在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Greco di Tufo 2013 Bambinuto

2018-12-19 21:54:05 | Campania カンパーニア
Greco di Tufo 2013 Bambinuto



とても素敵なワイン生産者、マリレーナの造るグレコ。

マリレーナは、他の品種でもワインを造っているが、グレコが最も良さを発揮できる地域にいるので、グレコを使って、スプマンテからデザートワインまで(笑)幅広く造り、マリレーナのグレコは、多数あるグレコの中で、間違いなく最も良いものの一つである。

さて、家では軽めの料理が多いので、どうしても白ワインを開ける機会が多い。

白ワインでも、少なくとも数年はおいておいてから飲みたいと思う方なので、ストックしようとしているのだが、新しいヴィンテージは気がつくと無くなっている。

マリレーナのワインも何本かストックしてあって、これも、できるだけおいてから飲みたいと思っているのだが、時々、手が伸びる。
すると、ストックが少なくなっていくので、現在は、残りあと数本、という状態になってしまっている。
しかし、他に飲むワインがなくなると、(こんなに早く開けてしまって)モッタイナイと思うのだが、開けるか〜、エイヤ〜

家にお昼にいらしてくれたイタリア人の友人。白が良い、との回答。
いい加減新しいヴィンテージのストックも無くなっていて、ワインに詳しい友人ではないので、あまり古いワイン(2000年代の初めとか。。)も開けるのもどうか。

そこで、ストックしてあるマリレーナのワインの1本に手をつけた。
またストックが少なくなる〜、と心の中で思いながら。

やはり、とても良い出来。
2013年だから、ワインに太さがある。
そこで、本当はあともう少しおいておきたいところでもあったのだが、ワインは、今、乗りに乗っている〜という状態。



色はかなり濃いめ、南イタリアらしい温かい黄色になっている。
最初、ぐっと(かなり)冷えているときは氷のような、刺すようなミネラルが感じられるのだが、温まってくると甘いフルーツの香り、パイナップルの香りに変わってくる。ミネラルは、やや太めな感じで、時折ふっと、ほろ苦い緑の香草が香りを引き締めている。
太陽をたくさん受けた、ふくよかな、でも品のある、南イタリアらしいワイン。

アタックはかなりしっかり、ボディがあり、酸味が感じられるのと甘さ(まろやかさ)が出てくるのがほとんど同時。ほろ苦さが心地よく、塩味も感じられ、パイナップルの甘さの余韻が長く残る。+++++

ああ、2013年は最後の1本。。。。(涙)
あと3年おいておいても良かった。。。。

Dule Rosso di Barbagia 2001 Gabbas

2018-12-12 12:15:15 | Sardegna サルデニア
Dule Rosso di Barbagia 2001 Gabbas



ラベルの隅に、手書きで樽から採取したもの、との明記がある。
つまり、正確に言うと完成品ではない。

そして、実はよく見ると、ヴィンテージ2001は上から上が張っている。

ワイナリーからサンプル的に直接いただいたもので、購入したものではない。

そんなこともあってか、ラベルはだいぶ昔に剥がれてしまって(たぶん手貼り)、ラベルを保存してはおいたが、ボトルだけにしておいたら、他に何も貼っていないので、なんのワインか全くわからない状態になっただろう。

いただいてからの保存状態があまり良かったとは言えないのは告白する。
(つまり、あまり丁寧に保管したとは言えない)

たぶん2003年か04年頃にいただいただろうと思うが、その直後から、ずっとガレージに保管していた。

その頃はすでに、ワインクーラー(高さ180センチ)を持ってはいたが、こちらは、家に届けられた時からもう満杯で、入りきらないワインをガレージ(地下)に保存していたからである。(ごめんなさい)
このワインを「入りきらないワイン」に入れたのは申し分けないのだが、そして、ガレージにまだ保管してあるワインがあるのだが。。。(早く飲まなきゃ)

