在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”オルトレポ・パヴェーゼ・ロゼ・ディ・ノワール” モントゥ・ベッカリア

2009-03-31 00:00:38 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
“Oltrepo Pavese Rose’ di Noir” Montu’ Beccaria –Lombardia(点数7+)
オルトレポ・パヴェーゼは、ローマのフラスカーティのようだと言われることがある。
フラスカーティというと白で、品種もトレッビアーノ、マルヴァジアがほとんどで、似通ったタイプが多いのとは対照的、つまり、多くの品種を使い、白、赤、スプマンテなどなど実に様々なタイプを造るのだが、大都会のすぐ近くに控え、都会の消費を担っているという意味ではよく似ていると思う。
あまり高級ワインではない、ということも共通である。つまり、ちょっとした食事にちょっと合わせるのに都合のよい、ほどほどの値段のワイン。
しかし、それにしても、オルトレポ・パヴェーゼの場合は、本当に多様であるが。

最近、ロンバルディアは頑張っている。
ミラノがあるので、経済力、政治力もあるわけだが、あれよあれよという間に、DOCGが5つになってしまった。
そのうちの一つがオルトルポ・パヴェーゼのスプマンテ・メトド・クラシコである。

さて、全く聞いたこともないワイナリーだったが、なかなか良いロゼだった。
名前からして、ピノ・ネーロで造っている。
明るい玉ねぎ色が少し薄い感じの色合い。自然な感じで、ピンクピンクしていない。
香りが非常に心地よく、イチゴ、レッドベリー、そしてそれらの飴などで、デリケートだが、漂うような香りである。パンの香りもないわけでないが、完全にフルーティーな香りに隠れてしまっている。
味は、思うよりボディがありしっかりしている。香りでは、食事の前のつまみに良いかと思ったが、これだけしっかりしていたら、食事にもしっかりいけそう。
糖分ではない甘さをほんのり感じ、フルーツの香りが最後まできれいに残る。

ロゼ・シャンペンよりぐっと手軽、気軽に飲めて嬉しい。


イタリアの銀行

2009-03-30 23:58:16 | もろもろ、つれづれ
今では、イタリアでもカードの流通、ATMの普及、自動引き落としが普通になってきたので、銀行は以前ほど混まなくなった。
昔は、いつもたいてい混んでいたし、今日は空いてると思っても、窓口に3人並んでいたら30分はかかった。(それでも、30分なら早いほうであった。)
そのころは、郵便局と銀行は、とにかく時間がかかるので有名だったのである。

さて、今日、ある支払で、久々に銀行で1時間待った。
それでも、入れたから良かったかも知れない。20分くらい後に来た客で、同じ支払の人は、2時間待ちだから他の銀行へ行ってくれと、銀行の支店長自らが銀行の玄関口に立ち、言われて、入れてもらえなかった。
日本だったらすごいクレームになるよね、と思って見ていた。だから、イタリアは面白い、とも言える。

銀行と言うと、いくつか開いた口がふさがらない事件(?)があるが、それは特に両替に多い。
街中の銀行は、観光客が入るから、両替には慣れている。
しかし、ちょっと住宅街へ行くと、あまり両替をする人はいないのだろう。(それも円を。)
最初の頃は、街中で両替して、それを口座のある銀行へ持って行っていたのだが、途中で盗難もあり得るので、今は、直接、口座のある銀行へ持っていくことにしている。
すると、いろいろなことが起こりえる。

10時半ごろに着いても、まだ、本店から今日の両替レートが来ていないから換えられない。(さすがに、コンピューターの普及で、これは今はなくなった。)
円の両替なんてやったことがないからできない、と言われる。(これは今でもある。これで新しいことを覚えるわよね!と機嫌を損ねないようにやってもらう。)
すごーく面倒くさいんだけど、他の銀行でやってから来てくれない?と言われる。(ここも銀行でしょ!と怒りたいのを抑えてがんばる。)

