茶碗が送られてきた。
先日、子供たちと3人で信楽を訪れた際にひねったものだ。
かなり歪で見られたものではないが、ろくろ回しに関しては 親父さんたちプロの手は加わってはいないのが自慢^^;;
親父さん曰く、
「そこ(底)を削りますんでね、丸く形が変わりますよ。」
「いえいえ、そこを何とか・・・。寸胴でお願いします。」
「かなり、重たいものになりますよ。」
「かまいません。この形が気に入っているんです。」
「じゃぁ、このまま、寸胴ということで、焼きましょう・・・。」
人情味のあふれた親父さんである。
皿なら結構きれいに回せたものもあったが、最初にひねった茶碗に決め込む。
私は自分で作った抹茶茶碗が欲しかった。
それも寸胴の形のもので、夫に茶を点てて飲ませてあげたかった。
できあがりは素人そのものの素朴なものだが、親父さんが絵付けして下さった色合いが何とも言えず好きだ。
これは買ったものでは手に入らないのではないか・・・と、一種の裏返しの悦にひたっている。
でも、こうして写真にしてしまうと、やはり見られたものではないな^^;;
夫は重たくてずしりとした茶碗で、私の点てた茶を飲む。
子供たちは悪意なく、
「やっぱり、プロの焼き締め茶碗がいいわ・・・。」
と のたまう。
夫はそんな子供たちを尻目に、
「僕はこれが好きだな。」
と、つぶやく。
気をつかわせる乱鳥である。