在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

利き酒師 になりました~

2016-02-29 14:13:39 | 日本酒、日本茶
利き酒師



嬉しいことに利き酒師のタイトルを取得できた。

ずーーーと昔、まだ日本にいたころは、ワインだけでなく、日本酒もかなり好きだった。
その頃、そうかぁ、ワインのソムリエなんて職業があるのかぁと思っていたのだが、まさか、イタリアに来て実際にソムリエの資格を取るとは思わなかった。その後、利き酒師という職業、タイトルがあることがわかり、もし、将来日本に(永久的に)帰ることがあれば、絶対に利き酒師の資格も取るぞぉ!と誓っていた。
ただ、日本には(永久的に)帰らないつもりになってしまった。。。
そうなると、利き酒師の資格は永久に取れない。。。

ここ数年、イタリアでも静かな日本酒ブームがある。
アメリカの方が、そして、パリ、ミラノの方が先だが、ローマでもちらほら日本酒の話題が出るようになった。
むくむくと利き酒師の資格も取りたい!という気持ちが再発してくる。でも、どうやって?
調べてみたら、海外からの通信教育でも取れることがわかり、挑戦。
制限が1年以内という期間はありがたかった。
というのも、一応日本に実家があるので書類などの送り先は日本とし、実家から送ってもらう、どなたかに持ってきていただく、一時帰国の際に持ってくるなどを駆使し(当然送り返すものも多い)時間はちょっとかかったが、晴れてタイトルを取得できた。かなり嬉しい。

通信教育だと試験はなし、ということもありがたかったが、実際には添削問題の数の多さ、細かさにはびっくり。
2冊の教本を、何度も何度もあっちを見てこっちを見て。。。
一応力を入れただけはあり、なんとか、かなり良い点で合格できました。。。よかった~

5 Amarone; Sant'Antonio, Tommasi, Masi, Begali e Allegrini アマローネ5種

2016-02-28 15:04:28 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
Amarone della Valpolicella 2012 Tenuta Sant’Antonio テヌータ・サンタントニオ
Amarone della Valpolicella 2012 Tommasi トマシ
Amarone della Valpolicella Costasera 2011 Masi マージ
Amarone della Valpolicella Monte Ca’ Bianca 2010 Begali ベガーリ
Amarone della Valpolicella 2010 Allegrini アッレグリー二



アウグスト氏経営のエノテカ、食料品店ディ・ビアジョDi Biagioの土曜日の午後の試飲会。

久々のアマローネ。本当にこのところ飲んでいなかった。
昔(もちろん今でも)どんなワインが好きかとか、ワインでは何が好きかとかよく聞かれたものである。
その時はアマローネとよく答えていた。(ちなみに今はバローロ)
どうして?と聞かれると、敬意を表して、と。

ぶどうを干してワインを造る、という行程は、ワインを学び始めたころには結構印象的だった。
干さなくったって造れるのに~ が単純な個人的意見。
ソーテルヌのように貴腐が付く(もちろん勝手に単純に付くわけではないが)
収穫を少し遅くして完熟、超熟のぶどうからワインを造る(これも、鳥に食べられてしまうリスクなどあり)
ならともかく、わざわざ収穫して、そのまま醸造すればいいものを、箱に並べる、藁の上に並べる、または吊るして干すなどの面倒くさーい行程を経てから醸造に取り掛かる。
その間、通常3ヶ月。
一部屋、それも屋根裏など、条件の整った部屋が必要だし、風通し、温度、湿度など考慮して毎日窓を開け閉めしないといけないし(収穫直後のことだから秋から冬場)そういった条件の整えられない部屋の場合は、エアコンなどの機械設備をばっちり整えなといけない。つまり、手間暇をかけるか、お金をかけるか。
干して水分の蒸発したぶどうから取れる液量は当然少なくなるし、収穫するぶどうは全く傷の付いていない完熟ぶどうでないといけないし、干してある間ヘタなカビ(貴腐ではない)が付くこともあるし、なんでざわざわそこまでして??が単純な第一印象だった。
そして、造るワインはソーテルヌのようなデザートワインではなく(一応)辛口のワイン!
それなら、干さないで造ってもいいのでないの??
しかし、人間のチェレンジ精神はこういうところでも発揮され、収穫し、干して、デザートワインではなく、食事用の辛口ワインを造ってしまうのである。

アマローネと一般に呼ぶが、正式にはアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ、つまりヴァルポリチェッラのアマローネということである。
干さなければ普通のワイン、ヴァルポリチェッラに、ちなみに、干して甘いデザートワインにすれば、レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラになる。

品種は必ずブレンドで、コルヴィーナが主体、45%から95%までなので、コルヴィーナだけで造ればアマローネとは名乗れない。
クラシカルなブレンドはコルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラだが、最近はコルヴィノーネがコルヴィーナの代わりに使われるし(50%まで)モリナーラはだいぶ使われなくなっている。

