在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ヴィーニャ・ガッローネ 2003” オドアルディ

2007-08-28 03:55:45 | Calabria, Basilicata カラブリア他
"Vigna Garrone 2003" Odoardi -Calabria
オドアルディは、昔はそれほど良いワインを造っていたとは思わないが、今はすっかり良いワイナリーになった。ちょっと前まで、カラブリアを代表するワインと言えば、リブランディのグラヴェッロだったが、その地位はすっかり脅かされている。でも、グラヴェッロも捨てたものではないが。。(個人的には好きだし。)
さて、このところのガッローネはとても良い。品種は、カラブリアの土着品種ガリオッポ80%、ネレッロ・カプッチョ10%、カベルネ・フラン5%、カベルネ・ソーヴィニオン、メルロー5%となっている。つまり、カラブリアの味に国際品種のコショウを振ったという感じか。
まず色が非常にきれい。濃い目、深い色合いのルビー色である。ガリオッポは比較的色の薄い品種だが、何かトリック(良いブドウのみを使うか、少し干すか、サラッソsalassoをするか。。。)があるかも知れない。。(まあ、とてもきれいな色だから、あまり深く考えるのはやめよう。。)
香りは、バニラ、カラメル、そして、スミレ、ブルーベリー、プルーン、ブラックベリーなど、かなり複雑性を帯びている。そして、ブラッドオレンジ、タバコtabacco scuroなどに加え、緑がほんのり加わる。
味は、ボディがドンとあり、インパクトがある。そして、酸がきれい。フルーツの味が広がり、タンニンはしっかり、しかし質がとても良い。強さあり、持続性もかなりあり、全体的にとても良い。
カラブリアの肉料理に合わせるとぴったりだが、カラブリア以外の料理にも頻繁に合わせたい1本である。

感謝

2007-08-27 07:59:45 | もろもろ、つれづれ
8月は忙しいのだが、その合間に書いておいたブログをアップする。
書かなければリンク数は少ないが、書くとちゃんと見てくださる方がいる。
自分の独断と偏見のメモのようなものだが、そんなものでもやはり見てくださる方が多いというのは嬉しい。(写真もあまりないのにね。。。)
そこで、心からの感謝です。
Grazie grazie grazie e tanti baci a tutti

“ヴェルディッキオ・ディ・マテリカ 2004”ファットリア・ラ・モナチェスカ

2007-08-27 07:54:59 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
"Verdicchio di Matelica 2004” Fattoria La Monacesca –Marche
ヴェルディッキオはマルケ州を代表する土着品種である。国際品種があれだけイタリア全土で流行った時に、よく健闘した品種だと思う。幸い、好みの流行はイタリア土着品種に行くようになり、ヴェルディッキオにも再び輝かしいスポットがあたっている。
品種は当然、ヴェルディッキオ100%。
色はやや緑がかった黄色。濃い目で、黄金色に近い。緑がかった色はヴェルディッキオの特徴の一つである。
香りは、ミネラルが強い。また、よく熟した、また、少し酸化したとも言えるフルーツ臭も強い。リンゴの香りはレネッタ種mela renetta、パイナップルはフレッシュと言うより缶詰のもの、そして、花の香りも強い。香りの強さは良く、インパクトもあり、複雑性も程よくある。香草、白コショウなどの緑、スパイシーな香りが全体を引き立てている。
味は、インパクトが甘い。しかし、糖分ではなく、まろやかさから来ている。そして、すぐにヴェルディッキオに多い苦味が出てくる。しかし、これが良いのである。この心地よいほろ苦さは全く邪魔にならず、むしろ個性になっている。そして、白なのに程よいボディがあり、肉質polpaを充分感じる。アーモンド風の香りあり、全体に酸は抑えられて隠れている。ビターチョコと甘さがうまく絡む感じの後味。また、蒸留酒にも感じられる、やや酸化をおびたような感じも残る。
これで、酒屋価格10ユーロだから嬉しい。

