在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

DOCG Romagna Albanaの規定

2017-10-30 19:11:32 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
DOCG Romagna Albana 規定



アルバーナの試飲会ついでにアルバーナの規定を調べて見る。

なお、今はRomagna Albanaロマーニャ・アルバーナを呼ばれているが、以前は、Albana di Romagnaアルバーナ・ディ・ロマーニャと呼ばれていた。

ロマーニャは、エミリア・ロマーニャのロマーニャ、つまり、東側の地域にあたり、生産地域は、ボローニャ、ラヴェンナ、フォルリ–チェセーナ県。

アルバーナ・ディ・ロマーニャとしては、実は一番最初の白のDOCGワイン(知らなかった人には驚き、というか驚いてください)で、制定が1987年という古さ。
なお、当然その前にDOCになっているわけで、それは1967年。

現在のDOCG ロマーニャ・アルバーナとして大きく改定されたのは2011年。

アルバーナは房の大きな、というか、かなり長い品種。



1。種類。

以下の5種類。デザートワインのカテゴリーがリゼルヴァも含み、これだけあることに注目。つまり、アルバーナは、実はデザートワインでその本領を発揮すると言っても過言ではないことがわかる。

Romagna Albana Secco (asciutto)

Romagna Albana Amabile

Romagna Albana Dolce

Romagna Albana Passito

Romagna Albana Passito Riserva

2。品種

当然、アルバーナだが、95%以上。
5%までは、その他、認可されている白ブドウ品種を混ぜることができる。

3。生産地域  

ボローニャ県 7市町村
フォルリ–チェセーナ県 10市町村
ラヴェンナ県 5市町村

4。収量

ヘクタールあたり 10t、これはかなり多い。

5。液量

Romagna Albana Secco (asciutto)  70% ヘクタールあたり 7000l

Romagna Albana Amabile 70% 7000l

Romagna Albana Dolce 70% 7000l

Romagna Albana Passito 50% 5000l

Romagna Albana Passito Riserva 50% 5000l

液の収量が75%ないし55%を超えた場合、DOCGとすることはできない。

凝縮したモストの使用は可能だが、最高1度まで。

パッシートとパッシート・リゼルヴァは、干したぶどう(翌年の3月30日まで可能)を使用すること、10月15日以前の醸造は不可。
干すのに、空調、除湿機の使用は可能。
糖分は284g/l以上含むこと。
遅摘みぶどう(貴腐が付いている場合、付いていない場合も)を使用する場合は10月15日以降、でなくでも良い。
貴腐のついた遅摘みぶどうを使用する場合は、DOCG Romagna Albana passito riservaとすることができるが、アルコール度4%以上、醸造の際に、400g/lの糖分を含んでいること。

醸造の際に、木樽の使用は可能。

Passitoの販売は翌年の9月1日以降、Passito riservaは翌年の12月1日以降に可能。

6。特質

Romagna Albana Secco (asciutto)  アルコール度12%以上

Romagna Albana Amabile 12、5%以上 残糖分は12−30g/l

Romagna Albana Dolce 8、5%以上(潜在アルコールも含め12、5%) 残糖分は45−80g/l

Romagna Albana Passito 12、5%(潜在アルコールも含め17%)

Romagna Albana Passito Riserva 4−11%(潜在アルコールも含め24%)



Romagna Albana 他 アルバーナ 10社 10種

2017-10-30 13:57:04 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
ロマーニャ・アルバーナ 10社 10種 全部辛口


 
*Forlì Bianco 2016 Marta Valpiani
*Romagna Albana Secco Bianco di Ceparano 2016 Fattoria Zerbina
*Progetto 2016 Leone Conti
*Corallo Giallo 2016 Gallegati
*Vigna Rocca 2016 Tre Monti
*GioJa 2016 Giovannini
*Ravenna Bianco SabbiaGialla 2016 Cantina San Biagio Vecchio
*Santa Lusa 2015 Ancarani
*Vino Bianco Arcaica 2015 Paolo Francesconi
*Ravenna Bianco Montere 2014 Vigna dei Boschi





友人のモニカがアルバーナの試飲会を開いた。
ローマでアルバーナの試飲会が開かれたのはほとんど初めてのような気がする。少なくとも、品質の良いアルバーナを、10社の生産者を招いて、着席できちんとした試飲会はかなり珍しい。