日本だったらすぐに首よ!と言いたいのをぐっと抑えるのである。
しかし、こういう事件がなくなったらイタリアの銀行じゃなくなるな~。。。

スフルツァット・ヴァルテッリーナ・チンクエ・ステッレ 2005” ニーノ・ネグリ

2009-03-30 23:12:25 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
“Sfursat Valtellina Cinque Stelle 2005” Nino Negri –Lombardia(点数 7.5+)
ご存じ、ニーノ・ネグリのスフルツァットは久しぶりに飲んだ。
ヴァルテッリーナの名を高めたのはこのワインであり、スフルツァットとは何かを広めたのもこのワインではないかと思う。
と言っても、今だに、スフルツァットって何?と思う人はいるだろうが。
さて、ヴァルテッリーナはイタリアでも最も北に位置するといえ、ちょっと行くとスイスである。つまり、暖かいイタリアの中ではかなり寒い所に位置する。
そうなると、熟しにくいブドウを使いどうやって美味しいワインにするか。
というと、ブドウを影干しするという結論に至る。
スフルツァットは、つまり、力を加えた、要するに手を加えた、という意味となる。

品種は、ネッビオーロ100%。地元でキアヴェンナスカ。
色からするにかなり濃い目。モダンなワインはこうなくちゃね!の見本のよう。
香りも、インターナショナル。華やかで、フルーティーで、いたってモダン。
ヴァルテッリーナでこんなにモダンなワインを造ってしまうなんて、さすが、グルッポ・イタリアーノ・ヴィーニ。
革、熟したフルーツ、バニラ、甘いスパイス。。。
甘いくらいのまろやかさがあり、ボディがあり、ややアルコールが上がる感じがある。苦味はほんのり感じる。持続性はあるが、最後に、苦みとフルーツとアルコールが混ざるのが気になる。
うーん。。。以前は、文句なく美味しいと思っただろうと思うのだが、今は、金賞も取ったことだし、アル・ペ・ペのような自然の大地を感じさせるワインの方が好みである。
(2005年は(というより、ほとんど毎年)AISの5グラッポリを取っている。
AIS風に言えば、点数9点なのだろうが、個人的にはちょっと辛口。。。)

アル・ペ・ペが金賞

2009-03-28 07:13:18 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
Vini Plus 2009 –Lombardia
AISロンバルディアが「ヴィーニ・プルス」というのを作ったそうな。
”プラス・ワイン”ということになる。(いろいろなネーミングをつけるものだ。。)
結構立派な紹介本(無料)も出している。
そのお披露目、試飲会、表彰というのがローマであったが、金賞に輝いたのがアル・ペ・ペであった。
小さな賞であるが、それでも、他の多くのワインを押しのけての1等賞。
ヴァルテッリーナのテロワールが見事に表現されているワインだが、理解するのが難しいワインだと思う。
しかし、それが金賞に輝いたのはうれしい。

モンテプルチャーノ o モンテプルチャーノ・ダブルッツォ?

2009-03-26 05:53:59 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Montepulciano o Montepulciano d’Abruzzo ??
日本の某サイトの某メルマガをなんとなく購読することにした。
イタリア料理紹介を中心にしたシンプルなメルマガで、ちょっと目を通してみるには面白いかも?と思った。
先日、初めてのマガジンが届いた。2部構成からなっているようだ。
一部はメインの料理。
二部がワインの話。

料理は、クリックすれば写真も見れるようになっていて、内容もシンプルでわかりやすい。
しかし、ちょっとびっくりしたのは、豚肉をロールし、焼きあがったのものを薄く切って出す料理(豚肉のローストビーフ風)であったが、アンティパストにどうぞ、と紹介されていた。
見間違えた(読み間違えた)のかと思ったが、うーん。。。やはり、アンティパスト、と書いてある。
日本では、これはアンティパストなのだろうか。。。と深く考えてしまった。
イタリアでは、さすがの大食漢のイタリア人でも、これはメインで食べる料理だからである。。。

そして、二部のワインの話。
モンテプルチャーノ、と書いているので、モンテプルチャーノのワイン、つまり、トスカーナのモンテプルチャーノ村のワイン、つまり、ヴィーノ・ノービレかロッソのことだと思い、どこのかな。。と思いながら読み進めると、突然、アブルッツォのワイナリーの名前が出てきた。
これも一瞬、私が何か読み落としたのかも??と思ったが、やはり、「モンテプルチャーノ」でワイナリーはアブルッツォである。
うーん。。。日本人は略すのが好きだが、イタリアワイン通の間で、モンテプルチャーノ=アブルッツォのワインが定説になっているのだろうか。。。