さて、なんとなく開けてみた1本。
もう、ダメに近いかもと思った。

名称は、バルバジャの赤、バルバジャは、サルデニア島のほぼ中央に位置する地方のことである。

品種はカンノナウ。
スペイン由来の品種、グルナッシュということにもなるが、カンノナウと言えば、サルデニアである。
これをグルナッシュの変種と見るか、サルデニアの土着品種と見るか。。。
とにかく、サルデニアを代表する、というか、サルデニアのワインはこういう感じである、というイメージを作っている品種であるのは確かである。

暑い地方の、つまり地中海のワインらしく、色の濃い、タンニンを多く含む、そして、酸度の低いワインができる。

開けてみると、非常に色が濃く、どろっとしたというのではないが、いかにもカンノナウらしい。
アタックには強さがあり、かなりのボディ、ブラックチェリーのコンフィ、甘さを含んだスパイス、革、腐葉土、キノコなど熟成香を含む。
酸味は少なく、若干重たい感じがするのは仕方がない。
タンニンの重合が結構あり、最後は、グラス半分はたっぷりというくらいの澱が見られた。
さすがに、ちょっと重たい料理作らなきゃ、いや、チーズに合わせようか。。。と考えてしまった。+++(+)

17年経って、10年目くらいで飲むのが正解だった。
と、わかっていたのではあるが、ガレージに保管しているとついつい。。。
おっと、他のワインもいい加減に開けなきゃ。

Montepulciano d'Abruzzo Villa Gemma 1995 Masciarelli

2018-12-07 14:28:52 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Montepulciano d'Abruzzo Villa Gemma 1995 Masciarelli



まだ家には90年代のワインが結構ある。

でも、このくらい古いワインになってくると、この手のワインが好きとか、好きでなくても興味がある人と飲まないと台無しになってしまう。
必ずしも状態が良いとは限らず、ダメになっている可能性も高く、それでも勉強になると思ってくれる人と開けないと、決して安いワインではないので、もったいない上に、ワインがかわいそう。

さて、ワイン好きの古くからの友人が家に来てくれた。

何を開けるか。。。。

いろいろあるのだが、その中で何にするか。。。。

ふっと目に付いたのがマシャレッリ。
それも1995年。
これがあるなんて全く覚えていなかった。

1995年。モンテプルチャーノ。うーん、ダメになっている可能性ももちろんあるのだが、いや、まだマッシャレッリ氏が生きていた頃のワインだし、ダメになっていない可能性の方が強いかも。

また、友人も1995年という古いヴィンテージに興味を持ってくれた。

ちなみに、モンテプルチャーノは、トスカーナの Vinon Nobile di Montepulcianoとは全く違うので誤解しないように。(品種はサンジョヴェーゼ)
アブルッツォの、品種がモンテプルチャーノである。


さて、ワインは素晴らしいものだった。



チョコ。それも、ふくよかなチェリーのコンフォを詰めた、品の良いチョコ。
その他のスパイスが香りに複雑味を添え、モンテプルチャーノによくある強さとか田舎っぽさが打ち消され、強さより長さ、洗練された香りを身につけ、とても素敵なものになっていた。

酸味も程よく、タンニンはビロードのようになり、喉を心地よく通る。
満足。+++++(+)

マシャレッリ氏、ジャンニ・マシャレッリ氏が亡くなったのはいつだったかと調べて見る。

2000年代の初め頃だったと思うが、ワイナリーを仲間たちと訪問したことがある。
あの頃にしては、素晴らしく綺麗なワイナリー、そして、見事な畑、訪問後に、大変素晴らしいレストランで昼食もご馳走してくださったのも覚えている。

それから、ヴィニタリーでブースを訪問した時に、本をプレゼントしてくださったことも思い出した。



それが、2008年の夏に突然、脳卒中で帰らぬ人になってしまった。

その後、どうなるかと思ったが、奥様がなんとか持ちこたえ、ワイナリーは未だに健在。

ただ、その頃は、イタリア各地で新しいワイナリーが生まれ始めていた時期で、最近はもうマシャレッリのワインはほとんど飲まなくなってしまったが、未だに優良ワイナリーとして存在している。