さて、これだけ手間暇かけて造り、収量も少ないアマローネは当然値段が高い。
それをタダで5本も開けてしまうアウグスト氏の心意気は半端ではない。

アマローネは全体に色が濃く、ボディがあり、主張がある。残糖分の多いタイプは辛口ワインの中でも甘いくらいだし、残糖分をほとんど残さず醸造したタイプは辛口の中にほろ甘さ、ほろ苦さを感じる。超熟のフルーツ、コンフィ、バルサム臭、カカオ、チョコレート、カフェなどの香りが特徴。

2012 Tenuta Sant’Antonio
コルヴィーナ70%、ロンディネッラ20%、クロアティーナ5%、オセレータ5%。
値段も比較的安くて、華やか、モダンで明るい印象の万人受するタイプのアマローネ。ヴェルポリチェッラの上級クラスのラ・バンディーナLa Bandinaはよく飲んだものだと懐かしかったりする。++++

Amarone della Valpolicella 2012 Tommasi
コルヴィーナ50%、コルヴィノーネ15%、ロンディネッラ30%、オセレータ5%。
個人的には好みのタイプ。モダン、華やかとは逆に落ち着きがあり、最初はやや閉じている印象で、徐々に出てくる。持続性もよく、クラシックにまとまった感じが好み。+++++

Amarone della Valpolicella Costasera 2011 Masi
コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ。
超有名ワイナリーなので、マージだと思って飲むとなんでも美味しく感じてしまう。こういうワインこそブラインドで飲まないと。。。香りはやや弱く、味の持続性もやや劣る。+++(+)

Amarone della Valpolicella Monte Ca’ Bianca 2010 Begali
コルヴィーナ40%、コルヴィノーネ35%、ロンディネッラ20%、オセレータ5%。
このアマローネだけ知らなかった。それともラベルが変わったために記憶にないのか。とにかく、ちょっとびっくりのアマローネだった。値段は決して安くない。しかし、色は濃く、華やか、モダンで、きれいで、アルコール度16%と高いのに(他は基本的15%)感じさせることはなく、しっかりしたボディを持つのだが、優雅さもある。+++++

Amarone della Valpolicella 2010 Allegrini
コルヴィーナ90%、ロンディネッラ5%、オセレータ5%。
コルヴィーナの使用量が最も多い。アッレグリー二と言えば、コルヴィーナ100%で造ったラ・ポーヤLa Poja(当然DOCではない)が思い浮かぶ。90年代、なんて斬新なワインだと思ったことだろう。あの頃、ポーヤもアマローネも結構競うようにして買ったので、今でも何本かうちのワインクーラーに眠っている。。。さて、とにかく値段が高い。60ユーロをはるかに超え、確かにアマローネは安いワインではないのだが、ちょっと高すぎ。香りはじわじわと出てきて良いのだが、これだけの価値はないような。。。。トマシを2本買ってもお釣りがくる。。。+++(+)


Breg 2005 Gravner, Ribolla gialla 2009 Damijan, Lambrusco e Rio Rocca グラヴネル、ダミアン他

2016-02-26 16:10:40 | Friuli フリウリ
Breg Anfora 2005 Gravner グラヴネル
Ribolla Gialla 2009 Damijan ダミアン
Cinquecampi Rosso
Rio Rocca Brut Nature



ササキさんのお家に数人でお邪魔させていただいた。
男の料理は大好き。(レストランではなく家庭料理の話)
女性が作っても、もちろん美味しい料理は美味しいし、第一、人の作る料理は基本的に美味しいものだと思うが、男性が作った料理はなにか違う、と言いたい。
繊細でも豪快でも、盛り付けがきれいでもそうでなくても、それがただのおにぎり、シンプルパスタでも、味付けが多少塩辛くても物足りなくても、どこか違う。
女性は女性に厳しい、つまり男性に甘いということもあるかもしれないが、料理のできる男性は結構得なことが多いのではないかと思う。
そして、ササキさんように料理が好きで上手なら最高。

さらに、セレクションのワインも当然のごとく美味しい。
自然派ワインしか飲まない、それも、昨今多いニセの自然派ではなく、本物の自然派のみ。
自然派というカテゴリーにも入れたくない、というか、ワインは当然のごとくこうあるべき。これが本物のワインであれば、工業製品ワインは一体何?あれもワイン?そうなればこれは?ワインでもなく、ある意味食べ物の一つ?
考えを巡らしても正しい答えにはたどり着かないと思うが(だいたいその必要もない)、こういう本当の自然派のワインは、飲み物や嗜好品という以上の、体が欲しているエキス、のようなものなのかもしれないと思う。

