在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Ciro Aris 2014 Arcuri Sergio

2018-01-29 19:10:34 | Calabria, Basilicata カラブリア他
Ciro Aris 2014 Arcuri Sergio
トリプルA




カラブリアのワインらしくない、が本音。

カラブリアのワインが悪いわけではないが、まだまだエレガントなワインが少ない。(と思っていた)

田舎っぽさの残るワインがどうしても多い。(と思っていた)

たまにちょっといいと思うのがあっても例外。(と思っていた)

確かにこのワインは例外なのであるが、あれー、カラブリアにトリプルAのワインがあるんだー



トリプルAは、
Agricoltori(農業従事者)
Artigiani(工芸者)
Artisti(芸術家)

の頭文字3つをとったもの。

つまり、オーナー自らがワインを作品同様に精魂込めて造っている(名ばかりのオーナー、ワイン造りは任せていると言うオーナーも多い)ということが条件。

トリプルAのワインは、たいていシールが貼ってある。
自慢そうに貼っているが、これは自慢してくれていい。
ただの自然派ワインとちょっと一線を画すように、ちょっと違うワインと言っても過言ではないからである。




インパクトがカラブリアのワインらしくない。
そして、エレガント、品が良い。
もちろん、すぐに、自然派ワインだとわかる。
還元臭、アニマル臭、やや臭みがあり、しかしそれほど強くはなく、これらの香りが落ち着いてくると、花の香り、フルーツ、スパイス、
程よい強さで続く。長くというのではなく、しばらくたっても、という意味で、若干安定感がありすぎというか、変化が乏しいわけだが、香りがあまり変化せずに続く。
アタックは優しく、タンニンがやや苦く、酸に覆いかぶさる感じ、塩味を隠すのであるが、程よく長く続く。++++

チロ、ガリオッポ100%。

サンジョヴェーゼ、ヴィットリオ・フィオレによると 2 Il Carbonaione ed altri

2018-01-27 10:44:56 | Toscana トスカーナ
Il Sangiovese secondo Vittorio Fiore 2
イル・カルボナイオーネ 2014 2009 2005 他

Triacca-Fattoria Madonnina (Greve in Chianti)
Vino Nobile di Montepulciano Poderuccio 2014
Chianti Classico Riserva 2013

Podere Poggio Scalette (Greve in Chianti)
Il Carbonaione 2014
Il Carbonaione 2009
Il Carbonaione 2005

La Gerla (Montepulciano)
Birba 2012
Brunello di Montalcino 2012
Brunello di Montalcino Riserva gli Angeli 2010




先日出席した、醸造家兼ポッジョ・スカレッテのオーナーのヴィットリオ・フィオレ氏出席の試飲会。
イル・カルボナイオーネのミニ縦のみがあったので行った、というもの。


以下、試飲順。

Triacca-Fattoria Madonnina (Greve in Chianti) が2種

Vino Nobile di Montepulciano Poderuccio 2014
同じワイナリーのものなのに、キャンティとヴィーノ・ノービレの試飲の順番が違うのではないか、と一瞬思う人もいるだろうが、キャンティがかなり強いタイプなので、これで正解。

品種はサンジョヴェーゼ100%だそう。
ノービレで、細い、エレガントなタイプ。
色薄め、フルーツ、チェリー(マラスカ)、花の香り、線香風の香り、わずかカフェが、全体に細くでている。
香りと味わいが全然違うワインが意外と多いのだが、これは同じ。
アタックが綺麗に入り、ボディはほどほど、酸が綺麗に出て、タンニンは細く、比較的長く続く。余韻にフルーツが残り、重すぎず、悪くない。
かしこまらず、ふらっと飲めるノービレ。個人的には好き。+++(+)

Chianti Classico Riserva 2013
がらっと変わって、こちらは甘い。もちろん香りの甘さである。
コンフィなど、ひたすら甘い感じに、甘いスパイス、カカオがややほろ苦くバランスをとっている。
アタックはややきつく重たい感じ。すぐに樽香が出てきて、酸がややそれを覆う。
持続性は悪くないが、余韻にフルーツ、全体に単純。
サラッソ(血抜き)をしているということだが、色も濃く、個人的に好きなキャンティのタイプではない。もちろん、こういうタイプが好きなら問題ない。+++

Podere Poggio Scalette (Greve in Chianti) が縦のみで3ヴィンテージ。

Il Carbonaione 2014
品種はサンジョヴェーゼ100%。当然のごとく。
というのも、白ぶどうを混ぜたくなくて、サンジョヴェーゼで良いワインを造りたかった、というのが趣旨なので当然。

2014年とはいえ、さすが、香りが強く、複雑。
ただし、樽香が強い。そこで、今ではこういうタイプは好きではない、という人もいると思う。
しかし、これだけの広がりが綺麗に出ているのは、やはりさすが。
色は濃く、甘さが心地よく、奥行きがあり、しかし、強さだけでなく、繊細な面も見せる。
アタックが素晴らしく、すぐに広がるが、エレガントな広がり。酸がバランス良く、タンニンはビロードのよう、余韻が長く、とても心地よい。+++++

