在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Verduno Basadone (Pelaverga) 2015 Castello di Verduno

2017-02-28 11:34:50 | Piemonte ピエモンテ
Verduno Basadone 2015 Castello di Verduno
品種はピエモンテの土着品種Pelaverga



シンプルでちょっとかわいいラベル。

ピエモンテの品種と言えば、何と言ってもネッビオーロ。
そして、バルベーラ、ドルチェット。
しかし、他にも品種はある。

モスカートがあるよ〜
ガヴィのコルテーゼだってあるさ
ティモラッソ知ってる〜

という人がいても、ペーラヴェルガを知っている人は少ないだろう。
かなり古くからある品種で、交配されて作られたものではない。

食用にもしていたそうだが、バローロの生産地域から少し西のサルッツォあたりと、バローロの生産地域内のヴェルドゥーノ、ラ・モッラの2箇所で見られる(しか見られない)品種。
後者の地域は、バッチリ、バローロの生産地域で、ヴェルドゥーノはややマイナーだが、ラ・モッラでは、多くのバローロを造っている。

そのヴェルドゥーノに、2つとても良いペーラヴェルガを造っているワイナリーがあり、カステッロ・ディ・ヴェルドゥーノはその一つ。

いつも試飲会に顔を出しているエノテカ、ディ・ビアジョのオーナー、アウグスト氏に言って仕入れてもらったもの。

透明感のあるガーネット色で輝きがある。
ややドライになった赤い花、森の木の実の香りもあるが、甘くない。わずか緑の香りに、木片を思わせる香り、スパイス、バルサミコなど。色は薄めだが、しっかりしたタンニンの存在を思わせる。
アタックはするっと入り、程よい酸味と、花とフルーツの香りが広がる。タンニンは繊細だが、余韻にしっかり残る。しかし、苦くはない。程よい長さの余韻。かなり辛口。

甘いの(まろやか)嫌い、辛口がいいです〜と言う人にぴったり。
2015年なので、だいぶしっかりした味わい。
本当は2014年の繊細、細い感じのが結構好きなのだが。++++

ブロッコリー ロマネスコ バラバラ事件(笑)

2017-02-27 11:42:54 | もろもろの食べ物
ロマネスコ バラバラ事件

イタリアのブロッコリーにロマネスコというブロッコリーがある。



ローマのブロッコリー、正確にはカリフラワーの一種だが、その昔初めて見たときには、変な形!と思ったものだ。

まるで幾何学模様というとオーバーだが、ころっと丸いカリフラワーと違って、先がツンツンしている。

さて、こちらでは、野菜をクタクタに茹でることはもうかなり知られていると思う。
昔に比べて、少しは良くなったが、歯ごたえが全くなくなるくらい、野菜という野菜がたいていクタクタになっている。

日本人の、歯ごたえを残して茹でましょうね〜、は通じない。

栄養分がぜーんぶ溶け出てしまいますよ、も通じないだろう。

それでも近年、シェフが多大なる市民権を得るようになり、イタリアにも星付きレストランが溢れるようになって、少しというか、かなりマシになってきた。

歯ごたえにはまだちょっと遠い気がするが、以前よりは「野菜の形が残っている」ようになった。(笑)

さて、15人程度の持ち寄りパーティー。
メンバーは数人を除いて、あとは全く初対面。
誰の「作品」かはわからなかったのだが、私以外はみんなイタリア人。

久々、バラバラになっているブロッコリーを見た。。。。。
15人分なのでかなりの量。大皿に一杯。

もちろん、全体の30%くらいは一応形がある。
しかし、残りは見事にツブツブ。
いったいどれくらいの時間、茹でたのやら。



拡大してこんな感じになるが、小さなツブツブがみんなバラバラ。。。。

スープではなく、付け合せの野菜。
(私はこのブロッコリーで結構スープを作る。この場合はバラバラ)

もういい加減慣れたが、水分の少ないスープ感覚で付け合せ野菜を食べる。
イタリアでシャキッとした付け合せ野菜が出てくるようになるのはいつのことだろう。

Il commissario Montalbano モンタルバーノ シチリアの人情刑事

2017-02-27 09:41:33 | 何故か突然イタリア映画
イタリアでは今晩から 11シリーズ目、2話を2週に渡って放送
1999年からの放送。長い。。。。




ちょっと必要があって、このところ「モンダルバーノ シチリアの人情刑事」を見ている。
この忙しいのに、と思うのではあるが。(笑)

イタリアにいたら イタリア国営放送RAIのテレビドラマ「モンタルバーノ」を知らない人はいないだろう。
見たことがない人は少ないと思う。
(日本でも放送されたので、結構ファンがいる)

テレビドラマは、元々好きではないのでほとんど見ない。
(たいだいテレビも見ない。。)
この前の「メディチ家の人々」は、かなりに話題になったので珍しく見た。
その他、歴史物は見てもいいと思うのだが、たいていの場合見逃してそのままになる。