4人で4本。だいたい等量飲むメンバーだったから一人1本になる。
次の日の朝、胃が重たいわけでもなく、二日酔い、頭痛があるわけでもなく、いたって自然。(寝不足は別にして。。。)
きっと体の隅々まできれいにワインが溶け込んでしまっているんだろうなぁ。



Rio Rocca Brut Nature
エミリア・ロマーニャ州のスプマンテで、品種はスペルゴラだそうな。そういえばそんな品種があったよね、という感じ。ボトルでの2次発酵。
温州みかん!のような、柑橘系、柑橘系の木の小さな白い花を思わせるような酸味がきれい。よく冷えているのに開けるときに泡が吹き出しそうになるくらいなので、気圧が心持ち高めなのだろうが、口に含むと炭酸が決してきつくなく、舌に優しくまとわりつく感じが心地良い。酸味はあるが、ツンツンしていなくて優しく、ちびちびずっと飲んでも飽きることがない。プロセッコでは物足りなくなるだろうし、フランチャコルタでは、最初は良くても、そのうちたんだん疲れてくるような気がする。。。

Cinquecampi Rosso Lambrusco
ランブルスコなのでこれもエミリア・ロマーニャ州。ランブルスコ、マルボ・ジェンティーレにマルゼミーノがブレンドされているよう。ボトルでの2次発酵で、亜硫酸の添加はない。
非常に紳士的、真面目なランブルスコのような気がした。飲めないランブルスコが多い中、これまた心地よく、じっくり味わう暇もなく、くいくいと、あっという間にボトルが開いていしまったような気がする。

Ribolla Gialla 2009 Damijan
この前のAISのダミアンの試飲会は知らずに行けなかった。知っていたら申し込んだのだが、すでにオペラ座のチケット買っていたので、時遅し。
今のAISは、情報の発信の仕方が悪いというか鈍いというか、もっとスマートやればいいのに、と思うことが非常に多い。アルマンドの試飲会では毎回喧々囂々。かなりすごいやりとりもする。それくらいオーガナイズが悪いのである。
そこでダミアンの試飲会があるとは全く知らず、オペラ座のチケットをフイにはできないので行けなかったのだが、 超満員だったそうで、試飲会の情報が届いた頃には申し込み多数ですでに締め切りになっていたかもしれない。
さて、いいよね~と唸る。体にスルっと入る。香りやら味やらそんなことは問題ではなく、スルっと入り体に溶け込む。このポワンとした感じがワインらしくない~とおっしゃった方もいるが、逆にこのふわふわっとした優しい口当たりが、心を溶かしてくれるようでいいのである。
また、ダミアンのワインはヨスコ氏のワインと比べて、より取り掛かりやすく、受け入れやすいと思う。

Breg Anfora 2005 Gravner
あれ~、開けちゃっていいの??すごーーーーく嬉しいんだけど。
飲む前に拝むというか、敬礼するというか、ヨスコ氏の方に向いて頭の一つでも下げないといけない。
とは、オーバーだが、そうしたい気持ちになってしまうワイン。
ああもう最高。至福、という文字が頭に浮かぶ。にっこり。

パスタも美味しかったけれど、玉ねぎスープ、最高でした。


Basilisco 2009 + 6 campioni vasca 2015 バジリスコ

2016-02-25 10:33:38 | Calabria, Basilicata カラブリア他
Basilisco 2009
6 campioni vasca 2015
(ステンレスタンクからのサンプル 畑違い 6種)



友人ルカが主催する試飲会は面白いものが多い。変わっていると言ってもいいかもしれない。とにかく真面目、ひたすら真面目、また勉強熱心派なので、ひたすらメモを取り、人の意見も聞き、それを色々な角度から統計にしてしまう。
ワインはただの飲み物だい!と思っている人には理解しがたいくらい、とにかくひたすら、いろいろな角度からワインに向き合う。
彼が1年かけたというプロジェクトの試飲会が今回の試飲会。
畑ごとの違いを徹底研究。
ちなみに南のワインが好きなので(私と反対。笑)研究の対象は南イタリアのワインになることが多い。今回対象となったのはバジリカータのアリアニコで、バジリスコの造っている「バジリスコ」。

ワイナリーの協力のもと、6つの畑(ただし後述)の、まだ木の樽での熟成まで達していないワイン見本を持ってきていただき、ブラインドとブラインドではないものも含めて試飲。
ワイナリーのあるヴルトゥレは多くが火山性土質を持っているのであるが、黒い土、黄色い土と色に大きな違いがあり、畑ごとにできるワインに大きな違いが生まれる。幸い品種はアリアニコのみ、樹齢もそう違わないし、標高は違うといえば違うのだが、ものすごく大きく違いではなく、また、畑も数キロ程その距離、つまり、条件的に似ているのに、できるワインにこれだけ大きな違いが生まれるということは、わかっていても結構驚きだった。