Il Carbonaione 2009
素晴らしくバランスが良い。若干の熟成香、樽香、チョコ、カカオなどが混じり、それらが、ゆっくりと、また堂々と出てきて、風格を感じる。
アタックはこれまた素晴らしく、全体のバランスが見事。
まだまだもっと持つとはいえ、今の状態ですでにパーフェクト。++++++

Il Carbonaione 2005
これは、残念ながらあまりコンディションの良くないボトルだった。
リコリース、カラメルなどが、しばらくしてやっと出てくる感じ。
微妙にコルクがあるか、ないか。。。。。という感じもした。

La Gerla (Montepulciano) が3種。
なお、La Gerla からは生産者が出席。

Birba 2012
ロッソ・ディ・モンタルチーノではなく、また、格下げということではなく造ったワインだそう。
香りにも酸味が出ている、モンタルチーノのワインにしては軽やかなタイプ。
モンテルチーノの地域で、ロッソとは違う、酸味のある、軽やかで飲みやすいタイプを造りたかったそうで、味わいにも酸味が強調され、やや全体のバランスが悪いような気もする。+++

Brunello di Montalcino 2012
フルーツ、スパイス、革など、クラシックなブルネッロの香りが広がる。深さがあり、香りのバランスがとても良く、全体に綺麗。
ボディは申し分なく、タンニンは繊細、酸が全体を支え、バランスをとり、余韻は長く、フルーツがフィニッシュに綺麗に残る。+++++

Brunello di Montalcino Riserva gli Angeli 2010
一瞬、ソーヴィニオンを思わせる、米ぬか風の香りを感じる。もちろん赤なので不自然ではあるが、ユーカリのようなすっとする香りをふっと感じるところあたりからきていると思う。鉄分の香りもある。
タンニンが程よくまろやかで、太さがあり、堂々としたブルネッロ。++++(+)


サンジョヴェーゼ、ヴィットリオ・フィオレによると

2018-01-26 18:02:23 | Toscana トスカーナ
Il Sangiovese secondo Vittorio Fiore



久々に、ある団体が主催する試飲会に顔を出した。
以前は町の中心にある高級ホテルの小さな部屋(イベント会場)を借りてやっていたのだが、その部屋を改装することになり、もう値段が合わなくなったのだと思う。

その後、場所が変わって一度行ったきり、その後は行っていなかったので、久々。

その後行かなかったのは、場所が変わって、サービスが大きく低下したから。
狭い、上階の騒音がうるさい、などなど結構たくさん。

今回も、そのあたりはあまり変わらず、そして、グラスが汚いのには閉口したが、我慢我慢。。。。。
グラスは、食器洗い機から出して、そのまま磨いてない。
うーーーん、こういうところ、どーせ試飲会だし。。。と考えているのか、とても残念。

それにしても、不満多しの試飲会になぜ行く気になったか。

それは、ヴィットリオ・フィオレ氏の出席があったからである。

ヴィットリオ・フィオレ氏は、イタリアでも有名な醸造家の一人。
幾つかのワイナリーのコンサルタントをしているが、それだけではなく、自身のワイナリーを持っている。
彼の造るワイン、イル・カルボナイオーネは昔から有名だが、そのワインのミニの縦のみがあったのが、行く気になった理由。

ワイナリーの人の話は、本当にワインを造っているオーナーか、人に任せているだけのオーナーか(笑)、営業担当か、で、話の内容が違い、極端に面白いときと、極端に面白くないとき(涙〜)がある。

しかし、醸造家の話は、大抵いつも面白い。

今回もヴィットリオ・フィオレ氏が何を話すかと思ったら、サンジョヴェーゼ、キャンティの歴史の話を長々と。
わかっている内容、もう何度も聞いている(教わっているという意味)とはいえ、実際にその渦の中にいた人間が自分の経験に基づき話すのが、非常に興味深い。

グラスは汚かったが(涙)行ってよかった。

ワインは3社、合計8つ。全部赤ワイン。
縦のみはヴィットリオ・フィオレ氏のワイナリー、テヌータ・ポッジョ・スカレッテのイル・カルボナイオーネのみ。(2014年、2009年、2005年)
あとは、ヴィーノ・ノービレ、キャンティ、ブルネッロなど。

ワインのメモは次回に続く。

なお、この団体の試飲会で嬉しいのは、たまにこうやって、貴重な試飲会をオーガナイスすることと、台紙にワイナリー、ワインの名前、ヴィンテージが印刷されていること。
これはわかりやすくて本当に嬉しいのだが、グラスは。。。。。ちゃんと磨いてねー


Alto Piemonte 2 (セシア川右岸)DOC Lessona, Bramaterra, Gattinara(DOCG), Coste della Sesia の規定

2018-01-19 14:40:05 | イタリア・ワインABC
アルト・ピエモンテ 2
Lessona, Bramaterra, Gattinara(DOCG), Coste della Sesia DOCの規定



アルト・ピエモンテの続き。
前回はセシア川の左岸、つまり地図で右側。(川は北から南に流れている)