だから、モンタルバーノのようなサスペンスもの、刑事物は逆立ちしても見ないだろう。

しかし、必要に迫られ見てみると、これがかなり面白かった。
結構ハマる。

まず、調べてみると、初回放送が1999年。あれー、前世紀。(笑)
毎年放送されているわけではなく(そーなんだぁ)、去年の放送までで10年、1シーズン、2−4話で、合計28話、1話が1時間30分から50分になるので、全部見ると膨大な量になる。

それを、適当にチラチラと。
1話みるだけでも結構時間がかかる。

最初見たときは、ぷぷぷと吹き出してしまった。

映画なら(一応)「そんなことはない」場面が、テレビだからか「そんなことのある」場面になっている。

殺人現場で、証拠品を手づかみしたり、動かしたり、勝手に持って行ったり。。。素人でも、手袋を使うとか、写真を撮るんじゃない???と思って笑ってしまった。

何話か見てると、パターンがわかってくるので、殺人現場で、
これ、素手で掴む〜
とか、
これ、持っていっちゃう〜
とかわかってくる。(笑)

それにしても、古いエピソードと新しいのを続けてみると、役者の年の取り方にはビックリ。(ストーリーの年月はそれほど変わっていない)

さすがに20年近いから、年を取らないわけにいかない。。。
(ハゲのモンタルバーノが一番年の変化を感じさせない)

モンタルバーノの食事の場面というか、正確には、邪魔が入って食べられない場面が多いのも愉快。

これも、
ここで電話がかかるぞ〜
邪魔が入るぞ〜
また食事抜き〜
とか読めてくる。

実は、モンタルバーノのシチリア料理とか、モンタルバーノロケ地ガイドなどの本が出版されている。(ビックリ!)

ロケ地はシチリアのラグーサ周辺、内陸の丘の上の街もきれいだが、シチリアの海、海際に住むモンタルバーノの家がすごくきれいで、目の保養になる。

夏のバカンスにシチリアに行きついでにロケ地を楽しんでしまおう、と言う、モンタルバーノツアーも人気があるらしい。

さて、今晩から、11シーズン目の2話(第29、30話)が放映される。


Chianti Classico Collection 2017

2017-02-18 09:44:28 | イタリア・ワインABC
キャンティコレクションにての名言二つ



今年のキャンティコレクション、正確にはキャンティ・クラシコ・コレクションは、ベースのものは2015年ヴィンテージ、リゼルヴァとグラン・セレツィオーネは2014年のお披露目となった。

毎年、フィレンツェ市内の旧レオポルダ駅で行われる。
お金のある協会なので、結構派手。
黒の雄鶏マークのキャンティ・クラシコ協会に加盟していないワイナリーは当然参加していないが、加盟しているワイナリーで参加していないワイナリーは少ない。
今年も180社以上が参加した。



さて、2015年ものは、かなりがアンテプリマ。
現行の2014年と、まだ早すぎだか、超アンテプリマの2016年ヴィンテイージを持ってきているところもあり、ベースだけでも3ヴィンテージの試飲ができたところもあった。

リゼルヴァはほとんどが現行の2013年を持参。
2014年は造っていないところが多いこともあり、2014年はちらほら。

これだけ揃っていると半分飲むのでも不可能だが、なんとか数十社は試飲する。
有名どころには人だかり。
それより中堅ところで面白そうなところを探す。



さて、名言2つ。

2015年は、天候に恵まれた良い年であるのだが、そこで、

「2015年がうまくできないワイナリーのワインは飲まなくていい」

には同感。
反対に、2014年は大変だったのよ〜
そう、2014年をきれいに造っているワイナリーは飲む価値あり。

もう一つ。

「2015年をいかにエレガントに造るか、造れるか」

イーゾレ・エ・オレーナのワイナリーのオーナーの言だが、今回飲んだ2015年の中で一番「エレガントなワイン」を造っていた。
しかし、細いのではない。しっかりしたボディがあるだけでなく、存在感がある中、見事な優雅さを兼ね備えていた。

苦労したんだよ〜

とのこと。
苦労は報われている。


Verdicchio dei Castelli di Jesi Vigna di Gino 2015 Fattoria San Lorenzo

2017-02-17 11:05:39 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
Verdicchio dei Castelli di Jesi Vigna di Gino 2015 Fattoria San Lorenzo



こちらが夕食に選んだワイン。
パオロとあーだこーだの相談の上、選んだもの。

なかなか良い小さなエノトラットリアで、ワインリストの数は少ないのだが、悪くないものが揃っている。

ヴァルディッキオは好きな品種であるのと、このワイナリーには以前行ったことがあり、結構好き。
小さな池にアヒルがいて、そのアヒルがワイナリー内を闊歩していたのを覚えている。
認証はないが、古くからのビオ。そして、多分ビオディナミ。