8月は忙しい

2007-08-24 08:09:06 | もろもろ、つれづれ
8月はそれは忙しい。
仕事、アテンド、出張、もろもろに加えて、家族とバカンスという義務も加わる。
海とローマと仕事であちこち、それは忙しい。
海にいる時は、固定電話がないので携帯でメールをチェックする。それがちょっとでも調子が悪くなると、たちまち血の気が引き、真っ青になる。
仕事が続いている時も、時間がなくてなかなか接続ができない。
という状態だから、8月はなかなか記事アップができず、たまに家に帰った時、まとめてアップする。
しかし、巷はバカンス一色。8月に仕事をしようなんて輩は少ない。
(しかし、泥棒には書き入れ時なんだろう。とうとう泥棒に入られてしまったし。あ~悲しい。)
イタリアという国は、1年が11ヶ月+アルファなんだろうなぁ。。。
と、ちょっと愚痴でした。



EATALY 体験 トリノ

2007-08-24 07:56:16 | もろもろ、つれづれ
トリノのイータリーに行った。HPでチェックし、噂にも聞いてはいたが、凄いところだった。すっかりトリノの食品見本市的存在になったリンゴット・フィエラのすぐ近くにあり、ベルモット工場跡地と言う。その面影は、2階にベルモット美術館を併設しているところに見える。
さて、行く前は、どんなところか今ひとつ想像がつかなかったのだが、行ってみると、巨大な紀伊国屋のようと言えるのではと思う。(日本の紀伊国屋は久しく行っていないので、正しくないかもしれないが。)入ってすぐ、スローフードの書籍コーナーがあり、コンピューターが置かれ、自由に検索ができるようになっている。そして、左を見ると、普通のスーパーと一見変わらないレジが並ぶ。ここはスーパー?? 吹き抜けの明るい店内は、コーナー別になっている。肉、魚、野菜、チョコ、カフェ、パン、パスタ、オリーブオイルなどなど、スローフード推薦の食品が、解説と共に並ぶ。その数はものすごい。地下は、スローフードの保護食品と言えるプレシディオpresidioをやはり解説とともに展示、そして、ワインコーナー、ビールコーナーとなる。要はやっぱり高級スーパー?? トリノに住んでる訳ではないからそうたくさん買えない、買わなきゃつまらないじゃない、かと思いきや、これが見るだけで結構面白い。ガンベロ・ロッソで紹介されていた食品はあるし、簡単だがかなりの食品を網羅した解説はあるし、興味のあるところをちょっと見てると結構時間が過ぎる。そして、店内にはコーナー別に簡単に食べられるスタンドがいくつもある。今日は魚、肉、野菜、パスタなど、どれを中心に食べるかを決め、スタンドで本日のお勧めメニューを見る。お勧め以外にも頼めば作ってくれるものもあり、私たちは生簀から獲った極上オマールをグリルしてもらった。食前酒代わりのビールといい、このオマールといい、パスタといい、何気ないのにかなりの美味。素材が良い、の一言に尽きるのだろう。お昼になると、近くのサラリーマンがスタンドの席を占領し、和気藹々とおしゃべりしながらごく普通にランチをしている。こういう超高級スーパーがあって、トリノの人は幸せだぁ~と思った。うーん、私も将来はトリノに移住しようか。。