さて、資料には4つの畑の詳細。なお、試飲するワインは全て2015年のもの。
A1  ワイン1
A2 ワイン2
B1 ワイン3
B2 ワイン4

ワイン1
黒土。標高が一番低く、収量が一番多く、収穫時期が9月の終わりと、一番早い。
いかにもワインらしい。フルーツ、花の香り、あずきのような香り、やや灰のような香りや、この時点ですでにスパイス風の香りも混じっている。若干重たい感じが味にもあり、太さのあるタイプ。タンニンがやや残る感じがある。+++

ワイン2
同じく黒土。収穫時期は10月初め。
同じ黒土なのにがらっと変わって、メタル、血、鉄などの香り、やや緑の香り、小さな守りの木の実となる。酸味があり、ミネラルを感じ、タンニンは細いのだがややほろ苦さが残る感じがある。+++(+)

ワイン3
黄色の土。ただし、この畑は、畑の中で黒土と黄色い土が斜めに線を描くように混じっていて、黄色い土、黒土、そのミックスと3種が同じ畑にある。それを別々に醸造するのだそうだが、今回のサンプルは黄色い土のもの。収穫量は一番少ない。
すでに沈殿物がかなりある。色が一番濃く、どろっとした厚みがある感じ。熟したフルーツに、アニマルではないが若干の臭みが混じる。酸味より塩味の方があり、アルコールを感じ、ボディがある。タンニンも存在感あり。++(+)

ワイン4
黄色い土。標高が一番高く、また北向きの畑のせいもあると思うが、収穫が一番遅く11月に入ってから。
ミネラルを感じ、紅茶、これも若干アニマルを思わせるような臭み、タタミのような乾いた干し草風の香りも混じる。酸味があり、タンニンが繊細、全体に細胃感じを受け、特にワイン3と対照的。++++

さて、次にワイン5と6が登場。
この2つは順番をその場で決めたもの。一つは黒土のものでもう一つが黄色い土のものとのこと。

ワイン5
正解は黒土のものだった。畑は違うが(C1)A1の畑のワインに似ている。
フルーツ、花の香りがきれいで、口に含んだ時に柔らかさがあり、ある程度のボディもあり、大変心地良い。++++

ワイン6
正解は黄色い土、C2の畑のものとしたのだが、実はB2の畑のものだった。つまり、6つのワインの中に同じ畑のものが2つあったということになる。
確かに、ミネラルを感じ、酸味がきれいで、似ていると思った。++++

これは騙したわけではなく、畑 A1A2B1C1 は火山性の土質の畑なのだが、B2は珍しく火山性の土地ではない畑で、火山性ではない畑はここだけなので、同じ畑から2種持ってくることになったという事。

つまり6つのワインで黒土と黄色い土の比較、火山性の土質と非火山性の土質の比較+同じ畑のワインを当てられるか、をしたことになる。

ただ、同じ色の中でもこれだけ大きな違いがあり、 土の色が違うだけが原因ではないということが明確になり、火山性の土地のワインはいいね~などという人もいるが、確かに火山性の土地のワインのタンニンはややほろ苦さを持つので、意外と非火山性のものをよりおいしく感じたり。


最後に、2009年のバジリスコの試飲。
バジリカータの印象を変えた、ある意味歴史的ワインである。
個人的には、重たく、土地っぽさがあり正直あまり好きなワインではなかったのだが、久々に飲んでみるととてもいい。しばらくたっていることもあるし、細さのある年ということもあるだろうが、最初にやや臭みを感じた以外、スパイスがきれいで、フルーツ、花の香りもまだある。木の香りはあるが決して強くはない。タンニンも繊細、フルーツが心地よく、持続性もあり、ボディはあるが重たさはない。++++(+)





5 Trebbiano d'Abruzzo; Madonna, Pepe, Masciarelli ecc.トレッビアーノ5種

2016-02-21 19:00:08 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Trebbiano d’Abruzzo Biologico 2014 Cantina Tollo カンティーナ・トッロ
Trebbiano d’Abruzzo 2014 Cataldi Madonna カタルディ・マドンナ
Trebbiano d’Abruzzo 2013 Emidio Pepe エミディオ・ペペ
Trebbiano d’Abruzzo Marina Cvetic 2013 Masciarelli マッシャレッリ
Trebbiano d’Abruzzo Altare 2013 Marramiero マラミエッロ



イタリアでは風邪が流行っている。ずっと昔、冬はマイナス10度以上になる国に駐在していた友人がいて、風邪ひくでしょ~と聞いたら、風邪菌が生きてられないからひかないと言っていたが、イタリアの中途半端に暖かい冬は風邪菌にとってきっと最高に居心地が良いのではないかと思う。
さて、それほどひどくはないので、無理をしてはいけないと思いつつ、家から車で5分かからないところにあるアウグスト氏のエノテカ、Di Biagioの試飲会に顔を出してきた。
しかし、風邪のせいで、ボトルの写真を撮るのをすっからかんに忘れてしまい、家に帰ってから気がついた始末。