もう一度地図を見ると、真ん中にセシア川。
(セージアと発音するかも?イタリアのSはスだったり、ズだったり、ちなみにZもズだったり、ツだったり。。。)

川の(地図上の)右側、ノヴァーラ県は、ボーカ、ゲンメ、スィッツァーノ、ファーラが縦に仲良く並んでいる。

川の(地図上の)左側、こちらはヴェルチェッリ県とビエッラ県。
横に、3つのDOCが並んでいる感じ。
西から東に、以下。

Lessona DOC レッソーナ
Bramaterra DOC ブラマテッラ
Gattinara DOCG ガッティナーラ

Coste della Sesia DOC コスタ・デッラ・セシア はこの辺りを含むようにして範囲が広い

ガッティナーラは、ヴェルチェッリ県、レッソーナはビエッラ県、間に位置するブラマテッラと範囲が広いコステ・デッラ・セシアはヴェルチェッリ県とビエッラ県となる。




1。一番右に位置する GATTINARA DOCGから

Gattinara, Gattinara Riserva、それぞれ畑名入り、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 90-100%
Vespolina, Uva Rara(Bonaria di Gattinara) 10%まで

Gattinara 35ヶ月の熟成(うち24ヶ月が木樽)最低12、5%アルコール
Gattinara Riserva 47ヶ月(36ヶ月)13%

2。中間に位置する BRAMATERRA DOC

Bramaterra, Bramaterra Riserva、それぞれ畑名入り、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 50-80%
Croatina 30%まで
Vespolina, Uva Rara(Bonaria novarese) 20%まで

Bramaterra 22ヶ月の熟成(うち18ヶ月が木樽)最低12%アルコール 
Bramaterra Riserva 34ヶ月(24ヶ月)12%


3。一番左に位置する LESSONA DOC

Lesiona, Lessona Riserva, それぞれ畑名入り、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 85-100%
Vespolina, Uva Rara(Bonaria novarese) 15%まで

Lessona 22ヶ月の熟成(うち12ヶ月が木樽)最低12%アルコール 
Lessona Riserva 46ヶ月(30ヶ月)12%


4。地域の広い COSTE DELLA SESIA DOC

赤、ロゼ、白、Nebbiolo または Spanna, Croatina, Vespolinaがある。

Coste della Sesia 赤、ロゼ
品種は、
Nebbiolo(Spanna) 50%以上
その他の赤 50%
アルコール度 11%以上

Coste della Sesia Nebbiolo または Spanna
品種は、
Nebbiolo 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Coste della Sesia Vespolina
品種は、
Vespolina 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Coste della Sesia Croatina
品種は、
Croatina 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Coste della Sesia 白
品種は、
Erbaluce 100%
アルコール度 11%以上



以上、セシア川の左岸と右岸に分けたが、値域としてはそれほど広くない値域に関わらず、土質に大きな違いが見られる。
そして、品種、熟成期間もかなり違う。

品種の基本はネッビオーロ(地元ではスパンナと呼ばれる)だが、そのパーセンテージも大きく違い、ネッビオーロ100%では造れないものも多い。
そして、多くに、ヴェスポリーナ、ウーヴァ・ラーラ、場合によってクロアティーナが ブレンドされる。

また熟成期間が全体に長く、木樽熟成の期間も長め。

なお、ガッティナーラとゲンメはDOCGなので、他より知名度が頭一つ出ているが、その分値段も張ってくる。(特にガッティナーラは熟成期間も長いが、昔から有名なこともあり、高い)
その他のDOCは、まだ値段が比較的良心的なものが多いのが嬉しい。

なお、前回のセシア川左岸で、間違い、タイプミスなどがあったので修正。


イタリア映画の紹介 The Place di Paolo Veronese 「いつもの場所」

2018-01-18 20:17:25 | 何故か突然イタリア映画
The Place 「いつもの場所」
監督 パオロ・ジェノヴェーゼ



前作、Perfetti Sconosciuti が大評判になったパオロ・ジェノヴェーぜ監督の作品。
直訳では「完璧な他人」となるのだが、日本では「おとなの事情」のタイトルで上映された。(うーーん、タイトルとしてはまあまあのような気がする。。)
各方面で賞を取った上に、リメイク版の制作企画もあり、劇場でも上映できる内容で、これからも話題に乗り続けるだろう。
(ちょっと面白いので、まだ見てない人はぜひどうぞ)

前作は登場人物7人、こちらは、1人+9人+1人の合計11人で、何人かの女優俳優は被っている。

そう、監督の第一声が、「「おとなの事情」とは全く違う作品を作りたかった。」


今回は女優の一人もいらした


「おとなの事情」が相当話題になっただけに、作る側も見る側も比較しないではいられない。
あまり意識はしなかった、ということのようだが、実は、「無意識的には」かなり意識していたのではないかと想像した。

「おとなの事情」のカギが携帯だとすると、こちらは「手帳」。

日本で手帳というと、薄っぺらで小さなものをイメージするが、こちらの手帳は大きく厚い。
学校での連絡帳を兼ねていて、小学校からみんな大きな手帳を持っている。
日記ではないが、細かいことまで書き込み、今でこそ携帯が取って代わりつつあるとはいえ、少し前まで、ビジネスマンの誰もがこんな感じの大きな手帳を持っていた。

