在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Brunello di Salvioni 5ヴィンテージ縦飲み 

2018-12-03 11:18:16 | Toscana トスカーナ
Brunello と Ross の縦飲み試飲 ブルネッロは5ヴィンテージ ロッソは2ヴィンテージ





この団体がオーガナイズする試飲会は、基本的に会員20ユーロ、非会員22ユーロ。
嬉しいことに、もうだいぶ前から値上がりしていない。
会員になったこともあるが、それほど頻繁に行く訳ではないし、たった2ユーロの差なので、今は非会員のままにしている。
それに、嬉しいことに、予約は会員優先という訳でもなく、公平。

日本なら、こういう時には会員優先〜となるだろう。。。と思う。

さて、この春に、Tenuta Trinoroの試飲会が行われ、とにかく忙しい時期で記事にできていないのだが、何年かの縦のみの試飲が含まれていたのだが、この値段。
(メモが残っているのでそのうち。。。)
たぶん、合計1500ユーロは下らないだろうと思う試飲会だった。

今回も、縦のみ5ヴィンテージを含む、合計7種、たぶん22ユーロにゼロを2つ付けても良いくらいの試飲会。。。
うれしい。うれしい。

さて、試飲はロッソとブルネッロの2種で、ロッソが2ヴィンテージ、ブルネッロが5ヴィンテージ。
すごーく古いヴィンテージはなかったが(と、文句を言ってはいけない)、満足。

まず、ロッソは、2016年と2014年。
ブルネッロは、2013,2012,2011、そして飛んで、2008,2007。





Rosso di Montalcino 2016
非常に素晴らしい。もちろん、ブルネッロではなくロッソなのだが、だからこそ、硬さがなく、それはそれは魅力的。
色も素晴らしく綺麗なのだが、香りも。よく熟したフルーツ(マラスカ)の香りがふくよか、深紅のバラがうっとりするくらい魅力的。
アタックもこれまたうっとり、酸味が全体にエレガントさを加え、洗練されたタンニンがじわっと広がり、フルーツの残る余韻がながーく続く。+++++

Rosso di Montalcino 2014
ご存知、近年では雨が多く、寒く、よくないヴィンテージ。
ブルネッロを少し足している(ブルネッロになるぶどうを、の意味)そう。
細いので、その分エレガントなのだが、香りがやや短い。
熟したフルーツの香りが少なめ、キーナ風の香りが出ていて、2016年の華やかさと比べるとやや暗めの香りのイメージ。
アタックはもちろん良いのだが、すぐにタンニンが出る感じがあり、もちろん繊細なタンニンなのだが、そこに酸味がきりっと、そしてわずかほろ苦さが残る感がある。++++(+)



Brunello di Montalcino 2013
やや甘い感じを含んでいる。スミレ、フルーツのコンフィ、バニラ風、甘いスパイスなど。香りのバランスがとても良い。もちろん、ブルネッロの重厚さを含んでいる。
アタックが非常によく、酸味が綺麗に広がりを見せる。タンニンは、もちろんお見事、余韻が長く続き、当然のごとく満足。+++++(+)

Brunello di Montalcino 2012
がらっと変わって、甘さが少なく、硬い感じが出ている。わずかに緑の香りも含む。フルーツはやや暗めのイメージで、スパイスがより出てきている。
アタックはきれいだが、2013年のインパクトとは違い、酸味がまっすぐ出る感じ。タンニンはやや細めに感じる。じっくり余韻が出てくる感がある。+++++

Brunello di Montalcino 2011
熟成香が出つつある感じがあり、薬の香り、栗の香り、スパイス、革など。
アタックに広がりはあるが、先がつんと尖った感じでもある。タンニンがややほろ苦く、塩味も感じられる。持続性は満足。+++++

Brunello di Montalcino 2008
3年の間隔がある。
カフェ、カカオ、グラフィティ、バルサミコ、スパイスなど。綺麗に熟成香が出ている。
タンニンがだいぶまろやかになっているが、存在感はある。最後に甘さが残る感じが心地よく、全体にダイナミックさを感じる。+++++(+)