さて、今回のテーマはトレッビアーノ・ダブルッツォ。
アブルッツォ州はローマのあるラツィオ州のすぐ東側の隣、ワイン界では若干地味な立場にあるのではないかと思う。
つまり、キャンティやブルネッロのある華やかなトスかーナ、バローロ、バルバレスコの風格を持つピエモンテ、アマローネのあるベネト、白ワインでは最も品質が良いフリウリ、幸い観光客も多く、よく知られているカンパーニア、人気のシチリアなど結構特徴を持った州が多い中、アブルッツォの影は若干薄い。

赤はモンテプルチャーノ・ダブルッツォ、白はトレッビアーノ・ダブルッツォ、そしてロゼのチェラスオーロはかなり赤に近いしっかりした物が多くおすすめなのだが、他の州の華やかさ、ラインアップには負けてしまうような気がする。
(ところで、モンテプルチャーノはここでは品種の名前で、トスカーナのモンテプルチャーノのワインと決して混同しないように。後者は町の名前から来ていて、主要品種はサンジョベーゼ)
その分値段も比較的安く嬉しいのであるが、個人的に、白ならお隣のマルケ州のヴェルディッキオが好きでよく飲んだり、赤なら若干土臭さのあるモンテプルチャーノよりキャンティ・クラシコを選んでしまうことが多いので、結構スルーしてしまうワインである。(ごめんなさい~)
それでも、アブルッツォというと、いくつか超がつくくらいのワイナリーがある。

まず一つがヴァレンティーニValentini。(ややこしいことに、ラ・ヴァレンティーナLa Valentinaというワイナリーもアブルッツィオにあるので、決して混同しないように)
赤のモンテプルチャーノも有名であるが、意外と白の方を高く評価する人も多い。私もその一人である。

今回の試飲でも出たペペ。完全ビオで、意図的に変えていなければ、未だに足踏み、ラベルも手張りのはず。こちらは白もいいが、赤のほうが良いと思う。ヴァレンティーニ並みというと反論はあるだろうが、これまた長くもつワインで、古いワインを直接ワイナリーから買えるのだが、どんどん値段は上げている。つまりリリースされた直後なら25-30ユーロで買えるものが、20年程度経ったものだと200ユーロになったりもしている。ある意味保管料のつもりだろう。
だから、リリースされた直後に買って、自分で(ただし丁寧に)保管しておくというのが一番安上がり。

そして、マッシャレッリ。今回のワインの1本でもある。マッシャレッリ氏が亡くなってもう随分経つが、東欧出身の奥様が頑張っている。一時はどうなるかと思ったが、品質を落とすことなく続けている。

さて、今回の5本。
Biologico 2014 Cantina Tollo
全く知らないワイナリーで、ラベルも見たことがないような気がするのだが、ビオロジコという名前が実に大胆。それでは若干臭みがあるのかと思うと、むしろ逆でちょっとびっくり。ステンレスということになっているが、モダンな雰囲気を漂わせ、ほのかに木の香り??標高が低いからか??うーん。ビオは別にして、香りもある程度あり、味もよくあるように消えてしまうこともない。不思議なワイナリーだと思っていたところ、同意見のアウグスト氏が店頭に置いてあるガンベロ・ロッソを手に取ってみる。小さなワイナリーかと思ったら、実は巨大なワイナリーで4000haの畑を所有。。。。(400ではない)そして、値段がびっくりするくらい安く、5ユーロ台。今時、これだけ安い値段でこの品質はなかなかお目にかかれないような気がする。+++

Cataldo Madonna 2014
カタルディ・マドンナは個人的に好きなワイナリー。赤は久しく飲んでいないが、白は時々飲む。ペコリーノ(品種)の「ジュリア」は、ペコリーノらしからぬ、まるでソーヴィ二オンを思わせるくらい透き通った緑のイメージ。トレッビアーノもシンプルながら洗練されていて、非常に飲みやすい。++++

Emidio Pepe 2013
完全ビオで、今では超有名ワイナリー。初めて飲んだのは15年くらい前だろうか。赤で、若いのと、その時すでに10年態度は経ったのを比較して飲んだのだが、結構衝撃的だったのを覚えている。その後は、ジェネレーションが変わり、試飲会にもよく参加するようになり、古いヴィンテージものも結構飲むが、いつも超熟ワインだと感心する。むしろ若くして飲むほうが美味しくないというか、もったいない。先のビオとは違って、ちゃんとビオらしい香りと味を備えている。++++