これを「男」が常に持っている。
いつもの「場所」(the Place)、いつもの席、手帳が常に手元にある。(なお、携帯は持っていない)

さて、ミステリアスな男の元を訪れる彼のクライアントは8人(途中で増えて+1人)。
彼らの願い(というより欲望)を叶えるには男のいう事を実行しないといけない。
絶対に実行できないことではないが、修道女に妊娠しなさい、強盗をしなさい、爆弾をバールに仕掛けなさい、など、さまざま。

思ったよりテンポが早く、彼らの欲望、思惑、行動が交錯する。(こういうところはコメディ)

男はメモを手帳に挟む。
話を手帳に書き込む。
常に手帳をパラパラ。

ところで、一つ話が終わるごとに、男はメモを燃やす。
これがかなり効果的なのだが、これは偶然だそう。
ある時、主役のマスタンドレアが、撮影の合間にアメの紙を燃やし、効果が非常に面白かったので採用したとのこと。
ところで、今は、イタリアでは、室内では完全に禁煙になっているので、テーブルに灰皿が置かれているのはちょっとご愛嬌。

映画としては、この場所だけ。
どの女優俳優も、映るのはほとんど上半身のみ。
演技としてかなり難しいと思う。
一人1日+αの短期間で撮影されたそうだが、本当にそれだけ。
フラッシュバックの撮影も何もなく、クライエントが語るストーリーのみ。
でも、そのストーリーにのめり込んでいく。

なお、原作は、アメリカでテレビシリーズとして放送された「The Booth at the End」だそうで、そいういう意味では、アメリカ人にとってはリメイク版となるかも。

男を演じるマスタンドレアが素晴らしい演技、役柄ピッタリなのだが、もう一人、とても良い役柄なのが、このバールで働くアンジェラ。
彼女だけがこの映画の中で異質な存在。

最後は。。。見てのお楽しみ。
絶対に日本でも上映されるだろう。

なお、ちょっと気になるこのカフェ・レストランの場所は、サン・ジョヴァンニ近く、ガリア通りのカフェ。
あれ〜、かなり近くに住んでいたことがある。
が、 入ったことはない。

ローマ中、結構回って、最適の場所を探すのには結構苦労した、とのこと。
もちろん、カフェの名前は全然違ったのだが、今はThe Placeと改名したそう。
そうだよねー(笑)

一度、一番奥のあの席に行かなきゃ。
手帳を持って。

Alto Piemonte (セシア川左岸) DOC Boca, Ghemme(DOCG), Sizzano, Fara e Colline Novaresi 規定

2018-01-17 23:00:01 | イタリア・ワインABC
アルト・ピエモンテ (Riva sinistra della Fiume Sesia セシア川左岸)
BOCA, GHEMME(DOCG), SIZZANO, FARA, COLLINA NOVARESI DOCの規定




ワインの良い生産地には割と川が流れているもの。

海もいいが、気候が穏やか、温暖になりすぎ。
湖も同じく、しかし、緯度が高い場合など、寒い気候を緩和してくれる。
そして、川。同じく、寒く厳しい気候を緩和してくれ、程よい湿気をもたらし、ぶどうの栽培に良い作用をもたらすことが多い。

アルト・ピエモンテにはセシア川Fiume Sesiaが流れている。
140キロの長さの川で、北から、つまりアルプスのモンテ・ローザの氷河から、ほぼ南へ一直線という感じで、ポー川に流れ込む。

そのセシア川左岸(北から南に流れるので、地図でいうと川の右側)をみてみる。

ピエモンテ州のノヴァーラ県には5つのDOCがある。
北から南へ、川に沿ってほぼ並んでいるわけではないが、綺麗に南北に並んでいるような位置関係。

Boca DOC  ボーカ
Ghemme DOCG  ゲンメ
Sizzano DOC スィッツァーノ
Fara DOC ファーラ

なお、Collina Novaresi DOCは地域が広い。






1。一番北に位置する BOCA DOC

Boca, Boca Riserva、それぞれ畑名入り、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 70-90%
Vespolina, Uva Rara(Bonarda novarese) 10-30%

Boca 34ヶ月の熟成(うち18ヶ月が木樽)最低12%アルコール 
Boca Riserva 46ヶ月(24ヶ月)12%(畑名入りは12、5%)



2。次に北に位置する GHEMME DOCG

Ghemme, Ghemme Riserva、それぞれ畑名入り、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 85%以上
Vespolina, Uva Rara (Bonarda novarese) 15%まで

Ghemme 34ヶ月の熟成(うち18ヶ月が木樽)+6ヶ月以上のボトル熟成 最低12%アルコール 
Ghemme Riserva 46ヶ月(24ヶ月)+6ヶ月 12、5%(畑名入りは12、5%)



3。次は SIZZANO DOC

Sizzano, Sizzano Riserva、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 50-70%
Vespolina, Uva Rara (Bonarda novarese) 30-50%
その他の赤 10&まで