Brunello di Montalcino 2007
チョコ。うーん、カカオは好きだ。2008年と比べて、甲乙つけがたい。
まろやか、フィニッシュが長く、心地よく、もうこれ以上は考えずに黙って飲むべし。+++++(+)

これで22ユーロ。。。。感謝、感謝。


ブルネッロのファンなら、サルヴィオーニを知らないようでは、本当のファンとは言えない。
高いが、ワインが好きになるとお金がかかる。
お金を(ある程度)かけることができなければ、ただのワイン好きで終わってしまう。
悲し〜 が、たまには、奮発して、これは絶対に飲んでおくべき、というワインをたまには選んでみよう。



ラ・チェルバイオーラ サルヴィオーニ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ[2013]【750ml】
ラ チェルバイオーラ
ラ・チェルバイオーラ



ラ・チェルバイオーラ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・サルヴィオーニ[2008]【750ml】 La Cerbaiola Brunello di Montalcino Salvioni
リカーショップヒラオカ
リカーショップヒラオカ

La Roma imbiancata 今日のローマは雪、それも大雪

2018-02-26 20:47:50 | Toscana トスカーナ
今日のローマは真っ白



また入院患者が出ているので、クリニックへ行くためにはバスの方が安全かと思ったら、全然来ない。
待てども来ない。
そこで、車に切り替える。

結構雪にタイヤが取られるね。。。
大通りのみを選び、徐行運転。
ローマは雪国ではないから、一応車は走れる。

細い道は避け、適当なところに車をパーキングし、あとは歩き。



いやーすごい雪。

と思っていたら、止んでいた雪がまた降り出し、積もる、積もる。。。
結局、10ー15センチが積もった。



2012年の雪の時はちょうど日本にいたので、ここまでの大雪は1986年以来。。。

いやー本当にすごい雪でしたー


まるでキノコ








Villa Donoratico 2015 Tenuta Argrntiera

2018-02-21 16:15:00 | Toscana トスカーナ
Villa Donoratico 2015 Tenuta Argentiera



マルコに、グラスが泣いてるよー(カラの意味)と言ったら、ボトルをどーん、と出してきた。

数日前に開けて、もう最後の方だけどー

ダメになってたら捨てるかどうするか、というのをちょっと飲んでみる。
まだ飲める。

そこで、今度は同じトスカーナでもボルゲリ。
シラー(とアリカンテ)から、ボルゲリのボルドータイプへ。

先に飲んだシラー(とアリカンテ)は、2010年で瓶熟されていたのだが、こっちは、同じ瓶熟でも直接空気に触れての酸化、瓶熟。(笑)



品種は、カベルネ・ソーヴィニオン、カベルネ・フラン、メルローにプティ・ヴェルド。

香りのインパクトがあり、全体に太さが出ている。広がりではなく、太さ。
フルーツは熟してコンフィになり、スパイスもタバコ、パイプタバコなど、若干甘みを帯びるイメージ、昔はビミョーにピーマン臭があっただろうなー、という雰囲気も持ちながら、カベルネが運よく(笑)熟している。
味もインパクトしっかり、ボディあり。タンニンはだいぶまろやかだが、存在感をまだ保ち、程よい長さの余韻に、熟したフルーツが出る。
++++


Syrah e Alicante 2010 Tenuta Lenzini

2018-02-21 15:34:10 | Toscana トスカーナ
Syrah e Alicante 2010 Tenuta Lenzini



ヴィンテージ2010年。
これはまだ新しいものなのか、それともどこかに眠っていたものを出してきたのかを聞いたら、後者との返事。

やっぱりねー

1本開けて飲んでみたら、熟成具合が良かった、ということらしい。

ここには、忘れ去られたワインがいっぱい眠っている。。。



シラーは、基本的に私の好みではないのだが、悪くない。
良く熟している。

熟成香が綺麗で、スパイスたっぷり。バルサミコ、タバコ、チョコ、カフェ、腐葉土など、まだアニマルは出ていないくらい。
味も、アタックがよく、強さがあるが、タンニンが柔らかくなっているのでまろやかさも同時に感じ、バランスが良い。余韻に、しばらくするとややアニマル風が出てくる。
++++