イタリアでは、「モンテプルチャーノ=モンテプルチャーノ村のワイン」が普通である。
ちなみに、話の方向がアブルッツォに向いているとみんなが納得していたら、「モンテプルチャーノ=ワインの品種の名前=アブルッツォのワイン」もあり得る。
しかし、そうでなければ、長くなって面倒だが、略さず、「モンテプルチャーノ・ダブルッツォ」(=アブルッツオの品種=アブルッツォのワイン)と言う。
だから、勝手に短くしないことをお勧めする。

”ヴェルテッリーナ・スーペリオーレ・ロッチェ・ロッセ 1995-1964” アル・ペ・ペ 2

2009-03-25 05:20:09 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
"Valtellina Superiore Sassella Rocce Rosse Riserva 1995-1964"
Ar.Pe.Pe. –Lombardia

品種はネッビオーロ。地元名キアヴェンナスカ。

1999年(点数8)
花とフルーツがきれいで、まだフレッシュ感がある。
エレガントでとても心地よい。まだ若く、緑のナッツの香りもある。
味はフルーツがかなりきれいで、酸、タンニンのバランスが良くとれている。

1997年(点数8.5+)
花の香り。最初は閉じているが、その後の変化が大きく、面白い。
アルコールがやや立つ感じと、揮発性volatileな感じがある。
リンゴ(スターク、つまり赤のリンゴ)、カカオ、ブルーベリー、薬草、ミネラルなどで、全体に力強さあり。
12年近くたってまだリンゴの言うのは驚き。
鼻でも塩っぽさを感じたが、かなり塩味がある。ボディも良く、味も力強い。
岩の汁succo di rocciaという表現がなるほど合っている。

1996年(点数8.5)
ここでもまだ花とフルーツがある。コショウなどのスパイスもあり。また、柑橘系、ミネラル、カフェなど。
酸もタンニンもエレガント。持続性とても良く、ミネラルを感じ、納得できる良さ。

1995年(点数7.5)
かなりくさい。みそなどの発酵臭あり。他は、肉、日本で言うとそぼろ的か。そして、黒オリーブ。しかし、ほんのり花の香りも残る。
ミネラルがすごく、塩味がかなりある。タンニンは完全に丸くなっている。臭みは味にも残り(個人的に嫌いではない)、結構複雑。

そして、おまけで出た1964年。嬉しいおまけである。
こういうのは分析せず、気分で飲みたいものである。
タンニンは感じず、酸が際立つ。ダイオウrabarbaro、オレンジ、ミネラルなど。
1964年とは思えない!出来であった。

”フォビアーノ 1997” ラ・カライア

2009-03-23 02:50:06 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
“Fobiano 1997” La Carraia –Umbria(点数7)
ワインを知っている友達と気さくに飲むときは、できるだけ古いワインを飲むようにしている。
新しいものはいつでも誰とでも飲めるし、古くてちょっとダメ?と思っても、ワインを知っている人なら、貴重な体験と思って飲んでくれるし、ワインを知らない人は、これ何?これなんか変じゃない?となることもあるし、それでは、せっかく古いものを開けてももったいない。
で、少し前から、いったいどうなっていることやら?と気になっていたフォビアーノを開けてみた。
ワイナリーのラ・カライアは、一時期、結構話題で、有名(今でも、と言わなきゃいけない?)、フォビアーノは3ビッキエーリを獲得し、当時のモダンワインの一つの例だった。
なにせ、当時、有名だった(今でも、と言わなきゃいけないだろうな。。。)コタレッラ氏(リッカルド氏の方)がエノロゴ(醸造家)で、コタレッラ・ファミリーが経営者に連なっている。

この1997年は3ビッキエーリを獲得しているはずである。
今現在、品種は、メルロー70%、カベルネ・ソーヴィニオン30%だが、97年はどうだったかわからない。(似たようなものだと思うが)
新しいものを開けると、まさにルビー色で、色は濃く、熟したフルーツの香りぷんぷん、アルコールは結構あり、まろやか、インテーナショナル、という感じのワインである。
それが、約12年(正確には11年ちょっと)たつと、色は、相変わらず割と濃いが、ガーネット色を超えて、オレンジも超えた感じで、茶系の色が結構出ている。澱はない。
香りは、しょうゆ系の香り、と言いたい。(イタリア人には理解できないが)
煮物、奈良漬風、ブラッドオレンジ、森の木の実のミックスコンフィなど。そして、土っぽい感じ、スパイスミックスもある。
味はまろやか。古いワインはよく酸が際立つ感じが多いが、そうではない。タンニンは完全に丸くなっている。だから、全体に甘さが出て、フルーツのコンフィが残る。