Sizzano 22ヶ月の熟成(うち16ヶ月が木樽)最低12%アルコール 
Sizzano Riserva 34ヶ月(24ヶ月)12%



4。一番南に位置する FARA DOC

Fara, Fara Riserva、がある。

品種は、
Nebbiolo(Spanna) 50-70%
Vespolina, Uva Rara (Bonarda novarese) 50%まで
その他の赤 10%まで

Fara 22ヶ月の熟成(うち12ヶ月が木樽)最低12%アルコール 
Fara Riserva 34ヶ月(20ヶ月)12、5%



5。最後に COLLINE NOVARESI DOC

赤、白、ロゼ、ノヴェッロ、Nebbiolo(Spanna), Uva Rara(Bonaria Novarese), Barbera, Vespolina, Croatina、がある。

Collina Novaresi 赤、ロゼ、ノヴェッロ
品種は、
Nebbiolo(Spanna) 50%以上
その他の赤 50%まで
アルコール度 11%以上

Collina Novaresi Vespolina
品種は、
Vespolina 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Collina Novaresi Nebbiolo(Spanna)
品種は、
Nebbiolo 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Collina Novaresi Uva Rara(Bonaria novarese)
品種は、
Uva Rara 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Collina Novaresi Croatina
品種は、
Croatina 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Collina Novaresi Barbera
品種は、
Barbera 85%以上
その他の赤 15%まで
アルコール度 11%以上(畑名入り11、5%)

Collina Novaresi 白
品種は、
Erbaluce 100%
アルコール度 11%以上



次はセシア川の右岸。。。。。








Alto Piemonte アルト・ピエモンテ

2018-01-17 12:26:55 | イタリア・ワインABC
Alto Piemonte 試飲会




アルト・ピエモンテ。

ピエモンテというと、ランゲ地方が世界遺産になり、イタリアワインもすっかり日本に浸透し、バローロやバルバレスコが知られてくるようになると、だいぶ日本人にもお馴染みになってきた。

ピエモンテ>>ランゲ>>バローロ、バルバレスコ。。。

この構図はこれでいいのだが、ピエモンテのワインはこれだけではない。

それは、白ワインもある、ということもあるが、ランゲ地方を外れたところにもとても良いワインがある、ということである。

バローロやバルバレスコはハレの日のワイン。

高級感があり(実際に高級)、重たく(注:べったり重たいというのではない)、タンニンの存在感、北のワインらしい酸味、つまり、ちょっと開けて飲もー、というワインではない。

しかし、ランゲ地方、同じ品種のネッビオーロでも、ネッビオーロ(ワイン名の意味)となると、ぐっと飲みやすくなるし、それが、アルト・ピエモンテの物になると、もっと飲みやすくなる。

場所はランゲ地方よりもう少し北、一番北にはアルプスが控えている辺り。

品種はネッビオーロ以外に(ちなみに、この地方ではスパンナと呼ばれる)、ヴェスポリーナ、ウーヴァ・ラーラを一般にブレンドし、色が薄く、軽め、酸味がキリッとワインを引き締め、タンニンが細く繊細なワインとなる。

ワインは、最も有名なのがガッティナーラとゲンメ。
しかし、そのほか、今はDOCが増えていることもあり、多くのDOCワインを生産している。



今回の試飲会はピエモンテの4つの県の生産者からなっている協会から20社程度が参加。
かなり盛況。

アルト・ピエモンテワインのファンとしては、
ネッビオーロはバローロとバルバレスコだけではない
ピエモンテのワインはランゲ地方だけではない
というのが証明されたようでとても嬉しい。

もう少し詳しい地域の説明や、DOCワインに関してはまた時間があるときに。。。。。

ウェブで見つけて、とてもよくできているので拝借。(怒られませんように。。)


試飲会でなんとなく







Le Pergole Torte 2004 Montevertine

2018-01-16 20:49:03 | Toscana トスカーナ
Le Pergole Torte 2004 Montevertine



いつ開けよう、と機会を失っているワインがゴロゴロ。
もうこうなったら、開けちゃう。

一つ年を取って悲しい(涙)日の景気づけ。
もちろんこれ以外にもいっぱい飲んだが。。。。(笑)



まだかなり濃いめの色が残っている。
フチが完全にガーネットかそれを超えているが、全体の色合いはまだ綺麗なガーネット。
13年は経っているので、熟成香が立つ。
若干のアニマル臭。
それに慣れると、次々に香りが出てくる。
フルーツのコンフィ、バルサム臭、タバコ、革、スパイス、腐葉土、カフェ。。。
程よい強さ、広がり、そして、長さがある。
シルクのような柔らかさを感じさせるアタック、しっかりした味わいは残り、ボディもある程度あり。。。そして、酸味が広がる。タンニンは滑らかながら、存在感を失っていない。そして、綺麗に長く続く余韻。

さすが、ペルゴレトルテ。+++++(+)

イタリア映画の紹介 Maria per Roma di Karen Di Porto 「マリア、ローマ、ベアと一緒」(って感じのタイトル)