完全招待者のみで、テレビに出ているジャーナリスト、ワインページの代表者、レストラン関係者など、50人程度の試飲会だった。

アルバーナには個人的にはちょっと思い入れがある。
某ガイドブックの試飲を始めた頃、まだ新米だったこともあり、担当としていただけた州、地域は、当然イタリアでもマイナーな地域。
その中に、ロマーニャも入っていた。
しかし、そういう機会でもないと、こういった地域の試飲を真剣に、そして、集中して、それもほとんどのワイナリーのワインを試飲するような機会はなかったと思う。

ヴィニタリーでも、他にもっと美味しいワインを飲みたい。。。と思いながら、担当のマイナーな州を回った時期があったが、今思うと、非常に勉強になったし、貴重な経験だった。

さて、今回の10社。
10社全てを知っていた招待客はいないよう。
最後に、大御所たちも、口々に、数社しか知らなかったので、とても良いサプライズになった、と言っていた。
同感。

ちなみに、今回のアルバーナは全部辛口のもの。
アルバーナはデザートワインもかなり美味しい。


①Forlì Bianco 2016 Marta Valpiani
通常の試飲会は購入はできないのだが、少し前に、購入もできる試飲会が開かれた。
そこで見つけ、安くて良かったのだが、戻った時には売り切れになって買えなかったワインと再会。

花の香り(柑橘系)、品の良いフルーツの香り(白桃など)に緑の香りが入り、柑橘をプシュッと絞った感じが加わる。
思うよりボディがあり、酸味はまずまず、ほろ苦さも残るが、持続性は決して悪くない。+++

②Romagna Albana Secco Bianco di Ceparano 2016 Fattoria Zerbina
柑橘と緑のバランスがよく、エレガントでとても綺麗にできている。
アルバーナらしい酸味が際立ち、重たさがなく、余韻にとても綺麗にミネラルが残り、持続性がかなりある。+++(+)

③Progetto 2016 Leone Conti
がらっとかわって、色がかなり濃く、一見してビオ。
ニワトコ、熟したフルーツ、フルーツのジェラティーナ、ミネラル、はちみつが出そうな雰囲気で甘く、太さがある。
アタックに強さ、ボディがあり、太さのある持続性。でも、全体にアルバーナの印象とはちょっと違う。++++

④Corallo Giallo 2016 Gallegati
前のワインの次では仕方ないのだが、その分、エレガントな印象が出てくる。海藻も含め、ミネラルがふわっとでる。
酸が綺麗に出ていて、ややほろ苦さが残り、持続性も十分だが、面白みに欠けるかも。+++

⑤Vigna Rocca 2016 Tre Monti
前のワインが細い感じだったのもあり、やや太さ、重さがでる。
しかし、酸味はあり、ほろ苦さとともに残る、持続性は良い。+++

⑥GioJa 2016 Giovannini
ビタミン、柑橘、藁、桃など、結構複雑。
ボディよく、全体的になかなか良い。+++(+)

⑦Ravenna Bianco SabbiaGialla 2016 Cantina San Biagio Vecchio
色濃いめ、ビオの臭み、チョーク、トリ。。
酸味があり、ビオの臭みが最後まで残る。持続性はよいのだが。+++

⑧Santa Lusa 2015 Ancarani
柑橘、花など、香りのバランスが良い。
エレガントで、やや細め、持続性もあり、酸とほろ苦さが残る。
シンプルだが、個人的には好み。+++

⑨Vino Bianco Arcaica 2015 Paolo Francesconi
ビオディナミで、マセレーション60日、10%にアンフォラ熟成を使用。
色はほぼオレンジ、アプリコットが綺麗とはいえ、セメダインの香りも混じる。かなり複雑。酸もあるが、タンニンもかなり感じられ、持続性は良い。好きか嫌いか、良いか悪いか、賛否両論タイプ。+++(+)

10 Ravenna Bianco Montere 2014 Vigna dei Boschi
くさみがなかり強く、完全にビオとわかる。
ボディがあり、(白だが)タンニンも感じ、酸を多い隠す感じ。持続性も良いが、個性強すぎ。好きな人は病みつきになるだろう、と思うタイプのワイン。