モダンなワインはたいていすぐに飲めて、若いうちからまろやかである。つまり、酸が一般に少ないと言えるが、それが年数を経ると、こうなるんだぁ、という例の一つだった。

”ヴァルテッリーナ・スーペリオーレ”他 アル・ペ・ペのワイン 1

2009-03-22 00:03:23 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
Vini di Ar.Pe.Pe. 1 –Lombardia

そのうち、イタリアワイン、特に自然派ワイン好きで有名になると思うワイナリーである。
残念ながら、まだ日本へは輸出されていない。
媚びるところがなく、自然で、とても素直なワインである。
ただ、ヴァルテッリーナ自体、ヴァルテッリーナ・スーペリオーレとスフルツァート・ディ・ヴァルテッリーナがDOCGとは言え、日本でまだ知名度が低く、これからであろう。

“Terazze Retiche di Sondrio Fiamme Antiche 1999&2001” (点数7)
「1999年と2001年」という意味は2種のヴィンテージのワインを試飲したのではない。
ワインが2種のヴィンテージのブレンドだったのである。
こういうワインを造る、と聞いただけで、このワイナリーはおかしいかもしれない、そして、このワイナリーは面白いかもしれない、このワイナリーはかなり良さそう、という思考に至る人は、結構自然派ワインが好きな人だろう。
え~??と思わず、ぜひ、そうなって欲しい。

色はやや濃いめ。金属的な感じ、鉄分の香りがあり、きりっとしている。香りは割と強め、しかし、シンプル。薬草、熟したフルーツ、リコリースなど。
結構インパクトがあり、飲みやすく、酸が程よくきれいで、タンニンはそう硬くない。

畑はインフェルノの畑。しかし、ワインの名称はヴァルテッリーナではないので、IGT。

“Valtellina Superiore Grumello Buon Consiglio Riserva 1999”(点数8)
グルメッロの畑。
色はやや薄め。ガーネット色にオレンジがかる。
かなりデリケートな感じで、甘く、花、カモミッラ、オリーブなど。持続性はある。
Infernoとは全く違う。酸がきれいで、深見があり、エレガントで優しく、花がとてもきれい。

“Valtellina Superiore Sassella Vigna Regina Riserva 1999” (点数7.5)
サッセッラの畑。5つの畑(少し前までは4つだった。。。)の中では、最も良い畑になる。
ガーネットがきれい。酸がつんと出る。変化大きく、非常に面白い。スミレなどの花。
タンニンのしっかりで、酸もあり、個性が良く出ている。しまし、最後にやや消える感じがあるのが残念。

ヴァルテッリーナは、ソットゾーナが単純に言って横に並んでいるが、西から
マロッジャ:後で加えられたソットゾーナ。最も飲みやすく、熟成が早く、ボディに欠ける。
サッセッラ:一般に最も良いソットゾーナ。岩のイメージroccioso(日本語ではなんと表現したらよいのだろう。。。)つまり、かなり硬く、酸味と香草、花がきれい。
グルメッロ:このソットゾーナもかなり良い。Rocciosoはやや抑えられ、もう少しシンプルになり、フルーツが出てくる。
インフェルノ:地獄の意味で、夏はそれは熱いということから来ている。ややボディあり。
ヴァルジェッラ:シンプルな感じになる。
となる。

ラツィオ・ワインの試飲会

2009-03-19 19:06:22 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
Vini del Lazio
だいぶ前になるが、面白い試飲会に行った。
何が面白いかと言うと、半分が生産者本人と招待客で占められている試飲会であったからである。
おかげで、セミナーの間中、立ち上がるわ、あっちとこっちで話はするわ、携帯は鳴るわ鳴るわ、の試飲会となった。
普通、たまに、切り忘れた携帯が鳴ることはあるが、周りからはひんしゅくを買う。
だから、ここまで堂々と、あっちこっちで携帯が鳴るのには笑ってしまった。