パオロ曰く、ちょっと甘すぎ、だが、これはベースに当たるはずで、そう甘くないはず、で決定。

ヴェルディッキオを選んだせいか、パオロとすっかり仲良くなっているオーナー氏が同じヴェルディッキオのビオディナミ(Chiaroro)を出してきて、のっけから、全く違うヴェルディッキオのビオ2種の試飲となった。

さて、ナタリーノ氏の造るサン・ロレンツォのワイン。
いくつかヴェルディッキオでワインを造っているので、飲み比べると面白い。



色は薄め、輝きが綺麗。
香りは、キアローロと比べるといたってフツウの香り。(笑)
小さな白い花、フルーツがほのかに香る中、ヴェルディッキらしいほろ苦さが感じられる。シンプルだが心地よい。
味も、アタックがきれいで、酸味が強くはない分まろやか、小さくまとまった軽やかさがある。
突然キアローロと比べることになってしまったので、こっちはベースだし、キアローロのような個性には当然欠けるが、食事中、飽きない良さがある。+++

Chiaroro 2013 Cameli Irene

2017-02-16 23:36:57 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
Chiaroro 2013 Cameli Irene



友人パオロが夕食に誘ってくれた。このところパオロのお気に入りの小さなエノトラットリア(このところちょっと聞く新らしい造語)。
まだ比較的新しくて、ワインの品揃えがすごいわけではないが、なかなか良いものを揃えている。

魚が中心なので白が多い。
パオロも私も白ワインは結構好きなので白で良いのだが、二人で選ぶとなると結構、あーだこーだ。
結局選んだのは軽めのヴェルディッキオ。

ヴェルディッキオを選んだからか、もうすっかり友人になっているオーナーが、飲んでみて、と出してきたのが、これ。
これもヴェルディッキオで、ビオディナミだそう。
2日前に開栓したとのこと。



このワインは知らない。初めて。

ビオらしいかなり濃いめの色。
香りは、オーナー氏曰く、すぐにミントを感じたと言うが、ミント、ユーカリ、サルヴィア、そして、コルベッツォロのハチミツ風の香りが混じっている。微妙にスモーキーな香り。
思うより酸味が感じられない。マセレーションから来るタンニンをわずか感じる。余韻はまずまずの長さ。
全体に複雑なわけではないが、ビオによくある臭みがなく、安定した香り、飲みやすい。+++(+)

前菜のマグロのタルタルに実にぴったりだった。

La pelle del l'orso di Marco Segato イタリア映画の紹介 「クマの皮」

2017-02-16 12:36:47 | 何故か突然イタリア映画
La pelle dell’orso クマの皮
監督 マルコ・セガート



50年代の北イタリア、ドロミテ。
今でも、冬はスキー、夏はトレッキングのできる、山岳風景の素晴らしく素敵なところである。
そこに大グマがいる。

そのクマが、とうとう家畜小屋の家畜まで襲い、退治することになるのだが、名乗り出たのがピエトロ。
掛けをすることになった。
掛けの相手は、地元の石屋。
もしもうまく仕留めることができれば1年分の報酬。
もし失敗すれば1年無償で働く。

ピエトロには14歳になる息子、ドメニコがいる。
母親はいない。

クマ退治に出た父親を追い、山に入るドメニコ。

最後は、傷を負って暴れたクマに襲われたピエトロ。
その瞬間、息子のドメニコがクマを仕留める。
(ネタバレ〜)

全体に画面が暗いが、山の自然が見事に綺麗に描かれている。
今回のインタヴューには、映画の画像制作のディレクター(なんと若い女性)も出席したが、自然をリスペクトすることを最優先してほとんどいじらなかった、自然はそれだけで絵になる、ということを言っていたが、まさのその通り。
山が好きな人には特に、見とれてしまうくらい綺麗な画像が多い。

そして、セリフが極端に少ない。
役者の表情、目がセリフを語っている。
特に、少年役の役者はなんと13歳だというので、結構すごい。
よくある可愛い少年ではなく、骨格のしっかりした少年で、13歳とは思わなんだ。


監督と少年役の少年

ドロミテはヴェネト州。
ここにもこんなに方言があるんだぁ、とちょっと驚き。
ナポリ弁、シチリア弁は有名だが、50年代のヴェネト州にもこんなにきつい方言があったとは。かなりわかりにくいセリフもあった。

クマは本物。
今時、CGでもいいのだが、と言いながら、ドキュメンタリー畑から出た監督が使うのは、絶対本物。
大変だっただろうなぁ、と思う。
クマにその気がないときは、数時間の待ち時間にもなったらしい。
あっちにハチミツ、こっちにハチミツ、の作戦だったらしい。