ゆとり旅のススメ、目安は連泊が少なくとも1箇所あること

2017-10-28 19:54:06 | もろもろ、つれづれ
ゆとり旅のススメ
難しいとは思うのだが、連泊が少なくとも1箇所あるほうが体が楽



先日の具合が悪くなったおばあちゃま。
グループでいらしているというので予定を伺った。
これは、今後をどう対処するかに関わってくるので重要事項となる。

ツアーは某大手。(安い方の大手ではない)
4泊6日、イタリア周遊タイプ。

しかし、びっくり。

アリタリア利用の直行便が一番早いとはいえ12時間かかる。
ローマ到着は19時。
つまり、ホテルに入るのが21時頃になる。
真夏ならまだ陽が明るいが、今はもう真っ暗。

翌朝、早朝からローマ観光、そして午後フィレンツェにバスで出発、4時間かかる。

翌日、フィレンツェ観光、午後はピサに行って、そのままベニスへ、ここも4時間。

午前中、ベニスの観光をして、午後、ミラノへ出発、所要時間3時間。

翌日は11時にはホテルを出発してミラノの空港へ、帰路に着く。また12時間。

4泊で、ローマとフィレンツェ、ヴェニスとミラノに泊まれちゃう、そして、ミラノだけは観光はないけど、ピサにまで行けて盛りだくさん、おまけに全食付き(ローマの夕食は除く)との印象かもしれない。

しかし、よく考えると、毎日、夜遅くにホテルに入り、翌朝早くに起こされ、チェックアウトして、観光に出発、午後は車内でずっと寝られるとはいえ、長く揺られて移動、夜に次のホテルに到着。。。を繰り返すことになる。

スーツケースを開けている暇もない。

時間的に、市内を自分でちょっと散策、もない。
また、各地のホテルが郊外なので、したくてもできない。

しかし、お得感があるため、なんと、40人が集まるらしい。

20人のツアーならまだいろいろとスムーズだが、40人になると、チェックインに想像以上の時間がかかる。
バスの乗り降りだけでも結構かかる。。。。

うーーーーん。。。

ツアーを選ぶときは、もう少しゆとりのある、せめて1箇所は2泊の連泊のあるものを選ぶ方がいいと思う。
連泊だとチェックアウトがないし、休みたいときに部屋を使えるので体がかなり楽。

もちろん、その方がいいに決まってるじゃない、でも、あっちもこっちも行きたいのよ、と思うかもしれないが、人生長くなっている。その気があれば、また来れる。

ローマからミラノまで車で550キロの距離、東京から大阪くらい。

つまり、12時間の飛行機で外国から来て、東京に夜到着1泊、観光+移動、名古屋1泊、観光+移動、京都1泊、観光+移動、大阪1泊で、朝からまた12時間かけて自国へ飛行機、移動は全てバス、という感じになる。

できなくはないが、疲れそう。。。。。

そして、どこの観光も中途半端になり、とにかく駆け足、行っただけ、息つく暇なく、逆に勿体無いような気もする。

ツアーを選ぶのは、知らない土地でかなり難しいとは思うのだが、とにかく目安として、少なくとも1箇所連泊があるもの、を基準にオススメしたい。

Dolcetto in Dogliani Barturot 2001 Ca'Viola

2017-10-27 22:19:12 | Piemonte ピエモンテ
Dolcetto Barturot 2001 Ca’ Viola



ガレージに眠っていた(ほったらかしにしていた)ワインにドルチェットがあった。
イン・ドリアー二、という表示が昔懐かしい時代を思い出させるのだが、今はどんなラベルになっているのだろう。

ワイン初心者は白から
ワイン初心者はバルベーラよりドルチェット

と言ったら失礼になるが、酸味の強いバルベーラよりドルチェットのほうが好きだった時代がある。
もちろんドルチェットの方が嬉しいことに安い。
(安かった)

今は、自分で瓶詰めするぶどう生産者が増え、ワイナリーの数は星の数のごときになったが、カ・ヴィオラは、当時は最優良ドルチェットのワイナリーであった。
ベースワインも含め、結構頻繁に買って飲んだものである。

さて、そんな当時のワインが1本出てきた。
(実は他にもまだたくさんあるのだが。。。。。)

ガレージにずっと横になっていた。
(ほったらかし、とも言う)

盗難にあったらいけないと思い(誰がこのワインを持って行くか???)家に避難させ、なんとなーーーーーーく、開けてみる気になった。

色はまだかなり綺麗、ガーネット以上ではない。
ドルチェットのどす黒さは片鱗もなく、透明感も見て取れる。
熟成したワインの香り(第3の香りと呼ぶ。。。)と、ミント、ユーカリ、腐葉土、きのこ。。。。決して悪くない。