生産者の数も多かったが、その分ワインの数も多く、18種が出た。
全部、ラツィオのワインである。
ラツィオのワインは、ここ数年、ほとんど飲んでいない、飲んでいても全然真剣に飲んでいないから、久しぶりだった。
もうずいぶん前、かなりの量のラツィオのワインを真剣に試飲したが、このラツィオもだいぶ変化を遂げていると思った。
やっとラツィオ初のDOCGも生まれたし、これからに期待しよう。

それにしても、フラスカーティは、ずいぶん前からDOCGになりたい、と頑張っていたが、チェサネーゼに先を越されてしまった。
複雑な心境であろう。。。
飲む方も複雑な心境である。
一応、DOCGはイタリアワインのヒエラルキーの一番トップに位置している。
トップねぇ。。。と言っては、失礼だが。。。
だから、飲む方も複雑な心境になるのである。

イタリア国鉄(トレニタリア)の不正請求

2009-03-19 18:24:05 | 行ってはいけない
Trenitalia

昨年の秋にナポリ往復のチケットをネットで買った。
ネットだと安くなるチケットもあるし、便利なのでよく利用している。
昔、イタリアの回線が悪かったこともあるし、システム自体がまずまず(イタリアは本当に遅れている。。)だったので、買うだけで結構時間がかかったのだが、このところは問題もなくだいたいスムーズである。
今回は、往復2枚、目を見張るほどスムーズに買えた。

ところが、である。
カードの請求が来たら、なんと、同じ金額で3回も請求が来ている。
購入記録は、あいにく、その直前に削除してしまっていた。
しかし、トレニタリアの会員なので、会員購入記録は残っている。
購入は、当たり前だが、1回、ひとり分の往復である。

トレニタリアの規則によると、購入のクレームは30日以内。
ぎりぎりだが、それよりも、トレニイタリアにクレームを付けて、その金額を返してもらっても、ちょうどレートが大きく変動していた時期で、結局、かなりの損失が出てしまう。
それに、いちゃもんをつけられ、帰ってこない確率の方が高い。
そこで、カード会社に連絡をした。

日本の某カード会社の対応は、迅速丁寧で、どうしてこんなにサービスが良いのに、日本ではクレームする人がいるのだろう??と思ってしまう。
そりゃあ、いろいろな例、対応はあるのだろうが、そういう人にはイタリアの現状をちょっと見せてあげたい気もする。。。
で、手順に従い、ちゃんと処理をしてくれる。
なにせ、同じ日、同じ列車、同じ指定席で3枚の購入は、どー考えたっておかしいのだからと思っていた。(3人で同じ席には座れないよね!)
ところが、時々、電話で経過を連絡してれたのだが、結構ややこしいことになっている、と。
そして、今日、トレニタリアに反論され(いったいどういう反論をしたのだろう????間違いなく、3回購入しています、ということらしいが)、保険で処理することになった、と連絡が入った。
保険で処理され、結局、私の懐は幸い痛まないのでうれしいが、それにしても。。。
だから、トレニタリアのネットで安易にチケットを購入してはいけないのである。

少しすっきり、イタリア式食事のマナー

2009-03-18 00:36:19 | Piemonte ピエモンテ
購読しているメルマガに、イタリアのマナーとして、「取り分けはしない」「人数分を頼む」のが本当なんですよ~、との記事があった。
これ!これ!そう、口を大にして言いたいのです。
イタリアでも大皿で出てくるじゃない、前菜が次から次に出てきて、テーブルに並ぶじゃない、と言うのは正解だし、そりゃあ、イタリア人だって、人の食べてるものをちょっと味見したい、という気持ちはある。
でも、日本人の感覚の「取り分け」とはちょっと違うのである。
つまり、パスタが4種類も5種類もテーブルの中央に並び、そこからみんながちょこちょこと取る。
スープを中央において、または、スープの皿を回して、各自がスプーンで一口ずつ、なくなるまで食べる。
肉と魚がテーブルに並び、居酒屋よろしく取り分ける。
こういうことはイタリアではしない。絶対にしない。
観光客だし、ある程度は多めに見てもらえるし、私も絶対にしないでとは言わない。
しかし、明らかに、周りの人に歓迎されない食べ方、不愉快にさせてしまう食べ方は慎んだ方が良いと思う。