Vino Nobile di Montepulciano Asinone 2013 Poliziano

2018-02-10 11:27:01 | Toscana トスカーナ
Vino Nobile di Montepulciano Asinone 2013 Poliziano



なぜか突然アジノーネ。

2日前に開けたものらしい。
アジノーネが開いてる(グラス販売用)というので、どうしたの?と思ったら、マルコが、

(グラス売り用の)モンテプルチャーノ(ノービレのことらしい)が足りなくなって、継ぎ足すのに、新しいボトルを開けようと、棚から取った。
開けて、継ぎ足して、後で見たら、モンテプルチャーノじゃなくでアジノーネだった。(涙)

みんなで、どーして気がつかなかったの???
ボトルが全然違うじゃない
と言ったのだが、そんなことはない、似てるんだもん!と。

ボトルも全然似ていないような気がするが、値段も全然似てない。(笑)

それにしても、きっと何も知らずに飲んだんだろうなー。
ノービレとアジノーネのブレンド。。。。
このノービレ、美味しいね〜と思ったか、思わなかったか。

さて、もう開いているし、2日はたってるしということで、何人かで、ごちそーさま〜



2日前に開けて栓をしていただけなので、若干熟成が進み、結構いい飲み頃になっていた。

色は濃く、香りはもうダイレクトにカフェ、ココア、バルサミコ、スパイス。フルーツはあるかなー、という感じ。
味は、やはりダイナミックさがある。酸味は思うほどではなく、全体的にバランスがよい。タンニンは堂々としているが繊細な面も持ち、余韻は長く、やはりアジノーネ。+++++

ポリツィアーノは、モンテプルチャーノではもう超大御所ワイナリーだが、昔、まだ安かったころ、ロッソもアジノーネもよく買って飲んだものだ。
昔はVigna Asinone(アジノーネの畑)と言ったが、今はシンプルにアジノーネ。

品種は、基本的にサンジョヴェーゼ90%に、他の品種をブレンドするが、よい年はサンジョヴェーゼ100%でも造る。
バリック新樽を使っているが、バニラ臭さはなく、モダンな中にクラシックの基本が入った感じ。

Chianti Classico Castello di Lamole 2011 Fattoria di Lamole

2018-02-01 21:16:39 | Toscana トスカーナ
Chianti Classico Castello di Lamole 2011 Fattoria di Lamole



ワイナリーを見学に行った時に直接買って、多分最後の1本。

綺麗な熟成香に、チェリーのコンフィ、カフェ、カカオなど。
ちゃんと試飲しなきゃいけないシチュエーションならともかく、そうでなければただただ堪能。
アタックがお見事、タンニンはシルクのようになめらか、余韻も素晴らしい。

最後の1本、開けちゃった。
キャンティ・クラシコの話ついでに、それなら。

ワインクーラーのどこかから、もう1本出てこないかなー




サンジョヴェーゼ、ヴィットリオ・フィオレによると 2 Il Carbonaione ed altri

2018-01-27 10:44:56 | Toscana トスカーナ
Il Sangiovese secondo Vittorio Fiore 2
イル・カルボナイオーネ 2014 2009 2005 他

Triacca-Fattoria Madonnina (Greve in Chianti)
Vino Nobile di Montepulciano Poderuccio 2014
Chianti Classico Riserva 2013

Podere Poggio Scalette (Greve in Chianti)
Il Carbonaione 2014
Il Carbonaione 2009
Il Carbonaione 2005

La Gerla (Montepulciano)
Birba 2012
Brunello di Montalcino 2012
Brunello di Montalcino Riserva gli Angeli 2010




