乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

福助人形  堺市博物館

2013-01-15 | 美術・文様・展示物



   福助人形



 ウィキペディアより ▼

 福助人形(ふくすけにんぎょう)は、幸福を招くとされる縁起人形。
 正座をした男性で、大きな頭とちょんまげが特徴。
 頭が大きな人の比喩にも用いられる。

 元々は、文化元年頃から江戸で流行した福の神の人形叶福助。
 願いを叶えるとして茶屋や遊女屋などで祀られた。
 叶福助のモデルとなった人物も実在したと言われている。
 松浦清の『甲子夜話』にも登場する。
 当時の浮世絵にも叶福助の有掛絵が描かれ、そこには「ふ」のつく縁起物と共に「睦まじう夫婦仲よく見る品は不老富貴に叶う福助」と書かれている。

 一説に、享和2年8月に長寿で死去した摂津国西成郡安部里の佐太郎がモデルである。
 もともと身長2尺足らずの大頭の身体障害者であったが、近所の笑いものになることをうれい、他行をこころざし東海道を下る途中、小田原で香具師にさそわれ、生活の途を得て、鎌倉雪の下で見せ物にでたところ、評判がよく、江戸両国の見せ物にだされた。
 江戸でも大評判で、不具助をもじった福助の名前を佐太郎に命じたところ、名前が福々しくて縁起がよいと見物は盛況であった。
 見物人のなかに旗本某の子がいて、両親に遊び相手に福助をとせがんで、旗本某は金30両で香具師から譲り受け、召し抱えた。
 それから旗本の家は幸運つづきであるのでおおいに寵愛され、旗本の世話で女中の「りさ」と結婚し、永井町で深草焼をはじめ、自分の容姿に模した像をこしらえ売りにだした。その人形が、福助の死後、流行した、という。

 加藤元悦の『我衣』には、「(文化元年)春の頃より叶福助といふ人形を張抜にせし物大に流行して、一枚絵そのほか種々の物に准へて持運び、後には撫牛の如く蒲団を幾枚も重ね、これを祭れば福祐を増すとて、小き宮に入れて売るものあり」とある。
 大田南畝の『一話一言』には、「享保三年冬より、叶福助の人形流行」とある。



 撫牛(撫で牛、なでうし)とは、
   ウシ(牛)の座像の置物を撫(な)でて自分の病気を治す信仰習俗。
 全国に撫牛の信仰や 撫牛の祭祀がある。



 上ウィキペディアに書かれた【蒲団を幾枚も重ね、これを祭れば福祐を増す】という内容は、堺市博物館でも、【福の上に座るという意味で座布団(博物館では赤い布)に座る】と説明があった。





       大阪  堺市博物館



コメント (4)
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8: 『絵巻物に見る日本庶民生活誌』宮本常一 著 中公新書 (605) 1981年

2013-01-15 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風


 8: 『絵巻物に見る日本庶民生活誌』


 宮本 常一 著

 中公新書 (605)

 新書

 1981/03 出版

 ¥798


『絵巻物に見る日本庶民生活誌』を読了。

 本書は民俗学者である宮本 常一氏が中央公論社『日本絵巻大成』(全26巻別巻1巻)の月報に毎号書き続けられた内容に、著者が手を加えられて一冊の本にまとめあげられたもの。

 わたくしは中央公論社『日本絵巻大成』(全26巻別巻1巻)と全巻月報を全て手元にもっているが、外出中にも手軽に読むことができる新書本で読んでみた。

 内容はかなり充実しており、面白い。

 抜き出すとあきれるほどの長文になりそうなのでここでは省略。

 民俗学的に深く説明されているので、風習や民俗や絵巻物や日本にご興味のある方にはお進め致します☆

 是非是非読むべし(*^D^*)
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7: 『天神縁起の系譜』須賀みほ 編 中央公論美術出版  2004年

2013-01-15 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風



  7:『天神縁起の系譜』


須賀みほ 編

出版社: 中央公論美術出版

発売日: 2004/04

商品の寸法: 39 x 29 x 8.4 cm

天神縁起の系譜 2巻セットで52500円








 去年末には「北野天神絵巻」(承久本)巻一、巻二を『天神縁起の系譜』でふたたび読み始めていた。

 今年に入り、ようやく『天神縁起の系譜』を楽しみ終える。

 それにしても「北野縁起」に関係する絵巻物や本の多さには驚く。

 次回読む時には『天神縁起の系譜』に加えて研究編(解説など)も同時に読みたい。





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6: 『松崎天神縁起』続日本絵巻大成 16 中央公論社 小松茂美

2013-01-15 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風



 6:『松崎天神縁起』


『松崎天神縁起』続日本絵巻大成 16 中央公論社



(続日本絵巻大成 16 )

 小松茂美(著者)

 中央公論社

 定価 ¥22000(税込)





 去年から読んでいた『松崎天神縁起』をようやく読了。
『北野天神縁起「承久本」』等と絵やお話が重なっていた部分や、広がりを見せた部分がある。
『伴大納言絵巻 冷泉為恭復元模写等の一部分も参考にされたのか描かれており、絵巻物とは面白いなと今回も感じる。
『北野天神縁起「承久本」』と『松崎天神縁起』を比較しつつ読むと面白いだろうなと思いながら、読みあげるだけで時間切れとなる。


 解説を読むと、「絵解き」など、知りたかった内容が多く載っている。

 特に興味を覚えたのは「神社縁起絵の流行と北野天神縁起」
「縁起」とは「因縁に因って万物が生じ起ること」


 平安時代 物語絵巻や説話絵巻が主流
  ↓
 鎌倉時代 社寺縁起と高僧伝の絵巻が流行

 
 


北野天満宮所蔵『北野天神縁起絵巻〈承久本〉』「平成記録本」全9巻 京都文化博物館 京の至宝と文化

乱読記録2012年97:『日本絵巻大成21 北野天神縁起「承久本」』解説/ 岩波古典『菅原文草 菅家後集』


『天神縁起の系譜』「北野天神絵巻」(承久本)から巻一、巻二 須賀みほ編

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