ホンモノのクマさん

ストーリーの中、セリフが少ないとはいえ、いろいろなエピソードを散りばめている。
亡くなった母親の親友の女性との出会い、父親が蛇に噛まれてしまう、などなど。
親子の関係の描きかたも含め、それらのエピソードに好感を持つか、いらないんじゃない〜と思うかはそれぞれ。

そして、実はクマが家畜小屋の中にいる家畜まで襲うことはないそうな。。。なーんだ。

個人的には、山の画像の美しさ、骨格がっちりの少年の好感度を含めて、結構良かった。
そして、昨年、日本で話題になったクマ、スーパーX(?)を思い出した。
そう、日本にはまだ凶暴なクマはいるんだよね。。。。

今日のイタリアのオンライン新聞から:オーストラリアの空港でイタリア人女性、コカイン所持で逮捕

2017-02-16 00:24:33 | もろもろ、つれづれ
今日のオンライン新聞を見ていて気がついたこと。

オーストラリアの空港でイタリア人女性、5キロのコカイン密輸で逮捕、とある。

中身を読むと、オーストラリアのメルボルン空港でイタリア人の39歳の女性が捕まった。この日曜日のこと。
この女性は、ローマから搭乗、彼女の持つバッグのひとつがエックス線でのコントロールに引っかかり、二重底、コカイン5キロを所持、現行犯で逮捕された。
最悪、終身刑の可能性もある。

以上が記事である。
なるほど。

この記事を読んで気がついたこと。

その1
到着空港での検査は、人間の検査は基本的にないので、スーツケースだったと思われる。
二重底ならなおさら。

オーストラリアでは、入ってくる荷物の検査をちゃんとするんだぁ。

その2
空港出発は人間も検査をする。というか、人間と手荷物がしっかり検査される。
しかし、スーツケースは??
こちらもエックス線を通すはずなのに、ローマの空港では誰も気がつかなかった。

もし、ここでちゃんと検査をしていれば、コカイン5キロはオーストラリアではなくローマの空港で見つかったはず。

その3
ローマの空港では、出発のスーツケースでこのざま。
つまり、どこかの空港でうまく通ったスーツケースは、ローマでは、検査があれどほぼ簡単に通るだろうということが予想される。

その4
この女性は、おそらくその手の組織の一員なので、かわいそうだとは思わないが、オーストラリアで終身刑にならずともかなりの刑になる可能性があり、もしこれがローマで見つかっていたとしたら、そう大した刑にはならなかった可能性もある。

要は、ローマの空港はいい加減。。。。。。。。ということがわかった。ここはイタリア、なんでもあり。


Scherzo 2015 Terra Quercus

2017-02-14 22:19:45 | Toscana トスカーナ
Sacherzo 2015 Terra Quercus

スケルツォはジョーダンの意味。



トスカーナに、シラーで有名なワイナリー、テニメンティ・ダレッサンドロがある。
トスカーナでシラーができるものかと思ったものだが、実は結構合っているらしく、ダレッサンドロのシラーは、長く、中部イタリアのワインのシンボル的存在の一つだった。
そのワイナリーと本当に関係があるのかはわからないが、いつも行くエノテカのマルコが、関係があると言うので買ってみたワイン。
確かに、経営者の苗字はダレッサンドロ。親戚筋かも知れない。

品種はカベルネ・ソーヴィニオン、カベルネ・フラン、メルロー、ヴィオニエ。
ヴィオニエが入っているところが面白い。

割と濃いめの真紅色。輝きがあっていい。
香りは、ワインらしいフルーツの香りと花の香りがすぐに立ち上がる。きれいに熟したサクランボ、ブラックチェリー、森の木の実からフレッシュな木苺まで。スパイス臭には程よい甘さがある。グラスを回すと、革、キナなどが出てくる。シンプルで複雑性には劣るが、強さは良い。
アタックは一瞬柔らかく、すぐに程よい酸味が全体を覆う感じ。もう少し重たいかと思ったが、酸味がきれいに出ているので重さを感じない。フレッシュなフルーツが余韻に残る。まずまずの長さ。++(+)

ただ、2−3杯と飲むと若干飽きてくる感はある。。。。。。
よく出来ているのだが。。。

ただ、名前がジョーダンとは面白い。


Cantina Bambinuto カンティーナ・バンビヌート

2017-02-09 11:36:02 | Campania カンパーニア
この前の、モニカのオーガナイズによるイルピニア地方の8つのワイナリーの試飲会で、最も気に入ったワイナリー。




偶然、行く機会に恵まれて、カンパーニャ州の山奥、アヴェッリーノまで行ってみた。

ワイナリーは、マリレーナがほとんど一人でやっている。
マリレーナがかなりパッツァ(キチガイ)だとわかったのは(笑)まあ、いろいろなことに挑戦するのが好きということ。
これにはかなりびっくり。
デザートワインを造り、グラッパを造り、はたまたブランデー、チーズと一緒に出されたコンフィのそうで、アメも作ったことがあるというし、その他いろいろ作ったらしいが、中にはビールもあった。
もちろん、ワインに関連してのものばかりである。