Masciarelli 2013
昔は木の樽の香りが強かった気がするが(ワイン界全体の傾向でもあった)今はそれも落ち着き、エレガントさと強さ、華やかさと落ち着きをバランスよく持っていると思う。香りは複雑で甘さもあり、味は程よい酸味がエレガントさを増している。++++(+)

Maramierro 2013
一見良いのだが、どうしても無理やり作った感じと、マッシャレッリあたりを手本にしたいがそこまでたどり着いていない感じが出てしまう。香りは華やかで一瞬受けるが、奥に複雑なものがあるというわけではなく、味もエレガントさに欠けるところがあり、大勢でわっと開けるにはかなり受けるだろうが、じっくりゆっくり飲むタイプではないような。+++

なかなか面白いラインアップで、試飲会としては面白かった。
しかし、先週のネッビオーロはさすがにかなりのにぎわいであったのだが、今週の人の入りはまずまず。おかげでコンディションが悪い中ゆっくり試飲できたので良かったのではあるが。行けなければ仕方がないが、ネッビオーロは行く、トレッビアーノは行かないという決定をするとなれば、かなりもったいない。

1時間程度の試飲後、エノテカから自宅のベッドに直行。
今日のブルネッロのアンテプリマは断念。。。。残念。




5 nebbiolo; Produttori, Fenocchio, Sandrone, Damilano e Vietti ネッビオーロ5種

2016-02-18 13:45:06 | Piemonte ピエモンテ
5 nebbiolo
Produttori del Barbaresco 2014 プロドットーリ・デイ・バルバレスコ
Giacomo Fenocciho 2013 ジャコモ・フェノッキオ
Sandrone 2013 Valmaggiore サンドローネ
Damilano 2013 Marghe ダミラーノ
Vietti 2012 Perbacco 2012 ヴィエッティ



家から車で5分かからないところにあるエノテカ、そして食料品やお菓子も売っているDi Biagio、オーナーのアウグスト氏が非常に素晴らしい人柄で、値段も全体的に非常に良心的、とても常連客の多いお店である。
毎週土曜日、もちろん季節柄やらない時も多いのではあるが、午後、無料でワインを振舞っている。
毎回テーマを決めて、それは一つのワイナリーを紹介することもあるし、クリスマス前ならサーモンとシャンパンなどの組み合わせもあるが、このところうれしいことに一つの品種に絞っていることが多い。
4-5つのワインを開けて、立ち飲み、誰でも参加でき、非常に気軽な雰囲気である。
そして、パテやチーズやら簡単につまめるものも一緒に振舞っている。
このところ用事や仕事でなかなか行けなかったのだが、今回はネッビオーロがテーマ。
5つのワインを振舞っていた。

Produttori del Barbaresco 2014
ハズレがない。安くていつも美味しい。バローロももちろんだが、クリュものも他と比べて品質は高いのに安く、迷ったらコレ!というワイン。素人にも玄人にも受ける。
ネッビオーロはこの品質でなんと10ユーロ台で、適度に華やかさを持ち、明るい印象、いつ飲んでも心地よい。++++

Giacomo Fenocciho 2013
美味しいと思うのだが、可もなく不可もなく。つまり、これより個人的に好きなワインがあれば選ばないが、なければ喜んで選ぶというスタンスのワイン。+++(+)

Sandrone 2013 Valmaggiore
ネッビオーロですでに堂々とした風格を持ち、バローロほどではないにしてももつだろうと思わせる。最初は一瞬閉じた感じだが、すぐにだんだんと堅い感じの香りが出てきて、Produttoreの明るさと対照的。こういうタイプが好きならたまらないだろうが、欠点は値段が高すぎで、25ユーロを超えている。Produttoreを2本買ってもお釣りがくることを考えてしまう。++++

Damilano 2013 Marghe
中堅どころの中ではよく名前を知られ、おそらくファンの多いワイナリーだと思うが、個人的にあまり美味しいと思ったことがない。(ある友人も同じ意見)バローロでも値段が安いので手が届きやすいのだが、Produttoreとほぼ同じくらいの値段のはず。アルコールが上がってくるのでその分香りが負けてしまっている。タンニンも若干気になる。++(+)

Vietti 2012 Perbacco 2012
これだけが2012年。この1年の違いは大きい。非常にきれいで、バランスが取れ、適度な華やかさ、適度な風格、適度なエレガントさを兼ね備えている。++++(+)

