Fiano di Avellino Radici 2014 Mastroberardino マストロベラルディーノ
Fiano di Avellino 2012 Guido Marsella グイド・マルセッラ
Fiano di Avellino vigna della congregazione 2013 Villa Diamante ヴィッラ・ディアマンテ
Fiano di Avellino 2009 Rocca del principe ロッカ・デイ・プリンチペ
Fiano di Avellino Refiano 2012 Tenuta cavaliere pepe テヌータ・カヴァリエレ・ぺぺ
Fiano di Avellino 2013 colle di lapio コッレ・ディ・ラピオ
Campania Fiano IGT particella 928 2012 Cantina del Barone カンティーナ・デル・バローネ
友人のルカが試飲会を再開した。第1回の前回はあいにく Vinitalyに行っていたので参加できなかったが、今回は参加してみた。
前回がグレコ・ディ・トゥーフォだったので、フィアーノの今回はその続きということになる。
ルカはワインの試飲をブラインドでする派である。
最近は絶対にブラインドだよね、という風潮はあるが、ブラインドでやらない派はちなみにたとえばアルマンド・カスターニョ。
まあ、彼ほど有能であればこだわることはないし、もちろんブラインドで試飲をすれば、素晴らしい才能を発揮する人である。
対して、サンドロ・サンジョルジは絶対にブラインド派で、試飲会に行くと(最近は行っていないのだが)注がれたワインを、時間制限付きで試飲、つまりしーん(座布団を取り上げられる?)とみんな黙ってメモを取る。
AIS(現在のFIS)は、何度かブラインドらしきことをやったが、一般にはブラインドでやらない派である。(最近はほとんど参加していないので、変わっているかもしれない)
ルカの試飲会で以前面白かったのは、全くバラバラの、いったいどこの国かわからないワインもごちゃ混ぜにしてのブラインドだったが、これが意外に不評だったそうで(ある程度のレベルになると、「外れる」のではないかと怖くなる)やらなくなった。
または、テーマを決めた時はブラインドではない試飲にしていた。
という2種のやりかたをしていたのだが、今回はその中間のやり方であった。
つまり、テーマは決まっているのでワインは何かわかっている、しかし、ワインのタイプやワイナリーはわからない、という方法であった。
他の人の意見はわからないが、私にはちょっと中途半端だった。
以前、やはり某団体が、ワインはわかっているが、どれかはわからないというやり方での試飲会を開いた時、どれかわかっている講師がワインに付いて話すので、気が散るし、話の内容と力の入れ方にこちらの意見も左右された。
今回もそれにわりに近かった。
ルカが好きなワインばかりを選んだというが、やはりどうしてもあるところで力が入ってしまう。
すると、こちらも、感情的にどうしても修正したくなってしまうのである。
さて、ルカが選んだフィアーノ7種は、樽使いのはなく、ステンレス(セメントもあった?)のみ。
やや遅摘みタイプを中心に、自然派も含めて7種。
試飲の準備は、ダイスを転がして決めた全くの偶然。
偶然は奇なりではないが、本当に偶然なのに、とても面白い順番になったと思う。
Fiano di Avellino Radici 2014 Mastroberardino
ご存知ラディーチの白。赤は有名だが、これは白。そういえば白もあったんだ。香りは甘く、熟したリンゴなどに冬メロンまで混じり、わずかスパイスが香りを引き締める。香りはとてもよくできている。味は、酸と塩味が強く、口が乾く感じがあり、最後はほろ苦さが残る。++(+)
Fiano di Avellino 2012 Guido Martella
色が濃いめ。先のワインとは、同じフィアーノでも全く違うタイプだとわかる。ミネラル、燻製っぽい香り、ナッツ、そして、ミルク系の香りもあり。だんだん香りが変化していくのが面白い。味がかなり良く、ボディもあり、持続性も良い。最後にやはり燻製っぽい香りが残り、心地良い。++++
Fiano di Avellino vigna della congregazione 2013 Villa Diamante
さらに色が濃い。3つのうち2つまでがかなり色が濃く、フィアーノはこんなに色が濃かったか?と思ってしまう。かなり変わっている。辛口の香りにカモミール風の香りが混じり、やや酸化した感じも取れる。酸だけでなく、塩味もあり、持続性がすごくあるわけではないが、消えたと思ったらまだ戻って来る感じ。+++(+)
Fiano di Avellino 2009 Rocca del principe 印象がかなり面白い。新しいヴィンテージではないのではないかと思ったら(一応、古いヴィンテージが一つあるとのインフォあり)、2009年だった。よく熟していて、樽を使ったのではないかと一瞬思わせるくらい。アタックは優しい感じにだが、しっかりしたボディもあり、酸がきつくなく、ナッツが余韻に残る。こういう少したった白が個人的に好きなのだと納得。+++(+)
Fiano di Avellino Refiano 2012 Tenuta cavaliere pepe
香りが最初は閉じていて、だんだん出てくるが、ややビオ風の臭みがある。エレガントな雰囲気もあり良いのだが、やや個性に欠ける感じがなきにしもあらず。+++
Fiano di Avellino 2013 colle di lapio
可もなく不可もない感じ。色は最初のワインのように薄め。酸が際立ちほろ苦さが残る。++
Campania Fiano IGT particella 928 2012 Cantina del Barone
再び色が濃くなる。栗やハチミツなど、個人的に好みの香り。ミントのような緑の香りが加わり奥行きがある。アタック良し、酸がきれいで、持続性も申し分なし。++++
全くバラバラのワインの時は結構はっきり優劣、好みが分かるが、とにかく全てフィアーノで、好みの順を付けるのはかなり迷った。