アブルッツォのワインの歴史を語る時に、絶対に外せない人であり、ワイナリー。

田舎っぽさ、土っぽさの残るモンテプルチャーノのワインを洗練されたものにした人の一人。

20年以上経っても、大変素晴らしいワインであったことに、嬉しいという以上に、おこがましいが、マシャレッリ氏の偉業を讃えたい気持ちになった。

ありがとう。

海外旅行保険 旅行会社のお勧めにするか自分で見つけて入るか

2018-12-04 08:53:36 | 何故か突然海外旅行保険とイタリアの医療
旅行会社がお勧めする保険と自分で加入する保険の違い


旅行会社にツアーを申し込むと、出発の数週間前に、日程表などのお知らせとともに、海外旅行保険加入のお勧めのチラシ(かパンフレット)が届くのではないかと思う。

海外旅行保険には絶対に加入した方が良い。

しかし、ここで、旅行会社のお勧めする保険に加入するか、自分でも、気軽にネットを通じて保険に加入することができるので、そうするか、悩む方もいると思う。

何が大きく違うのか。

旅行会社のお勧めの保険は、まず割高、である。
旅行会社と提携しているわけだから、多少のキックバックのようなものはあるのだと思う。しかし、その分高い、というのではなく、いわゆる「定価」だから高いのだと思うが違うだろうか。

ネットでは、間に誰も何も入っていない分、安くあげられるため、一般に定価よりは安いと思う。
また、今は、カードの海外旅行保険で足りない分(補償額が低い分)だけを補うような、保険料をかなり抑えたタイプもあるので、そういうものを選べばさらに安く上がるだろう。

さて、基本的に、どちらのタイプを選ぶか。

旅行会社のお勧めにするか
自分で探して加入するか。

何事も起こらなければ、どちらのタイプに加入しても変わらない。(当たり前。。。。)
しかし、何も起こらないかは神のみぞ知る。。。

が、何かが起こった時にこの違いが出てくる。

ここでは、ツアーに参加、ということを前提に話していく。

もし、何かが起こった時、例えば、突然具合が悪くなったと仮定しよう。

旅行会社お勧めの保険に加入していれば、添乗員の方が保険会社の連絡先を知っているわけで、まず、電話をするのを手伝ってくれると思う。

しかし、個人で加入している場合は、添乗員の方はどこのどんな保険に入っているかなどわからないわけで、自分で電話してください、になる。
ここで、かなり親身になって手伝ってくれる添乗員に当たった場合はラッキーと思っても良いと思う。
もちろん、具合の悪い方の対処は添乗員の仕事のうちなので、完全に放って置かれるわけではないが、当社お勧めの保険に加入していただいた方とそうでない方を完全に同列には置けない、というのが実情である。

そこで、もし、海外から日本に電話をかけることに問題がなく(携帯がちゃんと使える)、自分で責任を持って対処できるなら、自分で加入して良いと思うが、それに自信のない人、それも、海外で使える携帯を持っていないとか、持っていても海外からの電話のかけ方が全くわからない、自分や同行者が病気にでもなったらパニックになること間違いない、というような人は、多少割高でも、旅行会社お勧めの保険を選んだ方が無難である。

保険会社に無事に連絡が取れたあとは、ほぼ大抵の場合、通訳の派遣があるので、いろいろな連絡に問題はないのだが、とにかく最初は自分で保険会社に連絡を取る必要がある。

冷静に自分で対処できるか。

パニックになって、あれーどうしよー、となるか。

その際、実は結構大きな違いが生じるので、お勧めに素直に加入するか、自分で探して節約しながら加入するか、よーく考えた方が良い。

Brunello di Salvioni 5ヴィンテージ縦飲み 

2018-12-03 11:18:16 | Toscana トスカーナ
Brunello と Ross の縦飲み試飲 ブルネッロは5ヴィンテージ ロッソは2ヴィンテージ





この団体がオーガナイズする試飲会は、基本的に会員20ユーロ、非会員22ユーロ。
嬉しいことに、もうだいぶ前から値上がりしていない。
会員になったこともあるが、それほど頻繁に行く訳ではないし、たった2ユーロの差なので、今は非会員のままにしている。
それに、嬉しいことに、予約は会員優先という訳でもなく、公平。