先日出席した、醸造家兼ポッジョ・スカレッテのオーナーのヴィットリオ・フィオレ氏出席の試飲会。
イル・カルボナイオーネのミニ縦のみがあったので行った、というもの。


以下、試飲順。

Triacca-Fattoria Madonnina (Greve in Chianti) が2種

Vino Nobile di Montepulciano Poderuccio 2014
同じワイナリーのものなのに、キャンティとヴィーノ・ノービレの試飲の順番が違うのではないか、と一瞬思う人もいるだろうが、キャンティがかなり強いタイプなので、これで正解。

品種はサンジョヴェーゼ100%だそう。
ノービレで、細い、エレガントなタイプ。
色薄め、フルーツ、チェリー(マラスカ)、花の香り、線香風の香り、わずかカフェが、全体に細くでている。
香りと味わいが全然違うワインが意外と多いのだが、これは同じ。
アタックが綺麗に入り、ボディはほどほど、酸が綺麗に出て、タンニンは細く、比較的長く続く。余韻にフルーツが残り、重すぎず、悪くない。
かしこまらず、ふらっと飲めるノービレ。個人的には好き。+++(+)

Chianti Classico Riserva 2013
がらっと変わって、こちらは甘い。もちろん香りの甘さである。
コンフィなど、ひたすら甘い感じに、甘いスパイス、カカオがややほろ苦くバランスをとっている。
アタックはややきつく重たい感じ。すぐに樽香が出てきて、酸がややそれを覆う。
持続性は悪くないが、余韻にフルーツ、全体に単純。
サラッソ(血抜き)をしているということだが、色も濃く、個人的に好きなキャンティのタイプではない。もちろん、こういうタイプが好きなら問題ない。+++

Podere Poggio Scalette (Greve in Chianti) が縦のみで3ヴィンテージ。

Il Carbonaione 2014
品種はサンジョヴェーゼ100%。当然のごとく。
というのも、白ぶどうを混ぜたくなくて、サンジョヴェーゼで良いワインを造りたかった、というのが趣旨なので当然。

2014年とはいえ、さすが、香りが強く、複雑。
ただし、樽香が強い。そこで、今ではこういうタイプは好きではない、という人もいると思う。
しかし、これだけの広がりが綺麗に出ているのは、やはりさすが。
色は濃く、甘さが心地よく、奥行きがあり、しかし、強さだけでなく、繊細な面も見せる。
アタックが素晴らしく、すぐに広がるが、エレガントな広がり。酸がバランス良く、タンニンはビロードのよう、余韻が長く、とても心地よい。+++++

Il Carbonaione 2009
素晴らしくバランスが良い。若干の熟成香、樽香、チョコ、カカオなどが混じり、それらが、ゆっくりと、また堂々と出てきて、風格を感じる。
アタックはこれまた素晴らしく、全体のバランスが見事。
まだまだもっと持つとはいえ、今の状態ですでにパーフェクト。++++++

Il Carbonaione 2005
これは、残念ながらあまりコンディションの良くないボトルだった。
リコリース、カラメルなどが、しばらくしてやっと出てくる感じ。
微妙にコルクがあるか、ないか。。。。。という感じもした。

La Gerla (Montepulciano) が3種。
なお、La Gerla からは生産者が出席。

Birba 2012
ロッソ・ディ・モンタルチーノではなく、また、格下げということではなく造ったワインだそう。
香りにも酸味が出ている、モンタルチーノのワインにしては軽やかなタイプ。
モンテルチーノの地域で、ロッソとは違う、酸味のある、軽やかで飲みやすいタイプを造りたかったそうで、味わいにも酸味が強調され、やや全体のバランスが悪いような気もする。+++

Brunello di Montalcino 2012
フルーツ、スパイス、革など、クラシックなブルネッロの香りが広がる。深さがあり、香りのバランスがとても良く、全体に綺麗。
ボディは申し分なく、タンニンは繊細、酸が全体を支え、バランスをとり、余韻は長く、フルーツがフィニッシュに綺麗に残る。+++++