味は、甘いような酸っぱいような。つまり、タンニンが完全にまろやかになり甘く、それほどきつくはない酸味が出てきているので酸味を感じるようになり、きのこと一緒に飲むと(今晩はきのこが食べたくなったのであった)樟脳の香りにもなり、しかし、カカオ風の香りもあり、持続性はちゃんとある。++++

本当はもっと早く(10年は早く)飲むべきだったのだが、決して悪くはない、と自己満足の夜。(笑)

だからワインはやめられない。

クレジットカード、暗証番号と、関連して、おせっかいではあるが所持金について

2017-10-27 21:37:00 | もろもろ、つれづれ
クレジットカード、暗証番号と所持金
最近、盗難にあったら元も子もないと思ってか、最低金額でイタリアに来る人が多いのでしょうか???


このところ2度、いや、3度、ちょっとびっくりしたことがある。

若い夫婦(新婚旅行)が、現金30ユーロと数万円(たしか3万円くらい)しか持ってきていないと、もちろん話のついでにだが堂々と言い放った。
後は全部カードで払います、と。

余計なお世話だが、大丈夫ですか??と聞いた、というより口に出た。

カードの支払いで何の都合が悪いのか?という感じがあったので、それ以上は言わなかったが(他にご家族が一緒だったのでそれ以上心配せず)もしかしたら銀行にお勤めですか?と聞いたら、信用銀行だけど、との回答だった。
納得。


おばあちゃまが、グループとはいえ、一人で旅行をする羽目になった。
一緒に行くことにしていたご友人の都合が悪くなり、それでも行きたいと、一人で申し込むことになったらしい。
しかし、イタリアで具合が悪くなった。

保険は、キャッシュレスで済む項目、立て替えないといけない(もちろん払い戻される)項目、保険の効かない項目がある。
立て替えと保険の効かない内容は、カードで支払うこともできるが、できないこともある。

所持金を聞くと(その後の対処方法が変わってくることがあるので聞く場合がある)、現金70ユーロと4万円。そしてカードが1枚。
こちらのおばあちゃまも、お土産はすでにオンラインで申し込み、特に欲しいものはなし、必要ならカードで支払うつもり、ということだが、この金額では心もとない。

食事は全食グループで付いているが、飲み物代は別(現金払い)だし、観光中立ち寄ったお店で何か気に入ったものがあって買いたくても、お財布が心配で買えないような気がする。(買わなければいいだけとはいえ)

それは、国内旅行に、1万円とあとわずかの現金、そしてカード1枚だけもって出るのと同じですよ〜、と言ったら、あら〜、そうね〜、それはないわね〜との返事。

そして、こちらのおばあちゃまが、いざ、立て替えの支払いにカードを使う段階になって、暗証番号って何?と言いだした。

2件、なんとか暗証番号なし(サイン)での支払いにしてもらったが、これが必ずできるとは限らないので、知らないとカードが使えない場面に遭遇することがある。

そして、どうしても現金が必要になり、カードでキャッシングすることになった時は、暗証番号を知らないとできない。


さて、昨日、大型ショッピングセンターに買い物に行った。
支払いの段階になって、2枚持っているカード(日本のものとイタリアのもの)のどちらもが使えない状況になった。
何度か試してもらったが、どちらも、磁気が失われているみたい、との回答。

そんなぁ〜

カードは比較的頻繁に使うので、最後に使った時からそれほど経ってない。
金額が大きくはなかったので、現金で払うこともできたが、まさか全てのカードにも何か起こっているかも??という不安があったので、キャッシュカードも試し、こちらは無事、なんとか支払いを終えることができた。

ほっ


余計なお世話なのだが、カードは、イタリアでは、電話回線の状態が悪い、ということも結構頻繁にあり、特に1枚に頼るのは避けたほうが無難、つまり、できれば2枚(ただしJCBは使えないところが多いのでダメ)、そして、暗証番号は必ず(電話では教えてくれないので早めに準備)、さらに、いざという時のためのいくばくかの現金(もちろんお財布とは別に保管)はお持ちいただいたほうが良いと思う。