“バルベーラ・ダスティ・ヴァル・サルマッサ 2004”ラ・ジリバルディーナ

2007-08-24 07:53:01 | Piemonte ピエモンテ
“Barbera d’Asti Superiore Vigneti della Val Sarmassa 2004” La Giribaldina –Piemonte
トリノの郊外、丘を少し上がったところにあるレストランで飲んだ。8月のトリノは休みが多く、日曜日の夜でもあり、レストランを選ぶのに苦労したが、当たりだったと言える。
さて、せっかくトリノまで来て、よく知っているワインを飲むのではつまらない。良いレストランで適当に感じのよいウェイターがいて、テーブルに並べられているグラスは形、大きさとも申し分なく、これなら、特に「私が当店のソムリエです」という人がいなくてもお勧めを聞くには十分である。なるほど、小さなワイナリーのものというのを薦めてくれた。
バルベーラというと、その昔、酸味が強いので好きではなかった。初めて美味しいと思うバルベーラに出会ったのは、バートン・アンダーソン氏の試飲会だった。彼が選んだバルベーラを6種試飲し、こんなバルベーラがあるのかとびっくりした。バルベーラ=酸味が強いだけ、という概念が覆され、それ以来バルベーラはとても好きな品種の一つである。
色は、大変きれい。
香りは、森の木の実に鉄分ferroの香りが加わる。アルコールがやや立つ感じがある。緑の香りがあり、きれいだが、全体にややシンプルか。
味は、アルコールがやや強い。酸はバルベーラらしくきれいにある。タンニンの渋みがやや残る。味の強さは良く、持続性もまあまあ。
しかし、値段が安かった。レストランで10ユーロちょっと。この値段なら◎である。


“アシリア 2005” リブランディ

2007-08-24 07:51:39 | Calabria, Basilicata カラブリア他
“Asylia 2005” Librandi –Calabria
このところカラブリアづいている。カラブリアにいるのだから当たり前か。カラブリアのワインを他の都市で飲むのも良いが、やはりカラブリアのワインはカラブリアの海と空と空気が一番合う。しかし、そう言い始めたら、他のワインも全てそうである。しかし、やはりカラブリアにはカラブリアの、少し田舎っぽさが残るが、素直でまっすぐに情熱を語るようなワインが似合うと思う。
カラブリアでは最も知られたワイナリーであるリブランディの赤。DOCメリッサ・アシリア。品種はカラブリア土着のガリオッポ。
色はかなり薄い。ルビー色だが、さくら色に近い。南のワインだから、赤だから、色は濃いはずだ、重たいはずだ、と思うと間違いである。南のワインでも色の薄い品種はあるし、必ずしもボディがドーンとしているとは限らない。そして、ガリオッポは、色が薄いのだ。
香りは、ネギの香りがほんのりある。カラブリアにはトロペア産の甘くてとても美味しい赤玉ネギがあるが、そんな感じと長ネギ風の香り。そして、明るい色のサクランボ(ラヴェンナのサクランボ)、レッドベリー、野いちご、ブルーベリーなどの小さな森の木の実の香り、そして、ややメタリックな香りもある。メタリックなミネラル臭は緑の香りと混ざり、ミントの香りにもなり、サンブーカ(ニワトコ)の香り、しばらくすると馬の汗風の香りも出てくる。と書くとなんだか大変なワインと言う気がするが決してそうではない。これがこのワインの個性であって、否定するつもりは全くない。むしろ、とても好ましい。
味は、タンニンの渋みが少し残るのが気になる。南のワインなのに、酸はきれい。アルコールがやや強く感じ過ぎだが、ボディがあり、味の強さも良い。後味は最後消える感があるが、最後に残る渋みは決して嫌味ではない。

”バルベーラ・ダスティ カンプ・ドゥ・ルス 2004” コッポ

2007-08-17 06:47:14 | Piemonte ピエモンテ
"Barbera d'Asti Camp du Rouss 2004" Coppo -Piemonte
良い造り手である。生産量もほどほどで、品質が安定している。モダンで、モダンが嫌いな人にはややつまらない、物足りないかも知れないが、どのワインも程よい華やかさを持ち、一般に受け入れられやすい。
品種はバルベーラ100%。
色はルビー色がとてもきれいでつやが良い。
香りは、新革の香りとフルーツの香りがとてもよくマッチしている。ブルーベリーに、ほんの少し緑が加わる。スパイス臭、コショウ、タバコなどに加え、やや臭みがあり、アニマル臭を思わせる。また、ココアの香りが出てきそうな予感。
味は、まろやかでボディがある。バルベーラ特有の酸はあるが、強すぎず、出しゃばり過ぎず、むしろまろやかさに隠れている感じ。バルベーラの酸が苦手と言う人でも十分いけそう。味の強さ良く、後味も長い。フルーツがきれいで、よくできたワイン。そこがつまらない、と言えなくはないが、安定したレベルの高さを求めたい時には、◎。値段もほどほどで嬉しい。