Brunello di Montalcino Riserva gli Angeli 2010
一瞬、ソーヴィニオンを思わせる、米ぬか風の香りを感じる。もちろん赤なので不自然ではあるが、ユーカリのようなすっとする香りをふっと感じるところあたりからきていると思う。鉄分の香りもある。
タンニンが程よくまろやかで、太さがあり、堂々としたブルネッロ。++++(+)


サンジョヴェーゼ、ヴィットリオ・フィオレによると

2018-01-26 18:02:23 | Toscana トスカーナ
Il Sangiovese secondo Vittorio Fiore



久々に、ある団体が主催する試飲会に顔を出した。
以前は町の中心にある高級ホテルの小さな部屋(イベント会場)を借りてやっていたのだが、その部屋を改装することになり、もう値段が合わなくなったのだと思う。

その後、場所が変わって一度行ったきり、その後は行っていなかったので、久々。

その後行かなかったのは、場所が変わって、サービスが大きく低下したから。
狭い、上階の騒音がうるさい、などなど結構たくさん。

今回も、そのあたりはあまり変わらず、そして、グラスが汚いのには閉口したが、我慢我慢。。。。。
グラスは、食器洗い機から出して、そのまま磨いてない。
うーーーん、こういうところ、どーせ試飲会だし。。。と考えているのか、とても残念。

それにしても、不満多しの試飲会になぜ行く気になったか。

それは、ヴィットリオ・フィオレ氏の出席があったからである。

ヴィットリオ・フィオレ氏は、イタリアでも有名な醸造家の一人。
幾つかのワイナリーのコンサルタントをしているが、それだけではなく、自身のワイナリーを持っている。
彼の造るワイン、イル・カルボナイオーネは昔から有名だが、そのワインのミニの縦のみがあったのが、行く気になった理由。

ワイナリーの人の話は、本当にワインを造っているオーナーか、人に任せているだけのオーナーか(笑)、営業担当か、で、話の内容が違い、極端に面白いときと、極端に面白くないとき(涙〜)がある。

しかし、醸造家の話は、大抵いつも面白い。

今回もヴィットリオ・フィオレ氏が何を話すかと思ったら、サンジョヴェーゼ、キャンティの歴史の話を長々と。
わかっている内容、もう何度も聞いている(教わっているという意味)とはいえ、実際にその渦の中にいた人間が自分の経験に基づき話すのが、非常に興味深い。

グラスは汚かったが(涙)行ってよかった。

ワインは3社、合計8つ。全部赤ワイン。
縦のみはヴィットリオ・フィオレ氏のワイナリー、テヌータ・ポッジョ・スカレッテのイル・カルボナイオーネのみ。(2014年、2009年、2005年)
あとは、ヴィーノ・ノービレ、キャンティ、ブルネッロなど。

ワインのメモは次回に続く。

なお、この団体の試飲会で嬉しいのは、たまにこうやって、貴重な試飲会をオーガナイスすることと、台紙にワイナリー、ワインの名前、ヴィンテージが印刷されていること。
これはわかりやすくて本当に嬉しいのだが、グラスは。。。。。ちゃんと磨いてねー


Le Pergole Torte 2004 Montevertine

2018-01-16 20:49:03 | Toscana トスカーナ
Le Pergole Torte 2004 Montevertine



いつ開けよう、と機会を失っているワインがゴロゴロ。
もうこうなったら、開けちゃう。

一つ年を取って悲しい(涙)日の景気づけ。
もちろんこれ以外にもいっぱい飲んだが。。。。(笑)



まだかなり濃いめの色が残っている。
フチが完全にガーネットかそれを超えているが、全体の色合いはまだ綺麗なガーネット。
13年は経っているので、熟成香が立つ。
若干のアニマル臭。
それに慣れると、次々に香りが出てくる。
フルーツのコンフィ、バルサム臭、タバコ、革、スパイス、腐葉土、カフェ。。。
程よい強さ、広がり、そして、長さがある。
シルクのような柔らかさを感じさせるアタック、しっかりした味わいは残り、ボディもある程度あり。。。そして、酸味が広がる。タンニンは滑らかながら、存在感を失っていない。そして、綺麗に長く続く余韻。