日本なら、こういう時には会員優先〜となるだろう。。。と思う。

さて、この春に、Tenuta Trinoroの試飲会が行われ、とにかく忙しい時期で記事にできていないのだが、何年かの縦のみの試飲が含まれていたのだが、この値段。
(メモが残っているのでそのうち。。。)
たぶん、合計1500ユーロは下らないだろうと思う試飲会だった。

今回も、縦のみ5ヴィンテージを含む、合計7種、たぶん22ユーロにゼロを2つ付けても良いくらいの試飲会。。。
うれしい。うれしい。

さて、試飲はロッソとブルネッロの2種で、ロッソが2ヴィンテージ、ブルネッロが5ヴィンテージ。
すごーく古いヴィンテージはなかったが(と、文句を言ってはいけない)、満足。

まず、ロッソは、2016年と2014年。
ブルネッロは、2013,2012,2011、そして飛んで、2008,2007。





Rosso di Montalcino 2016
非常に素晴らしい。もちろん、ブルネッロではなくロッソなのだが、だからこそ、硬さがなく、それはそれは魅力的。
色も素晴らしく綺麗なのだが、香りも。よく熟したフルーツ(マラスカ)の香りがふくよか、深紅のバラがうっとりするくらい魅力的。
アタックもこれまたうっとり、酸味が全体にエレガントさを加え、洗練されたタンニンがじわっと広がり、フルーツの残る余韻がながーく続く。+++++

Rosso di Montalcino 2014
ご存知、近年では雨が多く、寒く、よくないヴィンテージ。
ブルネッロを少し足している(ブルネッロになるぶどうを、の意味)そう。
細いので、その分エレガントなのだが、香りがやや短い。
熟したフルーツの香りが少なめ、キーナ風の香りが出ていて、2016年の華やかさと比べるとやや暗めの香りのイメージ。
アタックはもちろん良いのだが、すぐにタンニンが出る感じがあり、もちろん繊細なタンニンなのだが、そこに酸味がきりっと、そしてわずかほろ苦さが残る感がある。++++(+)



Brunello di Montalcino 2013
やや甘い感じを含んでいる。スミレ、フルーツのコンフィ、バニラ風、甘いスパイスなど。香りのバランスがとても良い。もちろん、ブルネッロの重厚さを含んでいる。
アタックが非常によく、酸味が綺麗に広がりを見せる。タンニンは、もちろんお見事、余韻が長く続き、当然のごとく満足。+++++(+)

Brunello di Montalcino 2012
がらっと変わって、甘さが少なく、硬い感じが出ている。わずかに緑の香りも含む。フルーツはやや暗めのイメージで、スパイスがより出てきている。
アタックはきれいだが、2013年のインパクトとは違い、酸味がまっすぐ出る感じ。タンニンはやや細めに感じる。じっくり余韻が出てくる感がある。+++++

Brunello di Montalcino 2011
熟成香が出つつある感じがあり、薬の香り、栗の香り、スパイス、革など。
アタックに広がりはあるが、先がつんと尖った感じでもある。タンニンがややほろ苦く、塩味も感じられる。持続性は満足。+++++

Brunello di Montalcino 2008
3年の間隔がある。
カフェ、カカオ、グラフィティ、バルサミコ、スパイスなど。綺麗に熟成香が出ている。
タンニンがだいぶまろやかになっているが、存在感はある。最後に甘さが残る感じが心地よく、全体にダイナミックさを感じる。+++++(+)

Brunello di Montalcino 2007
チョコ。うーん、カカオは好きだ。2008年と比べて、甲乙つけがたい。
まろやか、フィニッシュが長く、心地よく、もうこれ以上は考えずに黙って飲むべし。+++++(+)

これで22ユーロ。。。。感謝、感謝。


ブルネッロのファンなら、サルヴィオーニを知らないようでは、本当のファンとは言えない。
高いが、ワインが好きになるとお金がかかる。
お金を(ある程度)かけることができなければ、ただのワイン好きで終わってしまう。
悲し〜 が、たまには、奮発して、これは絶対に飲んでおくべき、というワインをたまには選んでみよう。