これは、と思うのものを作ってしまいたい性格らしい。
しかし、一人では、アイデアはあってもなかなか実現には至らないし、普通はちょっとやらない。
それだけ幅の広い交友関係があるわけだ。
かなりすごい。(マリレーナの爪の垢が欲しい。。。)

当然、ワインに関連して造る。
また、地元の品種グレコを使って造る。

だから、デザートワインはグレコで、ビールにもグレコを混ぜるなどして、グラッパもグレコので、ブランデーは搾かすではなくワイン(当然グレコ)を使い。。。という調子。

デザートワインもグラッパもブランデーも美味しかったのだが、特にビールは美味しかった。
素晴らしく美味しかった。
ぜひまた飲みたい。。。。。

ワイナリーの規模は小さく、まだ家内生産的。
ほとんどステンレスタンクでの熟成。樽はデザートワイン用(当然品種はグレコ)で、その数もわずか。

また、少数だが、グレコでスプマンテも造っていた。
これはまだリリースされていない。もうそろそろ出るのだが、楽しみ。
もちろん、こだわりのマリレーナが造るので、造り方、味わいが全く違う2ヴィンテージを同時にだすそうな。(ますます楽しみ)



試飲には、かなりのボトルを開けてくれた。
また、食事も、簡単なものと思っていたら、かなり豪華な内容だった。

この前の試飲会で感心したグレコの2014年。++++(+)
グレコがこんなにエレガントだったなんて、と感心。
2015年は、もう少し太さがあるというか、悪くはないが、洗練さには若干欠ける。+++(+)
ただし、あと数ヶ月経ってからの方が良い、とマリレーナが言う通り、まだ、ワイン自体が落ち着いていないように思う。

もう一つのグレコはピコリ。
上級クラスというのではなく、もう一つのグレコとして造っている。
畑は600m近い標高、向き、日当たりの条件が素晴らしく良い畑なのだそうな。
2015年、色が濃いめで、太さのある、ボディも良い、存在感のあるグレコに仕上がっている。++++(+)

扱っている品種は、軽めのワインとして白のファランギーナが少し、そして、赤のアリアニコでも軽めワインを造っているとのこと。
アリアニコは、タウラージのようにしっかりしたものは造れない、とか、普段飲みの本当に軽いものなのよ〜と言っていたのだが、飲んだら、これまた素晴らしく美味しかった。色は明るく、輝きがあり、花とフルーツがピチピチしている。
なんと、2013年と2015年のブレンドでヴィンテージ表示はなし。
なお、2013年と2015年は造り方を大きく変えたのだそう。++++



グレコのデザートワインは、色がかなり濃い。
まるで赤ワインから造ったデザートワインの色合い。
酸味がキリッと全体を引き締め、美味しい。++++

グラッパは地元の蒸留所で造られたもの。+++
そしてブランデーはまろやかで、これもかなり美味しい。飲みやすい。
ちなみに、ブランデーなので、ワインから造ったもの(搾かすからではない)。++++

食事の途中で出してくれたビールは、見事な泡立ちだった。そして、濁りがあり、香りが素晴らしく良かった。+++++













Fai bei sogni di Marco Bellocchio イタリア映画の紹介 「いい夢見てね」

2017-02-09 11:18:06 | 何故か突然イタリア映画
Fai bei sogni いい夢見てね
監督 マルコ・ベロッキオ

9歳で母親を突然亡くした少年。
母の死因を知らされず、父の死後、真実を知る。



時々(かそれ以上。。)、自分がひねくれていると思う時がある。

良い映画だと思った。
良くできていると思った。
特にテクニカル的によくできている。
130分というかなりの長さなのだが、飽きさせない。
ドラマチックであるだけでなく、サスペンス的な要素も兼ねている。
音楽、音響効果も評価できる。

しかし、なのである。

マッシモは、9歳の時、突然母親を亡くす。
というか、母親が突然消えてしまう。

葬式の場面が出てくるので、母親は本当に亡くなったはずなのだが、父親がひた隠し、突然の心臓発作で亡くなった、ということになっている。
母親の最後の姿を見ていないマッシモにはそれが信じられない。

母親にべったりだった少年。一人っ子。
母親の死を絶対に信じたくないし、友達には、母親は遠くに住んでいる、と嘘をつく。
教師も困らせる。

大人になって新聞記者になった。
まだ母親の死因を疑い、突然消えた母親の影を背負って生きている。

さて、30年以上経って、父が亡くなり、母親の本当の死因を知る。
それは、自殺だった。(ネタばれ〜)