Gomorra di Matteo Garrone イタリア映画 ゴモラ

2016-02-14 00:30:55 | 何故か突然イタリア映画
Gomorra ゴモッラ(ゴモラ)
監督 マッテオ・ガッローネ



ソッリーマ氏の「スブッラSuburra」を見たら、ガッローネ氏の「ゴモッラGomorra」も見ないわけにいかない。
「ゴモッラ」の映画版(2008年)はガッローネ氏の作品だが、テレビシリーズ(2014年)の方はソッリーマ氏が監督している。
スブッラはローマとその近郊のヤクザを描いているが、ローマのヤクザはまだ可愛い方で、ゴモッラはナポリのヤクザ、つまりマフィアよりお騒がせかもしれないカモッラのことを描いている。
タイトルまで似ている、は冗談として、共通点の多い作品。

さて、ゴモッラはイタリアでは超有名な映画である。
同名の原作(2006年)があり、作者はロベルト・サヴィアーノ、イタリアで200万冊以上売れ、世界的にもベストセラーになったり、幾つもの賞を受賞し、イタリアでこの本のタイトルを知らない人はいないだろうというくらいの有名本である。
原作者はこの本を書いたために、カモッラに狙われるのではないかとか、警察の護衛が付いたなどの話も聞いた。

日本ではイタリアのヤクザ組織はみんなマフィア、と思っている人は多いと思うが、マフフィアはシチリアの組織のことを指し、その他各地にある似たようなヤクザ組織、犯罪組織はマフィアではない。
その中で、しょっちゅうニュースに出てくるのがナポリの組織カモッラで、頻繁に殺人事件が起こっている。
その数は、30年で4000人にものぼるそうで、3日に1人が殺されている計算になるそうだ。
そこで、スブッラと同様、ゴモッラでもどんどん人が殺されていく。
ただ、カモッラの中の抗争だけを扱っていないところが、原作も含めてこの作品の面白さだと思う。

4つのテーマを扱い、話が交錯する。その間、関連があるわけではない。
スブッラと同様130分の長さ。しかし、これも全く退屈する場面がない。

非常に有能で性格のおだやかな仕立て屋のパスクアーレ、収入を得るために中国人の仕立て工場でアルタモーダの講義をする話に乗ったところ、二人の乗っていた車が襲撃され、経営者は殺され、パスクアーレも怪我をする。これを機会に仕立て屋をやめ、トラックの運転手に転向。
こうやって闇で(税金を払わず)仕立てられたドレスは、結構高級ドレスに化けるそうで、ハリウッドの有名女優が彼の仕立てたドレスを着てテレビに登場、なんてシックで素晴らしいドレスなんでしょう、とアナウンサーが話しているのを彼が黙って聞く場面は、結構涙をそそる。

工場から出る有害廃棄物を安く購入しているのはフランコ。証明書も発行し、クリーンだと言いながら、ナポリ郊外の土地に違法で埋め立てている。
それらの廃棄物を積み重ねたとすると14600mになり、つまりエベレスト山よの高さをはるかに超え、また、それらの土地での発がん率は20%も高いとのこと。

チンピラ的少年二人は、カモッラの銃の隠し場所を探しあて盗み、脅されても抵抗していたら、最後は殺されてしまった。遺体はどこかに埋められてしまうだろう。

そして、世界で最もドラッグの収入の多い場所がスカンピアと呼ばれる地域で、ナポリの北のはずれに位置している。スカンピアには「帆」と呼ばれる、ヨットの帆を張ったような、一見非常に斬新なデザインの建物が立ち並んでいるのだが、その内部は、長い廊下で各戸がつながり、まるで日本の貧しいアパートか団地を思わせるような雰囲気を持っている。
ここにもいくつかのグループがあり、グループ間の抗争が絶えない。次から次に人が殺されていく。

スカンピアの世界は、映像としてかなり衝撃的。実地で撮影されたというが、よく撮影したと感心!

映画はナポリ語での会話がほとんどで、かなり聞き取りにくく、イタリア語の字幕スーパーが欲しい。。。と思った。
全体的にかなりの迫力。映画の評価もかなり高く、かなりオススメ。

ガッローネ氏は昨年「童話の中の童話Il racconto dei racconti」の上映の際に出席したが、それはびっくりするくらい感じが良かった。「ゴモッラ」そして「リアリティーReality」その後「童話の中の童話(物語の中の物語)」とかなり違う作風の作品を作っているが、全く違う作風の作品を作ることが面白いというタイプらしい。似たような作品を作り続ける監督もいる中、次はどんなタイプの作品を作るのか楽しめる監督。


日本でも出ています。
結構強烈。オススメ。ぜひどうぞ。

ゴモラ [DVD]
クリエーター情報なし
紀伊國屋書店

Suburra di Stefano Sollima イタリア映画 スブッラ

2016-02-11 12:37:41 | 何故か突然イタリア映画
Suburra スブッラ
監督 ステファノ・ソッリーマ



原作本のあるものの映画化は難しいと思うが、これは成功例に入ると思う。原作は結構売れている。私は読んでいないが、上映会出席のジャーナリストで何人か読んだと言う人がいた。