そして、たとえばピザ。
イタリアのピザは大きい、というのは日本の人は誰でも知っている。
あれは一人で食べられる量じゃない、と思うだろう。
しかし、イタリア人は普通の人なら1枚を食べる。食べられなければ、もったいないが残すのである。(幸い残している人は少ない。)
それで、どうかピザであれば、人数分頼んで欲しい。5人で3枚などと注文しないでほしい。
日本の蕎麦屋でざるそばを5人で3枚しか注文しないのと同じ、と思ってほしい。

以前、スープに同時に二人がスプーンを入れた時には、周りを見るのも怖くなった。
5人でピザ3枚、パスタ2皿を頼んだ時は(それ以外はなにもなし)、人数分頼んだからいいよね~、と自分に言い聞かせた。。。
だから、どうか、
とりあえず、コースらしき流れがある、つまり、前菜とパスタとメイン料理をいっしょくたにしないとか、どうしてもピザとパスタの両方を食べたかったら、ピザは前菜で頼みパスタに続ける(つまり、ピザとパスタの両方を一度に食べない)とか、分けたいとあらかじめ言うと、ちゃんと分けてくれるところもあるとか、デザートとコーヒーは一緒に注文しないとか(コーヒーはデザートを食べ終わった後)、挙げたらきりがないのだが、情報を正しく流して欲しいのである。
まずは正しい情報を知り、レストランの格、場所、雰囲気、状況によって、周りに不快感を与えないところまで崩していけばよいのだと思う。

洗濯機が我が家に帰ってきた。

2009-03-18 00:33:15 | もろもろ、つれづれ
洗濯機が我が家に帰ってきた。Waoooo!

前の洗濯機が壊れたのが昨年12月の半ば。
修理をあきらめて、クリスマス・イブには新しいものを購入したのは良いけど、届いたのは年末。
しばらくガンガン使っていたが、どうも水漏れがする。
その後、修理に来てもらうと、水槽部分が壊れてます、部品を取り寄せます、と。
普通1週間で来る部品が、やっとこさ届いたのが1ヶ月後。
つまり、洗濯機を修理のために引き取りに来たのが2月の半ば。
普通1週間で直る(直してくれる)洗濯機が届いたのが、1ヶ月後の今日であった。
シャンペンでも抜いてお祝いしたいくらいだ。

イタリアの1週間とは、たいてい10日である。多く見積もって2週間。
1週間が1週間でありえないのがイタリアである。
だから、1か月あればなんとかなる、1か月以内の我慢、と思ったのが甘かった。
結果的に2か月かかり、最初の洗濯機が壊れて、正常に洗濯機が使える状態に回復したのが3ヶ月後であった。
つまり、1年の4分の1!これだけの時間を洗濯機と戦う羽目になったとは。。。

ともかく、これで、天気と相談しながら手洗いする必要がなくなったのであ~る。
うれし~!!

”アジノーネ 2006” ポリツィアーノ

2009-03-17 07:35:37 | Toscana トスカーナ
“Asinone 2006” Poliziano –Toscana (点数8.5+)
モンテプルチャーノを代表するワイナリー。今では老舗になった。
トスカーナのワイナリーは気軽に行ける。
1度目は電話で、いつでもどーぞ、と言われたのでその通りに行ったら、軽く数種類試飲させてくれただけで、結局ワイナリーは見せてくれなかった。おそらく、トスカーナワインめぐりをしているドイツ人、アメリカ人などは、飲ませれば(飲ませるだけで)満足するのだと思う。それなら最初から言ってよー、こっちはワイナリーが見たいのに、と思った。
そこで、2度目はしっかりワイナリーを見たい旨を伝え、訪問。とても丁寧に案内してくれた。
だから、トスカーナのワイナリーは気軽に行けて、いつでもどーぞ、と言われても、ワイナリーを見たい、とはっきり意思表示をする必要があるのである。