ストーリーはある意味比較的シンプルなのだが、最後まで持っていく間がうまい。

スリラー、サスペンス風の場面もあるので、特に最初は、本当に母親は死んだのか?まさか生きてないよね、と思わせたり、殺されたのかも?殺人犯はだれ?まさかね〜という感じでもあった。

ただ、途中で、この展開は自殺だった?と思うようにはなる。
最後は意外と呆気ない。。。

うーーん、新聞記者になったマッシモ、私なら当時の新聞記事を片っぱしから調べてみるだろうなぁ、(時は1999年、今ほどコンピューター化されていないくても読む手がないことはない)

原作があり、それを読んだ監督がとても気に入って映画化した、ということなので、大きく変えるわけにはいかないわけだが、若くして乳がんにかかり、治ったはずなのに、もう治らないと思い込んでいる母親、9歳の一人息子を残して自殺はいけないよ、と思う。

子供と友達、というタイプの母親なので、成長しなかったんだろうなぁ。

結構冷ややかな夫との関係にも悩んでいたんだろうなぁ。

私には男の子がいないので、成長した男の子がどれだけ母親にべったりになるかわからないのだが、ここまで母親の影を追うものなのか?
この辺は特に興味深かった。

個人的には意外に呆気ない結末、と思ったのだが(殺人、を期待したわけではないが。。)、終了後のインタヴューでは、良かった〜素晴らしい〜という意見が多数で、映画の作り方、途中の展開には大きく同意するが、最後がまずまず。

新聞記者として行った戦地で見た、殺された母とその息子。
母を憎んでいるという新聞の投書に回答するマッシモ。(ここは涙〜)

など、さすが、と思わせる場面は多数。
だから、勧めるかと問われれば、かなりオススメ。
78歳の大御所監督。

今回のインタヴューには、母親役の女優も出席。
映画の中でも美人だが、本物はさらに美人だった。(きれ〜)

Prosecco di Valdobbiadene superiore Bosco di Gica s.a. Adami

2017-02-08 13:05:58 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
Prosecco di Valdobbiadene superiore Bosco di Gica s.a. Adami
ヴィンテージなし



久々のアダミ。
昔はよく数種類を買ったのだが、この10年の間にプロセッコも良いものがどんどん出てきているので、ご無沙汰になってしまった。
久々にラベルを見て、1本購入。

アダミはエクストラ・ブリュットが好きだったと記憶しているが、これはブリュット。
辛口。



白い花に黄色い花が混じるくらいの花束の香りに柑橘。レモンよりはオレンジ、ややマンダリン、柑橘の花の香り。シンプルだが、悪くない。
程よい泡、程よい酸味、ほのかに花の香りと柑橘の香りが、ほろ苦さと混じり余韻に残る。さらっと飲むには悪くない。++(+)

ラベルに、長く冷蔵庫に置いておかないでね、とあるのに笑ってしまった。

Lacryma Christi 2014 Matrone, Diano d'Alba 2006 Porta Rossa e Fiorano Rosso 2011 Fiorano

2017-02-07 16:35:12 | Campania カンパーニア
Lacryma Christi del Vesuvio Rosso Territorio de’ Matroni 2014 Cantine Matrone
Diano d’Alba Duperiore Sori Piodvenza 2006 Cantina della Porta Rossa
Fiorano Rosso 2011 Tenuta di Fiorano



ローマの某ソムリエ団体より、別の某団体のほうがマシかと思ったら、そうではなかった。
人間みんな、心の中にはいろいろな感情、野望がぐるぐると渦巻いている。

ということと関係して、今年のアルマンドのコルソはプライベートな場所で(半分)プライベートに行われる試飲会になった。
正確には、試飲会ではなく、美術のコルソ。
そして、関連するかしないかは別にして、アルマンドの選んだワインを飲む。
たった3種で寂しいのではあるが、美術は好き、興味があるので、まあそれもよしとして参加。

第1回目の講義でのワインは以下の3種。

Lacryma Christi del Vesuvio Rosso Territorio de’ Matroni 2014 Cantine Matrone
笑っちゃあいけない。「キリストの涙」を飲むなんて、いったい何年ぶり。(笑)
観光客がポンペイに行くと、昼食のレストランで出る定番ワイン。(もちろんワインを選ばない人も多いだろう)
日本人のイメージの、レストランでのワインの値段はこのくらいなのだとは思うが、残念ながらちょっと高い。(特に品質に対して)
ただ、チップを別に置くわけではないシステムでは、仕方ないかも。。。

さて、説は多少違うだろうが、要は、あまりの美味しさにキリストが涙して、そこからブドウの木が生えたというヴェスヴィオ山麓で造られるワイン「キリストの涙」。
何社かが造っているが、白ワインと赤ワインがある。
白は涙でいいと思うが、赤になると「キリストの血」のほうがしっくりくるような気もするが、まさか、名前だけでもキリストの血を飲むわけにいかないので、やっぱり涙。
赤もありますよ〜ってとこ。
昔はそれなりに飲んだが、今は、ほとんど飲むことはない。