さて、今回の映画に関連があるイタリア映画が二つある。
一つはマテオ・ガッローネ氏による「ゴモラGomorra」(正確にはゴモッラ)で、これは原作はベストセラー、映画も大成功を収めた。
(マッテオ・ガッローネ氏に関しては、人柄がかなり良いこともあるが、昨年の作品「童話の中の童話il racconto dei racconti」は日本でもぜひ公開して欲しい。。。)
もう一つは「ロマンゾ・クリミナーレ(犯罪のロマン小説)」で、スブッラと原作者が同じである。
関連が強い理由は、ゴモッラはナポリ、ロマンゾ・クリミナーレとスブッラはローマが舞台になっている点が違うのだが、三作ともイタリアヤクザの内情を暴いたものであることと、ロマンゾ・クリミナーレとゴモッラのテレビシリーズを手掛けたのがスブッラの監督ソッリーマ氏であるということである。

日本では、シチリアのマフィアはゴッドファーザーの影響も強いと思うが、よく知られているし関心も強いと思う。
しかし、イタリアでもっと「お騒がせ」なのが、ナポリの組織カモッラであり、また、意外にもローマ郊外のオスティアにこれだけの悪がはびこっていた(多分今も?)とは。
映画を見て全てを知った気になってはいけないが、知らない世界に関心を持つきっかけになる。

さて、ゴモッラに関しては別に述べることとして、スブッラ。
ちなみにスブッラとは、古代ローマ時代に存在していた貧民街のことで、コロッセオ近く、フォロの北側に位置していた。
こういう悪やら抗争やらが古代ローマ時代から変わらず続いているということでつけたタイトルらしいが、ローマ時代もこんなだったのか、とちょっと愕然。
しかし、スブッラはタイトルだけで、映画の舞台は市内中心部と、ローマの空港(フィウミチーノ空港)近くにある海辺の町オスティアである。
オスティアのヤクザに関しては、「ロマンゾ・クリミナーレ」意外にも何本か見ていて、ローマから一番近い海であるため、夏には市民が大挙していく海辺の町というイメージの裏はこうなんだぁ、と改めて愕然。
そういえば、かの有名映画監督パゾリーニ(「ソドムの市」がもっとも有名)が殺されたのもオスティアだった。。。と思ったりして。(ヤクザに殺されたわけではないが)

さて、前置きが長くなってしまったが、この映画の一番の印象は、とにかくすごいお金をかけている!ということ。
このところ質素な映画が多い中、すごい。もちろん映画村チネチッタも使っていると思うが、ローマ市内でのロケがすこい。ショッピングセンターでの大規模なロケもある。(いったいいくら払ったの~??)
と、すごいの連発であるが、ソッリーマ氏はそれなりの作品を作り成功しているし、お父さんも映画監督で、子供の頃からロケの中で育ったそう。(お金を使える監督は違う!)

さて、ストーリーは政界の大荒れ、前法王(ベネディクト16世)の引退、そして、オスティアのヤクザ、ジプシーヤクザの抗争をかけて、かなり複雑であるが、実は全部繋がっているということの示唆の上にできている。
法王の引退の決定の苦悩の場面から始まるが、有能政治家、ヘロイン、愛人(まだ未成年)、ヘロイン中毒で偶然ではあるが死んでしまう若い娼婦、政治家の家族も登場、オスティアのボス、実は凄腕のボスの女、オスティアの隠れ大ボス(名前はサムライ)、ジプシーのボス、ジプシーのボスのファミリーとそのすごい暮らしぶり(かなりの大所帯)などなどありとあらゆる人物が出てくる。(原作にはまだまだ登場し、登場人物の半分は削ったとのこと。)
政界破局の決議、大ボス二人が殺される日を「黙示録」の日として、その7日前から日ごとに追っていくやり方も面白く、話がどこまで来たかがよくわかり、退屈しない要因の一つでもあったと思う。

ちょっと笑わせたのが、次から次によくまあ人が殺されるわ、ということと、都合良い時は死にそうで死なない、人物同士が偶然にしては繋がりすぎ、オスティアのボスの女がピストルの使い方が若いのに上手すぎ~、なんだか毎日雨、雨、雨、などであるが、ストーリーは実によくできている。
130分というかなり長い作品でも退屈しない、とは聞いていたが、確かに退屈する場面は全くなかった。
役者も良く、演技派中心、見ていて違和感がない。

大ボス、サムライの名言。
なんで奴を殺してしまったんだ、との質問に「ローマが殺したのだよ。」

こういう映画が日本に配給されるということはないと思うが、イタリアヤクザ、ローマの裏側を描いたものとして紹介されるのは面白いと思う。

なお、監督のインタビューには、ピストルの使い方が上手すぎのボスの女の役の女優グレタも出席。本物の方がかわいかった。
かなりオススメ。