2018-01-15 00:46:57 | 何故か突然イタリア映画
Maria per Roma マリア、ローマ、ベアと一緒
監督 カレン・ディ・ポルト




ノミネーション、2018年になってからの第1作。

監督兼主演、どちらも(ほぼ)無名、40代初め、かなり美人(つまり女性)で作りあげた長編第1作。

同じ女性としてなんだか共感するところがある作品。

配給がなかなかつかず、しかし、友人を通して上映してもらったあるローマの映画館では3ヶ月のロングランだったそう。
同じように共感する女性が、口コミでだんだんと集まってきたんだろうなー

予算がなかったのでできるだけ節約したとのことだが。「そんな感じが見えてなかった?」との監督からの質問に、「見えましたー」の声はなかったが、実際に見えてなかったわけではない。

しかし、無名の女性監督の処女作でもあり、その全体に素朴な感じが、かえってこの映画の個性を増しているように思う。




マリア。
いたってありふれた名前。
それがこの映画には合う。

マリアは、裕福な家庭に育った。お父さんがお小遣いとして娘に渡すお札が懐かしのベルニーニのピンクのお札。50000リラ。(5千円の感覚)
しかし、そのお父さんはまだ若くして亡くなってしまう。

骨董品屋をなんとか切り盛りしているお母さんとの仲はまずまず。
悪くはないが、未だに独身、犬とベタベタ、夢ばかり追いかけて定職があるような無いような娘に何とかして欲しいと思っている。
親心としてはよくわかる。

しかし、裕福で育ったこともあるだろう、危機感(かなり)イマイチのマリアは、いつかきっと女優になるのを夢にて、演劇学校に通ったり、あっちやこっちのカメラテストに挑戦したり、毎日必死に頑張っている。

仕事は、旅行者向け、貸しプライベート・アパートのチェックイン・アシスタント。

あっちのアパート、こっちのアパートと、アパートの鍵を持って、旅行客からの電話、エージェントからの電話に、恋人ベア(これが犬、めちゃ、かわい〜)をカゴに乗せて、バイクで奔走する。

予定よりちょっと早く着いちゃう観光客、着いてるはずなのに姿が見えない観光客、寄り道をいっぱいしちゃって遅刻の多いマリア。でも、いつもなんとか切り抜ける。

いやー、忙しい、忙しい。。。

そんなマリアの1日、たぶん、いたって普通の1日。

涙あり。笑いあり。
見てる方が、そんなに寄り道しちゃ、もうお客さん着いちゃうよー、と声をかけたくなる感じ。

実は、家族、知り合い、友人(ほぼ)総動員で、みんな喜んでタダで協力してくれたそう。出演も。アパートも。
なるほどねー

そんなので、制作費をかなり節約できた、ということらしい。

ローマの景色、あちらこちら、いっぱい。
ローマ好きには見応えあり。

犬のベアがかわいいー
本当に飼っている、自分の犬。(見事な演技〜)


監督、脚本、主演の3本立てを一人でやっている。
「それって、すごく難しく無いですか?」の質問に「ウッディ・アレンが言っていたけれど、かえってやりやすいと思う」との回答。

本当は、評判が良かった2本目の短編のあと、もう1本短編を撮るはずだったのが、いろいろなスケジュールがうまく合わず、それなら、もう長編を撮っちゃおう、の勢いで撮ったとか。

マリアの1日もそうだけれど、昔は結構裕福、でもこの不況で、プライベート・アパートを貸したりしないと困ってしまう過去の富裕層のデカダンス的姿も描きたかった、とのこと。

スカートをはいたナンニ・モレッティ(超大御所映画監督)という評もあり、将来、異色女性映画監督として大成功することもあり得るような気がする。

本物も、作中のマリアと同じで、髪をかき分けかき分け、とても明るくおしゃべり、美人女優監督だった。

最近多いセグウェイ・ツアーには気をつけよう

2018-01-13 10:07:52 | 何故か突然海外旅行保険とイタリアの医療
セグウェイ・ツアーには気をつけよう〜


先日の仕事。

患者さんは足首の骨折(ひび)。

状況、今度の予定などを聞かなければいけないのは仕事の範疇。

大丈夫ですか〜?
どうしたんですか〜?

昨日、セグウェイで。。。

あれ〜
ついに。。。

ローマの観光地、特にコロッセオあたりを歩いていると、セグウェイで観光しているグループをよく見かける。
10名くらいで、ほとんどが外国人、日本人の姿は見かけたことはなかった。
引率する人がいて、その人について観光地を幾つか回り、ところどころ停まって案内がある。

いつも、大丈夫かなー
あのガタガタ道で。。。
歩道は狭いし、車道は危ない。。。
道に穴ぼこいっぱい開いてるよー
と思っていた。

実際に話を聞くと、案の定、道はガタガタですね〜、と。
交差点で曲がるところ、狭い歩道のところに歩行者がいて、それを避けようとして小さな障害物にぶつかって転倒。

日本だと、舗装されたコンクリート、きれいな石畳を想像するが、実際にこちらに来てみると、コンクリートは曲がり、穴は開き、石畳がボロボロだったり。。。

夏の暑さでコンクリートが湾曲、冬の雨で穴が開き、直せばいいのに、何年にもわたり放置、石畳はハイヒールの大敵で、歩き方に気をつけないと1度でかかとがダメになる。。。(涙)
こちらも敷き直すのは何十年に一度か。。。