”グイダルベルト 2003” テヌータ・サン・グイド

2007-08-12 20:09:50 | Toscana トスカーナ
 “Guidalberto 2003” Tenuta San Guido –Toscana
やや平凡だが、グイダルベルトを飲んだ。サッシカイアを造っているテヌータ・サン・グイドのセカンドワインである。長いことワイナリーの趣旨としてサッシカイアしか造っていなかったが、セカンドワイン、そして、今はサードワイン(イル・ディフェーゼ)もリリースしてしている。サードワインはまだ安いが、グイダルベルトは最初は安かったのに、今ではかなりの高値になっている。
さて、2003年。それはそれは暑い年だった。
色はとても良い。まだ全体はルビー色を帯びていて、つやも良い。
香りにはスパイス臭が出ている。ブロンドタバコtabacco biondo、コショウなどの他、サクランボ、プルーン、森の木の実のコンフィがある。そして、ややアニマル臭があり、サッシカイアファンに怒られてしまうかもしれないが、ネギ、チーズ、そしてしなちく風の香りもある。まあ、気のせいということにしておこう。
味は、さすが、グイダルベルト、インパクトがしっかり印象的である。強さ有り、ボディが感じられ、中部のワインらしくしっかりした造りで、アルコールが強い。森の木の実が広がり、タンニンが感じられ、酸もまあきれい。後味も長く、優等生的。

”ポルピチェッロ 2001” オドアルディ

2007-08-12 20:01:06 | Calabria, Basilicata カラブリア他
“Polpicello 2001” Odoardi -Calabria
前述のカストロヴィッラリのロカンダ・ディ・アリアで、最初に「ジュリオ・フェラーリ1992」から始めた為、あとを持たせるのに苦労した。せっかくカラブリアにいて、カラブリアのワインを飲みたいというところ、ついつい希少価値的な方へほろっと浮気してしまったものだから、始末が悪い。人数が多かったので、ジュリオ・フェラーリと赤の間に白を挟み、カラブリアを代表するリブランディの白「エフェソ」(個人的には思い出多い、大好きな1本)とした。洗練された都会の美女から、可憐とは言え、そこは田舎の美女になって、舌に戸惑いはあるもの、ここはカラブリア、やはり、浮気は1度でやめておこう。さて、赤。ピヌッチョ氏、カラブリア在のS氏と共に検討し、カラブリアのワインにしてはめちゃくちゃ高かったけれど、私も初体験のオドアルディのワインとなった。ブレンドしてはいるが、その品種は秘密とのこと。まだリリースされて間もない、新ワインである。(最近はどこもかしこも、新しいワインを出すのが流行っている。。)
色は、かなり濃い。若々しさを感じさせるルビー色。カラブリアのワインのイメージにぴったりである。
香りは、革、それも新革の香りがやや、そして、ブルーベリー、ブラックベリー、プルーンのコンフィの香りがある。さらに、緑の香り。土着品種が緑っぽいのか、カベルネが入って強く出ているのかも知れない。ミントの葉とサンブーカ(ニワトコ)のくささがやや混じった感じ。他には土の香り、そして、南のワインらしくアルコールが立つ。
味は、タンニンの渋みがやや強いがワインが若いからしょうがない。タンニンの質は決して悪くない。酸はあるがタンニンにやや隠れ、ボディ有り、味の強さ良く、程よい長さがあり、革とやや緑の香りが後味に残る。
残念ながらワイン後進国と言われるカラブリアだが、少しずつ良くなっているのが見えるのは嬉しいことだ。