さて、アルマンドが推薦するだけあって、これは飲めた。キリストの涙とするとかなり良かった。

品種は、ピエディロッソ75%、アリアニコ15%、シャシノーゾ10%。
生産数2000本もないという希少ワイン。

最初はワインらしい香り、やや硫黄の香り(ヴェスヴィオの火山の香り、はジョーダン)があるが、よく熟したアメリカンチェリーがきれい。ミネラルが強く、スパイスを覆っている。全体に太さがあり、土っぽさもでる。
アタックは思うよりおとなしく、しかし、ボディがすぐに感じられ、赤にしては酸味が強く、この辺りが飽きさせない。余韻にはほろ苦い感じとフルーツが混じる。+++(+)

Diano d’Alba Duperiore Sori Piodvenza 2006 Cantina della Porta Rossa
最近は、個人的にちょっと気にしている品種ドルチェット。
品種はもちろんドルチェット100%で、マグナムボトル。(うれし〜)
マグナムということもあって、2006年、10年経っているのにまだまだいける。

最初はちょっと野菜風。他に、ステンレスのような香り、のり、海草、ヨード。と書くと、どんなに臭いワインかと思うだろうが、そうではない。フルーツはフレッシュで、森の木の実。
アタックはよく、酸味が綺麗で、木の実のタイプのドルチェット。タンニンが繊細で重たさがない。余韻に酸味が残り、かなりきれい。++++

Fiorano Rosso 2011 Tenuta di Fiorano
おなじみフィオラーノ。
ローマのすぐ近くで生産されるびっくりワイン。ローマでもやればできるよね〜といいたい。
品種はカベルネ・ソーヴィニオン65%とメルロー35%。つまりボルドータイプ。

フルーツがきれいで、石灰、鉄分、スパイスに、やや甘いピーメン風が混じる。アルコールが上がるのがやや気になるが、強さと持続性のバランスは申し分ない。
ボディがあり、甘さ(糖分ではない)と強さがきれいに出ていて、余韻が長い。わずかに緑の香りがエレガントで良いアクセント。++++(+)


6 primitivo プリミティーヴォ 6種

2017-02-05 23:45:28 | Puglia プーリア
Primitivo Cantalupi 2015 Conti Zecca
Primitivo Orion 2015 Masseria Li Veli
Primitivo di Manduria Talo’ 2014 San Marzano
Primitivo di Manduria Giravolta 2013 Felline
Primitivo di Manduria Sessantanni 2013 San Marzano
Primitivo di Manduria Dunico 2013 Felline

また写真を忘れた〜すっからかんに忘れた。。。



1月はかなり忙しく、いつものエノテカ、ディ・ビアジョでの恒例の土曜日の試飲会が始まっていたのだが行けず、2月に入ってやっと。
久々。

土曜日の午後、2時間程度だが、来店客にワインを気軽に振る舞う。
テーマを決めて、少ない時で4種、多い時は6種も開けてしまう。
今回もうれしいことに6種が揃っていた。

今回のテーマはプーリアの土着品種、プリミティーヴォ。

今ではプリミティーヴォのワインもすっかりお馴染みになった。
というのは、昔は、プーリア州のワインは、他に売られてしまうことが多かったので、土着品種の名前をあまり意識しなかった。
ところが今は、自分たちでボトル詰めするワイナリーがわんさか、造る方も飲む方も土着品種をしっかり意識している。

今回の6種は2015年から2013年のものまで。
ワイナリーは4社。

Primitivo Cantalupi 2015 Conti Zecca
コンティ・ゼッカのワインは久しぶり。
さてさて、かなり濃いめのプリミティーヴォらしい色合い。香りは。。。かなり甘い。バニラの香りがする。うーん、使っているのはステンレスとセメントタンク。それにしては甘い香りが漂う。15%は「その他の品種」とのことなので、この辺りにこの甘さの秘密があるか。。。
ふくよかで、熟したフルーツの甘さ、バニラ、フルーツのジェラティーナにアルコールがちょっと上がってくる。
味はかなり柔らかく、タンニンのほろ苦さはあるのだが、一瞬で甘さに隠れてしまう。重たさはないので、しっかりしたまろやかワインが好きな人にはいいと思う。++(+)

Primitivo Orion 2015 Masseria Li Veli
打って変わって、甘さが抑えられたタイプ。全体に香りがやや弱い。かなり印象の強い1本目のワインの後というのもある。。。フルーツはもちろん、革にわずか緑の香りが混じる。
タンニンのほろ苦さが若干気になるか。長さはまずまず、余韻に甘さとタンニンのほろ苦さが残る。++(+)