余計なお世話〜ではあるのだが。

DOC Bolgheri ボルゲリの規定

2017-10-08 14:23:40 | イタリア・ワインABC
DOC Bolgheri の規定




とても綺麗なボルゲリの地図
他の土地もこういう風に作って欲しいものだ



ボルゲリの規定を調べる機会があった。

規定は調べてみると面白い。
さて、ボルゲリDOCのワインは7種類。

ボルゲリと言ったら赤。

Rosso
Superiore もあり、
おなじみSassaiaもある。

でも、白もある〜
ヴェルメンティーノは想像が付く。

しかし意外なことにソーヴィニオンがある。へー

そして、ロゼ。

これで7種。
だから、ワインの規定は、時々こうやって調べてみると、発見があって面白い。

DOC Bolgheri (Rosatoも同じ)
Cabernet Sauvignon 0-100%
Merlot 0-100%
Cabernet Franc 0-100%
Syrah 0-50%
Sangiovese 0-50%
副品種 30%まで
アルコール度 11.50%以上

DOC Bolgheri Superiore
Cabernet Sauvignon 0-100%
Merlot 0-100%
Cabernet Franc 0-100%
Syrah 0-50%
Sangiovese 0-50%
副品種 30%まで
熟成 2年以上(うち1年以上は樫の木樽)
アルコール度 12.50%以上

DOC Bolgheri Sassicaia
Cabernet Sauvignon 80%以上
熟成 2年以上(うち225 ltのバリックにて18ヶ月以上)
アルコール度 12.50%以上

DOC Bolgheri Bianco
Vermentino 0-70%
Sauvignon 0-40%
その他 30%まで
アルコール度 11.00%以上

DOC Bolgheri Vermentino
Vermentino 85%以上
その他 15%まで
アルコール度 11.00%以上

DOC Bolgheri Sauvignon
Sauvignon 85%以上
その他 15%まで
アルコール度 10.50%以上

ナポリの超有名老舗ピッツェリアのピザが、これでもか、と言うくらい。。。

2017-10-08 11:18:58 | 行ってはいけない
ナポリの超有名歴史的老舗ピッツェリア B

先日、仕事で、ナポリの超有名老舗ピッツェリアBに行く機会があった。

ずっと以前は本当に美味しかったのでよく行ったものだが、しばらくすると良い噂を聞かなくなり、数年前に行った時、噂は本当だった。。。と思った。
以来、避けていたので、数年ぶり。

人生は短い。
家でテキトウに食べる時はしかたないが、外で食べるのに、まずいものは食べたくない。
ちなみにワインも同様。

ずっと前、ある時のことだが、突然店舗を拡大した時から凋落が始まったと思う。

それまでは店舗は狭く、予約を取るのも難しかった。
また、ピザ以外のメニュー、パスタも、特にタコのトマト煮も、とても美味しかったのである。

そうしているうちに、向かいに小さな店舗を開けた。
これは、狭い道路を挟んでなので、雰囲気も明るく、まだ許せた。

そうしたら、今度は隣に広めの店舗を開けた。
ここが、排水管の問題なのだろうが、どうしても水道くさい。
消毒液臭い、とも言える。
慣れてくるとなんとかなるので我慢だが、少人数以外こちらのスペースに回される(または予約がギリギリだと?)ので、ちょっと閉口。

それに、隣になるとピザの窯からさらに遠くなる。
これはいただけない。

さて、それでも、美味しかった時はまだ許せた。

初めて本場のピザを食べたら、美味しく感じるとは思う。
これは、日本で、外国人がどんな寿司を食べても、どんなラーメンを食べても美味しいと思うだろう、というのと共通。

しかし、今回、これでもか、というくらいすごいピザが来た。

形は悪い、トマトもなんか適当に乗せた感じ、モッツァレッラは乱切りを使っているのか、まだ許せる。
縁は不均等に盛り上がり、特に、盛り上がっているところはちゃんと膨れていなく、つまり、発酵がきちんとしていない。
そして、切れない。。。。もちもちだから切れないのではなく、生地が重たくて、とにかく切れないのである。
ここまで切れなかったピザは人生初体験。(笑)


ちょっと汚い写真だがお許しを

ラーメンにピンキリがあるように、本場のピザにもピンキリがある。
月とスッポン。
いろいろな事情があって、テキトーに入ったところがまずかった、なら許せるが、超有名歴史的老舗のピザがここまでまずいのは許したくない、というより悲しい。。。