”ジュリオ・フェラーリ 1992” フェラーリ

2007-08-08 17:49:42 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
 "Giulio Ferrari Riserva del Fondatore 1992" Ferrari -Trentino
カラブリア州北部、カストロヴィッラリCastrovillariというところに、知る人ぞ知るレストランがある。名前はロカンダ・ディ・アリアLocanda di Alia。平屋の建物で、敷地の中に、レストラン、小さなプールに続いて、奥の離れに15室程度の宿がある。部屋はシンプルだが、内装がみんな違い、いかにもイタリアらしい感じだ。他には特に何もない、誰も訪れることがないような田舎にあるのに、ピヌッチョ氏のこのレストランがあるおかげで、イタリア人以外にも世界中からグルメが訪れる。また、それだけの価値のあるところである。
さて、ワインリストは、数ではなく質がとても良く、ジュリオ・フェラーリの1992年があった。ただのフェラーリではなく、フェラーリのトップである。値段が安くてびっくりで、さすが、カラブリア。この値段では絶対に酒屋で買うこともできないのに、これだけのレストランで質の良い料理とともに飲めるというのは、ワイン好きには至福としか言えない。
品種はシャルドネ100%。
15年を経ているので、色は当然濃い。つやがきれいで、泡の立ち方も決して衰えてはいない。大変良いヴィンテージであり、今が最高のコンディションと言っても良いと思う。やはり、こういうワイン(スプマンテ)を若いうちに飲んでしまうのは、実にもったいないのだ。
香りは、トースト臭、パンの耳がすぐに感じられ、ほのかにカラメル、そして、良く熟した~シロップ着けになった柑橘の香りがきれい。他に、ナッツ、バターの香りも混じる。若いスプマンテには絶対にない香りである。
味は、酸がまろやかさに抑えられた感じ。実に堂々としている。白なのに、スプマンテなのにボディがあり、タンニンをほのかに感じるよう。トースト、木、カラメルが余韻にとてもきれいに残る。
あ~幸せ、でした。

”ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ 2006” カピケーラ

2007-08-07 08:19:07 | Sardegna サルデニア
"Vermentino di Gallura Vigna 'Ngena 2006" Capichera -Sardegna
個人的に非常に好きなワイン。それぞれのワインにはさまざまな思い出あるが、思い出多いワインの1本でもある。
ワイナリーは、サルデニア北西部、世界のお金持ちが訪れるポルト・チェルボ近辺にある。品種は名前の通りヴェルメンティーノ100%。
色は程よい濃さ。つやがあり、大変きれい。
香りは、すぐにバニラの香り、そして、しっかりした柑橘の香りが混じる。バニラはほのかにカラメルの香りにもなる。柑橘の中にも緑の香り、ミネラル臭があり、サルデニアのヴェルメンティーノに必ずと言ってよいほどある浜辺の緑の草むらMacchia mediterraneaの香りが混じる。他に、サルヴィア、ミント。
サルデニアのワインらしくボディがあり、酸味が程よく、味の強さあり、持続性よし、カラメルっぽい香りも残り、香りとの共通性が大いにあり。
ワイナリーは、赤ワイン1種、白を3種リリースしている。うち、1種は遅い収穫vendemmia tardivaで造ったもの。このワインは一番手ごろな値段の飲みやすいもの。好きなワインはついつい贔屓になってしまうが、それ抜いても実に良いワインである。