さすが、アジノーネ。色も魅力的だが、スパイス、緑、フルーツがとてもきれい。森の木の実をミックスし、ほのかに緑を漂わせ、そこに、コショウをぱぱっとかけて香りを引き締めた感じ。
酸がきれいで、程よいボディを持ちながら、ひたすらエレガント。タンニンの質も文句ない。そして、フルーツがきれいに残る後味で、とにかくきれい。さすがであった。

この手のワインは、昔は良かったのに。。と嘆くことがあるが、その心配は必要なかった。

”ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ”3種 アヴィニョネージ

2009-03-17 07:33:30 | Toscana トスカーナ
“Vino Nobile di Montepulciano 2006, 2005”
“Vino Nobile di Montepulciano Riserva 2004” Avignonesi –Toscana
(点数 6、6、7)
ご存じ、トスカーナのモンテプルチャーノの老舗ワイナリー。
モンテプルチャーノを訪れると、広場にほぼ面してContucci、メインストリートを歩いていくとこのAvignonesiに犬でもぶつかる、と言ってもいいくらい簡単に見つかる。
アヴィニョネージは、その場で軽く飲めるようになっていて、気軽に地下の樽蔵を見学できるようになっている。
そして、ヴィン・サントも有名なワイナリー。それも、赤のヴィン・サントOcchio di Perniceには、憧れたものだ。値段は高いし、手に入らない。昔、何度か飲んだことがあるが、これが、かの有名な。。。はは~!って感じだった。
しかし、好みにもよるのだろうが、ワインを飲み進めていくと、どーでもよくなってしまう。
という状態だから、アヴィニョネージのワインも久しぶりに飲んだ。

2006年。
色はきれいなルビー色。うーん、ちょっとデリケート。というより、香りがあまり強くない。もちろん強くなくてもいいのだが、少しさびしい感じがする。ボトル詰めされて間もないのだろうから、バランスが整っていないのだとしよう。。
香りは、デリケートで控えめなフルーツの香り、そして、鉄分の香り、スパイスは、白コショウっぽく、ぴり、つんとくる感じがある。
味は、酸があり、タンニンの渋さのあとにまろやかさが出てくる。最後、ちょっと渋いかも。

2007年。
完全にガーネット色。1年しかたってないけど。。。
すでに臭み、アニマル臭が出る。そしてプルーンのコンフィ。タンニンがまろやかだが、同じく渋みがある。持続性は悪くないが、ちょっと渋すぎと、一緒にアルコールの熱さが残る。

2004年。
落ち着いたルビー色。
昔、大好きだったカンユの飴(なんて。。。年がばれてしまう)の香り。つまり、ビタミン剤的な香り。ブラッド・オレンジの香り、香草、スパイス。ベースワインと比べたら、だいぶ深みがある。味にもビタミン的な、つまり柑橘的な味が強く、ソコヘタンニンがどっしり。こちらも渋みがあるが、質は断然よい。持続性も悪くない。

”ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ・リゼルヴァ 2004”ボスカレッリ

2009-03-16 02:41:51 | Toscana トスカーナ
“Vino Nobile di Montepulciano Riserva 2004” Boscarelli –Toscana(点数7.5)
モンテプルチャーノの試飲会で、いくつものワインを試飲した。
モンテプルチャーノもずいぶんモダンになったかと思う。
一時のスーパータスカンのように、バニラぷんぷん、というのはさすがになかったが、色が濃く、香り高く、甘く、どーん、というタイプも結構あった。
中でも、なんだかわけのわからない写真(?)らしき風景(?)をラベルいっぱいに使った某ワイナリーの某ワインには、本当に笑ってしまった。
とうとう、ラベルもここまで来たか。。。という嘆きと、このラベルを見てワインを買う人がいるんだー。。。という驚きと。

無名ビオワイナリーも2社出ていたが、うち1社は、2006年、2005年と飲むにはまあまあだったが、2001年には感心した。もともと良い年であるとは言え、とても満足のいく出来だった。

そして、ボスカレッリは中堅どころと言っては失礼かもしれないか、大変良い出来だった。
きれいなルビー色。香りはまだ閉じている。フルーツはフレッシュさが残り感じと良く熟したものの両方。スパイスがほんのりあり、これから出そうな気配。花の香りも残り、かなりきれい。酸とタンニンのバランスが良くとれている。渋みもなく、心地よく、フルーツと白いスパイスが長く残る。