もう2度と、間違っても行かないだろーなー。。。
場所は便利なのに。。。

イタリア映画の紹介 L'ordine delle cose ものの秩序 di Andrea Segre

2017-10-07 23:35:48 | 何故か突然イタリア映画
L’ordine delle cose ものの秩序
監督 アンドレア・セグレ

違う角度から難民問題を扱った映画




この映画を見た人は、みんな「海は燃えているFuocoammare(海の炎)」を思い出しただろう。
ジャンフランコ・ロージ監督の、2016年作、移民問題を扱ったドキュメンタリー(風)映画。
アカデミー賞外国語映画賞、他、いくつもの賞を受賞し、日本でも上映された。

イタリアは、シチリアの南の海に浮かぶランペドゥーザ島は、イタリアよりアフリカに近い。だから、実に多くの難民が、この島を足がかりにするために目指して、海を越えてくる。もちろん命を落とす難民は絶えない。小さな船で出航し、海に翻弄され救助される難民も、一番近いこのランペドゥーザ島に収容される。

イタリアの難民問題を、決してオーバーでなく、静かに描いた「海は燃えている」は、衝撃的な作品だった。
上映前(ゴールデングローブ候補作のプライベートな上映)、イタリア沿岸警備隊の人が来て、警備隊制作の短いドキュメンタリーフィルムを上映、現況について説明があったのも貴重な経験だった。

この「海は燃えている」が、ある面から見た難民問題を描いているとすれば、「ものの秩序」は、真反対から見た、といっても良いと思う。



リナルディは、内務省のかなり上級の役人。(素晴らしく大きな家に住んでいる)
リビアからイタリアの難民の上陸を減らすよう、非常に難しい課題を仰せつかり、モロッコに出向き、収容所を見学する。
そこで、ある女性からミクロチップを渡され、ローマにる叔母に渡して欲しい、と。女性は北欧にいる夫の元に行きたいと願っている。
個人的にその女性を救いたいと思ったリナルディだが、最後は断念。
ものの秩序に押しつぶされた、というより、ものの秩序を壊すことを断念した、と取れたが、最後にうっすら浮かべる涙が印象的。

「海は燃えている」だけを見ていると、貧しい人だけが命をかけて外国を目指すような錯覚を起こすが、実は違うということがわかる。
学のある人、ある程度お金のある人も目指す。
また、自主的に希望するだけでなく、その意志のない人は強制もされる。移民を送り出す産業で儲けている組織があるからである。
移民が救助され、送還されても問題ない。再びお金を払って外国を目指す(または目指すように強制する)ので、さらに儲かるからである。

難民問題がいかに複雑で、簡単に解決などしない、希望の薄いものかが見えて来る。

難民問題の本質は、ヨーロッパに住んでいても理解できないほど難しいものだが、日本にいては表面しか見えないだろう。

だから、多くの日本人には退屈な映画と映るような気がする。
しかし、難民問題に興味のある人にはぜひ見て欲しい。
今年のベネチア映画祭でも話題。

なお、映画に出てくる収容所はシチリアの工場跡を使用、その他の場所も全てイタリアで撮影、トリポリとして映る光景はチュニジアだそう。




8 vini di Podere Pradarolo

2017-10-07 17:13:06 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
8 vini di Podere Pradarolo
マセレーション170日と270日。。。





お誘いいただき、ポデーレ・プラダローロの縦のみ試飲会に参加。
エミリア・ロマーニャのパルマ近くに位置するワイナリー。

自然派ワインはもう当たり前のようになり、あちこちで自然派ワインの試飲会、自然派を多く、または自然派だけを扱っているエノテカもできている。
今回行われたコロッセオ近くのカフェ(というより、バー&レストラン)カフェ・プロパガンダには初めて行ったのだが、最近オーナーがかわって、自然派ワインに(ほぼ)特価するようになったらしい。



さて、プラダローロのワインは、ラベルを覚えていたので、1−2回は飲んだことがある。
しかし、意識して飲んだのは初めて。

エミリア・ロマーニャは、個人的には好きな、というより、幾つかとても好きなワイナリーのあるところだが、イタリアの中では安ランブルスコのイメージが強く、どうしてもマイナー、ハンディの大きい州である。
そんな中、キラッと光る小粒のワイナリーが、こうやって存在しているのが非常に嬉しい。

試飲のワインはバラエティに富み、赤1種、赤のスプマンテ1種、白3種(縦のみ)、スプマンテ3種(縦のみ)と合計8種。
しかし、残念だったのは、グラスが1個。(涙)
バー・スペースでの開催で、テーブルのスペースの問題もあるが、周りを見ると、ぐいっと飲み干している人が多かった。ちょっとしたアペリティフ感覚で訪れているのだろう。(笑)