Primitivo di Manduria Talo’ 2014 San Marzano
このワイナリーは知らないのだが、なかなかよい。結構好きなタイプ。
香りの強さ、長さともによく、森の木の実にスパイスが効き、プリミティーヴォにしてはエレガントさが出ている。
アタックがとても心地よく、甘さ、そして程よい酸味、両者のバランスがよい。タンニンも繊細で、余韻にほのかにチョコレート、カカオが残る感じ。++++

Primitivo di Manduria Giravolta 2013 Felline
懐かしのフェリネ。昔はよく飲んだ〜
最初はちょっと閉じた感じがある。しばらくして出てくるとよく熟したサクランボの甘さがあり、悪くないが全体にモダン。2013年でもあるが、タンニンが柔らかく、ボディがあり、果肉しっかりのフルーツの甘さが余韻に残る。+++

Primitivo di Manduria Sessantanni 2013 San Marzano
3本目のワイナリーの上級クラス。
香りはよく、熟した森の木の実、甘いスパイスなど、主張がしっかり。こちらもボディがあり、果肉しっかりのフルーツ風味、モダンな雰囲気。余韻は長く、心地よくよいのだが、ちょっと重たさがあり、個人的には、軽やかさのある3本目の方が好み。++++

Primitivo di Manduria Dunico 2013 Felline
4本目のワイナリー、フェリネ。
ガラッと変わって、色がガーネット。色は濃い。
やや熟成香が出ている。マルサラ、マデイラ風で嫌いという人、好きという人、意見が分かれたが、個人的にはどちらでもなく。
ナツメヤシ、乾燥イチジクなどのドライフルーツ、スモーク系の香りが出ている。
アルコールがやや突出、ボディがあり、タンニンの渋みは心地よい範囲内、酸味が少ないので、柔から甘さが出ているのだが、余韻は辛口。+++(+)

La stoffa dei sogni di Gianfranco Cabiddu イタリア映画の紹介「夢の布」

2017-02-03 21:57:09 | 何故か突然イタリア映画
La stoffa dei sogni 夢の布
監督 ジャンフランコ・カビッドゥ




原作を読んでいたらもっと楽しめたにちがいない。
しかし、読んでいなくても楽しめる。

マイナーな作品だけど、すごーーーくいいのよ、と、映画の紹介に力が入ったのは審査員の一人。

なるほど、かなり評価できる作品。
こういう映画がミニシアターでの上映だけというのは残念。

監督は65歳。ベテランだが、どちらかというと地味系で、これが5作目。
名前からわかるが、サルデニア島出身。
音楽のプロから映画音楽の世界に入り、自分でも映画を作ってみたくなった、という経歴の持ち主。

原作は二つ。

シェークスピアの「テンペスタ」とエドアルド・デ・フィリッポの「コメディの芸術」。
後者はともかく、テンペスタかぁ。。。読んでおけばよかった。

ドラマチックコメディ、いや、基本的にはコメディ。
そう、あまり深く追求しない方がいいと思うところは多い。

サルデニア島の北西のはずれにある島、アジナーラ島は、監獄がある島。

そこへ向かう船が大嵐で沈没してしまう。

乗っていたのは、芝居の一座の家族と、収監されるはずだったナポリのチンピラヤクザ、カモッラのボスと手下二人、そして、ボスの息子など。

島には、15年も住んでるという刑務所のディレクターとその娘(美人)、羊飼いなど、住んでいる人はポツリといる。

さて、島に打ち上げられ、ある意味自由になったチンピラが一座の家族を脅して、一座に加えてもらい、俳優のふりをして島を脱出しようとする。

それを不審に思った刑務所のディレクターが、次に船が来る1週間後までにシャイクスピアのテンペスタを見事に上演してくれれば、との条件を出す。

芝居なんてしたことのないヤクザたちが芝居の練習を嫌々ながら始める。

その間、別な岸に打ち上げ荒れたボスの息子に惚れてしまうディレクターの娘。
人魚姫の世界的?

1週間で即席に作り上げた芝居が素晴らしい。
映画だからできるわけだが、これだけを演劇にして上演できそう。
映画の中、即席で作り上げた(という)セットや効果、音響効果など、かなり面白い。お見事。

無事に流れ着いた(?)小道具が入っている長持ちは、いろいろなものが入っているらしく玉手箱のよう。(だから、やっぱりコメディ)

このアジナーラ島は、現在では定期船が通っていて、一般人も上陸できるそう。
ただ、泊まることはできない。(施設もないそうな)

青い海とサルデニアらしい茂みの緑、荒涼とした焼けた土色、画面がとても美しい。
そこに、真面目〜なコメディ。
文学的な内容も盛り込まれ、かなり興味深い作品。

すごーーーーくいいのよ、という言葉は本当だった。
楽しめる。