ラ・チェルバイオーラ サルヴィオーニ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ[2013]【750ml】
ラ チェルバイオーラ
ラ・チェルバイオーラ



ラ・チェルバイオーラ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・サルヴィオーニ[2008]【750ml】 La Cerbaiola Brunello di Montalcino Salvioni
リカーショップヒラオカ
リカーショップヒラオカ

タクシーの支払いでボラれないために

2018-12-01 14:10:15 | もろもろ、つれづれ
タクシーの支払いでボラれないために


先日、ある方から、
ネットに、イタリアでは高額紙幣を使ってはいけないようなことが書いてありましたが本当ですか?
との質問があった。

正確には若干違うと思うが、とにかくこんな趣旨の質問であった。

とは言っても、財布の中に高額紙幣しかないときはどうしようもない。


さて、まず、日本なら、100円のものを買うのに、9900円のお釣りをもらうことには問題がないと思う。
店員は、心の中では、全く〜(怒)と思っているかもしれないが、文句は言わずにお釣りを返してくれる。(と思う)

だから、わざわざあらかじめ、10000円札を5000円2枚とか1000円札に変えておく必要がないが、もししたければ、銀行でもホテルでも、問題なくやってくれると思う。


さて、イタリア。

まず基本的に小額紙幣、そして、小銭はもっと不足している。
どれくらいのお金が毎年発行されているとか流通しているとかは知らないが、世界中から来る観光客が、余ったお金を持って帰ってしまうことも原因の一つだろうと思う。

と言っても、これはイタリアだけの話ではなくなってくるので違うかもしれないが、とにかくイタリアでは、昔から万年、小額紙幣と小銭が不足している。

そこで、日本で両替してきた高額紙幣を、ホテルのフロントで両替してください、というと、今はない、と言われたり、やってくれても渋々、それも、10ユーロが10枚欲しいのに、できないと言われたり、いろいろ。
(銀行ならできるはず、と思うのは日本の考え方で、確かにできないわけではないが、たぶん30分は待つことになると思う)

そうなると、タクシーに乗るときや、買い物をするときに、高額紙幣を出さなければいけない事態が生じる。

さて、本題。

どうやったら、ここでボラれるのを回避できるか。

買い物の場合は置いておこう。

問題は、特にタクシーである。

まず、こちらでは、お釣りは引き算をしない、ということを念頭に入れておく。
つまり、足し算をして、お釣りを返していくのである。

9ユーロ支払うのに100ユーロ紙幣を出すとどうなるか。

まず1ユーロを返してくれる。

そして、40ユーロを、どういう紙幣の組み合わせかはわからないが返してくれ、そして、最後に50ユーロ紙幣(もちろんあれば)。

これが、まあ実にスローな場合が多い。
わざと、と思える時もある。

ここで、紙幣を1枚、2枚、あっちから出してまた1枚、と返しているうちに、最初にいくらの紙幣を出したのか、それが50ユーロだったのか、100ユーロだったのか、わからなくなることもある。

そこで、50ユーロまで返してくれた時点で、運転手の動作がストップすると、あれ?終わり?出したのは50ユーロだったっけ?100ユーロじゃなかった??となることもある。
特に、グループでいたりすると注意散漫、ありがとう〜と言いながら、タクシーを降りて、あとで気がつくこともある。100ユーロ出したはずだ〜

しかし、後の祭り。

小狡い運転手の場合は、こういう心理を狙っているのだと思う。

そこで、以下が注意点。

1。できるだけ高額紙幣を出さない。(まず基本)

2。高額紙幣を出した場合、運転手に渡す際に、できれば口に出して、50ユーロ、100ユーロと言う。

3。領収書を、必要がなくても請求しておく。

4。そして、重要なのは、1枚1枚返してくれる紙幣を、次から次に(自分の)財布に入れない。
全部の紙幣を返してくれてから、いっぺんに入れる。
これで、返してくれた金額が一目瞭然、ボラれる手口をかなり回避できるのである。

これを1枚1枚財布に入れていると、いくら返してくれたかがわからなくなり、さらに、いくら渡したのかもわからなくなると、完全にカモになってしまうのである。

どうぞお気を付けを。