さて、赤から試飲を始める。
赤から始める試飲は、白が良いものである場合、非常に嬉しい。

Velius Rosso Asciutto 2011
品種はバルベーラ。
フルーツがとてもきれいで、パフォーマンスが良い。バルベーラの酸がほのかに香り、自然派特有のアニマル臭はない。グラスを回すとタバコ、わずか土っぽい香りが出てくるが、全体に非常に心地よい香り。
アタックは、自然派らしくとても優しく、可愛らしく、酸味はあるが、フルーツの甘さととても良い対比。タンニンも悪くなく、シンプルだが、心地よいフィニッシュ。++++

Indocili Rosso Frizzante 2014
同じくバルベーラ。
こちらはニュートラルな香りで、やや弱い。アニマル臭が、強くはないが出ている。
味は超辛口。先のバルベーラの心地よい甘さはなく、酸とタンニンのほろ苦さが勝り、フィニッシュにほろ苦さが残る。++(+)

Vej Bianco Antico 2007
品種はマルヴァジア。
マセレーションは170日。7日でもなく、70日でもなく、170日、つまり約6ヶ月。
色は濃い目のオレンジ。輝きが大変よく、香りはとても魅力的。
バラ、オレンジ、ベルガモット、ニワトコ、バルサム臭、バター、ナッツ、化粧品の香りもある。除光液の香り、緑の香りがやや付いてくる感じで、かなり複雑、非常に良い。
もともと熟した白は好きというか、白も置いてから飲みたい方なので、こういう風に見事な熟成が出ている白には感動する。
アタックは強さと優雅さを持ち、酸よりタンニンの方が強いくらい。そのタンニンがとてもきれい熟して丸くなっている。まとわりつくような柔らかさ、まろやかさが出ていて、見事な余韻。持続性もある。+++++

Vej 2011
こちらは270日のマセレーション。270である。タイプミスではない。
いったいどうして?と思うが、別に誰かに教わったというわけでもなく、毎日毎日試飲して、楽しみながらワインを造っているよう。
5−6ヶ月くらいの時点で、ワインががらっと変わってくるのだそうだ。
そして、さらに置いて、こちらは9ヶ月のマセレーション。
だから2007年とガラっと味が違う、というより、この年から木の使用を止めた、ということもあるとのこと。
薬草の香りが前面に出て、ちょっと殺虫剤風の(ごめんなさい)香り、でもそれが悪いわけではなく、他は、みかん、ユーカリなど。
アタックは優しいが、その後すぐに酸とタンニンが一気に出て、最後はほろ苦さが残る。+++(+)

Vej 2014
こちらも270日。
これまた全然違う。花の香りがきれいで、細く、エレガントさが出て悪くないが、味の方は細すぎの感。酸が際立ち、タンニンも感じるが細め。持続性もまずまず。
色も、270日のマセレーションとは思えないほど、薄めの色。+++

それぞれの年のスプマンテ(2007年、2011年、2014年)3種は、クラテッロと一緒に飲めるようにスプマンテにした、とのこと。
なお、メトド・クラシコの2次発酵にはモストを使用しているそうで、最近、メトド・ソロ・ウーヴァとも呼ばれているやり方。かなり凝っている。
でも、伝統的に、自然のやり方で、自然以外のものを混ぜずに造ろうと思ったら、誰の真似をするということではなく、結局はこういうところにたどり着くんだぁ、と思った。

CapatostA 2011 Poggio Argentiera

2017-10-03 21:56:49 | Toscana トスカーナ
CapatostA 2011 Poggio Argentiera

Modellino di Scansano, だから、品種はサンジョヴェーゼが主。




ちょっと理由があって購入したワインで、生産が終わったのか、かなり探した。
そんなのも過去の話になった今は、突然思い立って開けることに。
ふらっと開けてしまうのにふさわしいというか、

フルーツはもう越え、綺麗にコンフィになり、革、バルサム臭、腐葉土、若干のアニマル臭、そして、鉄分的な香りが上がる。フルーツはブルーベリーで、レッドベリーも含むが、どちらもコンフィ風。アルコールも上がってくる。
酸味は少なく、というのもタンニンがまろやかになり甘さを引き出しているのだが、サンジョヴェーゼのタンニンはしっかり残っていてほろ苦さを与えている。期待の上をいく余韻の長さ。++++