さすが、ペルゴレトルテ。+++++(+)

Sammarco 2003 Castello dei Rampolla

2017-12-26 19:02:31 | Toscana トスカーナ
Sammarco 2003 Castello dei Rampolla



せっかくのクリスマスなので、ワインクーラーを見回し、開けてみる気になった1本。

2003年ヴィンテージだし、ダメになっているとは思わなかったが、もうとっくに開けても良い1本なので、この機会に開栓。

ランポッラは、キャンティの地域の中でも最も良いワインを造っているとも言えるパンツァーノにある。
そして、パンツァーノでも最も良い地域、コンカ・ドーロ(黄金の盆地)と呼ばれるところに畑がある。

20年以上前からビオ、いや、ビオディナミでブドウを栽培している。
しかし、ビオの認証は未だに取っていない。

昨今のビオワインブーム。
認証マークが付いているだけで、おー、ビオ!というワインとは一線を画す。
付いていなくても正真正銘というか、それ以上のビオワイン。

さて、キャンティ・クラシコの地域にあるので、キャンティ・クラシコのワインも造っている。
しかし、雄鶏マークは付いていない。
キャンティ・クラシコ協会に加盟していないからである。


最初から全部飲み干せるとは思わなかった。
でも、ワインを残すことのススメ、ではないが、どういう風に変化していくかにも興味があったので、開ける。

最初は還元臭が強くて、グラスをよく回さないと、なかなか本来の香りが出てこない感じだった。
ブドウが凝縮されているので、色は濃く、縁に全く衰えの色が見えず、全体に、まだとてもきれいなガーネット色を保っている。
かなりふくよかなフルーツの香り。ブラックチェリーのコンフィ。スパイス、革、アニマル臭、腐葉土。。。。香りの長さが半端ではない。
これは、翌日も同じだった。だんだん、チョコ風の香りが出そうな気配。香りの持続性が衰えることはなく、とにかく長い。
アタックに果肉を感じるくらい、トロッとしている。(ワインがデザートワインのようにどろっとしていると言う意味ではない。念のため)
酸味があるが、ツンとした感じはなく、柔らかくなっているタンニンとのバランスがとても良い。布に例えると、厚みのあるビロード。
コンフィ、腐葉土、スパイスなどが、きれいに広がる。+++++(+)

品種は、今はカベルネとメルローだけなのか、記憶と違ったので、古いワイン年鑑本を開いてみる。
やはりサンジョヴェーゼが中心。
2003年ヴィンテージは、サンジョヴェーゼが90%、カベルネ・ソーヴィニオンが5%、メルロー5%。

2003年はとにかく暑い年だった。
アルコール度14.5%は全く感じないのだが、ふくよかで、あの暑かった夏を思い出す。(近年も暑い年はあったが、2003年は、まだクーラーが今ほど普及していなかったこともあり、とにかく暑かった。。。)

ちなみに、このころのランポッラの醸造家はジャコモ・タキス。
サッシカイアの醸造家である。
タキスが遺したワインは、サッシカイアだけではない。





CapatostA 2011 Poggio Argentiera

2017-10-03 21:56:49 | Toscana トスカーナ
CapatostA 2011 Poggio Argentiera

Modellino di Scansano, だから、品種はサンジョヴェーゼが主。




ちょっと理由があって購入したワインで、生産が終わったのか、かなり探した。
そんなのも過去の話になった今は、突然思い立って開けることに。
ふらっと開けてしまうのにふさわしいというか、

フルーツはもう越え、綺麗にコンフィになり、革、バルサム臭、腐葉土、若干のアニマル臭、そして、鉄分的な香りが上がる。フルーツはブルーベリーで、レッドベリーも含むが、どちらもコンフィ風。アルコールも上がってくる。
酸味は少なく、というのもタンニンがまろやかになり甘さを引き出しているのだが、サンジョヴェーゼのタンニンはしっかり残っていてほろ苦さを与えている。期待の上をいく余韻の長さ。++++