こんなところをセグウェイで、車を避け、歩行者を避け。。。

よく乗りますよー、というのならいいが、乗ったことがないなら、絶対にやめたほうがいい、何度か乗ったことがあります、でも、道がガタガタを覚悟してよく考えたほうがいい。

他、ローマは、貸自転車は結局普及しなかったが、自転車も同じ理由でやめたほうがいい。
レンタカーも、郊外は車が少ないから日本人でも大丈夫、と言われても、一応しっかり考えたほうがいいのと、信頼できる相手と一緒に使うこと。
免許もってない、車の運転をしたことがない、助手席ですぐに寝てしまう、という人はやめたほうが無難。。。。

怪我をする前に、命がなくなるかもしれない前に考えよう。。。

ベネチア広場のクリスマスツリーの運命 まだ見てない人は木曜日まで

2018-01-09 20:07:49 | もろもろ、つれづれ
今年のイタリアのクリスマスツリーで一番人気だった(笑)ローマはベネチア広場のツリー。



Spelacchio「むしられた」というかわいそうなあだ名がついた木。
または、トイレブラシ。

枯れて葉はしょげ、取れてかわいそうだったが、25日のクリスマスまで持たない、言われたのもなんとかなり、いよいよクリスマスシーズン終了、引退となった。

ちなみに、日本では、クリスマス終了と共に正月の飾りに一斉に変わると思うが、こちらでは新年になってもまだクリスマスの雰囲気は続く。

イタリアでは、1月6日が祭日。
こどもの日。
ベファーナおばあさんが、良い子にはお菓子、悪い子には炭を持ってくる。

サンタがプレゼントを持ってくるのはクリスマス、その後すぐに、今度はベファーナおばあさんがまたプレゼントを持ってくるので、イタリアのお父さんお母さんは忙しい。(笑)

しかし、1月6日は東方から3人の博士がプレゼントを持ってやってきた日なので、宗教的にもちゃんとした子供の日なのである。



さて、6日を過ぎ、クリスマスツリーやクリスマスの飾りプレセピオなどの片付けが始まる。
華やかだった街の飾りも、一斉にではないが徐々に消えていく。

さて、今年のお騒がせの「スペラッキア」が、どうも、故郷に帰って、お母さんと子供の小さな山小屋「ベビー・リトル・ホーム』になることが決まったらしい。

あれだけ散々な言われ方をしたので、ツリーも喜んでいるかも。

ただ、飾り付けの取り外しが始まった途端、許可がまだだったらしく、ストップかかり、一旦外した飾りをまた取り付けたらしい。
そこで、ツリーが見れるのは木曜日(11日)まで。

まだ見てないーという人は、まだチャンスあり。


Roma Today掲載の写真より 取り外し(再取り付け??)の模様



イタリアで最も入場者数が多いのは?? 昨年の入場者数ランキング

2018-01-08 22:11:14 | もろもろ、つれづれ
イタリアで一番入場者数の多い美術館、観光地はどこ?

すぐに当たるよね〜




2017年の美術館、観光地の入場者数が発表された。
合計 50.000.000人 の入場者数で、2016年と比べ、5.000.000人の増加。もちろん、収益も増加している。
ただし、これは、イタリアの国立の美術館、観光地の統計で、例えばバチカン美術館、そして、市立、私立のものは含まれていない。

もっとも多いのは以下の順。

1 コロッセオ(ラツィオ州ローマ)7.000.000人
2 ポンペイ(カンパーニア州ナポリ) 3.400.000人
3 ウフィツィ美術館(トスカーナ州フィレンツェ) 2.200.000人
4 アカデミア美術館(トスカーナ州フィレンツェ) 1.600.000人
5 サンタンジェロ城(ラツィオ州ローマ) 1.100.000人

そして、2013年の統計と比べ、つまり4年で入場者数が31%も増加。

週別に見ても1位がラツィオ州、2位はカンパーニャ州、3位トスカーナと続いている。

なお、以下、30位までの昨年と今年の入場者数の比較。
次のイタリア旅行はどこにするか?
えーどこ?知らない〜?というところがあれば是非次回。
旅の参考になれば。




イタリアのテレビ界の新しいスーパースター ロベルト・ボッレ

2018-01-06 19:09:46 | もろもろ、つれづれ
Roberto Bolle イタリアのテレビ界の新しいスーパースター



ロベルト・ボッレ、ミラノ、スカラ座のエトワール。

業界では新しくはないのだが、テレビ界のスーパースターとしては比較的新しい。

クラシック(最近はモダンも混じっているが)バレエのダンサーが、その業界で有名なだけでなく、テレビまで出て、特集番組が作られてしまうのは、やっぱり彼だから。

とにかくカリスマがある。
かっこいいし、かわいいし、背も高くて、いかにも貴公子的。
よく笑い、親しみやすく、気取った感じがない。
そして、そのバレエの技術と正確さは、世界的レベルで見てもかなりのもの。