”ポミーノ・ビアンコ” フレスコバルディ

2007-08-03 05:00:10 | Toscana トスカーナ
"Pomino Bianco" Frescobaldi -Toscana
トスカーナ料理店で、始めるのにトスカーナの白ワインを、ということで選んだので、数少ない中から何気なく選んだ為、ヴィンテージを忘れてしまった。でも、おそらく2005年だったと思う。
フレスコバルディはポミーノを何種類か出しているが、一番ベースのお手頃な値段のもの。
シャルドネとピノ・ビアンコのブレンド。トスカーナの白と言ったら、なんと言ってもシャルドネだが(もちろん他の土着品種もあるが、シャルドネのイメージが強い。強すぎるくらいだと思う。)それにピノ・ビアンコを混ぜている。ピノ・ビアンコは、その昔、シャルドネとずいぶん混同、誤解されていたので、そういう点では、比較的似ているのではないかと思う。もちろん全く違う品種であるが、味、香りが大きくかけ離れた品種ではないと思う。
色はかなり濃い。大変つやがあり、黄金色に近い、かなりきれいな色をしている。さすが、フレスコバルディ。どういうワインが一般に受けるのかちゃんと学習しているような気がする。なるほど、この色を見ただけで、一般的には、これは良いワインのはずだ、というイメージがインプットされてしまう。
香りは、最初、きれいに緑の香り(藁、芝)、花の香り、そして、柑橘系がきれいで、強さがある。しばらくすると、樽の香りが出てくる。そう、一番お手頃のものと言っても、ステンレスとバリックで熟成させてある。個人的には、こういうお手頃ワインは、ステンレスだけですっきりさわやかに造って欲しいのもだが、樽の香りが少し入ると一般に受けるのは確実である。しばらくすると、樽香がやや鼻に付いてくるが、そんなことはどうでも良い。(正確には、どうでも良くなる。。)
味は、まろやか。バリックだから、まあ、こんな感じ。フルーツの香りが広がり、酸がやや抑えられ、飲みやすい。強さ良し、樽香が後味にほんのり残り、よく言えば心地よく、または、ややしつこい。。でも、品質と値段のバランスは、とても良く、さすが、フレスコバルディでした。

”ブルーノ・ディ・ロッカ 2000” ヴェッキエ・テッレ・ディ・モンテフィリ

2007-08-02 08:31:34 | Toscana トスカーナ
 "Bruno di Rocca 2000" Vecchie Terre di Montefili -Toscana
ローマのシチリア通りにある某有名+老舗トスカーナ料理のレストランに行った。ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナが美味しいところである。
嬉しいことに「今月のお勧めワイン」が赤、白共に数種用意され、良いワインがお得な価格で提供されている。ちょっとヴィンテージがいって在庫が少なくなり、早くはきたいワインであるかも知れないが、良く見るととても良い物がある。その中の一つにこのワインがあった。
スーパータスカンは、最初「サッシカイア」により、国際的品種を使うことのみで始まったが、その後、国際的品種と地元の品種を混ぜるようにもなった。このワインは後者のタイプであり、カベルネ・ソーヴィニオンとサンジョヴェーゼのブレンドである。
ワイナリーは、グレーヴェ・イン・キャンティにあり、キャンティも造るが、このワインと、サンジョヴェーゼ100%で造った「アンフィテアトロ」が有名である。なお、トスカーナで有名なエノロゴ、ヴィットリオ・フィオレ氏の作品でもある。
色は、かなり濃い目のルビー色。十分つやのある魅力的な色。ガーネットはまだほとんど出ていないようである。(レストランだから、時に良く見えない。。)
香りは、アニマル臭が出ているがまだ強くない。他に森の木の実のコンフィ、タバコなど。アルコールがしっかり上がるが、嫌味ではない。広がりがあり、強さ、複雑性を持った心地よい香り、ワインらしい香りである。
味も、まろやかさがきれいに出ている。タンニンがやや落ち着き、酸味とのバランスが程よくとれ、インパクトがとても良い。味の強さも良く、印象的でもあり、後味がきれいに残る。
熟成状態がとても良く、枯れた感じが好みであれば、あと5年くらい置いておいても良いのではないかと思う。バランスのとれたワインが好きなら、ちょうど飲み頃。レストランとしては、やや古くなったヴィンテージものをはきたいと思うのかも知れないが、こういうオフェルタは大変嬉しいものである。