいな香りだが割りとシンプル。
発泡はあまり強くなく、甘い。もう少し酸が欲しい感じ。優しく続くがあまり長くはない。(83点)


Barolo di Borgogno in vendita Euro 200! by Eataly prezzo speciale

2012-03-26 23:03:45 | Piemonte ピエモンテ
売ります。ボルゴーニョ バローロ 1982 200ユーロ


http://www.eataly.it/ecommerce/index.asp?setlink=16069

イータリーのニュースレターが届いたが、ボルゴーニョのバローロ、1982年ヴィンテージの30周年としてイータリーがスペシャルプライス200ユーロと言うのを出した。
これを安いと思うか、高いと思うかはその人によると思う。
この前飲んだが、素晴らしかった。
1本買って、あと10年置いておきたい気もする。
または、あまりの美味しさにグラス1杯の試飲だけでなく、気のおけない友達ですぐに開けたい気もする。
うーん。。。。悩むところである。
つまり、2本とか3本とか、買えばいいんだよね、と思うが。。。ははは。。。


Codex Seraphinianus di Luigi Serafini

2012-03-26 14:01:10 | もろもろ、つれづれ
ルイジ・セラフィーニ氏のコデックス・セラフィニアヌス 摩訶不思議な世界

世の中には頭のいい人がいるものだ。それもちょっとやそっとではないくらいの。
昨日、画家、デザイナー、建築家であるルイジ・セラフィーニ氏と話す機会があった。
言語はまあまあ興味がある。というか、不思議だと常に思っている。言語の話題で盛り上がった。

このコデックス・セラフィニアヌスは、彼が発明(?)した言語である。意味不明なアルファベットの羅列であるが、面白い。
現在ではかなり希少、高価な本に(写真は表紙)実に面白い図版が満載、それを見ているだけでも楽しいのだが、解説が全てこのコデックスで書いてある。
おまけに数字も発明しているので、目次の数字もコデックスで書いてある。(ページが探せない・・と言う問題については深く考えない)
画家として、かなり飛んでる絵を書く人なので、図版を見ているだけでも楽しい。

ちなみに、パンテオンのすぐ近くのレストランArmando al Pantheonのお皿のデザインはこのルイジ氏のもの。
なお、ルイジ氏の名前は 鹿一極(Lu-i-gi) と書く。

Barolo Riserva -Borgogno 1996 1988 1982 1978 1967 1961 part3

2012-03-25 14:00:15 | Piemonte ピエモンテ
“バローロ・リゼルヴァ”ボルゴーニョ 1996 1988 1982 1978 1967 1961 その3  -ピエモンテ州

1967年
ガーネット色で全体的にオレンジ色を呈している。輝きは素晴らしい。
辛口の香り。鉄、さび、血、スパイス、バルサム、タバコ、線香などだが、まだフルーツがある。
タンニンは当然のごとっくまろやか。しかし、酸と塩味が出ているので、ちゃんとしたボディを感じる。口の中に鉄、苦味の効いたオレンジなどがやさしく広がる。(93点)

1961年
さすがに50年以上たって、オレンジが強いが、ここまできたら当たり前。しかしつやがあり、衰えは見えていない。
女性にたとえれば熟年美女。
男性にたとえれば、経験をつんだ50代、脂ののった男性。
かなり時間がかかる。ゆっくり、ゆっくり出てくる。そして何が出てくるかが楽しみ。今までどんな経験をしてきたのだろう、と話を聞くのにわくわくする気持ちに似ているかも。
鉄、バルサム、ミント、線香、ユーカリなど、けっこうさわやかな感じが心地よく、しかし、ここで、まだフルーツが出てくる。それも、苦味の効いたオレンジだけでなく、森の木の実まで…
味は、もう言葉にならないというか、考えたくない。タンニンはまろやかなのに、ちゃんと芯がある。エレガントで、スパイスが広がり、ああ、至福のとき。
これを50年と当てる人はほとんどいないと思う…(96点、本当は98点をあげたいくらい)

Barolo Riserva -Borgogno 1996 1988 1982 1978 1967 1961 part2

2012-03-24 14:41:47 | Piemonte ピエモンテ
“バローロ・リゼルヴァ”ボルゴーニョ 1996 1988 1982 1978 1967 1961 その2 -ピエモンテ州

ボルゴーニョのこの長寿性はどこから来るのか。
簡単、手軽で安価なワインを造りたいと思っているワイナリーが星の数ほどあるわけで、みんなが長寿ワインを造りたいと思っているわけではない。
しかし、品質の良さに力を入れているところであれば、ここまで長寿なワインを造るのは憧れではないだろうか。
ぶどうの品質や樹齢だったり、伝統的製法にのっとった大樽使用だったり、マセラシオンの長さ(古いヴィンテージの方が長い)だったりといろいろな要因があり…と、わかっていてもなかなか実現できないのである。
それをボルゴーニョは見事にやってのける。
バローロはどこのが好きですか?何が好きですか?とはよくある質問だが、私はかなりの確率でボルゴーニョのListeを挙げる。(もちろん他にも好きなワイナリーは多々あるが)