Chianti Classico 2013 Villa Cafaggio

2017-09-07 08:55:15 | Toscana トスカーナ
Chianti Classico 2013 Villa Cafaggio




香りに落ち着きが出てきた。
華やかで軽やかで、フルーツの香りが優雅に舞い、コンチェルトのようだったのだが。
まあ、2年ほど前に購入したので(ワイナリーから直接)その歳月がワインに出てきた、という感じ。こういう雰囲気の方が好きという人も多いはず。
フルーツは熟し、若干コンフィの香りに移行し、キャンティらしい金属的な香り、対してスパイスはそれほど強くない。アルコールがやや上がってくる。
綺麗なインパクト。酸味が主張すぎない程度にあり、丸くなっているタンニンと交わる。酸味とややほろ苦さが一緒になって、後味に残る。持続性はとても良い。+++(+)



リゼリヴァではない一番ベースのもの。

ワインは、同じものでもいつ飲むかによって味が全然違う。
だから、ワインはやめられない。

Chianti Classico Riserva 2013 Casa Sola

2017-09-01 21:55:27 | Toscana トスカーナ
Chianti Classico Riserva 2013 Casa Sola



久々の、本当に久々、数ヶ月ぶりのローマの雨が通り過ぎたあと、また暑くなった。
もちろん、8月初めのあの暑さでも、数日前のぶり返した暑さでもないが、湿気がぐっと上がった分暑く感じる。
つまり、蒸し暑い、

それでも赤を飲んでもいい気になる。
白は十分飲んだというか、いい加減、あまりの暑さに白、にも飽きてきた。
そこで、このところ赤を開けている。

いただいたワイン。
とても素敵なアグリをやっているワイナリーと言う。



ワインも綺麗なワインだった。

小さな森の木の実、小さな赤いさくらんぼ、そして、ふっとグリーンの香りが横切り、スパイスがサンジョヴェーゼらしく出ている。
全体に軽やかな印象もあり、リゼルヴァだからと言って重たくもない。
心地よい香り、程よいアルコール度、程よい酸味、タンニンも重たくなく、主張し過ぎず、最後にほろ苦さが残る。
アグリのパンフレットも一緒にいただいたが、その写真の光景が目の前に浮かぶ感じ。
夏の終わりになって、今シーズンの初のキャンティ、リゼルヴァ。
秋まで取っておこうかとも思ったのだが、飲みたくなって開けてしまった。
でも、正解だった。
まだちょっと暑い(蒸し暑い)が、秋はそこまで来ている。赤の季節の到来ももうすぐ。
++++

3 Rosso di Montepulciano e 3 Vino Nobile di Montepulciano モンテプルチャーノ ロッソとノービレ 合計6本

2017-03-17 09:58:50 | Toscana トスカーナ
Rosso di Montepulciano 2014 Poliziano
Rosso di Montepulciano 2015 Avignonesi
Rosso di Montepulciano Prugnolo 2015 Boscarelli
Vino Nobile di Montepulciano 2013 La Braccesca
Vino Nobile di Montepulciano 2013 Avignonesi
Vino Nobile di Montepulciano 2013 Boscarelli



少し前のアウグスト氏のエノテカでの試飲会。
メモが残っているので、メモからの記憶。

毎週土曜日のアウグスト氏のエノテカの試飲会は、毎週土曜日に用事が出来てしまったので、行けないことも多くなってしまった。
行けてもダッシュで、あまりゆっくりはできない。(涙)

さて、毎週テーマを変えて大判振る舞いの試飲会、これで無料、立ち飲みでいつでも参加でき、ここまでジェネローゾ(心優しい)試飲会は昨今少なくなってきた。

この週は6つのモンテプルチャーノ。
3本がロッソで3本がノービレ。

なお、+の数は、+++で、よしOKの感じ、あとはそれ以下、それ以上。

Rosso di Montepulciano 2014 Poliziano ++(+)
濃いめの色で、想像通り甘い香りが引き立ち、モダンな仕上がり。
タンニンは結構感じ、余韻にほろ苦さが出ている。

