在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

海外旅行保険には絶対に入ること のオススメ

2018-11-25 14:19:16 | 何故か突然海外旅行保険とイタリアの医療
海外旅行保険に入らない理由は、

 まだ若いから病気や怪我なんてまさかね〜

 今まで何もなかったから、どうせ次も何もないだろう

 数千円の節約

などいろいろあるが、

 今まで何もなかったから、次も何もないだろうと思って、今までは欠かさず入っていたのに、今回は入るのをやめてみた

という患者さんに何度か遭遇した。

若いうちは何度も海外に行っているわけではないだろうから、そういう人は、まあまあ海外旅行の経験の豊富な50代から60代が多い。

海外旅行に行って、みんなが怪我をするわけではないし、偶然病気になるわけではない。
ほとんどの旅行者が、特に何もなく、無事に旅行を終えて日本へ帰国している。
だから、今まで5回、10回と海外旅行をして、「何事もなかった」のはある意味普通のことである。

ただし、これが曲者で、では、次も何もないかは神のみぞ知る。
事前に電話をして聞くわけにいかない。
だから、数千円を払っての賭けのようなものでもある。

もし、この賭けに負けたら、つまり、何もなかったら悔しいかもしれないが、喜んだ方が良い。
下手に勝って、つまり、保険をかけずに何かがあったら、泣くどころではないからである。

そこで、口を酸っぱくしていうのだが、保険はかけるに越したことはない。

これから海外旅行に行く方、家族の方、海外旅行保険には入っているか、ぜひとも確認して欲しい。





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イタリア映画の紹介 Capri-Revolution カプリ–変革

2018-11-05 21:50:02 | 何故か突然イタリア映画
Capri-Revolution カプリ–変革
監督 Mario Martone マリオ・マルトーネ



どんなに良くできていても2度見たくない(見なくても良い)映画と、大したことはなくてももう一度見たい映画があるが、これは前者。

非常に良くできている。
評価も高い。
しかし、120分を超える長さもであるが、内容の重さに、テレビでやっていても見ないだろうなー、と思った。

いや、重いというと、もっと重い映画は他にもたくさんあるのだが。。。なんとなく、2度は見なくてもいい。。。と、見ていて思った。

ただし、一度は見た方が良いと思う。
さすがマルトーネ監督。

日本でも、イタリア映画フェスティバルなどで、公開されるのではないかと思う。

さて、物語は、史実が元になっている。

カプリで余生をすごしたドイツ人(オランダ人?)のアーティスト、カール・デフェンバッハ。
ヌーディズムのパイオニア、ベジタリアンで、一つのコミュニティーを作っている。

1914年という、第一次世界大戦の直前の時期、カプリ島という自然に囲まれた、しかし、閉鎖された空間、ナポリにも近く、古くから根付いている伝統と、相対する変革を、一人の女性を通して描いた。

史実が元になっているとはいえ、あくまでもファンタジー。
例えば、デフェンバッハは1913年に亡くなっている(カプリ島で)のだが、映画の設定は、第一次世界大戦の夜明けにあたる1914年。

主人公ルチアのような女性はいたかもしれないが、あくまでも想像上の人物。

カプリ島の僻地で、ヤギを飼って暮らしているルチアの貧しいファミリーには、古い伝統が根付いている。
父が病気で、余生少ないところ、島に、まだ若い医者がやってきた。
医者は、ルチアが聡明であることに気がつく。

ルチアがヤギを追っている近くには、アーティストのヒューベルドがコミュニティーを作って暮らしている。
戦後でいうとヒッピー的な、一見宗教がかった雰囲気ももつ集団で、裸でダンスを踊り、芸術活動を名目に、伝統を破り、現実逃避的な自由な暮らしをしている。

自分の中に秘めるものに何か響くところがある。
伝統(家)から逃げ出し、自由(コミュニティー)を得て、読み書きもできなかったルチアが英語まで習得し(コミュニティー内の会話は英語)、最後はアメリカへ向けて旅発つ。

異質なものへの反発と惹かれ合う様子、ルチアの心の変化も含め、とてもデリケートに描かれている。
こういったコミュニティーという集団が良いことばかりではない、その否定的部分の描き方も流石だし、最後、ルチアが行くところはアメリカなんだろうな〜と感じさせるだけのところなどもうまい。
(のちのインタヴューで質問が出て、監督自身が、そうです、との返事)

ところで、今時、カプリ島なんて、観光客がいっぱいのところ、よくこれだけ20世紀の初めの雰囲気を出して撮影ができたというのに感心していたのだが、やはり、撮影の3分の1がカプリ島で、残りは近くにあるチレント半島で撮影されたということ。
チレントならまだまだ自然がたくさん残っている。
なるほど。やっぱりね〜

やっぱり、テレビでやってたら、もう一回見るかな〜

前言撤回。

旅行、それも新婚旅行を控えていたら、くれぐれも直前に妊娠しないように

2018-11-02 15:37:31 | 何故か突然海外旅行保険とイタリアの医療
本当に気をつけてくださいね〜


このところ、医療通訳で、偶然にも、2件続けて妊娠している方に関わった。
どちらも、出発の直前か、ほぼ直前に妊娠がわかったとのこと。

何ヶ月も前から楽しみにしている旅行を直前に控え、1ヶ月を切っているので、キャンセルするにはまあまあのキャンセル料がかかってしまう。
準備も万端、すでに心はヨーロッパ〜という中、何事もないかどうかは賭けのようなもので、なかなかすぐに取りやめようとはならないような気がする。

どうする〜??行く〜??やめる〜??と考えたには違いない。
でも、きっと大丈夫だよ〜、と楽観的に考えた。。。。

1件は、旅行が原因ではないが、残念ながら流産となってしまった。
もちろんかなり初期の化学的流産で、旅行の予定が入っていなくても流産になっただろうというケースだったが、もう1件は、幸い流産にはならなかったものの、日程がハードな上に、カプリ島までの船が揺れに揺れ、アマルフィ海岸のドライブも加わり、かわいそうに、相当苦しい状況になってしまった。

もし、日程がハードでなければ、または、天候が悪くなければ、病院に運ばれるほど具合が悪くはならなかったかもしれない。
しかし、こればかりはわからない。

どちらもかなりの初期で、昔なら、ただ生理が遅れているだけ。。。と思ったかもしれないが、情報がこれだけ進んでいる昨今、かなり初期の段階で、妊娠がほぼ正確にわかるようになっている。

本来なら、おちおち旅行、それもはるばるヨーロッパ旅行なんてしている場合じゃあない、というのが医師の意見だが、直前にわかって、結構な金額のキャンセル料を払わないといけないことも考えると、きっと大丈夫だよ〜、となってしまうような気がする。

そこで、旅行、それも新婚旅行ならなおさら、直前に妊娠しないようにだけは気をつけた方が良いと思う。

安全を取ってキャンセルするのは、金銭的にも打撃だし、当然楽しみにしていた思い出の旅行、また、せっかく休みを取ったのに、ぽっかり日程が空いてしまうのも悲しい。
行けば行ったで、団体旅行はハードスケジュールが多いし、具合が悪くなって、離団するような羽目になるのは避けたい所。
それでも、無事に帰れれば良いが、運が悪ければ、本当に流産になってしまう。
また、さらに、妊娠が原因で具合が悪くなったときは、せっかくかけた保険が降りないことも多い。
そうなると、諸費用が全部自費になってしまう。

つまり、かなり踏んだり蹴ったりになってしまう。

そこで、どうか、海外旅行を控えているカップルがいたら、真剣に考えることをお勧めする。