さて、続き。
1982年
ガーネットが全体にオレンジ色を帯びてくる。
ここまでくると、ヴィンテージものだとわかってくる。
香りが重たく、時間がかかる。バルサム臭、燻製っぽい香り、栗、苦味のあるオレンジ、桃、線香風の香りなどに、フルーツのコンフィが加わる。全体にデリケートで弱い?と思うが、一度出たらどんどん出てくる感じ。そして、まだ花の香りもある。このヴィンテージで花の香りがほんのりただようワインはそう多くはない。
酸が際立つ。そして、塩味が出る。ちょっと96年に似ている。後味がデリケートで、細く長くそれはきれいに続く。
最初は香りが弱い感じでわかりにくいワインだと思ったが、試飲の最後では、素晴らしかった。点数が、ちょっと低めの印象から、だんだん上がっていった。(97点)

1978年
全体にオレンジ色、しかしつやは相変わらず素晴らしい。
香りが弱いのではなく柔らかく、きれいでとても心地よい。比較的な華やかな感じ。まだ花の香りがある。モモ、キノコ、スパイス、コショウ、蜂蜜風の甘い香りなど。
味はまろやかできれい。タンニンが当たり前だがもうすっかりまろやかになっていて、しかし、どこかちゃんと存在感はある。一見細い感じだが、芯が通っていて、長く続く。かなり心地よい。(95点)

Barolo Riserva -Borgogno 1996 1988 1982 1978 1967 1961 part1

2012-03-24 10:23:49 | Piemonte ピエモンテ
“バローロ・リゼルヴァ”ボルゴーニョ 1996 1988 1982 1978 1967 1961 その1 -ピエモンテ州

そうか…そのつい2日前、ある有名レストランの隣のテーブルにファリネッティ氏がいた。
一緒にいた人が顔をよく知っていたのだが、Eatalyのファリネッティ氏が今のボルゴーニョのオーナーとは。(2008年かららしい)
今は息子が醸造しているそうで、かなりBravoな感じではあるが、確かに、HPを見てみるとなんだかちょっとモダンな感じになっている。
古いヴィンテージも売ります、と出ていてリストがあるが、こういうのは、本当は、ワイナリーを訪れた人に直接ひっそりと売ってほしいものなのだが、と思ってしまった。
ああ、どうか、ボルゴーニョがモダン路線へ行きませんように…

で、ローマにイータリーがオープンする。
それで、ピエモンテから来てローマに滞在しているようだが、かなり規模の大きな自慢のイータリーになるらしい。
(東京のイータリーはかわいらしいものだが…)

さて、ボルゴーニョの試飲会。これはなかなかのものであった。
1996年ヴィンテージ。これが一番古いものではなく一番新しいもの。一番古いヴィンテージは1961年。半世紀を過ぎたワインである。
つまり50年のヴィンテージの中の6ヴィンテージ。
素晴らしい試飲会だった。
こんなに古いヴィンテージで、ここまでおいしい、ここまで衰えを感じさせないとはかなりのものである。
超満足、と言える試飲会だったのである。

1996年
ガーネットで爪がほんのりオレンジがかっている程度。輝きが素晴らしい。
とても心地よい。花、熟したフルーツがまだきれいに出ている。エレガントで程よい華やかさを持ち、凝縮感がある。タバコなどのスパイス、コケ、リコリース、鉄、バルサム、ミント、ユーカリと、どんどん出てくる。
酸がきれいなのが第一印象。すぐにミネラルの塩辛さがかなり出る。結構塩辛い。タンニンはまろやかだが、塩辛いインパクトが強いため、力強さとなり、全体に若さを感じる。
とても1996年とは思えない。2006年の間違いではないですか?とはオーバーだが、多くのワインは、2006年のもので、このワインよりはるかに劣化、老化している…(94点)

1988年
中心の色は明るい。輝きが素晴らしく、若い!という印象。
最初はやや落ち着きのある香りだが、しばらくして出てくるとだんだんと華やかになってくる。森の木の実、ざくろ、鉄、バラなど。当然スパイスもあるのだが、それよりも花やフルーツの方が強いとは驚き。エレガントで奥行きがあり、素晴らしい。
まろやかで、96年とは全く違って塩辛くない。タンニンが素晴らしくまろやかで、酸がじわっと出て、後味が、それは…素晴らしい。
ただ、最初は非常によいと思ったのだが、時間がたつとちょっと短いかな?という感じに思えてくる。そこで、最初の印象より若干点数が下がり…(96点)

Go Wine - Cantine d'Italia 2012

2012-03-22 00:47:22 | もろもろ、つれづれ
”Cantine d'Italia 2012” Go Wine 発行の本

昨日、3月20日、Go Wine発行の本”カンティーナ・ディタリア 2012”のお披露目、授賞式、試飲会がローマ市内であった。
ワイン年鑑は、タケノコのように増え続けている。
評価はそれぞれで微妙に違う。
かなりまじめにグループで試飲しているところ、ブラインドで試飲しているところ、担当を分け、個人に任されているところなど、いろいろある。
しかし、裏では、多くの場合、お金かお金に相当するものが動いている。
それは、某年鑑の試飲を長くやった経験、カンティーナからの情報などである程度わかる。
まあ、世の中、賞を手に入れることで得られるものがあまりに大きいとなると、本来の仕事をちょっとあっちに置いて、こっちをがんばる人たちもいると言うことである。
それは、賞を取ったワインしか見ない、飲まない、買わないと言うと極端だが、あまりに賞に重点を置き過ぎるワイン愛好家にも責任のいったんがあるとも言えるのだが…