Rosso di Montepulciano 2015 Avignonesi +++(+)
色は薄めのクラシックなサンジョヴェーゼの色合い。
香りにやや臭みがあるか。フルーツよりスパイス臭が勝る感じで、木製系の香りも混じる。酸味が綺麗で、タンニンが繊細、ほのかに残るほろ苦さが心地よく、余韻にスパイスの香り。
実に久々のアヴィニョネージ 。昔はよく飲んだというか、モンプルチャーのの代名詞だった。その後、いろいろ、特にモダン系が出てきて影が薄くなってしまったが、久々に飲むと、改めて良さを感じる。

Rosso di Montepulciano Prugnolo 2015 Boscarelli ++++
ややアルコールが強い感じがあるが、花、フレッシュなフルーツがきれいで、そこにバランス良くスパイスが重なる。ほどよく複雑性が出ている。
酸味はアヴィニョネージよりは少ないが、タンニンとのバランスが良い。余韻も満足。
ロッソだが、かなりしっかりた味わい。

Vino Nobile di Montepulciano 2013 La Braccesca +++
色が濃いめで、深みのある色合い。
香りは、良く熟した、またはコンフィ、またはアルコール漬けになったフルーツ。スパイスが加わるが、全体に重たい香り。
味わいは柔らかく、ボディがしっかり、アルコールの強さが出ている。タンニンは良いが余韻の長さがもっと欲しいところ。そして当然モダン、個人的にはモダンすぎ。

Vino Nobile di Montepulciano 2013 Avignonesi ++++
最初、かなり閉じている。スパイスに栗の香りが混じるような、全体に暗いイメージの太く重たい香り。かなりクラシック。
アルコールがやや強く、ボディがあり、タンニンと酸のバランスが良い。余韻の長さは良く、スパイスが最後に残る。

Vino Nobile di Montepulciano 2013 Boscarelli ++++(+)
バルサミコ、スパイス、タバコ、革、腐葉土など。
アタックが良く、酸味がきれい、タンニンは繊細で、ボディをうまく支えている。味わいの長さがあり、フィニッシュがかなり良い。

Scherzo 2015 Terra Quercus

2017-02-14 22:19:45 | Toscana トスカーナ
Sacherzo 2015 Terra Quercus

スケルツォはジョーダンの意味。



トスカーナに、シラーで有名なワイナリー、テニメンティ・ダレッサンドロがある。
トスカーナでシラーができるものかと思ったものだが、実は結構合っているらしく、ダレッサンドロのシラーは、長く、中部イタリアのワインのシンボル的存在の一つだった。
そのワイナリーと本当に関係があるのかはわからないが、いつも行くエノテカのマルコが、関係があると言うので買ってみたワイン。
確かに、経営者の苗字はダレッサンドロ。親戚筋かも知れない。

品種はカベルネ・ソーヴィニオン、カベルネ・フラン、メルロー、ヴィオニエ。
ヴィオニエが入っているところが面白い。

割と濃いめの真紅色。輝きがあっていい。
香りは、ワインらしいフルーツの香りと花の香りがすぐに立ち上がる。きれいに熟したサクランボ、ブラックチェリー、森の木の実からフレッシュな木苺まで。スパイス臭には程よい甘さがある。グラスを回すと、革、キナなどが出てくる。シンプルで複雑性には劣るが、強さは良い。
アタックは一瞬柔らかく、すぐに程よい酸味が全体を覆う感じ。もう少し重たいかと思ったが、酸味がきれいに出ているので重さを感じない。フレッシュなフルーツが余韻に残る。まずまずの長さ。++(+)

ただ、2−3杯と飲むと若干飽きてくる感はある。。。。。。
よく出来ているのだが。。。

ただ、名前がジョーダンとは面白い。