さて、彼の2時間の特集番組が、1月1日の夜のゴールデンタイム、イタリア国営放送局RAIで放送された。
なんと視聴率21,5%を記録、面白く楽しく、バレエとはなんぞや、という人が見ても退屈しないように作っていたとはいえ、4.860.000人が見ていたそうな。

私は残念ながら当日は夜中まで仕事、ヘトヘトですっかり忘れていたので、その数字に入っていないが、同じく、後でビデオで見た人も多いと思う。

以下のリンクで見れるかなー?と心配なのだが。。。

http://www.raiplay.it/video/2017/12/Roberto-Bolle-Danza-con-me-0cdfaee2-8e3a-4df7-b9fc-a56c6e3ced66.html


Danza con me つまり、一緒に踊ろう。
2時間と、ちょっと長い番組だが、ロベルト・ボッレの魅力が満載。
そして、映像技術を駆使して、かなり質の高い作りになっている。
バレエダンサーで、番組を作って、それが1月1日のゴールデンタイムに放送とは、かなり異例。
時々テレビに出て1曲披露、はしていたが、彼のスター性に目をつけた、勇気ある番組作り。
そして、嬉しいことに大成功を収めた。

ボッレ自身も、見てくれてどうもありがとうーという感じ(かわいいー)なのだが、国営放送局のディレクターによると、「質の高い公共放送の素晴らしい一例」と述べている。

イタリアだけではないが、まあくだらない番組が多いなか、最近は質の高い番組も生まれている。

ボッレ・ファンは(イタリア語だし、ちょっと長いけど)必見。
スティングも登場、生演奏に合わせて踊り、いやー、この前のカラカラで見たときも思ったが、セミノーヴァのカルメンの色っぽいこと。

途中のインタヴューで、ベジャールのボレロを踊りたい発言。
やっぱりねー。
彼なら踊れる、踊らないかなぁ、と思っていたが、今年あたり見れるかも?
ボレロはやっぱりジョルジュ・ドンのものが最高、後は、ショナ・ミルクとシルヴィ・ギエムのものが続くと思っているが、ボッレも加わるか?
楽しみ。





Etna Bianco 2016 Murgo

2018-01-06 19:01:02 | Sicilia シチリア
Etna Bianco 2016 Murgo

品種は、カリカンテ70%、カタラット30%。



やっと正月が来た。
やっと年が明けた。
という感じ。

さすがに、1月1日から連続、毎日10時間以上の拘束で仕事をすると、新しい年になった実感は書類上だけ。
それを終え、ちょっと1杯。



すぐに自然派系とわかる感じ。
つまり微妙な臭み。
緑の香りも強く、緑の香り+微妙な臭みで、一瞬、ソーヴィニオン的な香りが鼻をくすぐる。
でも、もちろんソーヴィニオンではない。
シチリアの土着品種、カリカンテとカタラットのブレンド。
他は、黄色の花の香り、白い果物、そして、ミネラル。
アタックは優しい。しかし、アルコール度が低いこともあり(12,5%)その後、ふわっと出る、広がるわけではなく、ちょっと平坦な感じで続く。
酸味はほど良く、ほろ苦さが余韻に混じる。+++

シチリアはエトナの白。
値段が安く(10ユーロ程度)、品質とのバランスがとても良い。

Vintage Tunina 2002 Jermann

2018-01-03 22:52:17 | Friuli フリウリ
Vintage Tunina 2002 Jermann



新年の朝、日本からの電話で起こされた。
仕事。
30分後には家を出て、そのまま、1日10時間以上の仕事体制を3日続けている。
明日(あさっても)は、その半分の5時間で終わりたいものだ。

さて、1日には何を開けよーと考えていたのが宙に浮き、そんなヒマなし。
第一食事をするヒマもない。

そこで、やっと今日(3日)になってワインを開けた。
正確には開ける気になった。
あまりの忙しさに、ハチャメチャ、適当なワインを取り出し、開けたのがこれ。



2002年。

ヴィンテージ・トゥニーナは、まだ90年代のものが何本か眠っている。
2002年は、後世に残るほど悪い年だった。
夏は震えるほど寒く、雨。
そこで、いい加減に開けてしまおう。

一瞬、ブショネか?
確かにわずか、ブショネがあるのは認める。
うーーん、ここで捨てるのは惜しい。。。

グラスを回すと、ちょっと捻たパイナップルの香りが甘い。
ちなみに色は、明るく濃い黄金色。
スパイスの香りもある。
全体に、すごく複雑とか、香りが長いとかはないが、甘さが際立つ。
アタックもパイナップル。甘い。(糖分ではない)
酸味がやや甘さを打ち消してくれるのが嬉しいが、余韻もパイナップル。
パイナップルジュースを飲んだ感じのフィニッシュが、嬉しいか悲しいか、見事に綺麗に続く。+++

残りの90年代も早く開けよー
と言いながら、まだあと数年そのまま眠るかもしれない。。。