さて、この本はちょっと異色と言えるかもしれない。
ワインからではなく、カンティーナからみた評価だからだ。
掲載されているワイナリーは660。
足跡で評価を分け、足跡なし、1つ(121ワイナリー)、2つ(81ワイナリー)、最高の3つ(17ワイナリー)。
少なくとも足跡が1つ付いているワイナリーがImpronte d'eccellenzaとして、評価されている。
そして、その評価は、サイト、ワイナリーの施設、ワインの品質の3つの合計の点数からなっている。
他、歴史的ワイナリー、食事の美味しいところ、土着品種に力を入れているところなど、いくつかの特別賞がある。
特別賞に選ばれているワイナリーは、有名なところもあるが、必ずしもではない。
賞を取るワイナリーがある程度決まっている、予想できてしまう中、とても好感が持てるのである。

出版はGo Wine Editore、割引価格(13ユーロ)で購入したので正式な値段はわからないが、かなり良心的だと思う。

写真は、パンフを撮ったもので、本ではありません。
でも、本の表紙、色などは同じです。






Difese - Tenuta San Guido 2010

2012-03-18 18:21:29 | Toscana トスカーナ
“ディフェーゼ”テヌータ・サン・グイド2010 -トスカーナ州

品種はカベルネ70%、サンジョヴェーゼ30%。
かなり透明感のあるルビー色。爪に心持ちガーネットが出ている。
フルーツの香りきれいで、花の香りと甘いスパイスも一緒に、女性的な香りが漂う。しかし、残念ながらそれ以上ではない。
味は酸がきれいで、小さな森の実が残り、飲み心地がよいが、タンニンにやや気になるところがある。(85点)

Guidalberto - Tenuta San Guido 2009

2012-03-18 18:18:16 | Toscana トスカーナ
“グイダルベルト”テヌータ・サン・グイド2009 -トスカーナ州

品種はカベルネ・ソーヴィニオン60%、メルロー40%。
明るいきれいなルビー色。
香りに甘さがあり、心地よい。花、熟した森の木の実、バニラ、バルサム臭、しかし、やや単調な面もある。
味は、酸とタンニンのバランスがとてもよく、またパフォーマンスがとてもよい。PAIは程よく長く、飲み心地のとてもよいワイン。(89点)

Sassicaia - Tenuta San Guido 2006

2012-03-18 09:45:38 | Toscana トスカーナ
“サッシカイア”テヌータ・サン・グイド2006 -トスカーナ州

試飲会で、ちょっと不運だった。ボトルの最後の最後を注がれ、量が少ないのは何とか我慢できるとしても、かなりの部分が澱だった。継ぎ足して、といったものの、してくれず、しかし、1ヵ月後の試飲会にまたサッシカイアが出るから(ヴィンテージは違うが)とあきらめた。
それにしても、最近のAISのサービスをする人たちは、注ぐ量がばらばらで本当に困る。
そんな難しいこと、と言うかもしれないが、やれば絶対にできる。
というのが、私がAISを始めたまだ講習生だったころ、注ぐ量がほとんどみんなぴったり同じで、かなり感心したからだ。
それがだんだんばらばらになり、今は、毎回の試飲会で思うが、かなりひどいものだ。
たくさん飲みたいのではない。ちゃんとした試飲ができる量がほしいのである。
ところで、注ぐ量に関しては、サンドロ・サンジョルジ氏には感心する。話しながらでも注ぐのだが、見事にぴったり同じ量である。
だからやればできるのである。

と言うわけで、あまりよい試飲にはならなかった。
品種はカベルネ・ソーヴィニオン85%、カベルネ・フラン15%。
ガーネットで澱があるせいか、透明感なし。
量が少ないし、なかなか香りが出てこない。フルーツのコンフィ、甘いスパイス、ミネラル、鉄分などがバランスよく出る。複雑性は感じられる。
味は酸が結構際立つ。タンニンはシルクのようにまろやかである。ボディはあるがエレガント。PAIは長い。(一応…92点)

Villa Gresti -Tenuta San Leonardo 2006

2012-03-17 15:11:43 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
”ヴィッラ・グレスティ”テヌータ・サン・レオナルド2006 -トレンティーノ・アルト・アディジェ州

品種はメルロー90%、カルメネール10%。

色はきれいなガーネット。
香りに奥行きがある。まじめと言うと何だが、そんな感じで、そしてきれいに広がりがある。緑の香りが感じられる他、熟したフルーツ、ドライの花、パイプタバコ、バルサム臭などが交互に混じる。
インパクトがよく、ボディもよい。タンニンと酸のバランスがよく、肩肘張りすぎずの雰囲気にとても好感がもてる。PAIエレガントで長い。(89点)